アチョ〜ッ!香港黄金週間
5月3日(木) 天気は雨。トチコと午後1時20分に新宿で待ち合わせて成田エクスプレスに乗り込む。東京はあいにくの雨だけど、香港は晴れていることを祈る。とにかくこの日の東京は寒かった。最高気温が12度で、トチコも私もスプリングコートを着て来たほど。香港はおそらく東京より暖かい、つーか、暑いだろうと思うので、このコートが荷物になるのがいやだなぁと思った。成田空港第1ターミナルに、午後3時には到着。いつものパッケージツアーだと団体カウンターに2時間前というのがお決まりだけれど、今回はすでに席も決まっているので、チェックインはそんなに早くなくても大丈夫。ゴールデンウィーク中の4連続休暇の初日であるので、結構混んでいるかと思いきやそうでもなく、チェックインもすんなり。時間が余ったので、銀行でもう少し多めに換金して、あとはアーケードを見てまわった。で、一通り見終わったので、出国審査へ。ここもあっさり終わったので、搭乗ゲートで待つことにした。ここで乗り物酔いをしないようにと、酔い止めの「ドラマミン」(注9)という薬を一粒ゴクリ。前回のロスでのセスナの悲劇以来、飛行機にはとってもナーバスになってしまった私。そのときに買った薬を、今回も飲んでおく。4時間のフライトだし、飲まなくても酔ったりなんかしないと思うが、一応、飲んでおくだけでも安心する。要は、気持ちの問題。搭乗ゲートから、バスに乗って飛行機の横まで移動。タラップを上がって飛行機に乗り込む。 注9 ドラマミン DORAMAMINE。去年、ロスからセスナに乗ってアリゾナ州のグランドキャニオンまで移動する際、飛行機に酔って酔って酔い捲りんこ。かなりグロッキーになってしまったため、急遽グラキャニの売店で買った薬。リップクリームみたいな携帯用ケースに入っている。どうやら箱に入ったものもあるらしい。普通、大人は1〜2錠とのことらしい。でも2錠飲むと、体の小さい日本人には効き過ぎるので、1錠で十分。乗り物に乗る1時間ぐらい前に飲むといいらしい。ちなみに、この薬のせいかどうかは定かではないが、飛行機が離陸する頃、つまり、服用してから1時間後、急激に眠くなった。 |
で、機内に座席は窓側2席。着席すると、シートの間隔がかなり狭く感じられる。狭い、狭い、狭い狭い狭い。この間のSQもエコノミーのシートだったけど、こんなに狭く感じなかった。そういえば、何年か前にロスまで利用したユナイテッドも死ぬほど狭かった。ということは、ユナイテッドってとにかく狭いのね。すっごく窮屈。今回はショートフライトだったからいいものの、もう、ロングフライトでユナイテッドを利用するのはやーめたっ。サービスも機内食も良くないし。だってね、映画なんて画面っていっても小さなテレビモニターが遠ぉ〜〜くにあって、なにやってんだか全然見えないんだもの。それにシートがドアのまん前、つまり、離着陸の際にアテンダントの人が座る席の後ろで、リクライニングが全然出来ない!フットレストもないし、おしぼりはまず最初に出して欲しいのに、スナックの後に出てくるし。SQと比べた私が間違っているのか。ぶつぶつと文句をいいながらも量の少ない食事を済ませた。その後、私がお手洗いに立っている最中にトチコはカクテルを頼んだらしく、一人でいい感じに飲んでいた。「これ、甘くておいし〜い♪」とトチコは上機嫌だったが、あまりの甘さかアルコールの強さでか、いきなりむせる。「なに飲んでるの?」とちょっと私も飲ませてもらうと、それはラム。「ウイスキーでしょ?」とトチコは言うが、これはウイスキーじゃなくてラムです!!そりゃ甘くて当然です。トチコはそのラムがあまりにも濃すぎたのか、私が持っていたミネラルウォーターで割って、いい感じの濃度になったラムをまたくいくい。私はアルコールを受け付けられない体になってしまったので、ガイドブックなんぞを読んで暇を潰した。そんなこんなで怒りん坊将軍の私はいつものお怒りモードで4時間を過ごし、あっという間に香港のチェクラプコク空港に到着。 |
