そのてにゆめだけを
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23 Aug,2009

 

Happy Talks

2009年4月から5月にかけて上演された「ダウンタウン・フォーリーズ Vol.6」および、5月末に行われた「吉野圭吾と遊びに行こう!どこへ?ふっふっ…福島へ!?」についてのインタビューです。

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-「ダウンタウン・フォーリーズ Vol.6」について。DTFには二年ぶりの参加となりましたが、ご感想は?
圭吾:楽しかったですね。「また帰ってこれてよかったな」という感じで。やっぱり「ダウンタウン・フォーリーズ」はすごく、自分を育ててくれる作品ですね。
香寿たつきさんが入って、また北村岳子さんとは違う味になって、それとどう絡んでいくかっていうのも面白かったです。
-冒頭のタップも久しぶりでしたが、すんなり戻れましたか?
圭吾:うん。もう体が覚えてるんだね。「スーザンを探して」の間に、香寿さんといっしょに稽古してましたよ。初めてやる人は大変だからね。
-2002年の最初の「ダウンタウン・フォーリーズ」の頃はいかがでしたか?
圭吾:とにかく大変だったね。短い時間に覚えることがいっぱいあって。もうバッタバタだった。「1」に比べたら、今は気持ち的には楽でした。

-「後生鰻」では鰻屋の主人が逃げようとする鰻を振り回す動きが評判でしたが。
圭吾:楽しかったです。台詞が詰まったら鰻を回す(笑)…鰻にどれだけ助けられたことか。ぜひ、浜松でやりたかったけど、地方では上演時間の都合でカットになってしまいました。
-江戸っ子の役は珍しいですね。
圭吾:そうだねえ、ああいうの「坊っちゃん」をやった時以来だね。江戸弁とか、いろいろ意識しました。「あがっつってください」とか…頑固親父の感じを出したかったんですけどね。
-南太平洋のライアットの髪型や服装はどのように?
圭吾:かつらがあって。はじめ全部ストレートヘアだったんだけど「いや、これ結んだ方がいいですよ」って言って、「あほっぽい感じにしてください」ってお願いしました(笑)。あの二つの結び目とかにもこだわりましたね。「もっと後ろだ」とか「もっと横めで」とか、時間かかりました。
-結果、できたキャラクターはすばらしかったですね
圭吾:カツラに救われました。大事です(笑)。 「南太平洋」は面白かったね…お客さんもすごく受けてくれてて。ホントにねえ、あのジョー中尉の役を真剣にやってる香寿さんがいなければ、成立しない作品です(笑)。あの真剣にやっててくれてるから出るばかばかしさが、たまらなく俺はツボで…稽古場でゲラゲラ笑ってました。「このひとは真剣にやってるよ…面白い…」と思って。それが大事。すばらしいなあと思って。
-ジョー中尉と水兵のやりとりもおかしかったですね。
圭吾:たまに「ちょっとおちょくりすぎてるなあ」と思いながらやってました。
-宝塚風に二人で肩を回す動きは最初からあったのですか?
圭吾:ううん。「なんか一緒にやりましょうよ」って言って。で最初は二人同時にやってたんだけど、演出家が「それはちょっと予定調和みたいだから、まず香寿さんがやって、それを見て次にやるとき一緒にやれば」「わかりました」と。ちなみに「にほんばしです」っていうのも演出家です(笑)。

-「妻殺しは成功したためしがない」の警官の役作りはどのように。
圭吾:かみ合わない台詞を言うにあたって、いかに自分のペースを守るか(笑)。 いかに、とっとと行かないか、っていうところに面白味を感じていました。早くやればテンポがいいってわけじゃなくて、遅い中にテンポがあればいいかなと思って、ひっぱってひっぱってひっぱって(笑)。でもあの「ガソリンスタンドのおつり」であんなに受けるとは思わなかったんですよ。本番が明けてから「ああ、ここがポイントなんだ」って、わかったんです。
-あの交通警官の人と、街灯の下に立っている警官は…
圭吾:違う人。もうちょっと違う風にしたかったね。本当はジャケットみたいなの着ればよかったんだよね。白バイだし。もしくは…はじめの警官が「Let it go」みたいにどんどん脱いでいくっていう(笑)。「あ、あのキャラだよ!」
-なるほど。真っ暗なのに街灯をいちいちしまうところが良かったですね。
圭吾:そうらしいね。「置きっぱなしじゃダメなんですか?」「ダメ。一回一回、見えるか見えないかのところで帰るところがおかしいんだから」って言われて(笑)。
-繰り返しのような場面が多いので、苦労されたのでは?
圭吾:苦労しました…(「テールランプが消えてる」と言うべきところで)「テールランプがついてる」って言っちゃったときどうしようかと思ったもん。…やばい、どうしようかな、と思って、で、まだ時間があるから「いーや消えてる!」って言ったんです(笑)。 …ついてちゃダメだろう…。

