ナチュラルヒーリング研究会
- contents -
ナチュラルヒーリング

刑部流気功教室

トーク・セミナー

出版物

刑部のメッセージ

応援コーナー


Johhny K Moritaka
2007.8.8 vol.43

外は暑いし、家の中は奥さんの小言で低気圧……女のひとは感情的な生き物で大変だなあとやり過ごして……そうそう、女性はひとの噂話が好きなものですが――。
他を思いやるこころ
昨日、いつものボランティア仲間2人とお茶をしていた時の話です。僕は40代、Sさんは30代、Kさんは20代の女性です。話題は結婚前の仲間2人が親とこじれて、大変な危機にあるというSさんの話でした。
Sさんは、他人の愚痴話を聞くのが大変好きなひとで、この3人で集まると、いつもSさんが他人から聞いた愚痴話をお披露目する席になります。Sさんは仲間内で一番信頼を集めている中心人物なのです(教室で言えば、刑部先生という役割ですね)。
女のひとは話して発散して、それでストレス解消で好い精神状態を保てる方も多いようだから、そんな場合、努めて聞き流すようにしているのですが、このところ話を聞かされる方のKさんの元気が無いような気がして、思わずSさんを遮ったのです。
「貴方の言っていることは確かに事実かもしれないが、二人がいがみ合って不幸だと言うだけでは、Kさんの為にはならないんじゃないですか。僕のような年寄りに愚痴を聞いてもらうのは構わないけれど、若いKさんに聞かせるならば、もっと希望の持てる話し方もできるのでは?」
Kさんは付き合っていた彼氏とうまくいかなくて、もう2年も会っていませんでした。仲間たちの多くが結婚・出産と生活を変えていく中で、Kさんはため息を吐くように言うのです。「結婚ってわからないです……」「人間関係って難しいですね……」
Sさんは頭の良いひとだから、すぐに僕の言いたいことが解ったようです。「そういう状態なんだけど、彼女の言い分を黙って受け入れている彼は懐が大きいし、彼女も大激論はするけれど、それでも一緒にいられるんだから、2人はきっとうまく行くよ」とまとめました。
それで「めでたし、めでたし」なのですが、Kさんが思いがけないことを言うのです。「でも私、Sさんの気持ちわかる。私もひとと話す時って、自分の言いたいことだけ言ってますもん。Jさんの言うように相手に良い影響があるようになんて考えたこと無かった」
Kさんの言葉は、なにか今という時代を反映しているような気がして、思わず考え込みました。安倍総理、赤城大臣、朝青龍――今の世の中はただ批判だけ、自分の意見だけをぶつけて、批判される側の立場には立とうとしないようですから。
その批判が建設的な提言なら聞くに値しますが、多くはただ放言的に非難するだけなのです。自己に甘く、他に厳しい、そんな歪んだ社会になっていないでしょうか。そして「弱い犬ほどよく吠える」という例えのように、そんなひとほど打たれ弱くなっていないでしょうか。
僕が教室に通っている頃は、周りの方々が素晴らしく、他を思いやれない自分に気づかされて落ち込んだものですが、今現在では世間の大多数がそんな愚か者になっているのでしょうか。俄に信じがたいことなのですが。
まあ若いひとたちは、自己を大いに出して、伸びていく時期なのかも知れませんね。僕のような年寄りは、自我が無くなって、他のことばかりを考えているから「ジジイ*」なのかもしれません。それでも少しは若い人たちの良い見本になっていればいいけれど(*^_^*)
ひとはそんなに簡単に変われるものではないから、昨日の事が彼女たちを今すぐ変えることはないだろうけれど、もう少し歳をとった時に、昨日気づいたことを思い出してくれるといいなあと思います。他を思うのは、当たり前のことなのだから。
*注)最近では「おっさん」を通り越して「ジジイ」と呼ばれています(^^ゞ
vol.44へ  
当社ウェブサイトは、Microsoft Internet Explorer 5.01以降、もしくは Netscape 6.1以降、画面サイズ800×600以上での
閲覧を推奨いたします。それ以外の環境では、表示に一部不具合が生じることもございますので、ご承知置きください。
Copyright 2006 All Rights Reserved Kstudio