菊花賞

(1999年11月7日 京都競馬場 芝3,000m)

 

(ごくごくかんたんなレースの説明)

 イギリスのクラシックレース「セントレジャー」を模範としてつくられた、3冠レースの最終戦。1938年12月11日に「京都農林省賞典四歳呼馬競走」という名称で行われた第1回レースで優勝したのはテツモン(騎手:伊藤正四郎)。以降、昭和23年に「菊花賞」という名称に改められて、今日に至る。昭和54年に1回だけ阪神競馬場で行われた以外は、京都競馬場、芝3,000mは不動。本場のセントレジャーが衰退の一途をたどっているのに対して、京都唯一のクラシックとして、また、3,000mの長丁場と2度の坂越えというハードなレースで、数多くの名勝負を生み出し続けている。「皐月賞は最も早い馬が勝ち、ダービーは最も運のいい馬が勝ち、菊花賞は最も強い馬が勝つ」という言葉が生まれたゆえんである。
 3冠レースの最終戦ということは、もちろん3冠馬誕生の舞台となるレースなわけである(笑)。そのなかでも圧巻だったのは、2着のヤシマソブリンを7馬身ちぎって圧勝で3冠を決めたナリタブライアン(1994年)。また、シンボリルドルフは、史上唯一の「無敗の3冠馬」である(1984年)。92年にミホノブルボンは史上2頭目の「無敗の3冠馬」に挑んだが、ライスシャワーの2着に敗れて達成はならなかった。
 牝馬の優勝は2回。1943年のクリフジ(騎手:前田長吉)と、47年のブラウニー(騎手:土門健司)。95年にはオークス馬ダンスパートナーが牝馬としては久々に挑戦し、1番人気に推されたが、マヤノトップガンの5着に敗れた。昨年は、トライアル京都新聞杯を制して駒を進めたダービー馬スペシャルウィークと、京都大賞典で並み居る歴戦の古馬たちを葬り去って臨んだ皐月賞馬セイウンスカイの対決ムードとなったが、フタを明けてみればセイウンスカイがスペシャルウィークに3馬身半の差をつけてレコードタイムで逃げ切り勝ち。菊花賞で3,000mを逃げ切って勝利を収めたのは、1959年のハククラマ(騎手:保田隆芳)以来39年ぶりのことである。

(過去10年間の勝ち馬)

年度 優 勝 馬 性別・
年齢
重量 騎 手 人気 タイム 馬場
状態
1989 バンブービギン 牡4 57 南井克巳 3.07.7
1990 メジロマックイーン 牡4 57 内田浩一 3.06.2
1991 レオダーバン 牡4 57 岡部幸雄 3.09.5
1992 ライスシャワー 牡4 57 的場均 R3.05.0
1993 ビワハヤヒデ 牡4 57 岡部幸雄 R3.04.7
1994 ナリタブライアン 牡4 57 南井克巳 R3.04.6 稍重
1995 マヤノトップガン 牡4 57 田原成貴 3.04.4
1996 ダンスインザダーク 牡4 57 武豊 3.05.1
1997 マチカネフクキタル 牡4 57 南井克巳 3.07.7
1998 セイウンスカイ 牡4 57 横山典弘 R3.03.2

  ★タイムの「R」はレコード

    

(Ryuの予想)

   ◎ 4.テイエムオペラオー
   ○ 14.アドマイヤベガ
   ▲ 1.ナリタトップロード
   △ 11.シンボリモンソー
   △ 12.ペインテドブラック
   △ 5.ラスカルスズカ

 うん、こりゃ順当に「3強で1−2」でしょう。上がりの競馬なら切れ味勝負のテイエムオペラオー、早い時計なら長くいい脚を使えるナリタトップロード、そして、そのどちらにも対応できる強さを持つアドマイヤベガ、この3頭のうち2頭が消えるとはあんまり考えられないなあ…。
 そのなかでも、本命はテイエムオペラオー。いや、今回はダービーのときみたいに「夢に見た」なんていい加減なもんじゃなくて、今回は「まったりとした展開」になると思うんです。「何が何でもハナにこだわる」タイプのウマもいないし(せいぜいメジロロンザンくらいかな)。そうなると、最後はこのウマの鋭い脚が活きてくるのではないか、と。メジロブライトをあわやというところまで追い詰めた前走の最後の脚に賭けてみたいなと思います。唯一の心配のタネは、和田騎手が仕掛けどころを誤らないかということぐらいだけど…信じましょう、ここはひとつ。
 で、○はアドマイヤベガ。はっきり言って、ウマ的に見ても、ヤネ的に見ても、総合力はこちらの方が上手なはずです。特にヤネ。先週思い知らされました、「ユタカ、アンタがスペシャルだよ」って。でも、今回は○までとしました。ほとんど差はないんですけど。あとは…カンですかね。ただ、逆に言えば「軸としてカタいのはこちら」という言い方もできるでしょう。よほどのことがない限り(皐月賞のときみたいに−12kgとか)、このウマも消えないんじゃないでしょうか。
 そして、ナリタトップロード。心情的に言えば、僕はホントはこのウマにこそ勝ってほしいんですよ。というより、渡辺騎手を勝たせてやりたい。京都新聞杯後に「本番で同じ乗り方をしたら、アドマイヤベガには絶対勝てない」みたいな言われ方したじゃないですか。でも、もしこれで勝つことが、アドマイヤベガを負かすことができたら…そのときは、渡辺騎手は大きく成長できると思うんですよ。これまで手塩にかけてきた愛馬に何としても最後の1冠を、と気合も入ってることでしょう。個人的には、ぜひぜひ応援したいと思ってます。とは言っても、客観的に判断すれば▲までなんですけどね。このウマの持ち味の「長く使えるいい脚」と、テイエムオペラオー、アドマイヤベガの「切れる末脚」を天秤にかけると…うーん、弱いじゃないですか、やっぱ。
 で、「もしも」「え、3週連続?」のときのために指名する穴候補。長距離向きの血統のシンボリモンソー(岡部さんは乗れるの?)、同じく母父リアルシャダイのぺインテドブラックなんて、波乱の片棒をかついでくれるだけの臭いは感じます。そして、もう1頭。ラスカルスズカ。血統的には今1つ信頼しきれないところではあるし、お兄さんの分までとあまり過大な期待を背負わせない方がいいなとは思うんですけど…なんとなく。「スイスイ行って2着に残る」なんて絵も思い浮かんでしまうんですよ。ま、兄同様に「勝負は明け5歳になってから」かもしれませんね。

