猫バカ物語

 ワイン工場に就職した猫       猫遭遇日:2003,12.07

 

 山梨県にあるシャトー勝沼というワイン工場がある。山梨というとワイン工場
がたくさんあることで有名。しかもどこも無料で工場見学と試飲ができるという
ので、酒好きにはたまらない場所である。特にこの近辺はワイナリーが密集して
いるため効率的に回ることができる。ただし、自分で運転して回ると確実にお巡
りさんのお世話になることでしょう。
 さて、このシャトー勝沼のワイン工場の見学入口にあるロビーのソファーでく
つろいでいる猫がいる。名前はミーちゃんと呼ばれている。オスなのにミーちゃ
んというのはちょっと変だが、きっとここに来た当時は小さくミイミイないてい
たのではなかろうか。猫の名前なんてだいたいそんなものである。そういえば私
が小さい頃に飼っていた猫もオスなのにミミちゃんだったなあ、なんてことを思
い出してしまった。
 このミーちゃんは5年ほど前にここに捨てられていたそうで、可哀想に思った
従業員の方がここで、飼うようになったそうです。しかし、ミーちゃんは飼われ
るというよりここで働いているような感じなのだ。仕事はやっぱりワイン工場の
招き猫ということになるらしい。おまけに、芸までさせられる。のどを撫でると
バンザイをするというので、見せていただいた。これも従業員のおねーさん(と
しておこう)が教えたそうだ。残業は一切無し。5時半になると強制退社させら
れるそうです。これから寒い冬だというのに外で寝なければならないミーちゃん
を思うともうちょっと考えてあげればいいのになあ。でも5年も生きているとこ
ろからして当のミーちゃんにとっては以外と暮らしやすいのかも。
 それにしても結構ボロボロの容姿で、なんとなく銀次を連想させる。しかし、
銀次よりずっと穏和な顔つきなのはやっぱり飼われているからだろうか。ちゃん
と首輪も付けてもらっている。お客さんのいないときはのんびりとソファーの上
でお昼寝。人が来ても起きる気配を見せないからお客さん達にもかわいがられて
いるようだ。
 三食昼寝付で、いいところに就職できたなあミーちゃん。

 お仕事?をするミーちゃん

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 猫フィギュア

 

 今、プチマイブームということで猫のフィギュアを集めている。特にお気に入
りがバンダイから出ているナーゴコレクション。これは、ちょっとかわいすぎの
所があるが、猫の仕草をよく観察していて良くできている。もちろんこれには原
作があるのだが、そちらは立ち読みだけで持っていない。
 そんな中にダリアという猫を見たときにどうもハナキン(八代時代の外猫)に
似ていることに気が付いた。尻尾も長いし、立ち姿の雰囲気がそっくりだった。
そんなことから、次に出たときにハナキンに塗り替えてみようなんて考えていた。
その後すぐにシリーズが新しくなり古いシリーズを八代では入手できなくなって
しまい残念に思っていた。
 浜松に移って某大手家電量販店にあるおもちゃ売り場で再びナーゴコレクショ
ンと再会してしまった。しかもここには新旧両方のシリーズがおいてある。これ
は買わねばなるまい。といっても決して大人買いはしない。新旧2個ずつくらい
にする方が楽しみが継続する。そしてやっと出た、2個目のダリア。
 さっそく色を塗ってみましょう。材料はアクリル絵の具と筆のみ。ダリアの白
はアイボリーぽいのでまずは全身真っ白にする。その上から写真や実物?を見な
がらサバ柄を書き加えていく。場所は頭部(六四分け)と背中、尻尾(尻尾の先
端のみなぜか白)である。そして最大の特徴である左の鼻くそマーク。しかし、
このサバ柄というのは筆で再現するのは難しいなあ。エアブラシでも難しいと思
う。だからキジ虎やサバ柄の猫のぬいぐるみやフィギュアが少ないのだろうか。
 とにもかくにも出来上がってみると雰囲気そっくり。ということで、実物と比
べてみたが・・・どうも違う。八代時代に外猫だったハナキンには似ているのだ
が、浜松の我が家にいるハナキンとは模様はそっくりなのだが体系があまりにも
違うではないか。
 どうやら我が家にいるハナキンと呼ばれている猫は、八代から浜松への移動中
にある組織によりすり替えられたか、もしくはハナキンを食っちまってその毛皮
を着てハナキンになりすましている別の生き物(宇宙人か)なのかもしれない。
その証拠にお腹や、ほっぺのあたりに皮がだぶついている。こいつはハナキンじ
ゃない!!! 体重を量ると5kg!4割も増えている。ミヨなんかずっと3.5kg
を維持しているというのに。
 ついでにもう一つ余っている、ロデムを利用して八代通信時におなじみだった
銀次を作ってみた。彼の場合は簡単。全身白く塗って頭にグレーのぼかしを入れ
て鼻を黒くすればいい。尻尾は短いのでちょん切った。最後に全身をちょっと汚
れたようにすると銀次親分のできあがり。実物がいないので比較できないが、ハ
ナキン以上によく似ている。なんだか八代が懐かしく思えてくる。いまごろ銀次
はどうしているだろうか、新しい住人に所場代を要求しているのかな、得意の甘
い声で。
 これで、八代時代の銀次、ハナキンコンビが出来上がった。