-笠置シヅ子メドレーの最後のマツオ先生は、いかにして生まれたんでしょう。
圭吾:最初の頃は「ドラえもん」て言ってたの。ドラえもんじゃ子供すぎるから、「小学校の先生の真似とかにして」って言われて。
-実在するんですね。
圭吾:ええ。けっこうおじいちゃんの先生だったので、今も先生をされてるかはわかりませんけど。
-自分では似ていると思われますか
圭吾:いえ、ドラえもんのままです(笑)。ちなみに「音楽のゾウタ先生」も似てないからね。

-コーラスメドレーの中で特に気に入った曲は?
圭吾:一番気持ちよかったのはね、羞恥心。あれは面白かった。
-アフロキャラも久しぶりに登場しましたね。
圭吾:ああ…あれ似合うよねー。ほんと、アフロ似合うわ俺(笑)。つくづく思った、アフロは似合う!
-3人にレイをかけるときの呼びかけは、自然に生まれて来たのでしょうか。
圭吾:そうです。ソウルフレンドみたいな感じで、とりあえず叫んでみた。

-教養講座の中川君なんですけど、本ネタの大臣は実際にモデルにされましたか?
圭吾:ああ、知ってるけど、なんとなくしゃべりかたは似せようかと思ったんだけど。似てるかどうかはわからなかったです。
-「国民の声」で受けてましたね。
圭吾:そうなんだよ。脚本では「国民の声。やめろっていってる」ってなってたの。そうしたら初日に「国民の声」で、「やめろっていってる」っていう前にどわーっ!て受けて。で、演出家とも相談して。後半の台詞は取ろうと。 …本当にねえ、フタ開けてみないとわかんないことがいっぱいある。
-初日はたくさんの発見があるのですね。
圭吾:あるね!本当に、お客さんが入って教わることが多い。

-教養講座の後はすぐに「パリのアメリカ人」の導入ですよね。
圭吾:一回、最初の「たらったったーたらったったー」のかわりに(後半のヨン様の)「困っちゃったー!」って歌っちゃったことがあって。「困っちゃったーセヨ困っちゃったーセヨ」って、しょっぱなに歌っちゃって!でもやめるわけにいかないから全部歌っちゃった。…でごにょごにょ歌って「ボンジュール僕です」
-シュールさは出ますね。
圭吾:(笑)ホントに困っちゃった…「歌ってるよ俺」。びっくしした自分で。「よぉし行くぞ!」って出て「困っちゃったー」…困っちゃったよ!…そんなこともあった。
-「ボンジュール僕です」というのは脚本にあったのでしょうか。
圭吾:ないよ。パリのアメリカ人だから「ボンジュール」ぐらいはいっとかないとと思って。で「僕です」って言ったら、あ、なるほどね、ちょっとパリっぽいじゃん!「ボンジュール、僕?」…メルシーボクウ?みたいなイメージがちょっとあるなって思い(笑)。「あ、いいじゃんボンジュール僕!」もうちょっとフランス人ぽくやればよかったな。
-全体に、言い回しはとても異国的だったと思いますが。
圭吾:(笑)ほんとにねえ、困った空気だねあそこ。あの空気はねえ…毎日「またきたか」と思ってました。ああ…今日もやってきた、このシーンが(笑)。
-ちょっとやけくそぎみのタイトルコールでしたね。
圭吾:そうそう(笑)。「なんでキレてんの」って言われてました。「なんかキレたくなるんですよ、あそこ!」
-バレエでのパロディ作品はDTFの定番ですが、今回も面白かったですね。
圭吾:Vol.3の「犯罪舞踏」に勝ちたいと思ってがんばりました。…すばらしかったよね。あの「ゴミ不法投棄夫婦の踊り」とか大好きだったもん。最高だよねー。

