Current News 1 May,2003
GREEN TEA KOYOINIKANPAI

「CLUB SEVEN」「レ・ミゼラブル」それぞれの稽古もたけなわの吉野圭吾さんに、3月に行われた泊りがけディナーショーのご感想を伺いました。

◆前のニュース(2003.2.5)
◆次のニュース(2003.7.22)
◆目次
◆最初のページにもどる

−今回、「ディナーショーらしいディナーショー」がテーマとのことでしたが、ご感想は?
圭吾:いやあ…豪華な「ディナーショー」だったんじゃないでしょうか(笑)。シンプルだったよね、今回。今まで作った中で一番まとまってた(笑)。
でも、始まる前すごい緊張してたよ。最初は外で待ってなきゃいけなくて、何も聞こえないし、ピアノの音がかすかーに聞こえて「あ!やっべえ始まったよ!」って入っていって…舞台に上がっちゃえば大丈夫なんだけど、そこまではすごく緊張してた。 開演前にけっこう待ち時間があって、その間ずっと外で一人で待ってたんだけど、 赤いスーツで帽子かぶってるから、通るお客さんとかが変な顔で見てくし(笑)。
−特にハプニングなどはなかったのでしょうか。
圭吾:そうですね。けっこうきちんと行きましたね。 …まあ、ビデオ上映で手こずりましたけど(笑)。やっぱりあのプロジェクター、使うと毎回そんなことになるんですけど、だいたいわかってるんで。あそこまで長くかかるとは思いませんでしたけどね…でもまあ「貞子」ができたから(笑)。
−行き帰りのビデオですが、撮影には時間がかかりましたか?
圭吾:どれくらいかかったんだろう。3、4時間かかったんじゃないですかね。事務所で。…そう、 すべては事務所に置いてあった、小野妃香里ちゃんが事務所にプレゼントしたマッサージ椅子からはじまりました。「バスの座席に似てる、これはいい」と。 最初は、「席に座っている後姿をバスに乗ってる間ずっと流しっぱなしにして、たまに後ろ向いたりとかしよう」と思ってたんですが、さすがにそれはできませんでした(笑)。
−リクライニングシートでブレーキを表現したり。
圭吾:ええ、あれは、小野妃香里ちゃんが勝手にやったことで。 「すげえ、さすが元・持ち主だ!」と思いました(笑)。

−井上陽水の曲は以前から歌ってみたかったということですが。
圭吾:「最後のニュース」を歌おうかなと思ったんだけど、あまりに長いし、歌詞がいっぱいで…「こりゃダメだ」(笑)。「ディナーショーでこれか?」っていうのもあったし。そしたら一コ前の曲が「海へ来なさい」で、「あ!これいいじゃん、広がりがあって」…でもこれも覚えづらかった(笑)。ゆっくりだし淡々としてて、だいたい「○○な○○を持ちなさい」っていう歌詞だから、「髪」とか「貝殻」と「肌」とかいろいろ出てくる言葉が、どこにあっても当てはまるわけですよ(笑)。これがややこしくて、なかなか覚えられなかった。
−「いのちの名前」は当初、「千と千尋」のカオナシの格好で歌うという案があったそうですが。
圭吾:そうなんですよ。「カオナシの扮装をして、しっかり、笑わずに歌おう」と心に固く決めていたんですが、実際にやってみたところ、もう、耐えられませんでした(笑)。 歌ってる自分に負けまして…やはり、できないなと。 せっかくいい曲を台無しにしてはいけないと思い、やめました。 で、「歌の前にカオナシのものまねはしない」とも誓ってたんですけど、 でも、前フリしながら一瞬、「やろうかな」って頭をよぎったの。 そこで葛藤があったわけですよ。 「今、カオナシのまねして、このあと歌えるのか?『ア…ア…』とか言ってしまって、ちゃんと歌いきれるのか?どうなんだ?」って、もう一人の自分にいろいろ、お話してました(笑)。結局「できる」と思ったんで、ちょっとものまねを入れてしまいました。

−ミストフェリーズのテーマは盛り上がりましたね。
圭吾:盛り上がったね。(ピアノの)宇賀村さんの案で、「みんなで踊りたい」って(笑)。みんな踊ってたよね…舞台から見たら、いい絵だったよ…よかった。すげえ(笑)。 でもオールドデュトロノミーの輪だけ逆回りでした(笑)。いちばん最後にその輪に入ったら、「あれ?逆だよ」って。
−コスチュームも評判でしたが。
圭吾:衣装かわいかったでしょ?あれで全幕通したいくらいだったね。 次回は、ヤツの物語を作ろうかなと(笑)。
−「一人キャッツ」ができるというお話は本当でしょうか?
圭吾:ホントホント。今はもう覚えてないけど、高校ぐらいの頃は全部できたもん。やりたいとかじゃなく、「キャッツっていいなあ」って思って。
−そのころから「ジェリクルってなんだ」と。
圭吾:そう。みなさまのおかげで、なんとなく謎は解けました(笑)。(2日目のお茶会では)もうちょっと質問コーナーとかしたかったけどね…ちょっと時間なかった。各テーブル、あっという間の5分だったよ。

