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Current News 1 Jun,2009

 

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「スーザンを探して」と、菊田一夫演劇賞受賞についてのインタビューです。

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-「スーザンを探して」で、脚本を読んだときのジェイ役の第一印象はいかがでしたか?
圭吾:「かわいいなあ」と思いました。歌も可愛い歌が多いし「可愛くやりたいな」と、まず思った。
-今回、大変だったことは?
圭吾:稽古の時期にいっぱい重なってたってことですね(笑)。でも、楽しくやりました。
-公演を通して、苦労されたところは?
圭吾:毎回ポンと出てきて、ずっとテンション高いから、それを維持するのが大変だったね。特に一幕のライブの前。ライブシーンになるまでの間に、テンションを上げてくのがたいへんでした。
-マミーズのメンバーの名前は、それぞれ本人が考えたのですか?
圭吾:BBとマークはそう。シーラは脚本にも台詞があるから、最初から決まってたの。
-二階から乗り出したり、熱いライブシーンでしたね。
圭吾:体が行きたがったから(笑)。 落っこちてもいいくらいのつもりでやってました。飛び降りてしまいたいぐらいだった。 演出家からも「スーザンを探して」自体がライブだから、ライブみたいにやってよ、って言われてました。

-公演中はたくさんのイベントがありましたが、印象に残ったのはどれでしょうか?
圭吾:やっぱり、マミーズライブが一番面白かったです。 あんなに客席のみんなが楽しそうに乗ってくれるとは思わなかった。出てったら、けっこうみんなもうノってたから、安心しました。…ときはなたれた(笑)。 あれで(客席が)シーンとしてたら厳しかったね。
-コール&レスポンスなどでジェイが乗せていった効果も大きいと思うのですが、最初からやろうと?
圭吾:考えてた。うん。それでなきゃ無理だろ俺、と(笑)。
-振付もオリジナルでしたね。
圭吾:そう。上口君が3人の振付して、ダビーナ姫の二人を、シーラ役の今枝珠美ちゃんが振付してました。
-保坂さんと小此木さん扮する2人のダビーナ姫もシュールでよかったですね。
圭吾:しゃべらないの、マスコットだから(笑)。
-千秋楽では、なんと劇中でオールスタンディングのライブとなりましたが…。
圭吾:前の晩にプロデューサーが「やりますか?」って。「やっていただけるんなら、やっていただきたいです。」「じゃあやりましょう」。でも、あくまでも、芝居の中のライブシーンとしてね。… 俺達がいなくなった後、みんなどうなっちゃうのかなと思った。「次のシーンの人、よろしくお願いします」と(笑)。

-二人のスーザンで、ジェイ自身変わったところはありますか?
圭吾:そうだと思う。二人とも違うから、それぞれの雰囲気なりに、変わってたね。
-今回は舞台でギターを弾かれたわけですが。
圭吾:ギターやりましたね…三ヶ月前に演出家にギターを渡されて。練習したけど、あんまり上手くなりませんでした。 …高校生の時から、何度かチャレンジしようとしたんだけどね。でも、弾けると楽しいね。
-「サンデー・ガール」の冒頭の台詞が毎回、工夫されていましたね。
圭吾:そうだね。やっぱり、お客さんによって変えてました。 それまでの、一幕の空気で感じ取って、「今日のお客さんはこれやってもだめだな、だったらこっちかな。」とか。 あと、これは真琴さんでは通用するけど、香寿さんでは通用しないな、っていうのもあった。
-後半では真琴さんが「キュートな山賊」、香寿さんは「キュートなサンダル」と、きれいに分かれていきましたね。
圭吾:そういうことがようやくわかってきた(笑)。いつも当日、ライブのシーンが終わってから考えるからね。 で、何かが浮かぶと、それをやるけど、浮かばない時は無理しない。 まあ、いろいろやったけど、 一番大事なことは、スーザンを「想って」作曲をしてるっていうこと。そこから外れてはいけないなと思うわけですよ。

-「メイクに40分、ヘアーメイクに30分」とのことでしたが、髪はどのように立てていったのでしょうか?
圭吾:まず頭を洗って、髪の毛を乾かす。少しでも立つように、下を向いて全部乾かす(笑)。で、全体にワックスをつけて、一束ずつ立てていく。 後ろはもうばばーって一気に立てちゃうけど、前と横は一束ずつ。前髪のところは一番最後。 しばらくして、「ねじる」っていうワザを覚えました(笑)。一番上をぴしって。それで最後に、ハードスプレーで固める。
髪の毛を立てると、やっぱ気合が入るね。外見をそうすると入りやすいから、稽古の時点から立ててました。
-ジェイの服やアクセサリーは、自分で考えたのですか?
圭吾:メイクはそうだね。ピアスとかも。包帯も「つけたい」ってつけました。
-後半では、ジェイのイラストを壁に貼って、小物のチェックをしていたそうですが。
圭吾:うん。つけるものが多いからね。最初の頃、だいたい何か忘れてる。ピアスがなかったり、 包帯がなかったりしたので、ちゃんとやらなきゃいけないなと。指差し確認用に描きました。つけるものホント多くてね(笑)。たいへんでした。

-ジェイとスーザンはあのまま幸せになれると思いますか。
圭吾:思わない。また追いかけっこの日々だよ。…バンドやめちゃダメだろう(笑)。
-「スーザンを探して」に出演されて良かったと思うところはどこでしょうか?
圭吾:ジェイの役だったからかも知れないけど、ライブ感覚でやれたところがよかったです。
それから、保坂千寿さんと四季以来、またご一緒できたことがほんとに嬉しかったですね。
-ロバータとの接点は新聞とフィナーレだけでしたが…。
圭吾:そうそう(笑)。唯一の、一緒にお芝居できるところが、ベンチで話しかけるところ(笑)。
-「ウエストサイド物語」以来だったのですね。
圭吾:そうだね。青山劇場の「ドリーミング」は僕のバイブルです!っていうこともお伝えできたし。 これで、(山口)祐一郎さんにも言ったし、知寿さんにも言ったし…市村(正親)さんにも言ったし。 高校の時観て、すごく良かったんです。あれを観て「ミュージカルはいいな」と思ったね。 知寿さんはチレットってネコの役で、市村さんは犬の役で、祐一郎さんは火の精。その当時、みんな真似してたもんね… だから「レベッカ」で火の精をやりたかった(笑)。 そういう人たちとこうやって共演できるって、すごいですね。

-菊田一夫演劇賞受賞、おめでとうございます。受賞と聞いたときの印象は?
圭吾:ピンと来なかったですね。「それ、すごいですか?」って聞いちゃったもん。ちょうど、「ダウンタウン・フォーリーズ」のタンゴの振付の前に聞いて、それから稽古場に入ったの。「じゃあ…そんな賞をとったんだから俺がんばれるな!がんばろう、タンゴの振付」って思いました(笑)。
でも、授賞式に出て「ああ、そういう賞をいただいたんだな」っていう実感は沸きましたね。 菊田一夫さんって、ギャグとか大好きな人だったらしいって聞いたんですよ。コントとか、 「ダウンタウン・フォーリーズ」みたいな、ああいうものが好きだったらしい。だからやっぱり、人を笑わせたり楽しませたりすることが、できないといけないな、って思いました。今のそういうライン、僕の進んでるラインを、もっと極めて行きたい、って思いました。

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