-大千秋楽、京都公演の「ひいふうみい、よぉー!」で提灯が一斉についたのは綺麗でしたね。
圭吾:ね!たまたまあったからね。舞監が「使いましょうか」って言って、「やりましょうよ!」と。「ひいふうみいよぉ」であのボンボンがついたとき、すごい気合い入りました。何か変わったね。ガッと俺の中になんか入ってきた。「これで終わりだ」っていう。ちょっと、グッと来た。
-二時間半、ノンストップの舞台でしたが。
圭吾:でも、そんなに大変じゃなかったです。楽しかった。いいメンバーで…すばらしいね。ひとりひとりがしっかり立ってるから。そのメンバーの一員になれたことがほんとに、幸せです。また、ぜひやりたいです。

-5月末に行われたお泊まり会「吉野圭吾と遊びに行こう!どこへ?ふっふっ…福島へ!?」のご感想を。
圭吾:みんな楽しんでもらえたみたいでホントよかったです。いろいろハプニングはあったんですけどね。
-お稽古やウェルカムビデオの撮影などで、特に思い出に残っていることは?
圭吾:やっぱり、新宿の西口をパンダをかぶりながら歩いたことが思い出ですね。中央公園の河太郎とか。なんかね…「やってみよう」ってところまではいいんだけど、いざやるとなると、けっこう覚悟がいるもんですよ。
-以前「お月様ブラザース」姿で東山さんと歩いた時も、二人で手をつない心細そうでしたね。
圭吾:ええ。まあその後ろを歩いてる総タイツのシゲ(笹木重直さん)がいちばんかわいそうでしたけどね…今回も「おまえ、あれやったんだからやれよ」とか言われて(笑)。シゲ君は今回もがんばってくれました。ビデオも編集してくれてね。
-パンダマスクは元々持っていたんですか?
圭吾:あれはパンダ団長のパンダです。ハル(伊藤明賢さん)が前の「お月様ブラザース」のビデオでパンダ団長やった時につけてたパンダのお面。あとかぶりものの方はトトロの頭なんですけど…スーツがしっかり似合って「パンダさん」ていう新しいキャラクターが生まれたわけでね(笑)。
-例によって、脚本は…
圭吾:ない。でもまあ、街頭アンケートみたいな感じで進めていこうっていうことだけ決めてました。
-かなりメジャーな場所で撮っていたようですね。
圭吾:ええ。けっこうしんどかったね。 あの日、暑くてねえ!もうみんなグッタリだった。
-そんな中で、着替えをし。
圭吾:ええ。物陰で、総タイツを着。「なにしてんだよ…」と言いながら。で、都庁のあたり通ったらヘリコプターみたいのが自分たちの真上に来て「やっべえ絶対見られてるよ…」(笑)まあでも、喜んでもらえたみたいで、よかったです。

-小道具や大道具は手作りが多かったですね。
圭吾:作りましたよ!よくあの「舟」がうまくできたなあと。「こんな感じだろ?」って図を描いて。縮小して紙を切って、模型を作って。
-クリスティーヌと二人で肩から背負った舟ですね。「オペラ座の怪人」をやると決めた時点でああいう絵はあったのですか?
圭吾:あったあった、もちろん(笑)。あれはもう、一番はじめに決まったね。ファントムやるんだったらやっぱり、舟で客席行かないと!あのラウルのキャラもよかったでしょ?
-笹木さんのヒゲにびっくりしました。
圭吾:(笑)いちばんはじめに大受けするかと思ったらけっこうシーンとしててさ(笑)。なんだ、シーンとしてるよ!
-鏡の後ろから登場する場面も、雰囲気が出ていましたね。
圭吾:鏡の後ろで歌ってたんだけど、鏡の高さがないから、立ってると後ろから見えちゃうんです。だからずっと中腰で、むっちゃくちゃ腿がプルプルプルプルしてきて(笑)。 「ここだエンジェル」とかいいながらもうプルプルプルプル(笑)「あれえ、こんなに長かったっけ!…早く!…早く出たい!」と思って(笑)。ファントム中はずっとプルプルしてました。次の日筋肉痛だった。