 いつのまにやら、内猫のハナキンは今日も元気に家の中を駆けずり回る。マン
ションの2階から4階まで駆け上がるのが大好き。なぜか1階には行かない。煙
となんとかは高いとこに登ると言うし・・・ ベランダから外を眺めるのも大好
き。1階の花屋さんのビニール日よけを走り回って怒られたので、今では手すり
につかまって見せることしかできないけれど、部屋に入ろうとすると必至に手す
りにしがみつくのがとってもかわいい。しかし、おまえを抱いていると重たいん
だよ!だんだんダリアというよりモーヴに近づいたと思うのは私だけだろうか。

横たわるこの巨体は・・・
チャックはどこだ!?

いつのまにか、こんな図々しい態度で・・・
おまえは、ネコじゃない!


昔のハナキンの写真は
こちら

ナーゴコレクションについてはこちらを参照してください。

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 野良ボス 銀次
                               '03.04.13

 春と言えば、やっぱり恋の季節。猫達もご多分に漏れず、夜な夜な妙な声で界
隈を賑わせている。そうなると、メスを巡っての争奪戦というものが頻繁に起こ
るようになる。あちことから低い声でうなる鳴き声がしている。
 この時期特有の現象として、鳴き声以外に、見慣れない猫が現れるようになる
のである。もちろん捨て猫ということもあるのだろうが、どう見てもつい最近捨
てられましたといった感じの子達ばかりではないことに気づく。おそらく、メス
猫争いにやぶれた、はぐれ猫純情派が、他のメスをゲットしようとして、よその
縄張りに進入してきているのではないだろうか。我が家の界隈は、銀次以外に、
ちょっとシャムの入ったカフェオレ模様の子やシルバーの子をたまに見かけるこ
とがあったが、我が家にはあまり寄りつかない。しかし、このところこれらの猫
を筆頭に白茶ブチの子などが、我が家周辺に頻繁に現れるようになったのである。
どう見ても彼らはオス猫である。我が家周辺というと茶トラが唯一?のメス猫な
ので、その子をものにしようと、男達の哀れな争いが繰り広げられているのだ。

 当然ながら、そんな連中に縄張りを荒らされるわけにはいかない銀次としては、
命をかけて彼らに立ち向かわなければならないのである。そしてある日、縄張り
に進入してきたカフェオレに対し、タイマンをはる銀次の姿を目撃したのである。
なんと我が家の真ん前であった。 

銀次:てめー、人のなわばりででかいつらすん    じゃねえよ
オーレ:年寄りは、さっさと引退しなよ

ギャギャギャギャギャギャギャ


 両者にらみ合いの後、乱闘の始まり。鋭い爪と牙の攻撃!飛び散る体毛!
 じゃれあう時にやる、ネコキックやネコパンチといった生易しいものではなく、
取っ組みあいというのがピッタリくるほど激しい争いである。
 いたたたまれなくなって、妻が止めに入る。この時点で両者ドローか、二匹し
て逃げてしまった。後に残るのは、むしられた猫毛の綿胞子。久々に野生の本能
を見せられたような感じであった。

銀次:今日の所はこの辺で勘弁しといてやる!
オーレ:ちきしょう!この次は必ずぶっ殺して
    やるからな!


