韓国語の学習について
「ハングルは表示できたけど、何かいてるかサッパリ?」とか、「カン・スージーの歌詞って何て歌ってるの?」って方は、やはり、一度韓国語を学習された方が、より楽しめるのではないでしょうか?また、韓国のソウル以外の地方に旅行したい方、ソウルでも、ガイドブックには載らない場所に行ってみたい方も、韓国語が分かった方が全然楽な旅行になると思いますよ。
韓国語は、日本人にとっては、非常に学習しやすい外国語の一つといえると思います。文字(ハングル)の関係で敷居が高いと思われがちですが、そこさえ克服してしまえば「使える外国語にする」ための敷居は、ヨーロッパ系言語の比にならない位に低いと思います。その要因は・・・
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相当数の単語が、漢字から派生している単語の韓国の音による発音で、日本語と韓国語の間の音の対応を覚えれば、日本語の語彙が相当数生きる。(歴史上の経緯で、日本語の漢字語が韓国語に定着してしまったものも少なくない。)
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文章的な表現(〜かもしれない、など)、修辞法などが日本語と酷似している。
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現地への旅行はヨーロッパ諸国の比にならない位に安いので行きやすい。
など。
とはいえ、外国語ですから、それなりの学習は必要です。当たり前ですね。
私自身は、出張でソウルを訪れたのが90年10月、その時に5日間で、ハングルの構成要素(一つ一つのパーツは母音・子音を現わしている)の一応の音を覚えて、時間さえかければ地下鉄の路線図の地名が半分位は読めるようになりました。その後は半年間の独習(「朝鮮語の入門」発音関係の説明が充実)、2年間ほどのNHKのラジオ・テレビの講座による学習(良いネイティブスピーカーを使っているので発音は覚えやすいし、また、日本人のベテラン(講師の方)の発音も聞けて、どの程度やれば通じるのかの一つの目安になる)、約半年間の大学の授業の聴講(中級レベル)という学習暦を経て、今は歌謡曲系の歌詞なら大体わかる、という状況です。
他には、韓国の人に日本語を教えつつ韓国語を教わるとか、ハングルを利用するBBSに入ってトークやらチャットしたり、などという経験もあります。
特にカン・スージーを始めとする韓国の歌手が好きな方は、「継続の為のモチベーション」という、語学学習に必要なファクターをすでに一つ持っているので有利ではないかと思いますよ。
具体的な学習法ですが、いくつかご紹介です。
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NHKの語学番組の利用
テキストが安いのと、定期的な学習になりますから、ペース作りには最適でしょう。週の前半が入門編、後半が応用編という編成のはずですが、5年ほど前から応用編は入門編の続編という位置づけになり、上級者が聞くには物足りないという感じはありますが・・・それだけ、入門から中級者向きになったと言えるのではないでしょうか。
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教科書による独習
大手書店の外国語のコーナーに行くと、韓国語の教科書がかなり出版されているのに気づかれるはずです。この数年はチェックしていないので、最新の状況については語れないのですが・・・
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今出ている本の大半は、大韓民国の「韓国語」に基づく教科書だとは思いますが、一応前書きを見てチェックしてください。北朝鮮の「朝鮮語」に基づく本もあるかもしれません。もともと同じ言語なのですが、現在では一部の綴りが異なっていたり、また、標準的なイントネーションが若干違ったりするようですので。また、「朝鮮語」と書いてあっても、韓国での言葉・標準に準拠したものもあると思います。
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今から始める方は、89年以降に改訂あるいは出版された教科書を選んでください。その頃に、大幅な標準的な綴り方が変更されていますので。
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できれば、アナウンサーや声優を使って吹き込んだテープ・CDがある教科書(別売のものも多い)を選び、音の教材は必ず購入してください。
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「○○日でできる韓国語」という類の本は・・・これだけで十分とは思えませんが、駆け足で読んで、その後でじっくりと普通の教科書を勉強するという手もあるかもしれません。
わたし自身が購入して良かったと思ったのは以下の本です。
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「朝鮮語の入門」教科書の前半100ページほどに、ひたすら発音を特集。眠くなるのですが、役には立ちます。テープの吹き込みが、学生バイトっぽくて、何度も繰り返して聞く気にならないのが難点。
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NHK出版の「スタンダードハングル講座」比較的良くまとまっているとは思いますが、ネイティブの先生によると「うーん、やっぱり日本人がまとめたテキストで、日本っぽいねぇ」とは言われます。監修の先生の趣味がかなり出ているかも。ただし、5年前の時点では、唯一ともいえる中級者向けのテキストでした。
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「高麗大学のテキスト」ソウルにある高麗大学の、韓国語学習者向けテキストです。同様のテキストや講座では延世大学の方が有名かもしれません。一時期(上で書いた綴りの変更直後)高麗大学の方が先に新しいシステムに対応したために、こちらを使って授業していた学校もあるはずです。が、この教科書は「先生が必要」なのが難点でしょうかね。独学には向かないと思います。
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語学学校への通学
あまり韓国語を教えている学校は多くはないですが、いくつかあると思います。私は通った事がないのですが・・・数年前、「万葉集は韓国語で読める」というのが話題になりましたけど、個人的には、そういう事を不十分な根拠で主張する団体では教わりたくはないかな、という気がします・・・
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韓国への留学
可能ならこれが最高でしょう。有名所は上記の「延世大学」「高麗大学」などがあります。
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留学生などとの会話練習
方言による発音の差が相当あります。通常のテキストはソウルの発音を標準として作成されていますので念のため。特に訛りがきついのは、慶尚道(キョンサンド:慶州、プサンの近辺)、全羅道(チョルラド:全州、光州などの近辺)、済州島などです。ですので、ネイティブの方との練習をする際には、上記の地方の出身の方の場合には、知らずにそのようなアクセントやテンポ、発音になる可能性があるのでご注意ください。
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