-選曲はどのように?
圭吾:「ワインディングロード」はシゲが、二人でやろうか!って言ってくれて。雪の華は、「雪の華歌ってよ」ってシゲが…なんでもシゲじゃん(笑)。まず二人でカラオケボックス行って。「ワインディングロード」と「雪の華」を歌いまくり。
-難しかった曲はありましたか?
圭吾:だからその「ワインディングロード」(笑)。いつか「Toy Box」でもう一度挑戦したいです。それから「ローズ」だね。とにかく今回はみんなで歌うことが多かったから、それがやっぱり大変でした。シゲはギターも弾かなきゃいけないし。俺もタンバリンやらなきゃいけないし。
-「ローズ」はご自分で訳されたんですね。
圭吾:そう。いろいろな訳があるけど、自分なりに考えながらやりました。もう一回リベンジしたいね。ローズと、ワインディングロードは。

-タンゴですが、星奈さんが酔って絡んでくるような演出が面白かったですね。
圭吾:前に踊ったやつを、もっと崩してやりたかったの。そこから「じゃあ踊る前の持って行き方をどうしようか」っていうことで、あんな感じでやっていったら、うまく繋がっていけるんじゃないかなって。「イヤイヤなタンゴ」(笑)。
-「BORN」の衣装はとても「BORN」らしかったと思うのですが、今回のために?
圭吾:そう。もうじき夏で、ああいうのが売っててよかったです。ああいう感じのものがいっぱいあるお店で、店員さんに「砂漠で素足で立ってる感じがいいんですけど」ってお願いして、そこでいろいろ、こんなのどうですかあんなのどうですか、ってファッションショーしてました。店の中で素足で(笑)。

-参加型企画はいかがでしたか?
圭吾:面白かったね…あの、みんなでアブラハムやってる姿を上から見せてあげたいね(笑)。すごく、あったかかった。みんな懸命に楽しそうにやってた。 みんないい笑顔だった。
-なぜ全員で「アブラハムの子」をやろうと思ったのですか。
圭吾:みんなでできることはなんだろう、って考えて。盆踊りとか、そういう系がやりたかったの。やっぱり最後は「みんなで参加する」っていうことをしたかった。
-それぞれの券で印象に残っていることは?
圭吾:「タンゴ券」でタンゴを踊った人があまりにうまくて、積極的でビックリしました。…あとは我ながらあの(「モディリアーニ券」で描いた似顔絵の)絵がうまかったなって感じです(笑)。
-「ホストクラブ券」のリョウさんは「CLUB SEVEN」のキャラですが、二回目の時のショウさんは謎キャラでしたね。
圭吾:(笑)だってシゲが「No.2」って言うからさ!「キャラ変えるんだな」と思って、あの場で考えました。
-そこで上着を変な具合に被って…。
圭吾:なんかしなきゃ!って思って。

-夜中には、記念のカードをくばって歩かれたのですね。
圭吾:凄いコソコソしてた(笑)。みんな楽しそうな声が、部屋から聞こえてくるわけだ。その中を気配を殺して、しゅぴっしゅぴっと。
-カード配りまでやるということは、最初から決めていたのですか?
圭吾:うん。しつこいくらいに「これでもか!」ってやりたかったから。
-二日目はウォークラリーとバーベキューを。
圭吾:よかったね、雨も降らずにね。前もって、いろいろ行きましたよ。天狗いたでしょ?バーベキューハウスの奥に(笑)。アスレチックとかもやりたかったんだけどね。
-バーベキューではコック姿でテーブルを回っていましたね。
圭吾:おいしそうだなあと思いながら(笑)。…あそこで、みなさんとおしゃべりできて、よかったです。クイズ大会も面白かったし。
-こういったお泊り企画は、またやりたいですか?
圭吾:やりたいね!キャンプとかもやってみたいんだけど、難しいかな。海があるとこにも行きたいんだよね。また何か、考えます。

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