 その後、銀次は我が家へしっかりと所場代の集金にやってきたのですが、左耳
の後がざっくりと切れているのが見えました。
「へっへっ、ちょっとやられたけど、おっぱらってやったぜ!」
とでも言いたげに、所場代をもらって帰っていきました。血は止まっていたので
特に手当もしませんでしたが、ノラは強いなあ。
 それにしても、最近めっきり年老いたように見える銀次だが、ボスの悩みの種
は尽きないのか、今日も縄張りのパトロールを欠かさないでのありました。パト
ロールの最中に私を見つけ、短くニャッとないて去っていきました。

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ノラマスター銀次

                               '03.01.18

我が家の近所を縄張りにしていると思われる。ボス風猫「銀次」をご紹介しまし
ょう。

以前は、我がマンションのお隣のタレこと、フーちゃんの縄張りであったが、フー
ちゃんが老衰で亡くなったため、しばらくこの界隈は、野良猫無法地帯であった
ようだ。その証拠に、ピグモンが捨てられていたり、ハナキンが現れたりと、猫
の新旧交代が起きている。その中で、この銀次は、古株で私が八代に来た頃から
たまに見かけていた。タクシーの廃車置き場で、猫に餌をくれる人を待っていた。
 そして、この銀次は、以前からよく子分を連れていることが多く。金目銀目と、
つるんでいたのをよく見かけた。。そのころの銀次(当時はまだ、銀次と呼ばれ
ていない)は、まだ、若頭といった風貌であった。最近は子分の金目銀目は見か
けなくなってしまった。さらに、以前は一本隣の通り(廃車置き場のある通り)
で、よく見かけたが、最近は我が家の周辺にいることが多くなった。車通りが少
ないので、その方が安全上はいいのだが。
 実は、この銀次は、ハナキンの野良猫修行のマスターでもある。ハナキンと仲
良く一緒にいたり、ちょっと離れたところで、ハナキンが人間にかわいがられて
いるのを草村の陰から見ていたりしていた。ようするにハナキンにとって銀次は、
オビワン・ケノービなのである。弟子のハナキンに陰から、「この家は餌をくれ
るぞ」とか、「あの家には近づくな」とか、「餌をくれそうな人を見たら、こう
やって媚びを売れ」といった具合に教えていたのだろうか。その証拠に、この銀
次は、体系に似合わず、すごくかわいい声で鳴くのである。声だけ聞くと、どん
なかわいい子が鳴いているのかな?と目尻を下げて探すのだけど、なかなか見つ
からない。そして鳴き声の主を見つけたと思ったら、銀次なのだ。この落差が、
たいへん面白い。そして、いつの間にか、ハナキンが我が家の中にいることに気
が付いたのか、銀次までもが我が家へ現れるようになった。
 最近は、我が家のドアの前で、「ショバ代よこせ!くれるまで動かんけんね」
といわんばかりに巨体でドアを塞いでいる。実力行使のようだ。こちらが、気が
付かずに内側からうっかりドアを開けようもんなら、銀次の巨体がころっがって
行くのが見える。こちらも「銀次親分いらしてたんですかい?」と訪ねると、怒
った親分は、「われ!何すんじゃい!」とばかりにいきりたっているらしいのだ
が、出る声色は「みゃ〜ん」であるから威厳もへったくれもあったもんじゃない。
仕方がないので、うちの子達の残り物をあげてお引き取り願うのである
 それにしても、銀次の体系は、ボスらしく随分と胴回りがたくましい。ショバ
代を取っているのは、我が家だけではないようだ。

 おい、にーちゃん。ここで暮らすならしょば代よこせや

 

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