馬呆 BAHO
”BAD HOT SHOW”








pic







 4番出口へつながる階段を上っていくと真正面に ライトアップされた重厚な建造物が見えてくる。
 今夜、BAHOのライヴが行われる名古屋市公会堂は1930年開館という70年以上の歴史を持つ由緒正しきホール。それゆえライトアップされた外観は幽玄な雰囲気さえ感じさせる。
 私がライブ初体験したのもここ名古屋市公会堂でのNIGHT RANGERの初来日公演だった。
 今から20年ほど前、1983年12月8日の事である。
 名古屋市公会堂はその頃から全く変わらない。
 最後に訪れたのが10年ほど前のMR.BIGのライヴであったが、なんとなくその時よりも綺麗になっているようにさえ思える程だ。



 いちだんと明るくなっている公会堂の入り口に辿り着くと既に入場は開始されていて人で賑わっていた。
 お約束のカメラチェックを受け、チケットの半券を受け取り入場するとそう広くないロビーではGoodsとCD等の販売が2カ所に分かれて行われているのがすぐ目に入ってくる。
 ネットでチェックして気になっていたBAHO特製Tシャツ、チャーの25周年記念Tシャツが後ろのボードに吊るされて展示されていた為 私の足も何かに惹き付けられるようにGoods売り場に向かってしまう。
 しかし、2重、3重と人垣が出来ているため、なかなか最前列までたどりつけず他のGoodsの確認が出来ない。
 諦めた私は一旦、自席を確認する為ここで初めてホール内に足を踏み入れた。
 10年ぶりであったが意外な程広々とした感じに驚きの声が上がってしまう。特に前後の客席の間隔が広くなっているような気がするのは錯覚? それとも思い違いだったのだろうか。
 そして視線をステージに向けると...
ステージを覆っている真紅で真っ二つに彩られた幕が目に焼き付くほど迫ってくる。
 また視線をホール内に転じれば いやでも目に入ってくるせり出している2階席の重厚な作り。
 思えばNIGHT RANGERの初来日もあそこで見たのだ。
 「BURRN !」元編集長、現バーンコーポレーション社長(当時)の酒井康氏もこの重厚な作りをロンドンのロイヤル・アルバート・ホール(RAH)のようだともその著書「売名行為 」で表していたけれども確かにそう思えなくもない。(かと言ってRAHに実際に行った事はないけれど。知っているのはクラプトンやCreamのライヴビデオの中だけです)
 ちなみに今回ゲットしたチケットの席は9列目、7番
列的には申し分は無い。ただもう少し中央寄りだったらという贅沢な願望があったのだが実際に席についてみるとさほど気になるものではない事が判った。
 まあ左寄りということは 通例で石やん(石田長生)を中心に見る事になりそうだと思っていたのだが.................。
 自席を確認、荷物等を場所確保するかのようにシートに置いた私は再び、ロビーに向かった。
 相変わらずそこは入場者とGoods売り場にたむろする人で混雑しており、なかなかGoodsも購入する事が出来ない。
 腕時計は6時10分を回ったところを示し、開演まで残り20分。
 しばらく入り口付近の壁で佇み、Goods売り場の人垣が減るのを待ちながら”人間観察〜マンウオッチング”などに興じてみるのだが 観客の年齢層はやはりBAHOのやっている音楽性、チャー、石やんそれぞれのファン層から鑑みても 30代以上が中心のように見える。
 そんなマンウオッチングを10分ほど続けていると 開演まであと10分余りとなったので人の減り始めたGoods売り場に再突撃!
 一番望んでいたツアーパンフは(販売自体)無かった為、ネットで下調べたように石やん調合という『七味唐辛子&ふりかけ』(\1500)を購入。チャー調合の物とのカップリング購入も一応考えたが最終的には中身を移し替える容器で購入を決めたのだった。
 それを持って客席に戻ると席の大半が既に埋まりつつあり 開演近しを肌で感じるほどだが場内でBGM代わりに流れている曲のためか ライヴ前の緊張感は驚くほど感じられない。
 そしてこの選曲が非常に奮っているのだ。自分が確認しただけでも

