宝塚記念

(2000年6月25日 阪神競馬場 芝2,200m)

 

(ごくごくかんたんなレースの説明)

 春GTを締めくくる「ドリームレース」宝塚記念。関東に比べて春の大レースが桜花賞、天皇賞・春くらいしかなかった頃、「関西にも有馬記念に匹敵するファン投票で出走馬を選出する大レースを」という声が上がり、それに応えて1960年に新設された。第1回の優勝馬はホマレーヒロ(騎手:近藤武夫)。
 1966年から距離は2,200mで不変。出走資格は、68年以降は「5歳以上」とされていたが、87年に4歳馬も出走可能と改められた。96年には開催時期が従来の6月中旬から7月上旬に移されていたが、2000年の番組改変で開催時期が4年ぶりに変更され、それまでの2週前、阪神4日目へとシフトされることになった。また、97年以降は国際競走となり、外国馬の出走も可能となった。
 短距離、中距離、長距離とそれぞれの路線を歩んできた優駿が、ファン投票によって一堂に会する、まさに「夢の1戦」。夏近くという開催時期のためにしばしば有力馬が回避することもあるが、メンバー的にはかなりの粒が揃う。6月末の開催となる今年からはますます一流馬の参加が増えてくることが期待されている。また、天皇賞と違い外国産馬にも出走資格が与えられているため(2000年からは天皇賞も2頭までは外国産馬の出走が可能となったが)、「マル外」の馬の春最大目標とされることも多い。余談だが、杉本清アナウンサーの「今年も、あなたの、そして私の夢が走っています」というフレーズはすっかりおなじみ。
 ここ10年、1番人気馬は5勝、2着4回と、実に90%の連対率を誇っている。牝馬の連対は93年2着のイクノディクタスのみであるが、ダンスパートナーは96年、97年と2年連続で3着に入り、その実力の片鱗を見せつけた。
 昨年は、天皇賞・春を制したスペシャルウィークと、前年の有馬記念馬グラスワンダーの、まさに「2強対決」ムード。3番人気馬のオースミブライトの単勝オッズが15.9倍だったのだから、この2頭の人気が抜けていたことが分かるであろう。1番人気は、単勝1.5倍で、99年に入って3連勝で天皇賞・春を制したスペシャルウィーク。対して、前走安田記念でエアジハードに不覚を取ったグラスワンダーは、2.8倍で2番人気。しかし、ふたを開けてみれば、直線向いて2頭併せ馬となったとき並ぶ間もなく一気に突き抜けたのはグラスワンダーのほうだった。グラスワンダーは、前年の有馬記念に続き「グランプリ連覇」。2着スペシャルウィークと3着ステイゴールドの差は7馬身。下馬評通りの「マッチレース」だった。

(過去10年間の勝ち馬)

年度 優 勝 馬 性別・
年齢
重量 騎 手 人気 タイム 馬場
状態
1990 オサイチジョージ 牡5 56 丸山勝秀 2.14.0
1991 メジロライアン 牡5 56 横山典弘 2.13.6
1992 メジロパーマー 牡6 57 山田泰誠 2.18.6
1993 メジロマックイーン 牡7 56 武豊 2.17.7
1994 ビワハヤヒデ 牡5 56 岡部幸雄 R2.11.2
1995 ダンツシアトル 牡6 57 村本善之 R2.10.2 稍重
1996 マヤノトップガン 牡5 58 田原成貴 2.12.0
1997 マーベラスサンデー 牡6 58 武豊 2.11.9
1998 サイレンススズカ 牡5 58 南井克巳 2.11.9
1999 グラスワンダー 牡5 58 的場均 2.12.1

  ★タイムの「R」はレコード

 

(Ryuの予想)

