それはさておき,友人連の乗った飛行機の到着は,この日の4時を過ぎた時間ということで(確か6時半近く),それまでの時間を一人でつぶすこととなった。
やはり,雨,なのである。この日はそれほど強く降っていた訳ではないのだが,なんというか梅雨の降り方そのもので,けっこう鬱陶しい。例によって少しゆっくり起きだし,昼食はミョンドンでここに行かない日本人は居ないといっても過言ではない全州会館へ。例によってここでビビンバを食べる。うーん,食べなれてしまったせいか,最近,これを食べても感動が少ない気がするんだが,まぁ良いか・・・
それにしても,雨,雨,雨。降ったりやんだりで結構めげてきていた。雨の中,市内観光する気にもならなかったし,この日の夜から同行者を連れて回ることもあり,一人で密かに(?)これまで行ったことが無かった町の散策に向かう。もう,どこの喫茶店に行ったのかも覚えてないけど,ミョンドンでもコーヒーを飲んだ気はするが・・・
その向かった街とは・・・ヨンドンポ(永登浦)というところ。特になにかがあると聞いていた場所ではないし,この場所について説明しているガイドブックも無かった気がするが・・・韓国歌謡があるカラオケ屋に行くと,「ピネリヌン ヨンドゥンポ」という曲の,無理やりつけた日本語タイトル「雨のヨンドンポ」が,「あ」のコーナーにあって,それ以来,頭の中でちょっとだけ気になっていた地名なのである。こんな雨の日に見に行けるなんて,ス・テ・キ。で,見に行ったこの街がどういうところかというと,まぁ,下の写真を参照のこと。
なんというか,個人的には職安通りに非常に近い雰囲気を感じた街である。観光の匂いなどなにもなく,あるのは現地の人の生活のみ。これは駅のそば,商店街になっているところの写真なのだが,通りをはさんだ反対側は,なんというか,僕が懐かしい感じがする,昭和40年代の北海道でも見たような薄暗い市場と,通りの真中に映画館という雰囲気。とりたてて,見るべきほどのものはないんだが・・・あ,写真では,左端,下から2/5位のところにある映画の看板にご注目。拡大図も載せてみようか。
とりあえず翻訳は省略するけど ^_^;; 上の黒文字では「全身に・・・・熱い感覚」とか,下の方の映画のタイトルは「ホット・・・・ホテル」とか書いてあるんでどんな映画かも想像してもらえると思うし・・・また,こういう映画がかかる地域ってどういうところかも想像できません?(苦笑)それほど,ごみごみしている場所ではないのだが。
ミョンドンから,キンポ空港へ向かうときに利用した地下鉄5号線で,実はヨンドンポを見るか,8年ぶりにヨイドにするか迷った挙句ヨンドンポだったんだけど・・・
駅の近所を一回りして,まだ時間があまりそうだったので,喫茶店にてコーヒーを。お店のお姉さんがけっこう良い感じだったんだが,写真はとらなかったよ。ゆるせ>友人
時間を適当につぶし,キンポ空港へ。かなり余裕をもってついてしまった。着陸が若干遅れたようで(これは,成田の離陸に時間がかかったためらしい),しかも入国手続きもあり,友人連と合流したのは7時過ぎ。知人をキンポ空港に迎えにでるのも8年ぶり。空港ビル内の喫煙スペースでタバコをすいながら,天気の概況とか,行動計画の変更とかについて若干相談。両替はその前にさせたんだったか。
キンポ空港からミョンドンまで,地下鉄を乗り継いで向かい,ホテルにチェックインしてもらう。この旅行では,基本的に僕がカードで立て替えてかれらから現金でお金を受け取るということをしていたので,実は僕は初日に数万円両替したっきり,一度も両替の必要が無かったのだが,この話は置いておいて,荷物を置いて一息入れた所で,晩御飯を食べに向かう。