 「IRON MAN」 (Black Sabath)
 「コモエスタ赤坂」(ロスプリモス)
 「BLACK MAGIC WOMAN」(Santana)


 という順番で流れていたが「コモエスタ赤坂」あたりを流すあたりがいかにもBAHOらしい選曲と言えるだろう。
 そのあまりにも選曲の妙技に私などはクスクス笑い通しで例の如く時間潰しに用意してきた文庫本「果てしなき流れの果に」(小松左京著)を読んでも内容が全く頭に入らないぐらいだった。




 開演時間を既に過ぎ、6時40分を差し示した頃場内が急に暗転、スピーカーから今までにない大きな音が聞こえ始めた。
 それと同時に左右の2階席あたりの位置に設置されたライトが黒と真紅の幕を照らし始める。
 やがて聞こえてきた曲は


 「ああ〜赤とみたいに〜♪」


 さしずめ この時の心の声を2ちゃんねる風に表現するならば


 岩崎良美 ホントに キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!


 だろうか。
 というのも今回、名古屋公演に先立って行われたZepp福岡でのライヴに参加された某さんらネットで日頃、懇意にして頂いている方々からセットリスト等の情報を提供して頂いた為 あらかじめオープニングに 岩崎良美の「赤と黒」という曲が流れる事は判っていたのだ。
 だが、この曲をこの耳で実際に聞くまではにわかに信じられなかったというのも偽らざるところであった。
 BAHOに往年の80年代アイドルの曲....余りにも似つかわしくないではないか。
 だが、今、目の前でステージを覆っている黒と赤に彩られた幕、先程Goods売り場で見たチャーと石やんそれぞれ調合のふりかけ類を入れるひょうたん状の容器の赤と黒の色違い。
 この”赤と黒”というトータルコンセプトを考えれば この「赤と黒」をオープニング曲として使用することはごく自然な事であったのだ。
 曲のサビの部分『赤と黒みたいに〜』で両袖にセットされたライトが未だステージを覆っている幕の赤と黒の部分を歌詞に併せて交互に照らすという小粋な演出も実に決まっていた。
 予期せぬ岩崎良美の歌声(年齢的に20代以下のファンには誰の歌声か判らなかっただろうが)に 他の観客は狐に抓まれたような顔をしていたが流石に途中でフェイドアウトする事もなく曲がフルコーラスでかかりそうだと察し始めると次第に苦笑が方々で聞かれはじめた。
 BAHOのライヴはいつもオープニングから突拍子も無い事をして我々、観客を驚かせてきた。
 今回も驚かせる点では まずは合格と言えるだろう。いや お笑い好きのチャーと石やんにとっては『つかみはOK』と言ったところか。
 観客の戸惑いと苦笑の中、「赤と黒」がエンディングまでフルコーラス場内に流れきると一瞬の静寂の後、幕の向こう側からギターのリフが聞こえ始める。
 最初は小さく、徐々に大きく、軽快になるブルースロック的なリフは今までステージを覆っていた幕が真ん中で分かれて舞台、左手がチャー、右手が石やんがその中から表れ 観客から大きな拍手で迎えられても力強くかき消される事はない。
 そして 今更ながらに気付いたのだが、てっきり石やん寄りだと思っていた自席は意外にもチャー側で 思えば今まで、チャーサイドで見る機会が少なかっただけにこれは嬉しい誤算であった。
 また この時、チャー、石やんが手にしていたギターはもちろんBAHOのトレードマーク、Ovation。
 ただ このOvationがただものではなく今回の「赤と黒」のトータルコンセプトに叶ったものであった。
 すなわち赤=石やんは真っ赤なOvation黒=チャーは真っ黒なOvationをそれぞれ携えているのだ。
 黒のOvationなら判るが(後で楽器店で見たところ、コレは市販されていたOvation エリート1868T)真っ赤なOvationとは、特注だろうか?
 (Guitar Magazine 2003 3月号によればチャーと同じタイプのエリートで赤く塗ったそうだ)
 肝心の曲はこれが全く初耳の多分、今回のライヴの為新たに作ったもののようだ。
 サビの部分で「Welcome to the Bad Hot Show」と唄っているところを見るとタイトルも「Welcome the Bad Hot Show」と思われる。
 歌詞に『ソルマック』『インド人』など BAHOお得意のおふざけキーワードも折り込み、おまけにギターのボディを叩くなどしてパーカッシブで非常に楽しい。
 石やんがギターソロでBeatlesの「Day Tripper」のリフを組み込んでいたが若いファンは気づいただろうか?

