Current News Octber 17,2012

DELUXE

2012年5月〜6月に全国で上演された「DOWNTOWN FOLLIES DELUXE vol.8」についてのインタビューです。
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はしりだす -Vol.6以来3年ぶりの「ダウンタウン・フォーリーズ」でしたが、久々のオープニングのタップは如何でしたか?
圭吾:体が覚えてるもんだね。樹里ちゃんが初めてなのに、覚えるのが速くてねえ。一日で覚えたもん。みんなで「すごい、すごすぎる」って言ってました(笑)。
-樹里さんは今回、初参加でしたね。
圭吾:楽しかったよ。お笑い大好きな人で、笑いのツボが合ってた。
-いつもは4人ですが、今回は6人という構成でしたね。
圭吾:6人だと楽かなと思ったけど、あんまり変わらなかったです。レイバー&ストーラーメドレーとかは、もうちょっときつきつでもいいなあと思ったけど(笑)。

-オープニングの最後に玉野さんに一言言って退場するところでは、いろいろなパターンがありましたね。
圭吾:すんなり出て行っちゃうのもなんだから、なんかこう「取り残され感」があったほうがいいなと思って。いろいろ、探ってみてました。
-いちばん印象に残っているのは。
圭吾:なんだろう…北海道の洞爺湖で「トッシー探してきます」って言って、はけたんだけど。客席で「トッシーいない、いない」って声が響いてたらしい(笑)。「トッシー探してくる」って言っただけで、そういうツッコミが来るっていうところがすごい。…俺は、いると思うんだけど。
-すばやく靴を脱いで携帯電話にしたり…
圭吾:そうそう(笑)。2回ぐらいやったね。けっこう大変でした。あとは…洞爺湖の前に行った江別の、その町の名前を叫んだだけ※っていうのもあった。「響きがいいんですよねー!」つって(笑)。
※「たかさご」と思われます。


-皆さん、いろいろなキャラを演じていましたが、特にお気に入りを挙げるとすると?
圭吾:やっぱり、たかちゃんのマガイン・モンローが最高だよね、すばらしい。稽古場で最初の頃は「マリリン・モンロー」って言ってたんだけど。「たかちゃん、マガインですよ!」って(笑)。
-各地で盛り上げていましたね。
圭吾:すごいよね!ほんと、勉強になった。
-マガインさんと共演する場面が欲しいところですね。
圭吾:そうそう!今回、たかちゃんとの絡みが少なかったから、そこが残念でしょうがない(笑)。

-「カウボーイとエイリアン」の役作りはどのように?
圭吾:最初っからあんな感じです。「パァン!」ていうのはふとっちょ☆カウボーイからもらったんだけど(笑)。
-帽子を押さえてゆっくり前転するところがおかしかったです。
圭吾:カッコよくないほうがいいなと思って。出はカッコよく出るけど。…あとは、外人だからカタコトの日本語がいいなと。チョットイイデスカ?
-レトロな面白さがありましたね。
圭吾:けっこう面白いんじゃん!と思った(笑)。「なーるほど!」って言ってシャッター閉まって「あ、けっこうイケてんじゃん!」と。「これイケてますよね!平澤さん」って言ってるところへ無理矢理ノリオが入ってくる。
-ノリオ君の計算シーンも独特の雰囲気でしたね。
圭吾:また難しい立場なんだよね(笑)どう存在したらいいのか…。
-教室の生徒のようなリアクションでしたね。
圭吾:稽古場で怒ってやってたら「怖すぎる」って言われた(笑)。「怖すぎるよ、ホントに怖い」「はーい」…で、あんまり怖すぎないようにしました。

