Current News 17 Jur,2002
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Neighborhood

「ダウンタウン・フォーリーズ」についての吉野圭吾さんへのインタビューです。

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−「ダウンタウン・フォーリーズ」のご感想を。
圭吾:久しぶりにたくさん、のびのびと踊らせてもらって、それがすごく嬉しかったな。 そしてやっぱり、あの人たちと逢えたことがすごくよかったね。勉強になった。
歌穂さんとは「屋根」以来で2回目だけど、ますます好きになった。 玉野さんは初で。すごくこう…「面白いもの作ろう」と思うあの人の姿勢がすばらしかった。たかちゃん(北村岳子)は…芸達者だよねー!なんでもできて。すごいですわ。あの人が元気ないと俺も元気なくなるんだよ(笑)。

−冒頭のタップから飛ばしてらっしゃいましたね。
圭吾:やるほうは「大丈夫かなあ?」って思ったよ。長いし…。最初は「無感情にやってほしい」みたいなことで、あんな歌舞伎みたいにやってなかったの。 本番始まる3日前ぐらいに、玉野さんが「これさ、歌舞伎っぽくやったら?」とか言って、その案でやってみたらすばらしくて。
−それまでは歌舞伎調ではなかったのですね。
圭吾:そう。「たとえ必然性あっても」とか普通にやってた。 玉野さんが「たとえひつぜんせー!」とかやりだして、「それいいですよ!マジでいいですよ!それでやってみましょうよ!」って。そしたらイメージが合ったんだよね。日本ぽいそういうイメージがあったから「これだ!」と。

−一幕前半は、休む間がないですね。
圭吾:でも、タンゴが終わると2〜30分ぐらい空くから、ちょっと楽なんだよ。
−玉野さんの一人芝居で、留守電を聴いている頃ですね。
圭吾:そうそう。で、玉野さんがカレーをかき回してるのを見て、「わいてるわいてる」と思いながら(笑)、銀ぎつねのスタンバイして、サックス吹いてるボブさんていう人に仕草で「行ってくるぜ」みたいなあいさつをして。
−その後、殺し屋「夜の銀狐」の場面ですね。
圭吾:…俺ももっとヘンな名前が良かった…たかちゃんの「への18番」みたいに(笑)。
−銀狐のテンションの高さにはすごいものがありましたが。
圭吾:うん、そうなの。元の歌ってもっと、メロディがないように歌う感じなんだ。それってすごく難しくて、音楽監督にも、「そろそろ、メロディがないように歌ってよ」って言われて…「ーーーーっ!!」って(笑)
−「ワンツースリー」のあたりが。
圭吾:わんちゅーちゃー(笑)。千秋楽すごかったね「わーちゃーちゃー!」って(笑)
−"Dancing Queen"はすごい反響でしたね。
圭吾:振付の先生に「マジにやってね」って言われてて。「今で吉野君、ギリギリですからね!」とか言われてた(笑)。笑顔とかならいいんだけど…でもあのかつらかぶると「笑顔」にならない…なりたくないんだよ!なんていうか…ソウルが(笑)。 あの衣装もよかったし。

−休憩中に髪型を元に戻すわけですね。
圭吾:休憩15分じゃん?編タイツ履いたりしてるとあっという間に「マリリン・モンロー」が始まってるんだよね。でも俺はまだ時間があるから大丈夫だった。あのマリリンモンローには入りたかったなあ…「ノーリターン」歌いたかった(笑)。 原曲聞いて「これ歌いてぇ…!」って思ってたよ。
−「Don't」ではマイクを30センチ以上離していましたね。
圭吾:俺、離さないと釣り合いとれないんだよ…稽古場で聞いたら絶叫。「Please Please…!!!!」(笑)。後半だし、もう喉も疲れてるから、思い切り出さないと出ないのね。また歌いづらい体制なんだよ、座ってて(笑)でも気持ちよかったよ。
−「Stand by Me」もいい雰囲気でしたね
圭吾:いいよね。「お、そろそろもう、終わりに近づいて来たかな?」みたいな感じ。…ところがどっこい。
−そのまま「ほんまみいや」ですか。この直前に警官の衣装も着込むわけですね。
圭吾:そう。網タイツは二幕頭でもう履いてるんだけど。
一回、靴下の上から網タイを履いちゃった時があって…「Don't」で(座って目線を足元に下げて)"if you ever go..."とか歌ってるときに網タイが見えてんだよ。「やっべえ!」と思いながら"Oh darlin' so lonery..."とか歌いつつ網タイを隠してた(笑)。「あ、やっぱり靴下の下から履かないといけないんだな」とその時思った。 網タイを足首で切ってゴムをつけて、靴下の上からゴムをひっかけてたんだけど、別に大丈夫だろうと思ったの。でも座ったりすると、けっこう(裾と靴下の隙間が)見えてるんだよ…「(うわー…)"..darling..."(でもあんまり気にしたら、みんなの目がここへ行く!)」みたいな。

−3年後のマコは前半と比べて、ずいぶん雰囲気が変わってましたね。
圭吾:あれで通せなかったっていうのもあるんだけどね(笑)。 あの声で「バカ言ってんじゃないよ」とか歌えない(笑)。
−「枯れすすき」はものすごい歌い方でした。
圭吾:(笑)「まぁじゅぅ…」ってやつでしょ。「まけたぁぁぁぁぁ………」
−懐メロが多い中、知らない曲もあったのでは?
圭吾:あった。出だしは知ってるけどあと知らないっていうのもあったし。 「三年目の浮気」が一番難しいと思った曲でした。