−今回の参加型企画はいかがでしたか。
圭吾:いいんじゃないですかねえ。なんか、全員でやれたっていうのが良かった。またやりたいと思います…どんな曲でもフリは一緒なの(笑)。そうそう、シカネーダー一座のみなさんはノリノリでしたよ。
−くじの当選者の方が袖に呼ばれていきましたが、そこで演技指導を?
圭吾:「チョッピリ・オツムに・チョッピリ・ハートに」のフリをやって、って言ってあそこで練習してた。
「みなさんは、うちの一座の座員ですから。… 観たことありますよね?ありますよね?」
みんな「見たことある」っていうから、
「何をするかわかりますよね?」「わかります」「…盛り上げてください!」
そんな感じ。
−カツラなしでシカネーダーの衣装というのも新鮮でしたね。。
圭吾:…やっぱりシルクハットも借りればよかったな。 前に「TOY BOX2?」の時の「I FEEL PRETTY」で使った金髪のロン毛のカツラをつけてみたら「ダメだこれ似合わなすぎる!」(笑)全然似合わなくて…ロン毛すぎちゃってさあ。家でつけてみたらもう恥ずかしくて。「ダメだよこれ!いいやもう!」
−名乗りポーズへの客席のリアクションは「知らなーい」でしたね
圭吾:「知らないのか…」と(笑)。知ってる場合と知らない場合と、ふたパターン用意してたんだけどね。

−「エリザベート」は、宝塚版をごらんになったのですよね。
圭吾:そうです!僕は宝塚版しか観たことないんで。でも今回歌ったトートのイメージは宝塚版というわけではないです。宝塚で観たやつはもっと静かっていうか、スーッとした感じだったんだけど、俺はもっと毒々しくやりたくて(笑)。ぞっとさせるところと毒々しさを出せればな、と。
で、ルドルフはね(笑)。宝塚観てあれがいちばん印象に残ったんですよ。 はじめの「ママー」っていうのは、俺の観たイメージを真似させてもらった(笑)。 で、「抱きしめてよー」はオリジナルね(笑)。あれはなんか自然に出てきたの。 やろうと思ったのは一日前ですからね…前の晩に歌詞を覚えたりして。楽しかった。「でも、果たして、それをやって、その後ちゃんと閣下になれるのか?」と…そこもまた自分に問いかけてました(笑)。
−生着替えをしようと思ったのは?
圭吾:やっぱこう…ちょっとお色気があったほうがいいかなと(爆笑)。 時間もないし、これはもう引っ込まないほうがいいだろうと思ってさ。これはもう、生着替えだと。
−最後の曲「BORN」は久しぶりでしたね。
圭吾:うん、そうです。歌詞新しくしました。 ある日たまたま「BORN」を聴いて、 んで、「うわーやっぱいい曲だなー」と思って。で「やりたいなあ…でも、一人しかいないしなあ」と思って歌詞を変えて。 それに「やっぱりみんないないと盛り上がらないしなあ…じゃあ、一番最後にとっといて、そこの部分でみんなとちょっと触れ合おう」と思って… 「あ、できる!」と。
−全員握手の終わるタイミングがちょうど、最後のリフレインに合っていましたね。
圭吾:ちょっと、真ん中のテーブル忘れそうになったけどね。 間尺が決まってるから、あがっちゃって。 「そろそろかな」って思ったら忘れてたの。 ホント、イチかバチかだったよ… 「あの会場、あの間尺で、全員と握手ができるか」っていう稽古はできないし。 でも、なんかできる気がしたの(笑)。 ホントに今回も、イチかバチかのことが多いなと思いました(笑)。 でもきっと、それに対応していかなきゃ いけないんだなって思いました。

−深夜のグリーティングカード配りはいかがでしたでしょうか。
圭吾:楽しかったですね。 夜中にちょっとこう、ドキドキしながら。 でも、足音とかやかましかったから、実はバレバレだったって話が(笑)。 そしてくやしいのが、あんなに何回も何回も見てチェックしたのに、カードの文字の つづりが間違ってたってことですね。ホント申し訳ない。事務所一同反省してます。 ちょっと大事なところに目が行かなかった。あのつづりの中で何ができるかってこと、「コヨイニカンパイ」のことばっかり考えてた。 「できた!」って思って。 そしたら、いちばん大事なところでミスをしてました。本質を見失わないってことは大事だなと、つくづく思いました。

−今回の企画で、イベントをやる上での可能性がさらに広がった感がありますね。
圭吾:そうなんだよ。面白い。またやりたいね。 ワクワクしちゃうもん。スタッフもがんばってくれるからね。ホント、これは 俺だけじゃできないからさ。やっぱりスタッフの力が大きいです。
ホントは夏だったら花火大会とか、キャンプファイヤーとかしたいとこだけど…「泊りがけ『Toy Box』」ってどうよ(笑)。伊豆あたりで。
ディナーショーは98年の「The Hunter」以来2回目とはいえ、前代未聞の泊りがけ企画(参加型(笑))。ファン暦の長い方にも短い方にも、さまざまなことが初めてづくしな2日間だったのではないでしょうか。「伊豆あたりで泊りがけTOY BOX」が実現したらどんなだろう、と想像をたくましくしつつ、もうまもなく「CLUB SEVEN」開幕、早くも熱い初夏が始まろうとしています。
◆前のニュース(2003.2.5) ◆次のニュース(2003.7.22) ◆目次 ◆最初のページにもどる