香港も雨だった。そしてぬるかった。明日は晴れてくれるといいのだが。空港はとっても近代的で、キレイで広くて、ちっとも香港に来た気分にさせない空港だと思った。「ここは関空だよ。」と言われれば、「あ、そうか。」と納得してしまいそうな雰囲気。で、ぴっちり七三分けの審査官に入国審査され、難なく出口へ。ツアコンの人に到着した旨を伝える。ツアコンの人は香港の人らしく、中国語訛りの日本語で「あっちで待っててくださーい。」といわれた。その通りに大人しくベンチに座って待っていた。したらば、次から次へと、周りの人々は各々のツアコンに連れられて消えてゆく。気が付くと、周りには私たちのほかに、H.I.S.のツアーの人々しかいない。ユナイテッドバケーションの人々はいないようなのだ。はて、なぜ?どうして?でも、下手に身動きするのもよくないと思ったので、しばらくじっとしていたら、背の高い日本人男性が登場。私たちの名前を確かめて、「もう、皆、バスで待ってます。」というのだ。え?どうして、私たちだけ置いていかれたの?香港に着いて早々、置いてけぼりをくらう。ちょうど、我々のツアーが移動するときに、大きな団体が移動していたので、私たちのところまで声が届かなかったらしい。でも、普通、人数を確認しないで移動したりするか?ここでも私はまた怒る。(心の中で。)バス乗り場へ行くと、皆、既に乗車して私たちを待っている。とっても、いや〜な雰囲気。別に私たちが悪いことしたわけでもないのに、謝って、バスに乗り込んだ。無事、空港出発。空港から数十分で九龍半島に到着。バスが裏路地に入った途端、嫌味なほどに輝いたネオンサインが目に入る。その多くは時間が遅かったので消えていたが、それでも、映画やテレビで見たあの香港にやってきたのだとようやく実感する。トチコは「マフィアがいそうだよぉ〜。」とつぶやいた。路地に面した商店の店先に、上半身裸のデブな親父がこっちを向いて座っていた。「あ、Mr.Booだ。」と、言ってた矢先に、ホテルへ到着。 さっきの長身のお兄さんがチェックインしてくれた。ホテルは思っていたよりも、きれい。最低ランクのホテルを指定したので、どれほどに汚いのかと覚悟していたが、案外、日本の上等なビジネスホテル並み。これまで泊まっていたアメリカの安ホテルに比べたら、かなり豪華な感じがした。(←貧乏旅行者。)そして、エレベーターの前でそのお兄さんとはお別れ。色々世話になったよ、ありがとよ。同じツアーでやってきたオジサン4人組と一緒にエレベーターで上階の部屋へ移動。オジサンたちは2人部屋を2つ取ったのだけど、階が別々になってしまったようだった。で、そのうちの1組は私たちと同じ階。そこで「お姉さんたちに換えてもらえばいいじゃん。」とかぼそぼそ言っていた。しかし、私は聞こえない振りをしてさっさと部屋に入っていった。部屋にはちゃんとドライヤーもテレビも冷蔵庫もついている。しかし、歯ブラシなんかはなし。お風呂のお湯がちゃんと出るかちゃんと確認して、ようやく落ち着いて荷物を広げているところで電話が鳴った。トチコが取ると、どうやらさっきの長身のお兄さんからで、オジサンたちが部屋を換えてほしいと言ってきたようなのだ。「さいちゃーん、オジサンたちが部屋を換えてほしいんだってー。どうするー?」もう疲れているし、1度広げた荷物をまたしまうのも面倒だし、とにかくオジサンたちの我侭をまかりとおしてはならんという気持ちもあって、「えー、やだー。」と答えた。この私の返答も電話越しにお兄さんの耳に届いていたとは思うが、それをトチコがやんわりとした言葉で言い換えて断ってくれた。だって、もし、私がオジサンと同じ境遇であっても、既に部屋に入ってしまってから、まったく関係のない人に部屋を換えてくれなんて言おうとは思わないからだ。それに子供じゃあるまいし、オジサン同士が隣部屋になる必要がどこにある?ねえ、私って意地悪? なんとなーく気分がもやもやっとしたけれど、小腹が空いたので、ホテルの斜向かいにあるセブンイレブンに行ってみる。その途中に「麺」のお店があって、入ってみたかったが、11時で閉店してしまったらしい。残念。で、そこを通り過ぎてセブンイレブンに入ってみると、やたらと読める商品名が目に付く。つまり、日本語の商品が多いのだ。え、香港て日本語通じるんだっけ?って思ってしまった。お弁当コーナーには、小龍包や排骨飯など中国っぽいものが多い。レジでお会計を済ませたら、自分で電子レンジに入れて温めるというシステムらしい。そこで、お弁当とお水を買って、ホテルに戻る。軽く食事をして、お風呂に入って、就寝できたのは午前1時を過ぎていた。 |
