まだ、ムダな生命保険にお金を使いますか?
1.生命保険は3種類しかない
−しかも実際に使えるのはたった一つだけである−


生命保険は色々とあり複雑そうに見えるが、実のところたった3種類しかない。

保険商品は、この3つの基本形を複雑に絡めるため、非常にややこしくなるのである。
以下、3種類の基本形を説明させていただく。

生命保険の基本形
【1】定期保険
期間が定まった保険、つまり“何歳までに死亡すればいくらお支払します” というような契約の保険であり、俗に「掛け捨て保険」と呼ばれている。
一定期間中に死亡しないと何の効力も無いため、日本人に最も嫌われている保険である。

【2】養老保険
期間が定まっていて、"その期間中に死亡すればいくらいくらお支払します"という意味においては【1】の定期保険と同じである。
養老保険はそれに加えて、その期間の終了時に生存していた場合にも死亡保険と同額の保険がおりるのである。
つまり、死亡しても生存していても、どちらにも保険はおりるのである。

【3】終身保険
期間の定めが無い保険、つまり、いつ死亡しても保険金をお支払します、という保険である。
現時点では人間は必ず死亡するものなので、保険金は必ずもらえることとなる。


以上の説明を聞くと、たいていの人は【2】養老保険 や【3】終身保険 が良いと考え、どちらかに加入してしまう。
また、生命保険会社及び保険外交員も、養老保険か終身保険を勧めてくるのが常である。

しかし私は、定期保険一本に絞込みその他は全く無視して構わないと考えている。
以下、その理由について述べていく。

★養老保険の致命的欠陥★
 
毎月10万円を掛け続ける養老保険があるとする。

生命保険会社は口が裂けても言わないが、実はこの10万円には内訳がある。
“死亡保険金に対応する掛け金”と、 “満期保険金に対応する掛け金”である。
ここでは説明の便宜上、前者を1万円・後者を9万円と仮定しておこう。

さて、そこで保険期間中に被保険者が死亡した場合を考えてみる。

当然ながら、支払われる保険金は “死亡保険金に対応する掛け金 1万円”を原資とした保険金である。 残りの9万円の合計額と利息はというと、これを顧客が手にすることはできない仕組みになっている。
つまり、保険会社に没収されてしまうのである。

この『没収の理論』こそ養老保険の致命的欠陥である。

仮に掛け金1万円で定期保険に加入し、9万円を銀行の定期預金にでも積み立てておけば、これは当然に遺族の相続財産となるのである。

★終身保険の難点★
 
終身保険は、いつ死亡しても保険金がおりるため、原理的には非常に良い商品である。

しかしながら、日本の終身保険には大きな問題点がある。
掛け金が高すぎるのだ。

支払う掛け金に対して得られる保険金が釣り合っていない分、契約者にとっては割に合わない商品になっている。
(終身保険の掛け金は更に引き上げる方向にある。)

具体例をあげてみよう。(数字はすべて仮定)

毎月10万円の掛け金を支払う終身保険(保険額5000万円)に加入していたとする。

これを毎月3万円の掛け金を支払う70才満期の定期保険(保険額5000万円)に切り換え、毎月7万円を銀行の定期預金に積み立てていくとする。
70才になり存命であれば、定期保険は何の戻りも無い。

しかしながら、毎月7万円積み立てていた定期預金は、利息込みで5000万円を超えているのが一般的である。

つまり、月7万円の預金の方が、月10万円の終身保険の金額よりも多くなっているのである。
これほどまでに、終身保険の掛け金は高いのである。


1.生命保険は3種類
しかない

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