穂先はつめるな! | |
これも硬いロッド神話の過ちと同様なところがあります。 「今使っているロッドはどうも柔らかい。先をつめよう。」ということをしたことはありませんか。そして,つめたからといって飛距離が変わったでしょうか。 フィーリングは変わるでしょう。しかし,飛距離には変化はないはずです。遠投のビデオや写真で確かめれば分かりますが,一番ロッドが曲がっている時には先頭のロッドはほぼ一直線になっています。穂先を曲げて飛ばしているのではなく,ロッドの真ん中部分を曲げて飛ばしているのですから,当然のことといえるでしょう。 穂先をつめることには2つの害悪があります。一つは期待したどおりの飛距離が得られないこと。2つ目は元通りにすることができないことです。私自身は過去に何度も先をつめたことがあります。あるロッドでは段階的に際限なくつめ過ぎて,物干し竿状態となってしまい,大幅な飛距離減となってしまったことがあります。このような過去の苦い経験を元に,今では,強い意志を持って穂先はいじらないようにしています。 もし,どうしても今より硬くしたいというならば,ロッドエンドをつめるべきです。硬くならないような気がするでしょうけれど,曲げる中心点がつめる前よりもリール側に近づく=より太いところとなることから,硬くなります。この場合には2つの利点があります。ロッドの全長が短くなるので振りやすくなる。もうひとつは,元の長さにしたいとき,竿尻を作り直すことによって,ほぼ元通りにすることができることです。 「飛ぶことならば何でもしたい。でも穂先カットにその答えはない。」ということです。 |