Current News 26 Feb,2005
すとれーと A Go Go!

劇団☆新感線のロックミュージカル「SHIROH」のご感想を伺いました。

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-初の新感線作品、いかがでしたか。
圭吾:楽しく、のびのびとやりましたよ。学ぶこともすごく多かったし。やっぱり「お客さんを楽しませる」ことができる人たちなので。そこは本当に勉強になったね。 本番に入ってから、楽屋のモニターで他の人のお芝居を観てても、「本当に…芸達者な人たちだなあ」といつも思ってた。お客さんの空気のもっていきかたとか、笑いの「間」とか。
-右近健一さんとのコンビはいかがでしたか。
圭吾:面白かったですよ。右近さんのこう、芸風と、吉野圭吾の芸風が…絡み合っているのかミスマッチなのか!(笑)そこがまた面白いところでしたねえ。もう「パワーで押し切る二人」みたいな!
-他にも初顔合わせが多かったですが、共演者の方たちの印象はいかがでしたか。
圭吾:そうですねえ…「池田成志さんはいい先輩だなあ」と思った。一緒に話したり、成志さんと 年下の人の会話とかを聞いていて「ああ…いい先輩だ!」と思いました。それから(高田)聖子さん、ホントに刺激的でしたね。あの「自己解放力」というか…すばらしい。そして橋本じゅんさんもね!もう…すごい。天才(笑)。「これはもう、お客さんは喜ぶわ!」と思うもん。

-いろいろな方が出演されていましたね。
圭吾:うん。ただ、人と絡むことが少ない役回りだったから、それがちょっと寂しかったね。 大勢で出て行く場面とかはあんまりないからね。みんなとやっていないから、それはやっぱり寂しかったかな。まあ、最後の曲を、影コーラスで一緒に歌えたんで。それで、みんなと一緒に「終わりましたね!」という気持ちにはなれました。

-スカート風の衣装が評判でしたが、裾を広げる振りなどは最初から計算に入れて?
圭吾:いや、振付けたときはまだ、ああいう衣装だとは思わなかったから。でも、あれだけ回るんならやっぱ持ったほうがいいだろう、ていう話で。やっぱり、スカートを使わない手はないからね。スカートというか、袴?あれに救われました。
でも、階段が危険。上りの時、踏んじゃうの。またよく広がるんだあれが…(笑)。
-髪型ですが、どこまでが地毛だったのでしょうか?
圭吾:結び目のところまでだけ。後ろで結んで、そこへ、つけ毛をザクって刺してる。俺の髪の毛は下にある。 あの髪型はすごく気に入ってました。ヘアーさんと、ああでもないこうでもないって一緒に作っていって。

-「板倉重昌 A Go Go!」はアイドル的な雰囲気を目指したのでしょうか?
圭吾:そう。アイドルっぽく、かつ「宝塚」っぽく!階段使うときは宝塚っぽく、あとはアイドルっぽく。
-特にイメージしたアイドルはいますか?
圭吾:いや、あんまりいないですね。「アイドル重昌」を目指しました(笑)。でも「鋭いところは鋭く」って思って作ってました。
-撃たれた後、一幕の「いつまでも友達」というフレーズが入るようになりましたが、あれは自然発生的に?
圭吾:本編を何回かやってみて、やっぱり俺の役って、この「友情」にあるのかなって思ったわけですよ。 もともと台本には「そんな!」っていう台詞になってるんだけど。「…やっぱりここは『友情』だよな」と思って、「いつまでもともだ…」って死んだら、ちょうど、(効果音の)「チーン!」だったんだよね!そこは計算に入れてなかったから、「おお!すげえ!」って。びっくりした。「いつまでもともだチーン!」じゃん!みたいな。感動しましたね。
-八百屋舞台を転がりながら登るのは大変だったのでは?
圭吾:そうでもない。その前の、死ぬ稽古が痛かったです(笑)。一気に、下に「ぼん」って倒れるから。その稽古を何回もやったので、痛かった思い出があります。

