秋華賞

(1999年10月24日 京都競馬場 芝2,000m)

 

(ごくごくかんたんなレースの説明)

 それまでの牝馬3冠目「エリザベス女王杯」が古馬にも開放されたのに伴い、1996年に新設された、牝馬3冠の最終レース。第1回優勝馬はファビラスラフイン(騎手:松永幹夫)。
 前身のエリザベス女王杯が距離2,400mで行われていたのに対して、秋華賞は距離2,000mに設定され、1,600mの桜花賞、2,400mのオークスを受けての牝馬3冠第3戦としてのバランスはよくなってきている。97年に距離の壁からオークス11着に沈んだ桜花賞馬キョウエイマーチが2着に粘ったのもその典型例。ただ、京都競馬場の芝内回り2,000mコースは3〜4コーナーが小回りになっている難コースとして知られ、その点での不満の声が関係者などからあがることもある。
 エリザベス女王杯時代から荒れるレースとして定評があり、第1回は単勝1.7倍のダントツの本命馬エアグルーヴがレース中の骨折により10着に敗れたこともあっていきなりの万馬券スタート。97年こそ人気を2分した「メジロドーベル−キョウエイマーチ」の1−2とカタい決着となったものの、昨年もファレノプシスの2着に14番人気ナリタルナパークが入り、10,460円と2年ぶりの馬連万馬券となった。

(過去10年間の勝ち馬)

年度 優 勝 馬 性別・
年齢
重量 騎 手 人気 タイム 馬場
状態
1989 サンドピアリス 牝4 55 岸滋彦 20 2.28.8
1990 キョウエイタップ 牝4 55 横山典弘 2.25.5
1991 リンデンリリー 牝4 55 岡潤一郎 2.29.6
1992 タケノベルベット 牝4 55 藤田伸二 17 2.27.1
1993 ホクトベガ 牝4 55 加藤和宏 2.24.9
1994 ヒシアマゾン 牝4 55 中舘英二 2.24.3
1995 サクラキャンドル 牝4 55 小島太 10 2.27.2
1996 ファビラスラフイン 牝4 55 松永幹夫 1.58.1
1997 メジロドーベル 牝4 55 吉田豊 2.00.1
1998 ファレノプシス 牝4 55 武豊 2.02.4

   (注)1995年まではエリザベス女王杯。距離は2,400m。 

 

(Ryuの予想)

   ◎ 11.エアザイオン
   ○ 15.ヒシピナクル
   ▲ 5.トゥザヴィクトリー
   △ 6.フサイチエアデール
   △ 14.マイネレジーナ
   △ 8.レッドチリペッパー

 うーん…例年になく難解だね、今年は。図抜けた本命馬不在だもんね。
 で、わしが推したのが、エアザイオン。ん? 確か去年も「エア」の馬本命にしたような覚えが…。いや、あれから1年、エアデジャヴーも繁殖入りだってね。感慨ひとしお。
 そんなことはどうでもいい。なぜゆえにエアザイオンか? 一時はヒシピナクルに◎打とうかとも思ったんだけど、土壇場でこちらを抜擢した理由は「まだ底を見せてなさそう」だから。何というか、「未知の魅力」を感じてしまうのよね。もっとも、こうしたウマのなかで結局「未知」のまま消えてくパターンもあまたいたんだけどね。ま、好配当連発の4歳牝馬3冠最終戦だけに、抜擢してみましょう(でも、もしかして人気になるのかなあ、このウマ…)。
 次はヒシピナクル。確かに、ヒシアマゾンの全妹だし、ローズステークスの勝ちっぷりもよかったし、いいとは思うけど、若干「人気になりすぎかなあ…」って気もしないではないんだよね。このウマ、アマゾンよりは本格化に時間かかるかもしれませんよ。来年のエリザベスあたりがピークになるかもしれません。ただ、いいとは思うので、○の評価。
 さて、オークス以来となる樫の女王ウメノファイバーですが、切ります。エリザベス女王杯時代から含めて、過去10年、鉄砲で連対したのはわずか1頭、NHKマイルカップ以来で96年に初代秋華賞馬となったファビラスラフインのみ。そのファビラスラフインも、次走のジャパンカップでも2着に入るくらいの実力馬だったからこそ勝利をなしえた、と言えるのではないでしょうか。果たして、ウメノファイバーがそこまでの器でしょうか。
 次に、ローズステークスで不可解な負け方をしたトゥザヴィクトリー。こちらは…いや、切るに切れない。確かに前走は終始掛かり気味で自滅したような形だけど、1つ叩いてウマがよくなってきたなんて話も聞くし。確かに「叩き2戦目」「前走は余裕残しでここが勝負」と考えれば、人気落ちしている今回こそ狙い目かもしれません。というわけで▲。
 続くのは、調教駆けしたらしいフサイチエアデール、長期休養明けながら前走クイーンステークスで能力を見せつけたマイネレジーナ、といったところでしょうか。そして、伏兵を1頭挙げるとすれば、レッドチリペッパー。距離不安で人気落としてるけど、曲がりなりにもNHKマイルカップで牡馬に混ざって3着したウマですぜ。エイシンルーデンスの単騎逃げでまったりとしたペースになれば2,000mもこなせるかもしれません。

