自動的に変えてくれるな

お久しぶりです。一年半のブランク?ここも、最初の頃は毎週更新していたのですが、そのうち月に2回、月に1回、適当に更新、いきなり停止状態という流れでしたな。似たようなことが最近流行のブログとかでもあるらしくて、持ちこたえられなくて消えていくブログが後を絶たない[hotwired]らしい。ホームページを個人で立ち上げるのが流行り始めたころは、テーマを決めるのが基本とか言われていましたが、長くホームページと付き合おうとしたら、同じテーマで続けようとするのは無理だと思います。だって、いつまでも同じことを続けるのは仕事と同じでしょう。ま、仕事を二つ持てる人もいないわけではありませんが。

今回の話はホームページを長続きさせるコツではなくてWindowsの話、あるいは文句、ぼやき...かな。Windowsには標準でWindows Updateって便利な機能がついています。スタートメニューの上のほうに、なぜか、そのまんま英語で「Windows Update」とあるのがそれです。ネットワークにつないだ状態で定期的にこれを実行すれば、重要なセキュリティ上の問題も解決してくれるという、ある意味優れものですが、初心者に優しい機能かとおもいきや、知らないうちに勝手に設定をいじってくれて、お手上げになることもあるようです。私が今回、無線LANに絡んで遭遇したトラブルの原因も「Windows Update」に間違いない、多分。

私の家では、メルコの無線LANを使っていて、それとは、純正の無線LANカードで2台のパソコンをつないでいます。一台のOSはWindows 2000 Professionalで、もう一台はWindow XP Professionalで動いています。両方とも、同じ頻度でWindows Updateをやっていますが、Windows XPの方で、ある日、無線LANがつながらなくなりました。現象は、次のようなものです。

(1) Windowsの「ハードウエアの安全な取り外し」ウインドウを見る限りカードは認識しているし、カードのPowerランプも光っている。しかし、Activeランプは点滅しない。
(2) 「ネットワーク接続」ウインドウから、右マウスボタンでアダプタの「状態」を表示させると、十分な強度の電波を受けていることが確認できる。
(3) 同じ窓の「サポート」タブを見ると、IPアドレスなど、全ての情報が取れていない。「修復」ボタンをクリックしても、取得できない。
(4) 「ネットワーク接続」ウインドウのアイコンから、右マウスボタンで「無効にする」を選択すると、プラグ・アンド・プレイをサポートしないプログラムによって使用されているので、無効にできないというメッセージが出る。

パソコンの設定をいじった記憶が無いのに、ある日、突然このような問題が起きた場合、ユーザーはOSを疑る前にハードウエアの故障を疑ります。これは、私の言い訳でもありますが。そこで、私は、カードを持って電気屋さんへ行くわけです。一応、サポート期限内なので、2週間ほどで新しいカードが戻ってきました。しかし、それを突っ込んでも、状況は変わらないわけです。

当然、次に、私はOSを疑りますね。ドライバの問題かもしれないので、ドライバを消してインストールしなおしてみる。すると、とりあえず動くようになりましたが、前回に無線LANカードを入れたときには経験していない、ネットワーク・セットアップ・ウィザードに入り、これをデフォルトで進むと、無線LANカードがインターネット接続点になり、他のLANアダプタがブリッジ[microsoft]になる設定になってしまいました。この状態でも使えないわけではないですが、内蔵のイーサネットアダプタを使ってケーブルでLANにつなぐと、こちらのアダプタからは、DHCPからIPアドレスやデフォルトゲートウエイなどの情報が取れない状態になります。つまり、いわゆるLANにつながらない状態になります。この、ブリッジというWindows XPから導入された機能[atmarkit]を知らないと、今回の問題は解決できません。

この状態は、とりあえずコントロールパネルのネットワークウインドウで、ネットワークブリッジのアイコンを削除すれば使えるようになりますが、その後も、やはり無線LANアダプタがブリッジになる状態が起きました。これが、私だけの問題であれば、馬鹿だからしかたないかと諦めるところですが、最近、パソコン周辺機器のメーカのサイトに似たような記事[system-talks]を見つけました。また、マイクロソフトもネットワーク・セットアップ・ウィザードで、ブリッジが自動的に作成されないようにする方法について解説しています[microsoft]。つまり、この世界ではもはや問題になっている。しかし、一方で、私の場合、ネットワークブリッジのアイコンが無い状態でも、再び無線LANアダプタがブリッジの設定になってしまうので、他の条件でも発生する問題のように見えます。

複数のネットワークアダプタがあるパソコンで、そのうちの一つをインターネットに接続する設定にすると、他のあまったアダプタをブリッジ設定にできます。このとき、ブリッジに設定されたアダプタに接続した他のパソコンは、この元のパソコンと同じネットワークにあるように、上位のネットワークに接続できます。逆に言えば、他のパソコンへの橋渡しをしているアダプタは、その機能だけに使われるのでIPアドレスをDHCPサーバーからもらうといった、普通のアダプタならできることができなくなります。つまり、LANにつながらない状態というわけです。こうした設定を、Windows Updateのときに勝手にされると、利用者はハードウエアが壊れて突然通信できなくなったかと勘違いするかもしれません。

こうした問題は、ホームネットワークで言えば、サーバーのようなネットワークアダプタを複数持ったパソコンでしか発生しません。しかし、最近はノートパソコンでさえ、例えばIEEE1394がついているようなパソコンでは、少なくとも100BaseTのアダプタと二つのアダプタが認識されるはずです。さらに、今後増える無線LANのついているパソコンでは、IEEE1394が無くても、必ず複数のアダプタが存在するという状況になります。私の家のパソコンは、まさにこの状態になっています。したがって、アダプタがある日使えなくなる問題は、今後、増え続けると思いますね。そもそも、ブリッジなんてホームネットのサーバで必要な機能であって、ノートパソコンで設定するわけがないのですがね。世界中で、家のネットワークのパソコンがみんな行き先の無いブリッジを持っているという事態になっているかも。

この先、Windows Updateでは、セキュリティを改善するとかいう理由で、利用者の許可なしにネットワークやソフトウエアの設定を、勝手に変えることが増えそうな気がします。他人のパソコンを勝手にいじくるな、と言いたい一方で、ウイルスの定期便を送られるのもうっとうしいとも思うし。こういう珍現象も、ネットアドベンチャーの一部と思って楽しまないといかんのかもね。さらに、付け加えれば、この現象はWindwos XP SP2をインストールした直後の状態では、まだ起きていません。でも、このサービスパックもWindows Updateでインストールしたからなぁ。他の設定が勝手に変わっているかも。

2004.10.3
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