5月4日(金) 午前8時起床。身支度を整えて、ホテルを9時には出発。めざすは「糖朝」(スウィート・ダイナスティー)。そこで朝粥を食べるのだ。「糖朝」は広東路に面している。朝から散歩がてら、ホテルからお店まで、広東路に沿って歩いていくことにした。距離にして400メートルぐらい。ちょうどそのころは香港の通勤時間らしく、お勤めに行くような格好をした人々がたくさん行き交っていた。そんな中を私たちはてくてくてく。てくてくてくてく、勢いあまり過ぎて、「糖朝」を通り過ぎてしまった。香港のお店の看板は、通りに突き出すように出ていて、すごく大きい。大きすぎて、近くで探すと目に入らない。で、おーっとっとと戻ってようやくお店を見つけたが、開店は10時。なんだよ、ガイドブックには金曜日は朝7時半から開店してるって書いてあったから来たのにぃ。ちぇ。 しばらく時間を潰さなきゃねってことで、その近くのDFSギャレリアに行く。化粧品やブランド物は日本と比べても、それほどの割安感はない。ブランドはスワロフスキー、グッチ、カルティエ、フェラガモ、エルメス、ハンティングぐらいしか入っていなかった。私が今回お目当てにしているクリスチャン・ディオールはなかった。さらにその奥にはジャンクなお菓子や小物なんかが売られていた。けれど、これといってめぼしいものはなく、なにも買わずに出る。 で、そんなこんなしていたら、10時を回ったので、いよいよ「糖朝」に行く。混んでいるかと思いきやそうでもなく、すぐに席に通してくれた。お店の人が「ニホン?」って言って日本語で書かれたメニューを持ってきてくれた。ありがたい。そこで、私はどうしてもアワビが食べたくて、アワビと鶏肉入りのお粥を頼む。その店の中では結構高い方だったが、どうしてもアワビが食いたかったんだよぉ〜。そうして運ばれてきたお粥は、すんごいでっかい丼になみなみと入っていた。とっても熱そうだったのでふうふうして口に入れると、ホタテの貝柱のおだしがしっかりと効いたお粥のなんとおいしいことかっ!!超うまいっ!こんなにお粥が美味しいなんて!!さいちゃん、感激ぃ!!そして大きなアワビが5切か6切ぐらい入っていて、しこしことした噛み応えがあり、そして噛むとまた中から美味しい汁がじんわりと♪これまたすげぃ美味い。「トチコー、超うまいー!!」を連発し、ワタクシ、至福の時を迎える。あぁ、香港に来てよかった。けれど1つ残念だったのが、お粥の量が私にはちょっと多すぎたこと。とっても勿体無かったけれど、完食できなかった。トチコは結構いっぱい食べられるタイプなので、丼全部をきれいに平らげていたが、私は少し残してしまった。周りを見回すと、麺やあげパンみたいなものや、お米の皮に包まれた春巻きチックなものなんかを頼んでいる人もいた。2人ぐらいで来るならば、お粥は1つで、あと何品かサイドメニューを頼み、シェアすれば量もちょうどよく、それが賢い頼み方なのかもと思った。このお店はお粥だけでなく、デザートも美味しいらしい。桶に入った豆腐にシロップをかけて食べるのとか、マンゴープリンは特に有名だそうだ。次の機会にはデザートもいただいてみたい。 |