 今回のテーマ曲とも言える「Welcome to the Bad Hot Show 」が終わると

 石やん「名古屋のみなさん ご機嫌いかがでしょうか」

 と軽いご挨拶。
 そして次の曲へ流れるようにつながっていく。

 ブルースっぽいフレーズからお馴染みのリフへ。
 ここで いきなり「アミーゴ」か。事前のセットリストで判っていることだがBAHOの中でも 比較的、盛り上がる曲を2曲目に持ってくるのは多少、早急すぎないかとも思える。
 いつもように「アミーゴ〜♪」のサビのコーラスが心地よい。曲自体は石やんお得意の”ニューオリンズ・スタイル”のリズムを基本としたもので(イントロのギターリフ 〜 ターン タ タタタ ターン タ タタタのあたりなど)非常にノリが良い。
 ノリの良い「アミーゴ」が終わるとステージ上の二人を照らす照明は光量が抑えられ薄暗くなる。そんな中、チャーが珍しくジャージーな フレーズを弾き始め、それはやがて私の大好きな「All Around Me」のイントロへととつながっていく。
 この曲についてはセットリストでも明かされていなかっただけに3曲目の登場には非常に驚いた。今までの私のBAHOライヴの経験上、この曲は中盤から後半に演奏されることが多くいわばライヴのハイライトにもなり得た曲なのである。
 前回のライヴレポートでも書いた事だが今でも私はこの曲に合わせてアコギの練習に勤しむ事が多く私にとって”現在進行形”の特別な曲なのだ。
 それゆえ 曲の間中、周りを気にする事無く、チャーの歌声に合わせ大きな声で唄い(ちなみに全編英語詩!)曲に合わせ指を動かし俗にいう”エアーギター”を弾いたのだった。また 色んな思いが脳裏をかすめ曲の間中、何度も「ウッ」とこみあげてくるものがあったのも忘れられない。
 涙までとはいかなかったが危ないところだった。
 それにしても 悲しい曲というより どちらかといえばうっとりするようなロマンチックなこの曲で涙しそうになるとは 年を重ねるごとに涙腺が緩くなってきているのだろうか?
 「All Around Me」の後は短いMCを挟んで次の曲へ。
 セットリスト通りだと次は「風に吹かれてみませんか」だが....
 と チャーがおもむろに「なにをあわてているのか あさもはよから」と歌い出して予定通りだ。
 この「風に吹かれてみませんか」はJL&C(ジョニー・ルイス&チャー)時代の曲で私はほとんど知らなかったのだがこのセットリストを知ってからネットで検索。
 意外にも簡単に曲のサワリだけを視聴に成功した為、曲の雰囲気だけは掴めていた。
 チャーは出だしの「何をあわてているのか あさもはよから わきめもふらずまっしぐら ネクタイしめて〜」と力強い、叩き付けるようなボーカルスタイル。
 なんでもこの曲は発表当時、風刺的歌詞ゆえ「サラリーマンを馬鹿にしている」とクレームが付いたそうで確かに全体的に過激な曲であるがその中でも特に印象的なのはサビの「誰もあんたを殺しやしないから」という部分。
 今の時代には身につまされる人も多いのではと思うがいかがだろう。
 チャー主導で披露された「風に吹かれてみませんか」に続いて 今度は石やんオリジナルソロの曲が演奏された。
 石やんの最新アルバム「D.N.A」から「誰のためでもない舟」
実はこの曲も初めて聴くのだが何とも石やんのボーカル同様 暖かい感じの曲だ。いつも思うのだが、石やんの歌声ってなぜ、こうも”暖かさ”を感じてしまうのだろう?これこそが石やんの魅力に違いない。
 一曲、歌い上げた石やんからスポットライトがチャーに転じて当たったかと思えば これまたチャーに珍しくしっとりとフォークスタイルで歌い上げていく。
 曲は あの荒木一郎のヒット曲、「空に星があるように」
流石に私でもこの曲はリアルタイムで知らない(覚えていない)世代なので 事前のセットリストが無かったら 曲名も判らなかったことだろう。
 (荒木一郎と言えば我々の世代には あの「あしたのジョー」の主題歌でお馴染みなのだが(または俳優としても映画等で多少、見知っている)偶然にも最近、TVでこの曲を荒木一郎本人が歌っているのを見てチャーも結構、本人に迫るぐらいの雰囲気を醸し出していたのが改めて判ったのだった)
 いい雰囲気で「空に星があるように」を歌い終わるとステージ全体が明るくなり二人のトークが始まった。


