天皇賞・秋

(1999年10月31日 東京競馬場 芝2,000m)

 

(ごくごくかんたんなレースの説明)

 天皇賞は、春・秋共通で考えると、1937年12月3日東京競馬場で行われた「帝室御賞典競走」が第1回。優勝馬はハッピーマイト(騎手:新井朋次郎)。当時4歳の牡馬で、その後4歳馬が天皇賞を勝つまでには実に59年の歳月を待たなければならなかったのである(まあ、「5歳上」の時期が長かったんだけど)。
 秋の天皇賞は、これまでほぼ一貫して東京競馬場で行われている(記憶が確かなら、1回だけ改修工事の関係で中山で行われたことがあったような…)。その天皇賞・秋が大改革を迎えたのが、グレード制導入元年の1984年のこと。それまで春同様に3,200mで行われていた天皇賞・秋は、この年から2,000mで行われることになったのである。この初めての2,000mでの天皇賞・秋(第90回)で勝利を収めたのが、史上3頭目の3冠馬ミスターシービー(騎手:吉永正人)。
 その後、87年からは4歳馬の参戦も可能となり、翌88年に4歳ながら2着に入ったのは、あのオグリキャップ。96年には、バブルガムフェローが59年ぶりに4歳馬として制覇。後に3強と言われたサクラローレル、マヤノトップガン、マーベラスサンデーを抑えてのことだった。そして、97年、牝馬としては80年のプリティキャスト以来17年ぶりにエアグルーヴが勝利。もちろん、2,000mになってから牝馬が勝つのは初めてであった。
 レース自体は、「東京芝2,000m」という、前週の「京都芝内回り2,000m」に匹敵する難コースで行われる。勝負は、何といっても、「急に狭くなるよう」と各騎手が口にする1コーナー〜2コーナー。あとは東京名物の長ーい直線。ちなみに、1番人気馬がことごとく敗れ去るレースとして知られ、現在1番人気馬は11連敗中(最後に勝ったのは87年のニッポーテイオー)。シンボリルドルフはギャロップダイナに出し抜けを食らい2着に甘んじ(85年)、メジロマックイーンは1着入線するも進路妨害で18着降着となり(91年)、ビワハヤヒデは競走中に故障を発症し5着と敗れ(94年)、そして昨年、磐石と思われたサイレンススズカもまた3コーナーであの「悪夢」に見舞われて永遠に未来を奪われてしまった。ジンクスは今年も生きるのか…。

(過去10年間の勝ち馬)

年度 優 勝 馬 性別・
年齢
重量 騎 手 人気 タイム 馬場
状態
1989 スーパークリーク 牡5 58 武豊 1.59.1
1990 ヤエノムテキ 牡6 58 岡部幸雄 R1.58.2
1991 プレクラスニー 牡5 58 江田照男 2.03.9 不良
1992 レッツゴーターキン 牡6 58 大崎昭一 11 1.58.6
1993 ヤマニンゼファー 牡6 58 柴田善臣 1.58.9
1994 ネーハイシーザー 牡5 58 塩村克己 1.58.6
1995 サクラチトセオー 牡6 58 小島太 1.58.8
1996 バブルガムフェロー 牡4 56 蛯名正義 1.58.7
1997 エアグルーヴ 牝5 56 武豊 1.59.0
1998 オフサイドトラップ 牡8 58 柴田善臣 1.59.3

  ★タイムの「R」はレコード

 

(Ryuの予想)

   ◎ 7.セイウンスカイ
   ○ 17.ツルマルツヨシ
   ▲ 15.メイショウオウドウ
   △ 13.クリスザブレイヴ
   △ 4.メジロブライト
   △ 11.スティンガー

