前身はグレード制導入元年の1984年に新設されたGVのダート重賞「フェブラリーハンデキャップ」。第1回東京第7日開催、距離1,600mは、96年まで不変だった。第1回の優勝馬はロバリアアモン(騎手:吉永正人)。トップハンデ(57kg)の1番人気アスコットエイトは2着に敗れた。
その後、94年にGUに昇格。同時に負担重量もハンデから別定へと変更され、名称も現在の「フェブラリーステークス」に改められた。別定戦になったことでダートの実力馬たちが出走しやすくなる傾向にあり、第1回ドバイ・ワールドカップの日本代表馬となったライブリマウント、「砂の女王」と称えられたホクトベガなどがウイナーとして名を連ねている。
97年、「中央のダートレースにもGTを」という声に押されてJRAがダートGTを新設することになり、そのときに白羽の矢が立ったのがこのレース。結果、GTに昇格となり、中央の「ダート王決定戦」として位置づけられるようになった。GT昇格後初の優勝馬はシンコウウインディ。騎手の岡部幸雄は、翌98年にもグルメフロンティアでこのレースを制しており、GT昇格後2連勝中。
98年から、ドバイ・ワールドカップを睨んで、第1回東京第8日(第4週日曜)から第2日(第1週日曜)開催へと日程がシフトされた。
年度 | 優 勝 馬 | 性別・ 年齢 |
重量 | 騎 手 | 人気 | タイム | 馬場 状態 |
1994 | チアズアトム | 牡6 | 57 | 本田優 | 5 | 1.37.8 | 良 |
1995 | ライブリマウント | 牡5 | 56 | 石橋守 | 2 | 1.36.4 | 良 |
1996 | ホクトベガ | 牝7 | 57 | 横山典弘 | 3 | 1.36.5 | 良 |
1997 | シンコウウインディ | 牡5 | 56 | 岡部幸雄 | 6 | 1.36.0 | 不良 |
1998 | グルメフロンティア | 牡7 | 57 | 岡部幸雄 | 6 | 1.37.5 | 良 |
★94〜96年はGU。
◎ 13.オースミジェット
○ 11.ワシントンカラー
▲ 9.メイセイオペラ
△ 7.キョウエイマーチ
△ 10.タイキシャーロック
△ 12.エムアイブラン
△ 6.マチカネワラウカド
いや、上位3頭の順位づけは迷ったんだけどね。馬格でいえばワシントンカラー、安定感でいえばメイセイオペラ、状態でいえばオースミジェット。難しい…。
で、結局選んだのはオースミジェット。状態のよさもさることながら、ダートのマイル前後ではここんとこ安定した実績を残しているという点。軸馬としてはカタい1頭と言っていいでしょう。何よりも強みなのは、四位騎手がこの馬を完全に手の内に入れた様子であるという点。「前走:平安ステークス1着」は一昨年の勝ち馬シンコウウインディと同じ。1,600mと言っても東京の直線は長いし、狙ってみたいと思います。
ワシントンカラー、潜在能力ではトップだと思う。しかし、マイルは長いんじゃないかな。好材料としては、キョウエイマーチが先行して速い時計での決着が予想されるという点。そうなると、差し脚質のこの馬にも浮かぶ瀬はあると思うけど…。くどいようだけど、馬格ではトップだと思うので、「終わってみれば順当」という結果も十分考えられると思います。
「盛岡の雄」メイセイオペラは、状態が今一つみたいだけど、安定感ではオースミジェット以上。交流重賞で中央馬を何頭も返り討ちにしている実力馬。ただで盛岡へ戻るつもりはないだろう。この上位3頭は、一応の順序はつけてみたけれど、ほとんど差がないと思います。
さて、次にキョウエイマーチ。ダートは4歳春の寒梅賞で10馬身差ちぎって勝ったとき以来だけど、あの頃も「血統的にダート向き」なんて言われていたし、ダート適性という点では心配無用だと思います。問題は…逃げ一辺倒の脚質と、長距離輸送でイレこみやすい点と、「盛りを過ぎてしまったのではないか?」という疑問を打ち消すことができないという点。だから、いかに「好きだから」という理由があるにせよ、△以上の評価はつけられない。もしここで華麗に逃げ切り勝ちを見せることができれば「ダートで生まれ変わる」という「第2のホクトベガ」になるかもしれないけど、もし惨敗したとしたら…悪いことは言わないから、もう北海道に帰して母親にしてやった方がいいと思います。ファンとしては、これ以上無残なレースは見たくありません。
あとは、タイキシャーロック。状態はいいと陣営は自信持っているみたいです。昨年はスローペースに折り合いを欠いて負けたけど、今年はハイペースが予想されるだけにそこらへんの心配はいらないでしょう。交流重賞でも好勝負を見せているし、好気配かもしれません。エムアイブランも同様。調教はイマイチピリっとこなかったけど、持ち時計はいいし、ハイペースが予想されるレースの押さえとしてははずせないと思います。
あえてもう1頭挙げるとするならば、上がり馬マチカネワラウカド。僕は最初はこの馬から狙おうと思っていたくらいだけど、前走が前走だけに…ねえ。追い込み脚質だけに、速い時計になってくれそうなのは好材料でしょう。ただ、あまり後ろに位置しすぎると「行った行った」で届かない危険性もあるので、そのへんはマイナス材料。
いずれにしても、31日には、府中で生観戦(GTを生観戦するのは、ピルサドスキーが勝った97年ジャパンカップ以来)となります。いろいろと様子を見て、直前で取捨選択しながら馬券購入したいと思います。楽しみです。
(単勝)
13.オースミジェット 1,000円
(複勝)
7.キョウエイマーチ 1,000円