 石やん「この名古屋市公会堂と言えば二人で舞台に立つのは30年ぶりですが正直、また二人で同じ舞台に立つとは思わなかった」
 チャー「いや、自分は30年後も舞台には立っていると思ったけど石やんは....」
 チャー「あん時は トイレで初めて会ったんだよね。で、電話番号を交換したんだけど初めて電話帳(アドレス)に06(大阪の市外局番)が加わりました」
 石やん「あの時はチャーが17で俺が20。(今の)息子のJessieよりも若いんだよね」
 チャー「あの時、石やんはギターを弾くというよりは踊っていたよね〜」



 と出会いの地、ここ名古屋市公会堂の話題に花が咲いた後は、先程の「空に星があるように」からギターを弾き始めた頃の話題に移っていく。


 チャー「荒木一郎の『空に星があるように』を聞いて貰いましたが、うちの出入りの人が(ちなみにチャーの実家は医院です)置いていった明星に歌本が付いてまして、この曲もその歌本で覚えました。」
 チャー「Am 、G7とか書いてありまして...」
 「ギターコードですね」

 とすかざず合いの手を入れて漫才コンビ?も板についている石やん

 チャー「(当時の)私には(コードの)概念が無かった」
 石やん「概念!!」
 チャー「石やんと3つしか年が違わないけど、石やんは秀吉とも友達だったし...」
 石やん「そうそう 金のシャチホコに上って撃たれたりして...ってなんでやねん」
 とボケとツッコミが見事に決まってこの話も幕に。


 次の曲の紹介に入っていく。
 事前の情報でも結構意外だった「GSメドレー」とのことで ステージ上ではGSの話題にひとしきり盛り上がる。
 チャーから元ゴールデン・カップスの加部正義氏の話も出て
 「後に一緒にやるとは思わなかった」
 と言っていたが我々にはゴールデン・カップスの加部正義というよりは ジョニー、ルイス&チャー〜ピンククラウドの Louise Louis Kabeの方がとおりがいいですな。

