Current News 25 May,1997

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「ガイド」特集 -vol.2-

現在公演中のSTEPSミュージカル「DREAM−風の夢、砂の歌−」で、「ガイド」役を演じる吉野さんにお話をうかがいました。(vol.1から続いています)

★ご注意★

ストーリーについての話題を含んでいます。これから観劇を予定されている方で、内容を先に知ることを避けたい方はご注意下さい。

そっぽ向き! −オアシスでカオリに「あきらめちゃえば?」とけしかける場面がありますが、ガイドとしては、カオリを導きたいんだけど苦しませたくない、という迷いがあるのでしょうか?
吉野:逆だよね。だから…カオリの言う台詞で、「もっと私のこと調べてくれればいいのに」って、いろいろ「彼」について言うのがあって、 その言葉についてやっぱりちょっとこう、自分でも反省するものがある。でもそれは置いといて、「彼」という役割ではなく、あえてガイドという立場として、突き放す。「突き放す」っていうか…違う方向から、攻めてみる。
だから…あれ、演技なんだよね。後半までのは全部。 はじめのも、あれは嘘の姿。
最後の歌で偶然出会ってっていう「偶然」も嘘だもん。

−今回は普段も着られそうな服装が多かったですが、衣装で自前のものはありますか?
吉野:前半のは違うよ。あんなカッコ全然、しないから。喫茶店のズボンはそう、自前。…あの辺からだんだん、自分を取り戻してくるの(笑)。砂漠のパンツもそう。 頭に巻いてるのも俺の。靴は、砂漠のだけ。

−稽古中の面白い話など伺いたいのですが。
吉野:みんな面白い人多くて、楽しくやったよ。
手紙のシーンが始め録音だったんだけど、本番前に「イヤです」って言ってやらせてもらったんだ。録音したのが全然駄目で、良くなくって…こんなのやるんだったらぼく喋りますって言って。
…やっと覚えましたよ。いつも(台詞)持ってんですこうやって。こういうの、こうやりながらこう※。割り箸の先に付いてるの、自分で作ったの。一応お守りとして胸に当ててるの(笑)。あそこはコケらんないからね!
※カバンのストラップを持ってる(ように見える)方の手に棒を持って、棒の先の紙が顔の前に来るように手首をぐっと曲げる感じ…客席からは決して見えません(^^;)。

−初見の時はとにかくラストに衝撃を受けて、劇中のガイドのいろんな行動が一気に頭に蘇ってくるんですよね。「あの時はどんな気持ちだったのかな?」っていう疑問も沢山出てくるから、二回目以降になるとガイドの表情に集中しちゃう。
吉野:一回より二回目のほうがいいみたいだね、観るのは。二回目より三回目、みたいな。「いろいろわかります」って。本当ははじめから分かってほしいけど(笑)。
…きっと、「彼」の想いが、ガイドみたいのを、作り出して。あの中でガイド自身はきっと「彼」の魂ではない。がしかしあえて、その「彼」の姿で出るんじゃなく、ガイドの姿で、導くっていうか…それをわかってもらいたいっていうのは、あるのね。
だからいちばん最後の手紙のシーンが終わって、みんなが浮かび上がって歌ってるところ。あそこは、凄い…パワーだよね。背中だけど、いちばんあそこは、集中して。…歩き出すところも。
−ありがとうございました。

「Dream」は神戸・東京公演を無事に終了し、現在、各地での公演が続いています。今後の公演で一般が観劇できるものは6月7日(土)〜8日(日)の大阪公演、6月10日(火)の黒部公演、そして6月13日(金)の相模大野での最終公演です。まだ観劇されていない方も、「もう一度観たい!」と感じていらっしゃるかたも、どうかお見逃しなく!

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