-「南太平洋」のライアットで今回、特に目指したところはありますか?
圭吾:目指したとこ…「綺麗さよりも可愛さ」だね。可愛さを目指した。
-ハッピートークなど、さりげない仕草が可愛らしかったですね。
圭吾:あそこで恋に落ちなきゃいけない。ハッピートークの中でね。そこ目指しました。
-髪型は、長い髪のカツラを縛っているわけですね。
圭吾:そうそう。大変なんだよ、回ったりすると。顔に当たったり、マイクにひっかかったり。
-衣装にもこだわりが?
圭吾:衣装は前回と変わってないね。ネックレスやめて花を増やしたぐらい。(ネリー役の)平澤さんはすっごいこだわってました(笑)メイクまで変えて。
-「根が浅かったんだねー」は脚本にあったのでしょうか?
圭吾:いえ(笑)。稽古場でいろいろやってて、「あ、それいいじゃん」「じゃ、それで」

-歌穂さんと樹里さんの有名姉妹の場面は本番中も観ているんでしょうか。
圭吾:うん、楽屋のモニター見てる。で、スタンバイして、舞台袖からマガイン・モンロー見て、大笑いして。
-モリーナの格好で。
圭吾:うん。モリーナは…よくわからない空気だった(笑)。
-「昔々あるところに、蜘蛛から…」と言いながら去っていきましたが、一体続きはどうなるのかと。
圭吾:そうそう(笑)。「昔々あるところに、蜘蛛から生まれた…」耐えられなくて口から出ちゃったの。…観たいね、蜘蛛から生まれた「蜘蛛女のキス」。俺の中の「蜘蛛女のキス」は蜘蛛から生まれるんだよ。それがあの、たかちゃん。
-スパイダーマンは総マスクでしたね。
圭吾:見づらいんだよ(笑)。怖いんだよ、勢いつけて袖に入ったりするのが。特に欽ちゃん走りのところとか、危ないんですよ。
-舞台の袖から袖まで、凄いスピードでしたね。。
圭吾:音楽座以来だ、あれやったの…音楽座の「マドモアゼル・モーツァルト」でやったんですよ。ドン・ジョバンニのときに。その時も袖から袖へ「シャーッ!」て。すごい昔の引き出し開けたわ…。

-「ジキルとハイド」は秀逸なパロディになっていましたね。
圭吾:うん。昔「ザッツ・ジャパニーズ・ミュージカル」で市村さんがやったんだってね。
-今年の「ジキル&ハイド」へのオマージュという印象も受けました。
圭吾:ああ、そうだね。「行動に異常あり」のくだりが面白かったからさ。「これやりませんか?」って、足してもらったりして。「闇の中…」とか歌えて良かったなあ。大変だったんだから。「どうやって繋げる?」って。変身してもがくところの音楽が決まってなかったから、「ここつなげませんか」って、作ってもらって。本当なら変身した後は「Alive」に行っちゃうわけだけど、もう完結しなきゃいけないから「対決」のほうに繋げていくっていう。
-冒頭で、雑巾がけから入るのも面白かったです。
圭吾:パイ投げの後で掃除してる中に「俺もまじっていいですか?」って(笑)。
-片側だけ前髪がバサッとかかる髪型はよく出来ていましたね。
圭吾:なんとか、うまくできた。最初は「かつらでやろう」って言ってたんだけど、上手にできなくて、地毛でやったほうがいいね、と。まず片方だけ結んで、それはきっちり結ぶの。で、ゆるいので上から、ひとつにまとめて。本番で、ゆるいほうだけ外す。
-善と悪で切り替えて歌うところは難しかったですか。
圭吾:ああ…そうだね。慣れるまで大変。石丸さんの大変さがわかりました。
-東京公演の客席の盛り上がりは凄かったですね。
圭吾:すげえなあ!って。割れんばかりの拍手だったよね。面白かった。ただ、東京でやるのと地方でやるのとではお客さんの反応が違いましたね。やっぱり、知って見るのと知らないで見るのとこんなに違うのか!って思うくらい。知らない人が観ても、楽しめるものにしたいなって思うんだけど。でも演出家いわく、「でもそこで受けなくても後から、その作品に興味を持って勉強するから、それが狙いだ」というのも、あるんだって。