お腹を満たしたところで、広東路に並ぶお店をチェック!ここの路には、ヴィトンやミュウミュウ、グッチの路面店があり、どうやら小じゃれたファッションストリートらしい。この広東路に面して建つ大きなファッションビル「海港城」の中に入る。トチコは日本からほとんど服を持ってこなかったので、ここいらにある香港ブランドの洋服を買いたいと言う。(そもそも現地調達する目的で持ってこなかったのだが。)で、トチコは2階のお店でパンツとノースリーブニットを買おうとしていた。試着で時間が掛かるので、その間、私は1階にあるヴィヴィアン・タムで物色。タンクトップを買うため、あれやこれやと試着。店員さんに薦められるまま、パンツも試着。デニムパンツがめちゃめちゃかっこよくって気に入ったんだけど、高かったので諦め、タンクトップだけ買うことにした。正直申しまして、日本でもヴィヴィアン・タムは売っている。日本のデパートでも買える訳だが、やはり、香港ブランドは香港で買ってこそ意味アリ!というか、そういう旅の勢いに任せた理由でもなければ、お高いヴィヴィアン・タムの服なんて買えないっつーの。(そもそもヴィヴィアン・タムはNYブランドと言うのかもしれない。)そんなわけで、勢いとは大変に恐ろしいもので、試着して、一番フィットしたタンクトップを高値にも関わらず買ってしまった。タンクトップとはいえ、結構なお値段。でも、とっても素材がいいし、背中のロゴがとってもかわいいし、今年の夏はこれを着て、いろんな所に遊びに行くからいいんだもーん。 そしてトチコがお買い物を終えてやってきたところで、次にグッチへ。友人に頼まれたバッグがあるかどうか観に行く。店員さんに聞いてみるが、それは売り切れてしまったとのこと。どうやらとっても人気があるものらしい。トチコはここのグッチでお父様にネクタイをお土産として買っていた。US$のT/Cで支払っていた。お釣りはHK$でもらえる。それでもって、すぐ近くのルイ・ヴィトンへ。私はペンケースが欲しくて、日本でもずっと探していたのだけど、なかなか在庫がなし。ここでもやはりなし。残念。 広東路沿いのお店に一通り入ってはお買い物をし、次は裕華国貨というスーパーとデパートの中間ぐらいのお店に入る。なんか独特な匂い。漢方薬か、お茶の匂いか。ここでトチコはお爺様のために書道用の小筆を数本買っていた。こういう中堅の地元デパートには、中華雑貨などがリーズナボーな価格で売られているので、お土産探しにはいいかも。 で、尖沙咀界隈をブラブラしていたが、足も疲れてきたので、ここで九龍公園に面した「許留山」というお店に入る。ここはマンゴープリンが美味しくて有名らしい。お店に入ると、愛想の良いおばちゃんが奥の席へと案内してくれた。ここは曜日別に出せるメニューが決まっているらしい。私たちが行った日は金曜日(星期五)だったので、ツバメの巣が掛かったマンゴープリンと、タピオカ入りココナッツミルクにフルーツがいっぱい入ったやつと、あと3種類ぐらいあって、そのうち、私たちは最初の2つを頼んだ。マンゴーのアイスクリームとココナッツミルクのアイスクリームは歯が痛くなるほど冷たかった。でも、とっても美味♪それで、その上にのっかっている生のマンゴーがさらに美味い。これほどまでに、生のマンゴーが甘くて美味しいものだとは思わなかった。日本で食べてたマンゴーはなんだったのかと思わせるほど。ちょうどよく熟れていて、とってもジュウシィ♪ワタクシ、マンゴーに開眼。マンゴープリンもマンゴーの甘味が濃厚に生かされている。さらにプリンの中にも果肉が入っている。これまで、よく「マンゴープリン、マンゴープリン」と世の中は騒いでいたけれど、私はちっともその美味しさがわからなかった。たぶん私が日本で食べたマンゴープリンが、たまたま恐ろしく不味かっただけなのだろう。けれども、本場のマンゴープリンは本当に美味しい!!私のマンゴープリン観(なんだそれ。)がここで覆された。ツバメの巣は半透明なジェルみたいな感じで、味がない。アイスの上に載せる意味はなんなのか。このツバメの巣は、私にとってはあってもなくても、いや、ない方がいいかも、ぐらいに思った。 |