   ◎ 1.テイエムオペラオー
   ○ 11.グラスワンダー
   ▲ 3.ステイゴールド
   △ 8.ラスカルスズカ

 一応、印だけはこのように打ちました。ただ、これまでの負け分を一気に挽回するためには、もうこれしかありません。「1−11」1点。ていうか、ある種、これが1番固く負け分を挽回できる手段かもしれません。
 ◎のテイエムオペラオー、今や「現役最強馬」と言っても過言ではないでしょう。死角らしい死角は見当たりません。今回も順調といっていいでしょう。陣営のトーンが必要以上に上がっていないところにかえって自信を感じます。
 ○のグラスワンダー、復調気配が見えてきました。もともと実力馬ですし、テイエムと比べたら若干見劣りはしますが、他の馬には決して引けを取らないと思います。相手本線です。
 一応、仮に▲を打っておいたステイゴールド。初重賞制覇を達成したとはいっても…連がらみまでは難しいんじゃないかな。ヘタしたら今回も4着でワイド買った連中を歯ぎしりさせるハメになるかも。
 △のラスカルスズカ、どうにもこうにも競り弱い部分が見え隠れしてきました。ステイゴールドの跡を継ぐ「最強の重賞未勝利馬」になってしまうかもしれません。心情的には「兄弟制覇」を期待したいところではありますが、まだまだサイレンススズカと比べると「役者不足」の感は否めません。

(Ryuの買い目)

   (馬連)
    1−11 13,000円

   (合計) 13,000円

(レース結果)

   天候:晴 馬場状態:良 

順位 枠番 馬番 馬名 性別・
年齢
重量 騎手 人気 タイム・
着差
テイエムオペラオー 牡5 58 和田竜二 2.13.8
メイショウドトウ 牡5 58 河内洋 クビ
10 ジョービッグバン 牡6 58 山田和広 クビ
ステイゴールド 牡7 58 安藤勝己 1 1/2
ラスカルスズカ 牡5 58 武豊 1 1/4
11 グラスワンダー 牡6 58 蛯名正義 2 1/2
メイショウオウドウ 牡6 58 飯田祐史
マチカネフクキタル 牡7 58 幸英明 10 1 1/4
オースミブライト 牡5 58 武幸四郎 11 ハナ
10 サイレントハンター 牡8 58 吉田豊
11 マチカネキンノホシ 牡5 58 岡部幸雄 クビ

  

   (単勝)5.280円
   (複勝)5.110円 9.100円 1.210円
   (枠連)5−7 180円
   (馬連)5−9 200円

 最初に、馬券勝負の結果から。もう、こればっかりは不可抗力としかいえません。故障だし、仕方がない。今はただ、グラスワンダーのケガが治る見込みのあるものだったことを「不幸中の幸い」と考えなければいけないのでしょう。自分が大負けしたことなんてどうでもいい。グラスワンダーの命が助かってよかった。いや、強がりじゃなくて、心から。
 テイエムオペラオー、やっぱり強かった。着差以上の完勝です。もう誰も彼を止められないような気さえしてきます。順調に夏を越えてくれれば、秋GTも主役でしょう。和田騎手も自信持って乗ってました。もう、菊花賞のときみたいに失敗することはないでしょう。
 2着のメイショウドトウ、3着のジョービッグバン、ともに前、前の競馬で最後しぶとさを発揮して上位入線を果たしました。この結果は上首尾なのではないでしょうか。現時点ではテイエムオペラオーとの力の差は歴然ですし。
 ステイゴールド…やっちゃいましたね。なんとなく、そんな気したんですよ。「4着かな」って。最後にジリっぽいのは相変わらずです。ラスカルスズカは…武豊騎手は内を突いてコースの利を狙ったのですが、伸びがありませんでした。やはり、天皇賞・春の時点がピークだったのでしょうか。
 最後にグラスワンダー、6歳の3戦はちょっとだけ「晩節を汚す」ような形になってしまいましたが、近年屈指の名馬の1頭と言っても過言ではないでしょう。同期のスペシャルウィーク、エルコンドルパサーとはまた違ったタイプの名馬でした。産駒に期待しましょう。

(最終収支決算)

   (支出)−13,000円 + (収入)0円 = (合計)−13,000円

   <今春の合計> −46,240円(4勝6敗)

 

  

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