 そしてチャー「全部知っていたら50歳以上です」という言葉と共に 昔懐かしき、GSメドレーは始まった。(と言っても決して私はリアルタイムな世代ではないので念のため(笑))
 その「GSメドレー」はMCで触れた通り、歌本らしきものを見ながらの演奏となった(苦笑)が こういう姿も若かりし頃(まだ全くギター素人の頃)の二人の姿が想像出来て面白い。
 GSだけにと言ったらヘンだがステージの上からはミラーボールまでもが登場し 回転しながらステージと客席を照らし、歓声が上がった。
 曲目を見てもらうと判るように ほぼ有名な曲のオンパレード。
 唯一、聴いた事がなかったのはスパイダースの「恋のドクター」くらいか。
 それゆえ、私でも聞き覚えのある曲ばかりで非常に楽しめた。
 それにチャーと石やんが ただただGSを弾いて唄うわけもなく色々な工夫(ギャグ?)も随所で見られたのも普通以上に楽しめた要因であった訳だ。
 例えば ザ・ゴールデン・カップスの「長い髪の少女」では曲の途中で石やんが「キャー ショーケン」と合いの手を入れたり(説明するまでもないがザ・ゴールデン・カップスのVoはショーケンこと萩原健一だったのです)
 ブルーコメッツの「ブルーシャトー」の出だしは有名過ぎるぐらい有名な替え歌「森トンカツ、泉ニンニク〜♪」で始まったりと色々、小技をカマしてくれたのである。
 また 島谷ひとみのリバイバルヒットで一躍、脚光を浴びたヴィレッジ・シンガーズの「亜麻色の髪の乙女」も披露されたがこれが出色の出来。
 あの聞き慣れた島谷ひとみヴァージョンの煌びやかなイメージとはうって変わり こちらはチャー熱唱のブルーズフィーリングあふれるハードなものであった。
 「亜麻色の〜」と叩き付けるかのようなチャーのシャウトには よもや作詞のすぎやまこういち先生もこのような曲に変貌するとは予想だにしなかった事だろう。
 このメドレーの後のトークでも真っ先にGSがらみの話で盛り上がった。


 石やん「聞いてもらった『亜麻色の髪の乙女』は色々とカバーされてますけど」
 チャー「あまいろの〜」とシャウト。
 石やん「こんなダーティなもの(バーション)は無いでしょうなあ。さすがテキサス幼稚園卒業!」
 チャー「なんでやねん」
 チャー「そう言えば ニセモノもいましたなあ。でも あいつも可哀想なヤツやな。ただ歌、唄っただけやないか〜」

 とあのニュースで話題になったニセモノに意外にも同情的。

 チャー「話は変わりますが BAHOを始めて10数年?10数年経ちますが初めの頃はよくベンチャーズをやっておりました。このように」


 とチャーはおもむろに「Diamond Head」を弾く。
 聞き慣れた全く普通なBAHOバージョンのベンチャーズ。


 チャー「でも 毎回、こんな事ばかりやっていていいのか?疑問に思いましてね。今回、BAHOでツアーする事になって首脳会談を開きまして。もう3ヶ月ほど前になりますけど」
 石やん「BAHOならギターさえあればどこでも練習出来るのでちゃんとしたリハーサルルームとかいらない。トイレとかどこでも出来るもんね」
 石やん「それでチャーの家ですき焼き食べながら打ち合わせしたんですけど...」
 チャー「牛3頭ぐらい食べたかなあ。そのうち2頭は石やんが食べたんやけど(苦笑)」
 チャー「それで今回は呑まずにやろうという事になって。でも結局、呑んでしまったんですけど」
 チャー「酒呑むと 石やん変わるから〜」
 石やん「あんたもや!」(場内、激笑)
 チャー「だから 家でやるのはイヤだって言ったんですけどね〜」
 チャー「それで今回は前回のような芝居は無しで聞かせるライヴをしようと思っていたんだけどで、ベンチャーズはどうしようかという事になって、毎度、普通に弾いてもつまらないし..と言ったら突然、石やんがこんなアイデアを思いつきまして」
 チャー「お笑いはダメだと言ったのに」
 石やん「こんな時代だからこそ お笑いは必要や」
 チャー「という事で出来たのが『二人で一人ギター』です」
 石やん「二人羽織ちゃいますよ」
 チャー「二人羽織も面白いかも」



 と言うと ギターテクが舞台袖から2本のTACOMAのアコギを持って登場。
 それを各々受け取ると「二人で一人ギター」についての説明に入る二人。
 私も事前に入手したセットリストで今回のライヴの為、ギターを使った特別なセットがある事は判っていたが、これだったんだ !!


