秘 訣 4
左足で踏み込んでいけ!

 これはスウィングやV字などいわゆる回転系の投法に関してのことで,オモリをセットして(スウィングではオモリをカラダ方向に入れてから)投てき方向に反転して振り出す際に気をつけなければならないポイントです。

 鋭い振りには,腰の回転が極めて重要となります。腰の活用は,ほとんどのスポーツで言われているため,全ての人が理解し実践に生かしていますが,腰の回転を優先しすぎて,踏み込む足までも回してしまうことが見られます。

 足を回して腰も回すことは回転力を増すということで効率的に思えるかも知れませんが,ロッドを振り回してしまいがちになるという大きな弊害が生じます。動きが緩慢になり,切れのある腰の回転が得られずロッドの強い押し出しはできません。(※回すことのディメリットは既に述べていますので省略します。)

 では,どうしたらよいのか。

 反転する際に,足を直線的に投てき方向左45度程度に踏み込んでいけばいいのです。右足のけり出しと同時に,直線的に左足の動かしていくことによって,充分に腰の回転を得ることができるものと考えます。
 これは,決して身体を開いて投げるのではありません。ロッドを上段の構えから振り下ろすならば,当然投てき方向に向かいます。ロッドはスリークォーターで振りますから,その反作用として身体は左側に倒す必要があり,これを維持するためには足はある程度開かなければなりません。

 それでは,開いた投げとの違いは何かの疑問が出てくるでしょう。

 これこそ,左足を回して投げることなのです。ロッドをサイドスロー的に回して投げるとき,これを維持するためには開かざるを得ないのです。
 横からの投げは振り角を大きく得ることはできますが,身体の回転だけに頼り,力強くロッドを曲げることはできません。
 縦気味の投げは,身体の回転と前後方向(背筋腹筋を利用して)の動きにより,より力強くロッドを曲げることができます。

 強い押し出しにはしっかりとした踏み込みが必要不可欠です。

 これをマスターすることは,横振りを矯正することにもなるのです。