-口之津の闇市の場面でフードを被って登場されていますが、あの人には設定あるんでしょうか。
圭吾:あれ、キリシタン。カクレキリシタン。追われてないか、見てたじゃない。 逃げてきたところで、「つけられてないかな」って見回して、その後(食べ物屋で)「パンと酒を交換してくれ」っていう芝居してました。
闇市ね…唯一、他の人とからめるところ、コミュニケーションできるところだね。(山本)カナコさんと、ソバかけ合って…。
-顔を隠して、いろいろな方が出ていたのですね。
圭吾:いっぱいいる。ほとんど全員出てるんじゃないかな。粟根さんもいたし。

-大阪の大千秋楽のカーテンコールで、「重昌GoGo!」をもう一度歌われましたが…。
圭吾:はい。ビックリしました。三日前ぐらいにそのことを聞いて、そっからもう心臓バクバクしてました(笑)。気になっちゃってしょうがない(笑)…まあ、気持ちよく、やらせていただきました。
-盛り上がりましたね。
圭吾:台詞のとこ、いろいろしゃべってたんだけどね、客席からはきっと聴こえなかっただろうなあと思って。 次(の梅コマの演目)は北島三郎ショーだったから、「まもなく北島三郎がやって来る!あいつが来る前になんとしてもこの戦に勝利しなければ、あの男のでかい鼻の穴がますますでっかくなっちまうんだよぉ」…っていちおう考えたんだけど(笑)、そんなことは必要なかった。ノリの問題だったね!
千秋楽、死んでからリハーサルしてたの。風呂場で(笑)。死んでから風呂場でずーっと歌ってた。 前もって練習しちゃって、本編でそっちの歌詞が出たら嫌だなと思って、一番最後の死ぬ場面、過ぎるまで待ってた(笑)。それから、練習した。
-モニターに「Winter Rose」の映像も出ていましたね。
圭吾:(笑)おかしいよね…。新感線てやっぱり「いかにお客を楽しませるか」っていうことに賭けてると思うんだ。
-紙テープも出て、綺麗でしたね。
圭吾:ねえ!「総攻撃だー!」つったらポォン!て。「なんだよ!これ、やるんなら俺もっと…!決めポーズとか、考えといたのに!」(笑) その時まで知らなかったよ…でも死んでから、はけていってから舞台を見たら、すっごいもう、ぴゃーっ!て(紙ふぶきが)降ってて、「ああ!…ステキ、アッキー」って思った(笑)。上川さんにも歌って欲しかったなあ。
-登場するところで名乗った「いんへるの軍団」という名前は自分で考えたんですか?
圭吾:そう。で、音がスタートしてから、しゃべることも考えてたんだけど、「いや、もうそういうノリじゃないな」と思って、こぶしを振り上げてました(笑)。もうお客さんを乗らせたほうがいいな、と。

-「SHIROH」を通して一番好きな曲は?
圭吾:カッコいいなと思うのはね、最初の津屋崎主水の歌!「税を納めぬ者・邪教を信じる者は!」っていう。あれカッコいいよ、ビート。リズムとかバックの演奏も、すごくカッコいい。あと、リオの「はかーなくー(澄み渡る心)…」かな。
-リオが空中を漂う時のリフトには乗ってみたかったのでは?
圭吾:あれ、乗りたかったね。あと、最後に死んだ人たちみんなが出てくるときに、僕たちも出して欲しかった(笑)。 上と下を使ってさ。「地獄へ行ってる人」と「天国へ行ってる人」…。
-今回、「板倉重昌」として大事にしたところはどこでしょうか。
圭吾:「筋」を通したかった。一本、重昌の人生の筋を、いかに現せるか…てことに燃えました。
-そのキーワードは「友情」なのでしょうか。
圭吾:そうですねえ…人情。「人情」だね。
-かっちゃんは領民を弾圧していますが、しげちゃんはそういうわけでもないですよね。
圭吾:いい人だよねえ。…誰も殺してないよ。(笑)
-お話上、いんへるのに行く理由はないんですよ。
圭吾:じゃ俺も最後に「はらいそ」へ(笑)。白いスカートで、こう(すそを広げて)パタパタと…。
-千秋楽の手紙のシーンでは、緑のスカートを広げてはばたいていましたね。
圭吾:「どうしてもっと早く気づかなかったんだろう」って思った。飛んで行ってる感じがするでしょ?かっちゃんのもとへ。 あれを表現したかったんだけどね…気付くのが最後になっちゃった。

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