まだ雨が降っている。僕は一人で韓国に居る時はほとんど焼肉類は食べないこともあり,友人と合流したのを良いことにプルコギを食べに向かう。場所は行きなれた(苦笑)ミョンドンのミョンガ(明家)。初めて来た頃はまだ地球の歩き方にも出ていなかったんだが,この数年で有名になってしまったらしい。同行の友人連も,現地価格には満足いただけたよう。
若干雨が弱まり,ミョンドンを軽く散歩するが,さすがに若い女の子向けの店もかなり閉まり,今一つ。そこで,喫茶店らしきところにビールを飲みに入る。おばさんが暇そうに切り盛りしてる。
帰り道で何の事はない,お店のポスターを撮って見たくなる。
個人的には左下側の肩越しに顔が見えているお姉さんの顔が好みですけど(苦笑)雨にぬれた感じとかにもご注目ください。
(EOS-3, EF50/1.4, 絞り優先(Av2.0),手持ち)
翌日は,朝のセマウル号で移動ということもあり,この日はあまり酒は飲まず・・・といいつつ,宿で焼酎を飲んだ気もするが・・・翌日の確認をする。どうしても台風「オルガ(Olga)」が直撃しそうで,ヨスは無理そう。翌日の朝食の時間の約束をして休みにつく。旅行はやはり連れが居たほうが色々と便利なのだな。
あんまり見たい人もいないかもしれないけど・・・
8月7日,南大門市場のそばにて。
前から見たわけじゃないんですけど・・・ちょっと年配の女性だと思うんですけど・・・なぜ,ラメ?(おまけにウォークマンか何かのヘッドホンもしてますよね・・・いいんですけど・・・)
これを見せた韓国人の知人曰く:「最近,「おばさんもHになりたい」って本が売れたりもしてるんですよ」だとか。マジか?
あと,今見ても何しているのかわからない,兄弟の写真:
キョンジュ,石窟庵(ソックラム)にて。
ソックラムという名前が出たついでに。韓国に行くと,色んな目的で多少の日本語を勉強した人達に出会う機会が多い。戦前に苦労された年配の方もいらっしゃるけど,戦後,商売の為に日本語を覚えたという世代も十分に多いと思う。そんな中で,さすがに韓国語の日本語風発音までマスターしている人というのはかなりの上級者で,そんなには居ないのである。たとえば「豊田ホテル」というのを,正確な日本語で「プンジョンホテル」と言ってくれる人は,実はそんなに居ないわけ。ガイドさんとかだと,この漢字を,わざわざ訓読みで「トヨタホテル」といってくれたりもするのだが,これ,かえってわかりづらいと思うんだけどなあ。
なんで,こんな話になったかというと・・・上記のソックラム,日本語風の読み方で音読みすると「セックツアン」になる。キョンジュで泊まった旅館のおじさん(これは後で紹介するので,ここでは詳細は省略)曰く:「セックスアン行きなさい」
我々:「は?」
言うに事欠いて「セックス,アン(=否定の助詞)行きなさい」とは???
うーむ,深い。
ではなくて。
日本語の「つ」の発音というのは,世界でもかなり珍しい音といえる。英語が母国語の人でもきれいに発音できない人が多い。韓国語にもこれに近い音がない。関東大震災の時に,この発音を使って,朝鮮人を見つけてリンチした,という悪名高い話もあるくらい韓国の人にとって難しい日本語の音。(このリンチの話については,歴史の教科書などにも出ていたと思うので省略。マスコミが発達する前で,『朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ』といううわさが走り,それでリンチ報復ってことになったらしいのだが,ここでは省略。)
宿の叔父さん,日本語はかなり達者だけど,やはり,この「つ」の音が苦手で,これを「っす」という音で置き換えているというのに気づいたのは,わずか1分後の話であった。(韓国の文教部では,日本語ベースの外来語を表記する場合,「つ」の音には,激音の「チュ」を当てるよう指示していたはずである。)
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