 ここで簡単に「二人で一人ギター」を説明すると−

 ギターには6本の弦が張ってあります(まあ12弦とか色々変則的なものもありますが)ギターを弾くというのはこの6本の弦のうち、フレットというところで指で弦を押さえ何本か一緒に(と言っても0.000...のズレはあります)鳴らしたり(いわゆるコードストロークというヤツです)または一音、一音順番に鳴らすアルペジオ、そして同時に何本かではなく弦を一本ずつ押さえそれぞれ鳴らしていくギターソロ、リフ(単音)で使われる音の鳴らし方があり(こんな事、分かり切ったことですね)これを要所要所で使い分けていく事です。(こんな説明で判ります?)
『二人で一人ギター』というのはこの(当然)一人で行う”行為”を「二人で分けてやったら どうなるか?」というある意味、世界初?とも言える無謀な企画奏法です。と言ってもピンとこない方もいらっしゃると思いますのでもっと簡単に説明するとあらかじめその押さえる弦を、例えばチャーが2弦、4弦、6弦の偶数弦、石やんが残りの1弦、3弦、5弦の偶数弦を押さえてそれぞれ音を出すという言葉では易し、演奏には難しというものです。
 また視覚的要素を加える為にも各々必要の無い弦は糸巻き(ペグ)ごとギターから外してしまうという荒行にも出て用意されたTACOMAギターは無惨な姿になっていました。




 そんな複雑怪奇、驚天動地、三位一体(なんのこっちゃ)な特殊奏法は超ベテランなお二人にとっても冷や汗もののようで音合わせにただ単に一つコードを弾く時でさえも緊張感がひしひしとこちらにも伝わってきた。
 チャーは「ほとんどのリハにこの練習を費やしました」と言っていて爆笑を取っていたが あながちそれも嘘ではない。
 要は『思いつき』『シャレ』でやるには余りにもハードルが高いワザということですな。

 準備は整ったということか ここでチャーが
 「ということで初心に戻るという意味も込めまして学生服を着ます」
 とセット後方のハンガーに掛かっていた黒い服を手に取って素早く羽織る。
 ずっとステージに用意されていたので一体あれは何?という感じだったが学生服だったのか!
 そしてこの学生服も今回のと黒」のコンセプトに沿ったものであることは言うまでもない。黒イメージのチャーの学生服は全く普通で異常に似合ったりしているのだが赤イメージの石やんとは言うと....赤い制服は目に刺激的です(笑)









まだまだ続く





SET LIST
0- SE 赤と黒 (岩崎良美) -
1Welcome to the Bad Hot Show
2アミーゴ
3All Around Me
4風に吹かれてみませんか (ジョニー・ルイス&チャー)           
5誰のためでもない舟
6空に星があるように (荒木一郎)
7GSメドレー
 君に会いたい (ザ・ジャガーズ)
 長い髪の少女 (ザ・ゴールデン・カップス)
 エメラルドの伝説 (テンプターズ)
 シーサイド・バウンド (ザ・タイガース)
 恋のドクター (スパイダース)
 亜麻色の髪の乙女 (ヴィレッジ・シンガーズ・島谷ひとみ)
 ブルーシャトー (ブルーコメッツ)
 あの時君は若かった (ザ・スパイダース)
 君に会いたい (ザ・ジャガーズ)
8”二人で一人ギター” 奇数弦VS偶数弦 ベンチャーズメドレー
Diamond Head 〜 Walk Don't Run 〜 Diamond Head 
9Sacred Hills
10BABOO JOINT ?(不明)
11なんちゃってタンゴ ?(不明)
12Purple Rain (Prince)
13Black Shoes 〜 気絶するほど悩ましい 〜 Black Shoes
14Pink & Blue
15You Shine in My Eyes ? (不明)
16酸素
17UNCLE JACK
18HAPPINESS
・・・Encore ・・・
19TREMENDOUS
・・・Encore 2・・・
20BAHO's FALK 二つのギター











button