Current News 26 Dec,2002
ぱーかー SCHAUSPIELER II

日生劇場で始まりドラマシティ、帝劇と舞台を移したミュージカル「モーツァルト!」。
エマニュエル・シカネーダー役もラストスパートに入った吉野圭吾さんにお話を伺いました。

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−大阪公演終了から帝劇の初日までに、いろいろな変更があったようですね。
圭吾:そうだね。ちょっと変えました。「ここはウィーン」とか「並の男じゃない」とか、変わったんですよ。 すごく濃い十日間だった(笑)。
−「ここはウィーン」ではモーツァルトを称える人とけなす人が左右に分かれる感じに。
圭吾:そうそう。否定派と肯定派っていうのをもっとしっかり見せたいみたいで。 そこにこだわったみたいだね。 だからはじめの、サリエリとシカネーダーの対決!みたいなところも増えて。
−あの場面では衣装も少し変わりましたね。
圭吾:前は銀のふちどりだけだったんだけど、その上に金がついた…びっくりした。俺も (帝劇)初日の時に初めて知ったの。「あれ?なんか豪華になってるなあ」って(笑)。
−パパゲーノの衣装を見せに来る場面では「コンスタンツェは」の台詞でモーツァルトにちょっかいを出す女優さんをたしなめる感じになりましたが…。
圭吾:そう、そこも変えた。「…ってぁ!…またかお前は!」(笑)
−「困った娘だ」と
圭吾:そう。そして「困ったモーツァルトだ」みたいな(笑)。

−シカネーダーのキャラクターも少し変わりましたね。
圭吾:今ね、力を入れ過ぎないようにしているんですよ、すぐ全力を出しちゃう自分と戦いつつ。そういう役割じゃないなと思って、 ちょっと改革をしたいなと。
−「ちょっぴり」でも最初から全開じゃなくって、段階的に盛り上がるような感じに。
圭吾:そうですね。おちついてやるようにしました(笑)。
−最初の名乗りのところも、以前より大人っぽくなりましたね。
圭吾:そうそう。稽古の時に「ちょっと庶民に交わろうなんてしてない?」って言われて。 「ああ、そうだ…!違うわ役割が…!」って思ったんだ。 一応ひとつの劇団を持ってる男として、やっぱりちょっと気品高く。高貴な感じが出たほうがいいんだろうな、と。

−最近、ハプニングはありましたか?
圭吾:(プラター公園の登場前に)ステッキをハンカチにし忘れてしまいました。 でも全然気づかなくて、(舞台中央でハンカチをステッキにするシーンで)普通に、ほいって出したら「あれ?ステッキだ」…。ヴォルフと二人で「?」(笑)。 帰り際にはハンカチにしといたけど…。
−居酒屋の2階で女の子たちと乾杯していますが、何かのお祝いでも?
圭吾:そう。あの一座でワン公演してきたの。俺も出てた(笑)。 後ろ向いてるけど、裏じゃすごいんだよ(笑)。人が持ったグラスを取りあげたり、いろいろなことがあの後ろで行われてる。

−大阪公演で思い出深かったことは?
圭吾:舞台がこじんまりしてるから、伝えやすい感じがしたね。 でもその分、客席からの圧迫感がある。まっすぐ立ちたくても、ちょっとのけぞってしまうぐらいな感じがあるんだよ。だから、回るのが大変だった(笑)。「勝ち負けをつけて」で、くるくるくるっと回って止まるじゃん。あそこでその圧迫に負けると軸が崩れるんだよ。
−公演中に髪が伸びましたね。
圭吾:そうですね。コンサートの時はもうちょっと、すっきりしようかなと思ってます。
−このまま伸ばしていったら地毛でシカネーダーがやれそうだなと。
圭吾:うん。千秋楽はカツラなしで(笑)。そんなこたぁない。

−長い公演で体力維持も大変だと思うのですが、何か秘訣などはありますか?
圭吾:最近、アミノ酸に凝ってまして、本番前に必ず飲むんですけど。アミノ酸いいんですよね…体が楽になるんですよ。 粉状のやつで「アミノバイタル・プロ」っていうのがあるんですけど、 それを飲んでからやるのがドリンク剤や甘いものよりも俺は一番いい感じで…そういう健康食品?ビタミンCとかアミノ酸とか、最近そういうのに凝ってます。
−普通のアミノバイタルではなくて「プロ」の方なんですね。
圭吾:うん。それはプロだから(笑)…ステッキ、ハンカチにするの忘れたけど…。
−残りの公演をどんな風にやっていきたいですか?
圭吾:まあ毎日新鮮に、エンジョイしてやれるのが一番だなあと思う。そして、なんだろう…流されないで、しっかり自分の意思強くやりたいなと!思います。

−来年はどんな年にしたいですか?
圭吾:…また、いろいろ改革していきたいな。見せたこともない自分とか、もっと出して行きたい。
攻めて、攻めて攻めて、いこうかと。

秋口に始まった「モーツァルト!」もいよいよ終盤です。日生劇場の初日から続いてきたたくさんのステージで、少しずつ違った顔で魅了してくれたシカネーダー。あと3ヶ月したらさらにどう変わったかなとか考えてしまう自分の無体を自覚しつつ(笑)最後までひとつひとつのステージを心にきざんでいきましょう…。
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