(馬連)
11−13 2,000円
9−13 2,000円
9−11 2,000円
10−13 1,000円
10−11 1,000円
9−10 1,000円
7−13 700円
7−11 700円
7−9 700円
7−10 700円
6−13 500円
8−13 500円
(合計) 14,800円
天候:晴 馬場状態:良
順位 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性別・ 年齢 |
重量 | 騎手 | 人気 | タイム・ 着差 |
1 | 5 | 9 | メイセイオペラ | 牡6 | 57 | 菅原勲 | 2 | 1.36.3 |
2 | 6 | 12 | エムアイブラン | 牡8 | 57 | 武豊 | 7 | 2 |
3 | 5 | 10 | タイキシャーロック | 牡8 | 57 | 横山典弘 | 4 | クビ |
4 | 7 | 13 | オースミジェット | 牡6 | 57 | 四位洋文 | 3 | 1/2 |
5 | 4 | 7 | キョウエイマーチ | 牝6 | 55 | 秋山真一郎 | 5 | クビ |
6 | 6 | 11 | ワシントンカラー | 牡6 | 57 | 柴田善臣 | 1 | クビ |
7 | 3 | 6 | マチカネワラウカド | 牡6 | 57 | 高橋亮 | 6 | 3/4 |
8 | 2 | 3 | バトルライン | 牡7 | 57 | 藤田伸二 | 9 | 1 1/2 |
9 | 4 | 8 | ビッグサンデー | 牡6 | 57 | 蛯名正義 | 10 | ハナ |
10 | 7 | 14 | テセウスフリーゼ | 牡8 | 57 | 的場均 | 14 | 1 1/4 |
11 | 2 | 4 | メイショウモトナリ | 牡6 | 57 | 安田康彦 | 12 | クビ |
12 | 8 | 15 | シャドウクリーク | セン7 | 57 | 岡部幸雄 | 11 | 3/4 |
13 | 1 | 1 | マコトライデン | 牡6 | 57 | 福永祐一 | 8 | 4 |
14 | 1 | 2 | ストーンステッパー | 牡7 | 57 | 橋本広喜 | 15 | 1 1/2 |
15 | 3 | 5 | ミスタートウジン | 牡14 | 57 | 中舘英二 | 13 | 9 |
16 | 8 | 16 | ドージマムテキ | 牡10 | 57 | S.サンダース | 16 | クビ |
(単勝)9.470円
(複勝)9.220円 12.310円 10.230円
(枠連)5−6 500円
(馬連)9−12 3,720円
行ってきましたです、府中。このコーナー始まって以来のライブによる観戦記となります。
定石通りパドックから見てみたわけなんだけど、どのウマもとても落ち着いていて、「さすがGTともなると、出るウマ違うなー」とうならされました。このレースの前に行われたクロッカスステークス(4歳牝馬のオープン)でチャカついてるウマ多かったのと対照的。いや、でも落ち着き過ぎのウマも1頭。そう、それは、御歳14歳のミスタートウジン。
そのなかでも、「ばかによく見えた(あくまで「僕の目で見て」)」のはワシントンカラー。いや、「威風堂々」という言葉がピッタリくるような感じで、パドックの様子だけならピカイチでした。ただ、このウマには依然として「マイルは長過ぎるのでは…」という疑問もつきまとっていたので、あくまで状態を過信し過ぎないように注意してみる。
一方、僕が◎を打ったオースミジェット。これも悪くはない。メイセイオペラも事前に囁かれていたほど悪そうな印象はない。やっぱり、中心はこの3頭かな。
さて、前日△をつけたにもかかわらず、パドックでの様子を見て切ることにしたウマが1頭。エムアイブラン。だって、右後脚を引きずってるみたいだったから。「この歩き方じゃ来ないよ。故障しなきゃいいけど…」。というわけで、キョウエイマーチにタイキシャーロックを押さえて、あとはなんとなく気になったマチカネワラウカドとビッグサンデーはオースミとだけ押さえて、いざゴール板前へ。
そして、レース後の感想。
いや、メイセイオペラは偉い。菅原勲も偉い。強かったし、よくやった。歴史に刻まれる1勝であることは間違いないけど、それ以上に強さを実感できる勝ち方だった。「水沢の怪物」はこれで全国区へ打って出ることになるのでしょうか。帝王賞や東京大賞典(いずれも大井)で土をつけられたアブクマポーロとの「地方馬最強」の座を賭けた再戦が実現する日が楽しみです。
問題なのは…エムアイブラン、なんだったのよー、パドックでの歩き方は。どこ吹く風で2着に突っ込んでくるなんて、あんまりだー。そういや、僕の周りにはとある格言がある。「Ryuが買わない武豊は来る」。秋田辺りにまた何か言われそう…。
オースミジェットは外、外と回らさせられたのが響いたのでしょうか。2着馬、3着馬とは力の差はなかったと思うんだけど…。
ワシントンカラーは結論から言うと「マイルは長い」ってことなんでしょうね。あれで6着じゃもうこの距離じゃ勝ち目ないような気がします。でも、1,200mだったら、芝、ダートを問わずに好走できる強みがあるので、高松宮記念辺りに出てきたときにはマークが必要かもしれません。
キョウエイマーチ、4コーナー回った辺りまでは2着はありそうだったんだけど、悲しいけど、現状ではこれが精一杯なのかもしれません。
というわけで、99年春も黒星スタート。ま、桜花賞まで運気をためることにしますか。