 しかし、いいかげんにしてほしいよな、JRAのCM。なにが「まぐれ DE SORRY」だよ。一生懸命ウマ作ってる厩舎や生産者サイドに対して失礼極まりない。まあ、先週秋華賞の結果を聞いたときにそのフレーズが頭駆け巡ったのもまた事実ではあるんだけど…。
 で、天皇賞・秋。そうか、あれからもう1年経つんだ…。サイレンススズカがあのままのペースで逃げ切れたかどうかは「永遠の謎」になってしまったけど、歳々年々ウマ同じからず、今年は昨年の悪夢を吹き飛ばすくらいのいいレースを見てみたいものです。
 で、本命。いや、ホントはツルマルツヨシに◎打ちたかったんだけど(ん、先週も同じようなこと言ってたような…)、ここは順当にセイウンスカイ。心情込みの予想ではありますが、昨年サイレンススズカが果たせなかった逃走劇を、ぜひセイウンスカイに託したいな、と。まあ、札幌記念のように中団からいくかもしれないし、アンブラスモア、サイレントハンターと玉砕逃げを見せそうなウマもいそうだし、ハナを切るような展開にはならないかもしれないけど、だとしたら、セイウンスカイには、もう1つ願いを込めたい。あの忌まわしい「1番人気は消える」というジンクスへの挑戦。おそらく1番人気を背負うであろうセイウン、ジンクスの向こう側へ突き抜けてしまえ。記者などをやっていて商売で予想をしなければならないとしたなら、僕はすんなりとツルマルツヨシに◎を打っていたと思う。しかし、このコーナーでは心情込みの予想も許されるはず。誰もそれを咎めはしないだろうし。
 さて、ツルマルツヨシ。トウカイテイオー以来、実に久しぶりにGTを狙える産駒をシンボリルドルフが出してくれました(え、アイルトンシンボリは?)。このウマは強いです。間違いないです。ここで勝てなかったとしても、将来必ずGTに手が届く逸材であると思います。京都大賞典も強い勝ち方でした。あとは大外枠ですが…まあ、今のこのウマの状態なら問題ないのではないでしょうか。軸は上記2頭。
 続く▲、メイショウオウドウにしようか、クリスザブレイヴにしようか迷いましたが、毎日王冠でのレースぶりを素直に評価してメイショウオウドウ。まがりなりにも、グラスワンダーにハナ差まで詰めて「あわや」という見せ場を作ってくれたわけだし。このウマ、端で思われているよりはずっと強いかもしれませんよ。サンデーサイレンス産駒はむしろこれくらいの距離の方が向くのではないでしょうか。SSにリファールという配合は、96年の覇者バブルガムフェローと同じものです。
 クリスザブレイヴ、実は96年の朝日杯で1番人気に支持された(15着)ウマです。4連勝でここに臨んできましたが…ちょっとここでは荷が重いかもしれません。同じような先行馬も大勢いることだし。でも、状態はすごぶるいいとのことなので、2着候補として押さえておきます。
 メジロブライトはさすがに無印というわけにはいかないでしょう。距離が最低でももう1ハロンは欲しいような気もしないでもない…って、去年も書いたか。でも、馬格では1、2だと思います。大崩れはないでしょう。というわけで△。それに対して、スペシャルウィークは無印です。状態悪すぎ。ここで惨敗するようなら、JC、有馬など考えずに、放牧にでも出すべきでしょう。あ、今年限りって言ってたっけ。じゃあ、すんなり種牡馬入りさせるべきでしょう。エアジハードも無印。2,000mが初めてなのと、安田記念以来の鉄砲なのが気に入らないので。
 最後に、穴馬として、スティンガー。いや、あの藤沢厩舎が、勝ち目もないのに無謀に使ってこないと思うんですよ。秋華賞に出してもよかったわけでしょ? それなのに、あえて天皇賞。実に穴っぽい臭いをかもしだしてます。勝つまでは至らないかもしれませんが、2着くらいならあるのでは、と見ます。

(Ryuの買い目)

   (複勝)
    17.ツルマルツヨシ  1,000円
   (馬連)
    7−17 1,000円
    7−15 500円
    7−13 500円
    4−7 500円
    7−11 500円
    15−17 600円
    13−17 500円
    4−17 500円
    11−17 500円
    13−15 300円
    4−15 300円
    11−15 300円

   (合計) 7,000円

(レース結果)