マンゴープリンを堪能したら、次に目指すはペニンシュラホテル!!今日の何度、広東路を歩いただろうか、また歩く。ペニンシュラに行く前に、フェリー乗り場の方へ立ち寄り、ちょっと撮影タイム。天気が悪かったために、香港島の方が霞んで見えた。明日はあっちへ行くんだぞーい。ここらへんは、夜になったらすんごくムーディーな雰囲気になるんだろうなぁ。ここで気になったのは、平日の昼間だというのに、おじさんたちが座っていること。一体、彼らは何をしているのだろう?何をするでもなく、座っているんだよね。別に、ホームレスのようではないし、ただ黄昏ているのかな。そんな疑問を抱えつつ、センターを横切り、ペニンシュラホテルのアーケードへ。ここは大抵のブランドショップが揃っているので、お買い物しやすい。どこのショップも日本人だらけ。日本語も通じる。日本円も使える。まずはヴィトンへ。ここでもやはり、ペンケースはなし。トチコは肩からかけて抱え込むような形の小さなバッグを買うか、買わないか迷っていた。トチコが迷っている間、私は以前より気になっていたクリスチャン・ディオール(注10)へ。デザイナーがジョン・ガリアーノになってからのクリスチャン・ディオールは非常にカッコよろしい。今までのオバサン臭さが抜けて、かなり尖がった雰囲気を醸すデザインが多くなった。そして、それは私好みなのでアール♪特に、今回のお目当てはいわゆるサドルバッグと呼ばれているもので、自転車のサドルのような形をしているショルダーバッグなのだ。えへん。以前に、ショップで飾ってあるのを見て一目惚れ♪それ以来、ぜひとも欲しいと思っていた一品。もうグッチやプラダやヴィトンなどと言ってる場合じゃないのだ。先を行く女は、今、ディオールに夢中♪とかなんとか言っているが、とにかく、このごろのディオールは要チェキ。てなわけで、私はディオールのショップへ。一目散にそのバックへ向かって直進。んー、やっぱり素敵。店員さんが英語で説明してくれた。「日本円だと幾らぐらいになるかしら?」と英語で聞くと、「アナタ、ニホンジンデスカ?」と応答が日本語に変わり、「ニホンエンダトー、ハチマンエンシナイネー。」とのこと。日本だと、税金を含めれば9万円ぐらいはしてしまう。香港は税金がかからないので、断然にこちらの方がお得だ。んー、欲しい。でも、もう1つ、シャネルのバッグも欲しかったのでここでこれを買ってしまうとシャネルが買えぬ。てなわけで、後で買いに来るかもしれないからと、キープしといてくれるようお願いする。その店員さんはとても感じの良い人だった。が、「ニホンジンニハミエナイデスネ。」と言われてしまった。日本人でなければ、一体、私は何人に見えたのだろう?香港人だと思えば、広東語で話し掛けてくるだろうと思うので、英語で話し掛けられたということは中国人にでも見えたのか?まわりは日本人だらけで、他の人には日本語で話し掛けてるというのに、どうして私だけ英語だったのか。(笑)謎は深まる。で、ディオールの向かいのシャネルを覗いて見たが、私が欲しいバッグは置いてなかった。というわけで、ディオール購入はほぼ決定。 でも、その前にペニンシュラに来たからにはすることがある。そう!アフタヌーンティーだ!!入り口付近一体のヴァニヤン・ベランダで英国式のアフタヌーン・ティーを楽しむ。周りは日本人だらけで、三段重ねのケーキツリー(?)が運ばれてくるやいなや、皆、記念撮影。私たちの隣は日本人の老夫婦だったが、お互いにケーキツリーを真ん中にして写真を撮りあった。このロビーは天井が高く、そしてクラシックの生演奏。観光客のパシャパシャを除けば、非常にゆったりと寛ぐことのできるスペース。素晴らしい。アフタヌーン・ティーセットとか言うのは、女性であれば1人分を2人でシェアするぐらいでちょうどいいと思う。スコーンもサンドイッチもケーキも紅茶も全て美味しい。私たちはここで1時間以上休憩していたのではないか。それくらい居心地の良いところだった。さすが、ペニンシュラ。いつかはここに宿泊してみたい。(野望) 適度に休んで元気が出てきたところで、再びディオールへ。先ほどお願いしておいたバッグを購入する。するとプロモーションで、ある一定金額を購入するといくらかのバウチャーをプレゼントするという説明を受ける。私のこのバッグ1つでは対象金額には満たないが、今月一杯有効なので、一応お知らせしておくと言われる。ちなみにこれは香港のディオールのみでの有効。それにしても、どうして私には終始英語なの?さっき、日本語喋ってたやん。私、日本人なのに。(笑)別にいいけどさ。「またお会いできるといいですね。」と言われ、お店を出る。 注10 クリスチャン・ディオール 英語サイト CHRISTIAN DIOR。ここのところ1番気になるブランド。昔のおばちゃん臭さがなくなって、非常にかっこうよろしい。オフィシャルサイトのフラッシュがイライラするけれど(笑)、ドレス・アクセサリーなど一見の価値アリ。 |