-犯罪舞踏の冒頭の語り、耳は自分で作ったのですね。
圭吾:そうそう。インチキ的なミッキー。ニセモノのドラえもんみたいな怪しい感じを目指しました。「お察しの通り、ミッキーマウスだよ」って言ったら子供が大爆笑したことがあって。あはははははは…って子供の声だけが客席に響いた(笑)。「ありがと!」って。
-「ブラックスワンと禁煙女」も面白かったですね。
圭吾:たかちゃんの本領発揮だね「煙草スワン!」。ああいう台本すばらしいなと思う。よく書けるよなと。でも客席の人が「スワンスワン!煙草スワン!」って先に言っちゃうことがあった(笑)。
-「不法投棄夫婦の踊り」に出られたのも良かったですね。
圭吾:「警官、続けて出て」って言われて。あの「Let it go」の警官じゃだめですかね、って言ってたんだけど…だんだん脱いでいく(笑)。でもそれやっちゃうと続かないので、やめました。
…名作だよ「不法投棄」。 すごいんだよ、二人で息を合わせて、カウント決めないでやってるんだって。あの、手をつないでごまかすところが最高なんだよね。ハッ!て見つかって、おろろろろっ!てして、手をつないで去っていく、あの姿が最高にいとおしいんですよ。
-警官は、二人の動きを正面から見ているわけですね。
圭吾:そう(笑)。おろおろっ!ってして手をつないで(目を泳がせて)去っていく。いとおしい…。

-全国いろいろな場所がありましたが、思い出深いことは?
圭吾:それぞれに思い出はありますよ。そうだなあ…一番最後に洞爺湖でやって「打ち上げしよう」って、でも開いてるところがなかったから、スナックを借り切って、みんなで打ち上げしたんだけど。その帰りに洞爺湖のほとりをホテルまでみんなで歩いたりしたのが、いい時間でしたね。
-「ダウンタウン・フォーリーズ」で特に「ここがいい」と思うところはありますか?
圭吾:独特の「毒気」のあるところがいいよね。今回、不条理な世界があんまりなかったなと思って。もっと、不思議な世界。たかちゃんの「もし人生やりなおせるなら」って何度も何度も人生を繰り返すやつ(DTF2)とか、玉野さんのカレーの話(DTF1)とかさ。そういう世界も散りばめられたらいいのになって思う。今回は今回で明るく楽しくやったけど、「ダウンタウン・フォーリーズ」ではそっちじゃない部分もやりたいなって。
見た目のインパクトの笑いじゃなくてさ、積み重なって積み重なって、「…ふふ」っていうぐらいな、笑いのとこ。どっひゃー!っていう笑いじゃなくて、「…ふふ。」とか「ははぁ…」「あぁー、なるほどなー」とかさ。 そういうお芝居、「ダウンタウン・フォーリーズ」的な不条理劇をやりたいな。「ガソリンスタンドのおつり」の警官とか(笑)。

-特に「これがやれて良かった」と思う場面はありますか?
圭吾:ひとこまひとこまじゃなく、大きなくくりの感覚だね。あのメンバー全員で、あの「ダウンタウン・フォーリーズ」っていうものができて、よかったなっていう。「誰とどのシーンをやったから良かった」じゃなく、みんなが「ダウンタウン・フォーリーズ」ってものに対して打ち込んでる、思いをぶつけてるところが良かった。ひとつひとつ、よかったっていう気持ちもあるけど。でも一番根っこにあるのは、「ダウンタウン・フォーリーズ」を6人で作り上げたっていうことが大きいんですよ。
何故かっていうと、多分みんなが、自分の出てないシーンにも関わっていろいろやっているから、作っていったからかも知れない。他の人のシーンでも「こうしたほうがいいんじゃない?」とか、みんないろいろ意見を出して、そこのシーンをどうしよう、っていう風に作っていったからなんだろうな。
-東京千秋楽に玉野さんが「いい年した大人がバカやってるショーもあっていいじゃない」とおっしゃっていましたが、今後も続けていきたい気持ちはありますか。
圭吾:もちろん、やりたいです。最初の「ダウンタウン・フォーリーズ」に出たときから、 いろんなものをもらって、自分の可能性とか、引き出しもいっぱい増えて。「ダウンタウン・フォーリーズ」 で育ててもらいました。だからやっぱり、続けていきたいよね。

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