   天候:晴 馬場状態:良 

順位 枠番 馬番 馬名 性別・
年齢
重量 騎手 人気 タイム・
着差
スペシャルウィーク 牡5 58 武豊 R1.58.0
ステイゴールド 牡6 58 熊沢重文 12 クビ
エアジハード 牡5 58 蛯名正義 3/4
11 スティンガー 牝4 54 岡部幸雄 1/2
セイウンスカイ 牡5 58 横山典弘 クビ
アンブラスモア 牡6 58 須貝尚介 13 クビ
16 キングヘイロー 牡5 58 柴田善臣 10 1 1/4
17 ツルマルツヨシ 牡5 58 藤田伸二 クビ
ダイワテキサス 牡7 58 四位洋文 10 1 1/2
10 10 サイレントハンター 牡7 58 吉田豊 14 1 1/2
11 メジロブライト 牡6 58 河内洋 クビ
12 12 シルクガーディアン 牡4 56 田中勝春 16 1/2
13 14 ホッカイルソー 牡8 58 江田照男 11 1/2
14 15 メイショウオウドウ 牡5 58 飯田祐史 3/4
15 ユーセイトップラン 牡7 58 松永幹夫 17 1 1/4
16 13 クリスザブレイヴ 牡6 58 的場均 1 1/4
17 サクラナミキオー 牡5 58 田中剛 15 1/2

  ★タイムの「R」はレコード

   (単勝)9.680円
   (複勝)9.340円 6.670円 1.340円
   (枠連)3−5 5,620円
   (馬連)6−9 15,770円

 おいおい、なんだったの、あの事前の絶不調ぶり? 死んだふり? いやいや、ウマの調子はホントによくなかったのでしょう、きっと。今日は武豊1人にやられました。またもや完敗です。ユタカを甘く見ちゃいかんね。スペシャルウィークは、これで史上2頭目の天皇賞春・秋連覇となります(88年タマモクロス以来)。まさかこんな調子で偉業を達成するなんて思いもしなかったよ。
 それにしても、地下馬道に戻ってきたユタカがゴーグルの下の涙をぬぐっていたのを見たときは、感動した。曰く「サイレンススズカが後押ししてくれた…」。そうか、弔い馬券ならセイウンじゃなくてこちらだったんだよな…。ユタカにしても、これで昨年の悔しさのいくばくかは晴らすことができたのかもしれません。どこかでサイレンススズカも見ていてくれていたことでしょう。
 それにしても…セイウンスカイ。やっぱり悪魔に見入られたとしか言いようがない。全ては、あの「枠入不良」でしょう。もともと「前科2犯」の札付きのゲート難ではあったけれど…まさかこんな大事な局面で悪いクセ出てしまうなんて。やっぱり、ファンファーレのときの手拍子も少なからず影響したのかなあ。いい加減にしてほしいよなあ、まったく。競馬場から叩き出せ、そんな連中は。
 ただ、言えることは「かりそめにもクラシック2冠馬が、古馬にもなっていつまでも枠入不良を続けているようでは困る」ということ。そして、「セイウンスカイは、最後に切れる脚を見せるようなタイプではない。結果論ではあるけれど、やっぱり以前のように『逃げて長くいい脚を使う』ような戦術がよかったのではないか」ということ。何はともあれ、ゲート再審査でJCアウトになってしまったとのことなので、有馬ではこんな失態(とあえて言う)見せないようにしてほしいですね。
 いやあ、それにしても、ステイゴールドかあ…。やっぱり甘く見てたわ。確かに「前走凡走後のGTでは好走する」ウマだったけど、さすがにもう「終わった」かと思ってたのよ。いや、みくびりすぎでした。スペシャル来なかったら「あわや」だったもんね。これで4つ目のGT銀メダル。力はあるとは思うけど…何が足りないんだろう、いったい? 去年もそう書いたけど。しかし、この組み合わせで万馬券なんて、春の時点じゃ考えられないよ。
 エアジハードも、休養明けにもかかわらず、よく走っていました。力もあるし、距離も2,000mまでなら問題なさそうです。このウマもみくびりすぎてました。すんません。
 スティンガー、54kgとはいっても、4着は上出来。大健闘と言っていいでしょう。狙いどころとしては悪くなかったってことですね。もうチョイだったんだけどね。
 2番人気のツルマルツヨシは、体質の弱い(らしい)このウマには、中2週はキツかったみたいです。が、いずれGTに手が届く器であるとは思うので、今後を暖かく見守っていきましょう。メイショウオウドウも、少しカリカリしていたのが響いたとのこと。まあ、この2頭はGT初挑戦だし、「これから」なのでしょうね。最後に1つだけ。逃げて6着に粘ったアンブラスモアはよく頑張ったと思います。うちらが考えていたよりは強いウマなのかもしれません。

(最終収支決算)

   (支出)−7,000円 + (収入)0円 = (合計)−7,000円

   <今秋の合計> −14,500円(0勝2敗)

 

  

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