結局、トチコはヴィトンでバッグ、エルメスでお母様へのスカーフを買い、荷物が増えたので一端ホテルに戻ることにする。尖沙阻から佐敦まで歩いていけない距離でもないが、疲れたので地下鉄に乗ってみることにする。切符は日本みたいな小さな紙っぺらではなく、繰り返し使いまわせる磁気カードみたいなのだった。入り口は日本の普通の自動改札みたいにそのカードを差し込むと、三つ又棒が回転する仕組み。日本でいうところのスイカみたいなシステムも導入されているようで、プリペイド式のカードがパネルに触れると通過できるようだった。そうして地下鉄に乗ろうとしてまず驚いたこと。エスカレーターが超速い。日本の2倍ぐらいのスピードでぎゅいーんと進んでいく。これはお年を召した方などは乗りづらいのではないかと思われる。香港の人はせっかちなのだろう。(笑)地下鉄駅構内はとてもキレイで、東京の大江戸線とまではいかぬとも、銀座線よりかは遥かにキレイで治安も良さげ。夕方で、電車の中は東京と同様に、少々混んでいた。で、あっという間に佐敦に着く。下車して、九龍公園方面への出口へと向かう。 出口を目指そうとしていると、見知らぬオバチャンがなにやら広東語で道を尋ねてきているようなのだが、全く分からないので英語で言葉が分からない旨を伝えると、オバチャンは「あっそ。」という表情をして去っていってしまった。香港の人は、香港に外国人がいるかもしれないという発想はないのだろうか。それとも私が思いっきり香港人に見えたのか。先ほどのクリスチャン・ディオールでの経験も踏まえ、そう思ったり。「どうやら、私、すごく香港に溶け込めてるみたい♪」異国の人に見られて、ちょっと嬉しかったりもした。 ホテルに帰り荷物を置いて、次は男人街へ。ホテルからは北上していくと、そのまま男人街に続く。通りには商店が並ぶ。鶏肉屋だと思われるところには、籠の中に入った鶏。そしてその横には、売られる状態になった毛抜きされた鶏肉(丸ごと)。日本ではまず見られない、鶏の生と死がここでは見ることができた。(ちなみに、私は鳥類全般が苦手なため、この光景にはかなりの勢いで引いてしまった。)まずは「英記茶荘」でお茶っぱを買う。お店のオジサンに試飲はできないのかと尋ねたが、今は出来ないらしく、香りだけを嗅がせてくれた。さすが有名なお茶のお店。すごく香りがいい。そこでジャスミン茶と鉄観音茶を買う。そのまま西側の通りを北上。そこの通りは青果や野菜などが出店で売られていた。そこの通貨単位は「元」だった。果物や野菜の匂いが湿気でむせ返り、それを買い求める人々の群れ、そして大型犬が野良なのか飼われているのかわからないがそこらかしこと歩き回る。カオス。一体、ここはなんなんだ。その通りに面したスーパーマーケットに入ってみる。どこの国へ行っても、スーパーマーケットは面白い。ここで香港っぽいジャンクなものを買って、お土産にする。日本で売られているような物で、ただ名前が漢字になっただけっていうのが多かった。ここで私は毎回恒例の、友達へのお土産として生理用品を買っておく。ここのスーパーは万引き防止なのかなんなのか、レジを通らないと外へは絶対に出れない仕組みになっていた。入るときは、地下鉄の入り口のような三つ又棒をぐいんとまわして入る。一方通行で、出るための三つ又棒はない。トチコは何も買わないで出ようとしたが、出れずに困ってしまった。最終的には、柵を乗り越えて出てしまったが。(笑)本当は、この男人街で小鳥占いをしたかったのだが、占い師がいるところにたどり着けないまま疲れてしまった。よって、とりあえず、ホテルへ戻ることにする。 |