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3回目のMCではこのツアー恒例となっている(らしい)客席年齢チェックが行われた。 40代、50代、60代...... 30代、20代、10代と訊かれ、それぞれの者がそれぞれの年齢層で挙手をした。 その様子を見ていると、やはり森高さんと同じ年齢層の40代が一番多いよう思われた。 7曲目の「ストレス」ではエプロンを付けて即席の”メイド”となった森高さんが ビール(擬似)の入ったコップ2つが載ったお盆を持ち、舞い唄った。 曲途中の早口言葉も絶好調....とはいかなかったが、 この曲のPVを始めとして、かって各所で披露されたお馴染みのイメージと共にこれも懐かしかった。 8曲目「SWEET CANDY」ではステージ後方のスクリーンに青空と雲が流れるように映し出され ラストは夕焼けへと、曲調と見事にマッチしていた。 次の「二人は恋人」は、一転して客席も含めノリノリに。「フー!」というコールが楽しい。 この曲の終了後、場内は暗転、ステージ上には紗幕が降りてきた。 その紗幕に、YouTube上でも公開された−森高さんが久しぶりに名曲「渡良瀬橋」の地元 栃木県足利市を訪ねた時の映像(2012年)が映し出され、其処に森高さんのナレーションが 重なった。ナレーションでは、訪れた時の気持ちが率直に語られたが、昨年末、「渡良瀬橋」 にも登場する八雲神社の一つが火災で消失する不幸な出来事があり、それがいかにショックな事であったか 森高さんの声で伝えられた。 映像の余韻を残しながら「渡良瀬橋」の印象的なイントロが流れると紗幕の後ろに 森高さんの姿を確認出来た。 しかし、紗幕は完全に上がり切ることもなく途中で留まっている。その紗幕では依然として 渡良瀬橋と夕陽の映像を映し出している。 映像と森高さんが三次元的に重なり合うという幻想的な雰囲気な中、熱唱する森高さん。 なんとも云えない素晴らしい風景に私は心震わされた。間違いなく今夜、一番の至福の時間だったろう。 中間部の森高さんによるリコーダーのソロあたりから、紗幕が上がり始めると、デニム地のフォークロア調 ワンピースに身を包んだ姿が露出した。それは実に「渡良瀬橋」の曲調に合ったものだった。 ひときわ大きい拍手が森高さんへ贈られる中、ピアノの旋律が次の曲の開始を知らせた。 「一度遊びに来てよ」もとても懐かしい。我々ファンも手拍子で曲に参加した。 この曲後のMCでは、「渡良瀬橋」の想い出が先程の映像以上の熱さで語られ、その後は 恒例のグッズ紹介のコーナーへと移っていったが、その紹介も後ろのスクリーンを使っておくるという 大掛かりなものとなった。 パンフにおいては、最前列客が購入したものを手に取ってステージで紹介するなどハプニング的なものとなった。 また、各会場で撮影した記念写真を額縁に入れて販売するという事も発表された。これはきっとコンサート記念の 逸品になるに違いない。(ただ、昔からそうだったが、グッズ紹介に熱心になると正直な処、私の気持ちが 冷めてしまうのは何故なんだろう?笑) 話は森高さんの地元、熊本のキャラクター−くまモンの事へ。ご存知のように森高さんはこのくまモン のイメージソング「くまモンもん」を唄っている。 くまモンの話が佳境に入ると、ステージ上に1人の見知らぬ女性が突然、現れた。 これには森高さんもビックリだったが(さすがに当人与り知らぬ、全くのサプライズではないと思うが)客席の我々は もっとビックリだった。このタイミングでこの登場。もしかして、あの人も出るのか?と。 その予想は的中。見知らぬ女性=お姉さんの呼び掛けで、「くまモン」が現れたのだった。 当たり前だが、本物のくまモンだった。最近、メディアで取り上げられる(この前日にも、くまモンとテディベアがコラボすると話題になっていたばかりだった)事も多く、ゆるキャラと云ったら「くまモン」と 言っていい程ブームなだけに、この登場は正にビッグサプライズとなった。 客席の方々から「くまモン」の掛け声が飛ぶ。なんでも、公式では森高さんとくまモンのツーショット はこれが初めてという事だった。 各会場で、ほんのサワリだけ披露されてきたイメージソング「くまモンもん」が此処で フル・ヴァージョンで披露される事となった。もちろん、くまモンとくまモン隊のお姉さんを 左右にバックダンサーとして従えて−というスペシャル・ヴァージョンである。盛り上がらない訳がない。 未だ、実現したことがなかったこの貴重なスリーショットに我々は幸せを感じずにはいられなかった。 くまモンとお姉さんの退場の後、次曲の「気分爽快」の振りについて話が及んだ。 そして−ネット(YouTubeの森高千里公式チャンネル やOfficial Facebook)でのファンからの質問をきっかけに、「気分爽快」の振りの指導と共になんとその様子−つまり客席を ビデオカメラで撮影すると発表をしたものだから、当然、場内はやんややんやの大歓声。その映像はYouTubeに載せると 予告された。 興奮そのままに「気分爽快」へと雪崩れ込んでいった。 『飲もう〜今日はとことん盛り上がろう』 『飲もう〜今日はとことん付き合うわよ』 『明日 明日デートだね頑張って』 『明日 明日私はだいじょうぶだよ』 客席では振りが綺麗に揃い、その光景は圧巻だった(に違いない)。 私が森高さんなら、きっとこの映像を未来永劫残しておきたいと思った事だろう。 私の席から見ていても、それぐらい素晴らしい一体感であった。 14曲目。有名なユーロビートのリズムが場内を包んだ。「17才」である。 重ね着していたデニム地のワンピースを脱ぎ、水色のミニのワンピース(?)に着替えた森高さんが 昔と同じように舞い唄う。ステージを左右、行ったり来たり、ファンにアピールし、自然と沸き起こる コール&レスポンス 『はやくー!』 『はやくー!』 『つよくー!』 『つよくー!』 『つかーまえにー来てー♪』 『好きなんーだもーの!』 『うごかー!』 『うごかー!』 『ないでー!』 『ないでー!』 『おねがいだからー♪』 『好きなんーだもーの!』 もう堪らなかった。森高さんのコンサートでの感覚が完全に戻ったという感じだった。 熱心な森高ファンなら、この気持ちを判って貰えると思う。 15曲目「この街」でもそれは変わらない、いや気持ちの高ぶりはもっと大きくなっていった。 それを証明するかのように、イントロと「でも この街が好きよ 生まれた街だから〜♪」 での振りも、一糸乱れず場内の一体感は最高潮に達した。 また、曲中、恒例の地方の名物を織り込むセリフ部分では金のしゃちほこと味噌煮込みうどん が組み込まれ、金のしゃちほこはスクリーンにも映しだされた。 6回目のMCでは、森高さんから再び、お知らせが為された。 23年前の−1990年3月NHKホールで行われた『森高ランド』ツアーの映像が最近、発見されたらしく これを将来的にはDVD化して発売するという事であった。 もちろん、自分もこのツアーに参加している。森高さんのコンサートはツアー毎にほとんど が映像化されてきただけに、これだけ未映像化だったとは意外であった。それゆえ、この23年目の プレゼントはとても嬉しい限りである。 |
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