(Ryuの買い目)

   (馬連)
    4−14 2,000円
    1−4 2,000円
    1−14 1,000円
    4−11 200円
    11−14 200円
    4−12 200円
    12−14 200円

   (合計) 5,800円

(レース結果)

   天候:晴 馬場状態:良 

順位 枠番 馬番 馬名 性別・
年齢
重量 騎手 人気 タイム・
着差
ナリタトップロード 牡4 57 渡辺薫彦 3.07.6
テイエムオペラオー 牡4 57 和田竜二 クビ
ラスカルスズカ 牡4 57 蛯名正義 クビ
タヤスタモツ 牡4 57 石橋守 13 1 3/4
10 メジロロンザン 牡4 57 吉田豊 12 クビ
14 アドマイヤベガ 牡4 57 武豊 1 1/4
12 ペインテドブラック 牡4 57 加藤和宏 1 1/2
オースミブライト 牡4 57 四位洋文 クビ
フロンタルアタック 牡4 57 河内洋 10 アタマ
10 11 シンボリモンソー 牡4 57 福永祐一 1 1/4
11 15 ロサード 牡4 57 江田照男 11 クビ
12 サクセスエナジー 牡4 57 藤田伸二 1/2
13 13 テイエムチョウテン 牡4 57 小池隆生 15
14 ブラックタキシード 牡4 57 的場均 1 1/4
15 タイクラッシャー 牡4 57 松永幹夫 14 アタマ

  

   (単勝)1.410円
   (複勝)1.160円 4.140円 5.460円
   (枠連)1−3 730円
   (馬連)1−4 780円

 いやあ、泣きそうになったよ、マジで。今回はまずはナリタトップロード&渡辺薫彦の勝利を称えたい。プレッシャー、ものすごかったと思うのに、よく人馬ともに100%の力を出し切れたもんです。あの「まったりした流れ」(←予想通り!)のなかで、4コーナーで先頭集団に取りついた後の逃げ脚。事前のコメント通り「長くいい脚を使える」ことを見事に証明しました。でも、来年の天皇賞・春については「…うーん、どうだろう。こんだけスローペースになった菊花賞の勝ち馬だけに、3,200mこなせるかどうかはまだ疑問符だなあ」ってとこ。サッカーボーイの子供だし。むしろ宝塚くらいの距離が1番向いているのかもしれません。なにはともあれ、素直におめでとう。信じてやれないで▲しか打てないでごめん。
 そして、2着のテイエムオペラオー。でも、1番力強い競馬をしたのはむしろこちらでしょう。追込み馬総崩れのなか、ただ1頭上がり33秒台の脚を使って2着に入ったのだから。本領は十分発揮してくれました。いや、強いウマです。トップロードとのクビの差は…執念でしょうかねえ。来年に期待しましょう。
 ラスカルスズカには驚かされました。鞍上の好判断があったとはいえ、最後の最後まで2着に粘りそうだったのだから。まさかここまでの競馬をしてくれるとは思いませんでした。大健闘です。何度も言うように、このウマ、5歳になったらものすごくよくなると思うんですよ。そう、亡き兄サイレンススズカと同じように。来年はぜひ追いかけていきたい1頭です。ただ、今回好騎乗の蛯名騎手には申し訳ないけど、できれば兄と同じ「鞍上:武豊」に戻してもらえればなあ、なんて…。
 アドマイヤベガ、いったいナニがどうしちゃったの、っていうくらいの惨敗。サンデーサイレンスの産駒って、こういう「まったりした流れ」のレースに弱いみたいね。ちょっとかかってしまった気配もあるし。雪辱を期待しましょう。
 馬券勝負、こんなガチガチな結果だったのに、1万円近く浮いてしまいました。テイエム◎が功を奏しました。ごっちゃんです。そういや、ガチガチに終わった菊花賞には強いな、わし。去年もここで連敗止めたし。

(最終収支決算)

   (支出)−5,800円 + (収入)+15,600円 = (合計)+9,800円

   <今秋の合計> −4,700円(1勝2敗)

 

  

「天皇賞・秋」に戻る

「エリザベス女王杯」に続く

 

トップページに戻る