４月１５日、火曜日。
　…さっきから、下であかりが呼んでいる。
　ピンポーン、ピンポーン。
「わーってるよ！」
　オレはベッドから跳ね起きた。

　家から公園まで、走ってきた。
「おーい。早く来いよぉ」
「ふぅ、ふぅ…。浩之ちゃん、お願いだから、寝坊し
ないで」
「悪かったな。オレだって、したくてしてるんじゃねー
よ」
「もうちょっとゆっくり走ろう」
「ったく。だったら待たなきゃいいのによ。今後はオ
レをおいていけ」
「そ、それは…」

「あっ、あのコは…」
　たしか、超能力少女の――。
「なんとか間に合ったね、浩之ちゃん」
　――行ってしまった…。
「なに見てるの？」
「いや、べつに…」