添付ウイルス検査ソフトのお粗末

家にもちゃんとしたデスクトップパソコンが欲しくなって、新しいパソコンを買いました。もちろん、インターネットにも接続するからウイルス検査ソフトも買わなくては。おや、すでにパソコンに添付されてるじゃないか、メーカーもちゃんと消費者のことを考えてるね。そこで、早速インストール。ところが、これが賞味期限切れな上にメンテナンスも面倒な代物であった。添付ソフトだからといって機能を制限したり、定義ファイルのインストールが面倒なものを使わせるなら、いっそ無い方がましではなかろうか。

以前ならパソコンを買うなら量販店を回って情報収集したものですが、今回は不精にインターネット通販でいくことにしました。というか、絶対にWindows Meは使いたくなかったのに、量販店のパソコンはすべからくWindows Me搭載機だったというのもある。それに、不要なソフトがごちゃごちゃ入っていて、購入時からハードディクスの容量がたらなかったりすることもあるし。そんなわけで、IBMさんやら、Dellさんの直販サイトを回り、最終的にははエプソンダイレクトさんのとこで買うことにしました。その判断基準は値段だけだったりする(^_^;。まず、置き場所に困る家庭ではコンパクトPCだよね、CPUは長く使うなら速いほうがいいから、メニューの中で一番速いPentium IIIの1GHz、メモリーは後で買い足せるから最低限の128MBにしとくか、などとぶつぶついいつつ値段と相談しながら購入ボタンをクリック。部品の在庫が余っていたのか、一週間以内に納品されました。今の所、こうして初期故障もなしに動いてるいるし、幸運にも?15インチ液晶ディスプレイには欠陥がないから、ハード的には合格点かな。

そうねぇ、一つ文句を言わせてもらえば、ハードディスクのフォーマットが納品時にFATになってることかなぁ。Windows 2000なら、納品時にNTFSにしてくれないかな。もちろん、購入後にコマンドプロンプトから一行入れるだけで変換できるけど、説明書にも書いてないし。エプソンダイレクトのホームページまで行ってFAQを検索すれば書いてありますが、それ自体、すでに上級利用者を対象にしてるって感じが。もっとも、NTFSとFAT32の違いを気にするような利用者はすでに上級者ってことか。でもね、FAT32だとアカウント間でゴミ箱が共通になってたぞ。つまり、太郎さんというアカウントが捨てたごみが、花子さんというアカウントのゴミ箱からも見える。これでは、セキュリティがいまいちっつーか、自分の捨てたごみを子供に見られちゃうかも知れないということが怖いような(^_^;。そんなこといったら、FATフォーマットをしている限り、マイコンピュータからディレクトリを追っていけば秘密はないわけですが。デスクトップのゴミ箱は、ダブルクリックで開けられちゃうもんなぁ。

そうだ、話を戻さねば。パソコンをインターネットにつなぐならウイルス検査ソフトが必須ということで、早速、納品時添付のマカフィー社[nai]の「VirusScan for Windows」をインストールしてみたのだった。これは、ちゃんとインストールできてウイルスチェックもできましたが、問題は半年も前のウイルス定義ファイル。CD-ROMだから仕方ないですが、まずはインターネットに接続して、マカフィーのホームページからダウンロードしないといけない。で、行ってみてわかったのは、パソコンに添付されているソフトと、市販されているソフトは扱いが違うということ。特に問題なのは、ウイルス定義ファイルのダウンロードはできますが、「エンジン」というウイルスを検査するプログラムの更新ができない[nai]ことです。パターンファイルが更新できればエンジンなんかどうでもよいと思いがちですが、エンジンにはサポート期限がある[nai]のです。実際に、私の購入したパソコンに添付されていたエンジンは、10月でサポートが切れていました。新しいウイルス定義ファイルは古いエンジンに対応しないので、エンジンのサポートが切れるということは、もうじき、このソフトは役に立たなくなるということを意味します。こんなこと、ウイルス検査ソフトを初めて使うパソコン初心者が理解できるだろうか。

とりあえず、今のエンジンが使えるうちは使おうと、定義ファイルをダウンロードすることにしました。ダウンロードページ[nai]に行くと、私のバージョンはZIPファイルのみの提供になっている。ここで、ZIPファイルとは何かを知らない人は先に進めなくなります。せめて自動復元型にしておいてくれれば混乱は少ないのに。しかも、ファイルサイズが2MB近いのは、どういうネットワーク接続を想定しているんでしょ。毎週のようにダウンロードしないといけないのに、56kモデムの人が2MBをダウンロードするのは手間ではないかな。ちなみに、私がダウンロードした、4158番のDATファイルを復元したら、readme.txtファイルは長ったらしい英文であった。もはやこれは、この方法で定義ファイルを更新できないなら新しい製品版をお買いなさいという、一種の拡販戦略と言えなくもない。私は、意地になってインストール方法の書いてある場所を探し出して、インストールを完了しました。でも、同時に、ぜーったいこのソフトは使わないと誓いましたね。

現在、私のパソコンには、シマンテック[symantec]のNorton AntiVirusというソフトがインストールされています。バージョンアップ直前のキャンペーン価格で、ここのホームページからネット販売で購入しました。会社で使い慣れていたということもありますが、ウイルス定義ファイルのダウンロード時間も比較的短いので満足しています。かと言って、私は、ウイルス検査ソフトを比較してランク付けするほどの知識もないし、使いこなしているわけでもありません。マカフィーや、シマンテックや、トレンドマイクロ[trendmicro]といった大手の会社であれば、新しいウイルスに対する防御能力に大きな差があるとは思いません。多分、もし優劣があるとすれば、専門知識が無くても確実にウイルスを防御できる使い勝手ではないでしょうか。一回のクリックで定義ファイルを短時間にダウンロードし、正しくインストールできることも重要なことです。

ウイルス検査ソフトについては、パソコン添付ソフトだといって、手を抜かないで欲しいと思います。定義ファイルの更新が面倒くさく感じられるようなソフトは入れないほうがましです。それと、利用者としては、買ったパソコンに添付されているウイルス検査ソフトは、お試しソフト程度に思って、出費でも製品版を買ったほうが安全だと思います。毎日のように発生するコンピュータウイルスを甘く見てはいけません。毎回の定義ファイルのダウンロードに時間がかかるから更新を一ヶ月に一回にしてしまったら、わざわざソフトをインストールしている意味はありません。ウイルス検査ソフトの定義ファイルダウンロード可能期間は一年が相場で、それ以降は、ソフト自体をバージョンアップするか、次の一年分の定義ファイル更新料金を払うことになります。このソフトはちょっとなぁと思ったら、定義ファイル更新期限を機会にして、別なソフトに買い換えたほうが安全ではないでしょうか。

2001.10.8
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