「Dream」の稽古場での取材の折に、脚本の橘あおいさんに伺ったお話です。
「Dream」の配役は、脚本家が役によって企画書を作って、それに俳優を割り当てていったんですけど、吉野さんはかなり早い時期から出ることが決まっていて、誰の役になるかをあとから考える形でした。当初横山さんはサンチャゴを考えてらしたみたい（人づてに聞いた）なんですね。でも私のイメージだとちょっと違ってて、もっといろんな面を持つキャラクターっていうか、派手なとこからナイーブなとこまではばひろい表現をしてほしかった。それでガイド、という役をやっていただくことになって。
一度横山さんと内容のことで大喧嘩して、私がすごく落ち込んで、憔悴してた時にね、それをずーっと横で見てた吉野さんが「大丈夫ですか？がんばってくださいね」って言ってくれたんです。そのことがもうホントに嬉しくてありがたくって、
ガイドの詩を書くときはもう本当に、感謝をこめて書きましょうと。
もう一人の作詞の習志野さんとの合作なんですけど、最高傑作（！）が出来上がりまして…。
それが、ガイドの登場のシーンで歌われる歌です。笑ってくださいっていう感じの、
結構長くてとてもインパクトが強くて、多分このミュージカルの中では１曲だけ全然違うぞっていうタイプの曲。
「ガイド」というのは物語の中で、一人だけ他と違う役どころなのですが、最後に世界に同化していくって感じですかね。派手なキャラクターからナイーブなキャラクターへと変わってゆく。ガイドの動きを最後まで見てると、「えーっ」というどんでん返しがあるので、そういう意味ではカギを握ってる役です。
本当に、吉野ファンは必見ですよ！
…本来このお話は、できることなら「Dream」東京公演中くらいに公開したかったのですが、筆者多忙のためすっかり遅くなってしまいました。「必見」の２文字はまさしく真実でしたね！＞吉野ＦＡＮのみなさま(^^)
Photo by team苗ぞう.STEPS