−警官の場面の正式名称はなんていうんでしょうか。
圭吾:「フルモンティ」。でも進行表には「ストリップショー」って書かれてましたね。ストリップショーと呼ばれてました(笑)。 なんか面白かったよ。気持ちよかった。「あー、やった!」とか思ってました。
−いさぎよく脱いでましたね
圭吾:後半、声まで入れてたよ(笑)。わけわかんないよね(笑)。
−千秋楽の最後の曲では泣きましたか?
圭吾:ちょっとウルっときた(笑)。でもいい曲だよな、あれ。 稽古始まってすぐ、練習の時から「もう絶対泣きますよ千秋楽、この曲んとき」って言ってた。
一回歌詞間違ったことがあって。「おどけているのは、若いねあの頃」っていうところで「あれ?なんだっけ歌詞」と思って…「おびえているのは」って言っちゃったの。したらみんな反応するんだよ!(笑) 「どうしたの?けいご君?」みたいな(笑)。歌穂さんは心配そうな顔で、タカさんは「あぁ?!」っていう顔で、で玉野さんは「今圭吾の顔を見たら俺は笑う」っていう顔をしてるわけ。目線が下がってる(笑)。…あれじゃ意味が通じなかったね(笑)。「古いアルバムには、みんなで写る写真、おどけているのは、若いねあの頃」っていう歌詞で、そこで「おびえて」じゃ。おびえて写ってるわけで(笑)。そんなこともあった。

−体力的にいかがでしたでしょうか
圭吾:体は疲れてたね。心は「しんどいよー」って思ってないけど、体が疲れてる。楽しく、あっという間に過ぎちゃったから、辛いことではぜんぜんなかったんだけど。とにかく、楽しかった。
−やることが多かったですね。
圭吾:多かったでしょ。でも「負担が多い」と歌いながらいちばん負担が少なかった気がするけどね(笑)。
−円形では他の舞台とは勝手が違うと思うのですが…
圭吾:回ったりするとね。こっちで踊ってたつもりなんだけど、全然違う方向に向いてたり。 客席もあれだけ近いと、「やったるで!」っていう反面、よくわからなくなるんだよね。 むちゃくちゃ目に入ってるからね。
−客席がよく見えると、どうですか?
圭吾:燃えるね(笑)。「勝負だ!」みたいな感じで。 音楽座のころ、稽古場で踊りを見せたことがあって、その時の感じを思い出した。舞台の線のすぐ前に人が座っててさ。「おお…なんか懐かしい」と思って。

−特にお気に入りの演目はありますか?
圭吾:そうだな…みんな好き。なんかいっぱいやってるから、みんな同じなの(笑)。特にこれに熱を入れますっていうことじゃなくて、それぞれ賭けるところがあって、充実してたから。 どれも意気込みっていうか、あのショー自体がお気に入り。
−もし再演になったら、やりたいことはありますか。
圭吾:また踊って歌ってお芝居していっぱいできればいいな。と思う。
−こんなにいろいろやったら「TOY BOX」でやることが残らないのではないかと。
圭吾:そうでしょ?!もうすごく心配(笑)。「なんかちょっと似てるよなあ「TOY BOX」とこれ!」とか思って。ちょっと今年は路線変えてやらないとなと思ったよ。
−「ダウンタウン・フォーリーズ」の印象をまとめますと?
圭吾:ホントにあの、最後に歌ってた「Neighborhood」っていう歌の、「いい仲間」っていう、あれですね。 ホント「いい仲間」だったなーと思った。のびのびやれてショーが作れるってすごくよかったよね。
芸術性がある部分ではあるし、くだらないところもあるし。 ホントにいろんなことができて、楽しかった。 そしてあの仲間とやれたことが、よかったんだろうね。 キャストもそうだし、スタッフだってそうだし。
今回のスタッフで、初めて僕は「ケイゴ」という人に逢いました!字はちがうんですけど。これはまた出逢いだな、と思って。打ち上げの時に、歌穂さんと僕と、そのケイゴくんと、演出助手をやってくれてる伴さんて方とですね、4人でビリヤードしたんですよ。200円でワンゲームできるところだったんだけど…もう…みんな、同じぐらいヘタで(笑)。すごいよ。結局、ワンゲーム1時間ぐらいかかってましたからね。たいへんたいへん。そして、帰ったのが6時ぐらいでした(笑)…おかしかった…みんなヘタでおかしかった…。
−Niftyのインタビューで「こんな人だと思ってなかった」と言われていましたね。
圭吾:出演者的には3人とも、あんまり「TOY BOX」とか知らないじゃない? 東宝とか真面目な役のイメージしかなくて、バカな吉野圭吾を知らないから。 「なんか壊れてたよね」とか言われるんだけど、「フツーなんですけどね」と(笑)。 はやくそのイメージ壊したいね。世間のイメージの上でも、クレイジーでありたいなと。

そんなこんなで5月は過ぎ、6月も終わり、ついに今年も「夏」がやってきつつあります。 「ダウンタウン・フォーリーズ」きっかけで圭吾さんに興味を持った方には謎のイベントであろう「TOY BOX」ですが、内容の「謎」さ加減は過去のライブ経験者にもまったく変わりません(笑)。「ダウンタウン」同様、あるいはそれ以上に、いろいろな(そして、思ってもみない)Keigoさんが観られることと思います。
7月27日、動きやすい服装でお会いしましょう(笑)。
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