大白法

昭和38年3月20日号


主な記事

<1・2面>

<3・4面>


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阿部信雄御尊師・大村寿顕御尊師、米国出張御授戒へ


先般、日蓮正宗教学部長・阿部信雄尊師(東京本行寺住職)並びに和歌山県妙海寺住職・大村寿顕尊師御一行のアメリカ出張御授戒が発表されたが、今度その日程が決定し発表された。それによると3月16日(土)午前10時、東京国際空港を出発され、アメリカ15各都市で御授戒が行なわれる。

◎御一行の渡米スケジュールは(日時は全部現地時間による)、
 16日10時00分=東京発
 15日21時10分=ホノルル着
 17日09時30分=ホノルル発
 17日16時30分=ロサンゼルス着

ロサンゼルスにて2組に分かれられる。すなわち北部回り組として、阿部尊師、南部回り組として、大村尊師となる。

◎北部組(阿部尊師一行)
 19日10時00分=ロサンゼルス発
 19日12時52分=シアトル着
 20日12時35分=シアトル発
 20日18時00分=シカゴ着
 22日12時10分=シカゴ発
 22日14時19分=ルイスビル着
 23日10時00分=ルイスビル発
 23日11時31分=ワシントン着
 24日08時00分=ワシントン発
 24日10時26分=ニューバーン着
 25日08時22分=ニューバーン発
 25日10時22分=ワシントン着
 25日12時00分=ワシントン発
 25日13時05分=ニューヨーク着

◎南部組(大村尊師一行)
 19日09時45分=ロサンゼルス発
 19日12時50分=デンバー着
 19日13時45分=デンバー発
 19日14時20分=コロラドスプリングス着
 20日11時37分=コロラドスプリングス発
 20日18時00分=ジャンクションシティ着
 22日07時30分=ジャンクションシティ発
 22日15時42分=アビレーン着
 23日12時07分=アビレーン発
 23日13時27分=ダラス着
 23日16時55分=ダラス発
 23日21時00分=マイアミ着
 25日09時55分=マイアミ発
 25日12時27分=ニューヨーク着

◎ニューヨークにて合流
 27日11時30分=ニューヨーク発
 27日14時10分=サンフランシスコ着
 29日11時00分=サンフランシスコ発
 29日13時50分=ホノルル着
 29日15時20分=ホノルル発
 30日20時10分=東京着

3月16日より、15日間の日程であり、その御活躍が大いに期待せられると同時に、世界広布へのくさびが大きく打ち込まれることになったのである。



○阿部信雄御尊師挨拶 歓送会の砌

本日は、久遠山常泉寺住職・高野日深尊能師名代として、常泉寺執事・光久諦顕尊師をはじめ、平沢法華講全国連合会長、さらに東京地区連合会幹部の方々、常泉寺支部幹部、本行寺代表の方々には、私のアメリカ出張御授戒の渡航、及び帰国後京都・法王山平安寺赴任に当り、御多忙中の折にも拘らず送別の会を設けていたゞき、厚く御礼申し上げます。

御法主上人猊下の御命を拝し奉り3月16日に東京国際空港を出発して15日間にわたり、現地アメリカの本宗信徒御授戒のため渡航いたします。時代は刻一刻として変って来ており、我が宗門は、日本だけの日蓮正宗ではなく、全世界の日蓮正宗となりつゝある事が感ぜられます。この時に当りましてこの大任を命ぜられましたことを深く自覚いたし、御期待に背かぬようしっかり頑張ってまいります。

私は、東京には昭和22年、本山より常泉寺任職として赴任された、下山日聡贈上人にお供してまいりました。3ヶ年常泉寺の執事を務めさせていたゞき、その間本行寺住職として赴任して17ヶ年になります。その間、どうやら恙無く今日に至ることが出来ましたのは、本当に暖い皆様の御庇護と御鞭達によるものでありまして、厚く御礼申し上げる次第であります。

帰国後、4月5日に赴任します京都平安寺は、御法主上人猊下の御構想として、将来京都に於いて竜象を養成するために建立されたものと承っております。特に、御法主上人猊下よりこの御任命を受けました上は、一層信心修行に励み、広宣流布のために御奉公いたしたいと念願する次第であります。何卒、今後とも宜しくお願いいたします。



☆阿部信雄御尊師 法王山平安寺へ御赴任

御法主日達上人猊下御親修のもとに、来たる4月5日(金)日蓮正宗法王山平安寺(京都市右京区)入仏落慶法要が厳修されることになった。法王山平安寺は、京都と云う地理的にも歴史的にも、邪宗教の既成寺院のメッカといわれているところであり、ここにこの度、御法主上人猊下の御慈悲ある深い御構想によって、新しく建立されるに至ったのである。昨年8月上旬に着工して、本年3月28日頃完成の予定である。

特に注目されるのは、平安寺に於いて竜象(りゅうぞう=学徳のすぐれた僧侶)を養成されることになっているとのことである。建物も鉄筋コンクリートで、内部も椅子席が使用出来るようになっていて近代的建物である。

今や広宣流布実現を目前にめざし、僧俗一体となり宗祖日蓮大聖人様の御遺命である広宣流布大願成就の時を迎えるに当って、宗門に於ける青年僧侶の一段と強化された養成がなされることは、私達信徒として誠に幸せなことであり、強いては全世界広布実現の基盤が打ち立てられた魁(さきがけ)とも云えるのである。

法王山平安寺は、近代的建築の粋を集めて建立された寺院である。正面玄関を入ると、ホールがあり。ホール右側が本堂となっていて、正面に須弥壇があり、内陣は畳が敷かれているが、本堂の大部分は床がコンクリートで椅子席となっている(椅子席528、補助席90)。ホール左側が集合室になっている(畳42帖)。その他、控室2室、集会室の上、2階・3階が住居となっている。

本堂は、2層ふきぬけの天井であり、3階に所化部屋が6室一列に並んで作られている。ホール背面には陶片壁画(雲の抽象画が描がかれている。題名は『明ける』である)が、また床の間の前面にも松と太陽の抽象画が壁画となっている。

写真の鶴の丸がついている部分はペントハウスで、屋上へ出るために作られたもので、上部は水槽タンクが納められている。正面横から建物をみると、ちょうど両手をビットのばして反らせたような型になっていて、普通寺院の大屋根の瓦がのっている部分を型通られているようである。

御住職が本堂に入られる時は、3階廊下を通って直ぐに内陣に出られるように設計されている。実に広宣流布にふさわしい法城である。




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