(Ryuの買い目)

   (馬連)
    11−15 1,000円
    5−11 1,000円
    5−15 1,000円
    6−11 500円
    11−14 500円
    8−11 500円
    6−15 500円
    14−15 500円
    8−15 500円
    5−6 500円
    5−14 500円
    5−8 500円

   (合計) 7,500円

(レース結果)

   天候:晴 馬場状態:良 

順位 枠番 馬番 馬名 性別・
年齢
重量 騎手 人気 タイム・
着差
16 ブゼンキャンドル 牝4 55 安田康彦 12 1.59.3
12 クロックワーク 牝4 55 横山典弘 10 クビ
15 ヒシピナクル 牝4 55 河内洋 1/2
10 ウメノファイバー 牝4 55 蛯名正義 3/4
フサイチエアデール 牝4 55 福永祐一 クビ
11 エアザイオン 牝4 55 岡部幸雄 クビ
18 メジロサンドラ 牝4 55 芹沢純一 15
14 マイネレジーナ 牝4 55 松永幹夫
フレンドリーエース 牝4 55 菊沢隆徳 17 ハナ
10 ハギノスプレンダー 牝4 55 熊沢重文 13 ハナ
11 エイシンルーデンス 牝4 55 野元昭嘉 11 ハナ
12 レッドチリペッパー 牝4 55 藤田伸二 ハナ
13 トゥザヴィクトリー 牝4 55 武豊
14 13 ピサノガレー 牝4 55 佐藤哲三 16 クビ
15 ゴッドインチーフ 牝4 55 四位洋文 3 1/2
16 ゴールドティアラ 牝4 55 田中勝春 1 3/4
17 メジロビクトリア 牝4 55 吉田豊 14 3 1/2
18 17 エフテービルサド 牝4 55 武幸四郎 18

   (単勝)16.5,760円
   (複勝)16.900円 12.770円 15.190円
   (枠連)6−8 8,810円
   (馬連)12−16 94,630円

 いや、びっくりしましたですよ。京都で第1報を聞いたときは。馬連94,630円。そりゃ買えませんて。しかも、ブゼンキャンドル…900万下でなかなか勝ち切れなくて、前走ローズステークス3着でかろうじて出走権を確保したウマですぜ。いや、確かに思い出してみれば、前走でも最後に切れた脚を見せていたけど。ま、展開がハマっての勝利でしょう。でも、ハマっただけだとしても、勝ちは勝ち。その結果は残ります。モガミ産駒としては、93年ジャパンカップでのレガシーワールド以来のGT勝利となります。
 2着のクロックワークも、最後の脚はすごいものでした。が、いい脚は持っているものの勝ち身に遅い印象のウマで、今後どうなるかまでは予想がつきません。本賞金800万、トライアル3着でギリギリ出走セーフになった2頭での決着…ホントに、レースはコワいものです。特にこのレース。
 3着のヒシピナクルは、鞍上河内騎手がうまく乗ってはいたのですが、最後にもうひとつの切れがなかったのが勝利を逃した原因でしょう。でも、先行馬総崩れのなかの3着確保ですから、やはり素質はあるのでしょう。来年が楽しみです。
 ウメノファイバーは、休み明け緒戦にしては頑張ったのではないでしょうか。フサイチエアデールも精一杯のレースだったと思います。惜しかったのは、エアザイオン。「3コーナーでゴチャついたのが痛かった」との岡部さんのコメント。やはり、「京都芝内回り2,000m」に泣かされたような印象です。
 ま、馬券勝負に関しては、今回は何も言うことありません。完敗です。次頑張ります。

(最終収支決算)

   (支出)−7,500円 + (収入)0円 = (合計)−7,500円

   <今秋の合計> −7,500円(0勝1敗)

 

  

「天皇賞・秋」に続く

 

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