大白法

平成9年8月1日号


主な記事

<1面>
<2・3面>−第3回夏期講習会各期開会の挨拶−

<4面>『クロウ事件』で宗門、意見陳述(東京地裁)

<5面>

<6面以下>


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−開会の挨拶−

海外部長 尾林広徳御尊師

成9年度の法華講連合会夏季講習会の第2期の講習会を終了するに当たりまして、日蓮正宗宗務院を代表いたしまして謹んでご挨拶を申し上げます。

承知の通り本講習会は平成6年夏の『地涌六万大総会』を経て、平成7年の夏より開始された、全国の法華講員が平成14年の『立宗750年:30万人総登山』を目指して、互いに日蓮正宗信徒としての信仰を磨き、信心の実力を養い、福徳を積み、御法主上人猊下の御指南を命に刻んで、真の広宣流布の主体者となっていただくための講習会であります。

年の講習会をもって3年の過程を終えた事になります。もちろん今回初めて初級コースに参加したという方も大勢いらっしゃる事と存じますが、海外各国のメンバーもきたる8月23日・24日にかけて、皆様よりももっと暑い中で、やはり総本山で研修会が持たれ、信・行・学の実践向上に取り組む事になっております。ヨーロッパ各国から、南米のブラジル・アルゼンチン・アメリカ・カナダはもとより、東アジア各地域からも毎年参加しているメンバーもおります。海外のメンバーは、日本の法華講の皆様のご精進と折伏弘通の実践を信心の規範と仰ぎ、憧れ、追いつき共に世界広布の一翼を担わんと決意いたしておりますので、どうか日本の法華講の皆様は、その自覚と漲る決意と使命感を持って、支部の発展に立ち上がっていただきたいと思います。


成6年の600億遍唱題以降、今日蓮正宗の寺院には唱題の渦が巻き起こっています。もったいなくも御法主上人猊下より親(まのあた)りに唱題の御指南くださるのみならず、御自ら勤行以外に毎日1時間以上の唱題行の実践をあそばされております。本宗の各末寺にあっても、朝の勤行に続けて1時間の唱題をする寺院、朝夕30分づつの唱題を勤行の前後に振り分ける寺院、中には5時間、7時間、10時間のリレー唱題の日を作って精進している寺院や支部もあります。唱題の寺院には福徳が満ち、唱題の支部は折伏の支部となり、唱題の人は発心の人となり、この唱題は世界にこだまし、御本仏の御内証に感得し法界を揺るがしています。一日3時間の唱題でリウマチと心臓病を克服したパナマの婦人、唱題と折伏で癌の腫瘍が消えたアメリカの母、霊安室で死者の木棺より蘇った韓国の青年等々、全世界の全ての国々の正宗信徒の身の上に、唱題の不思議な功徳が顕れてきています。日蓮大聖人は『御義口伝』に

日蓮が唱ふるところの南無妙法蓮華経は末法一万年の衆生まで成仏せしむるなり

と断言せられ、また

妙法の大良薬を以て一切衆生の無明の大病を治せん事疑い無きなり

と叫ばれております。この日蓮大聖人の御教示は、三世了達の御本仏の御金言です。一閻浮提第一の大聖人の御威光と御仏智に基づく予言であり、大確信に基づく御教導であります。私共はこの日蓮大聖人の人類救済の大宣言を心から信受して、妙法の大良薬の実証をもって、全員が結束して、一人ひとりが真心をこめて、情熱をこめて、努力を重ねて、とにもかくにも一人以上の人の折伏・再折伏を成し遂げて、大聖人の御遺命に御応えしようではありませんか。御法主上人猊下の御期待にお応えしようではありませんか。


のたび、6月8日から13日にかけて、日本の防衛庁の招聘によって、インド海軍参謀長バグワット大将夫妻が日本を表敬訪問されることになりまして。夫人のニルファ婦人はボンベイ高等裁判所ならびに最高裁判所付の弁護士として活躍されておられる人でありますが、このたび防衛庁を通じて、是非総本山大石寺に参詣させていただきたいとの申し出がありました。釈尊を生んだインドの要人が、総本山に日蓮大聖人の大法を求める時が既に到来してきているという事実を知っていただきたいと存じます。また本年6月8日、印度南方の洋上に浮かぶスリランカでは、コロンボ市において170名の御受戒・勧戒式と70体の御本尊御下付が行われることとなっております。そして3年計画で市内の一等地に本宗寺院を建立する目標を立てて、着実に前進しているのであります。

あ、日本の法華講の皆さん、こうした海外のメンバーの情熱と気概に負けてはなりません。遅れをとってはなりません。勤行・唱題を徹底した支部、家庭指導の行き届いた支部、立てた目標は何としても達成する支部、広宣流布への使命感と情熱と弘教の精神と実践に漲り溢れた支部を目指して、着実に頑張り抜いてください。全国の法華講各支部の拡充発展と、講員の皆様の御多幸をお祈り申し上げ、もって本日のご挨拶に代えさせていただきます。皆さん大変ご苦労様でした。


−夏季講習会に参加して−


◇北海道札幌市大慈院支部 伊藤晏雄

価学会を脱会して、法華講に入講させていただいて5年が過ぎました。法華講員となってすぐに春季総登山会があり、正しい信心を求めての入講であったためか、それまで数多く登山させていただいた私でしたが、このときほど感動を覚えた登山はありませんでした。

して翌年から、夏季講習会登山は始まりました。案内があり一応参加の意志は示したものの、学会時代の号令一語と、先生を礼賛する夏期講習会を思い出し、少々後に引けた気持ちで参加させていただきました。第1回の講習会は、スケジュールが一杯で忙しかったことなどが印象に強く、せっかくの素晴らしい講義内容と、御法主上人猊下の直々の御講義を戴けたにもかかわらず、「ただ行ってきた」という感想でした。そのためか正直なところ昨年の夏期講習会も「なんとなく」参加したという意識でしかありませんでした。

して本年も誘われるまま参加いたしましたが、第3回の今年、私はこれまでの2回と違っていることに気が付きましてた。それは講習会から帰ってすぐに「もう1回行きたい」という気持ちになったことです。御法主上人猊下のやさしく噛み砕いての御講義と、御尊師方の熱心な御指導により「受けに行く」という参加姿勢から、「受けさせていただくことに喜びを感じる」姿勢に変わらせていただけたことが、もう1回行きたいという気持ちになった因だと思います。

住職はいつも「願い事を頼みにいく登山から、御報恩の登山をさせていただきなさい」と御指導されています。これまでの私は、登山のたびに御開扉の際に御記念しようと、たくさん紙に書いて参加していましたが、御住職の日頃の御指導と講習会参加による勉強によって『法華講員としての登山』ができるようになったように思われます。そうした中での気持ちの変化でした。私のこの気持ちをたくさんの人に伝え、来年の講習会に一人でも多くの人が参加できるよう勧めていきたいと思います。


◇愛知県小牧市妙経寺支部 石田あやこ

習会には第一回より受講させていただいております。今年は第7期に登山させていただきました。今年こそは猊下様より御命題を戴いております。「一人が一人の折伏を」を、なんとしても成就させて新しい人と一緒に講習会に参加できるようにと、毎日真剣に御祈念してまいりました。

年の2月16日、宗祖御誕生の佳き日に、岡田さんが子供二人と一緒に入信されました。4月には桜井さんが、学会から脱会し、新しい気持ちで正しい信心を修行していくことを決意されました。さらに5月には、近所のペルー人のアウレリオ・アキラさんが子供さんとともに御受戒を受け、入信されました。この方は日本語がまだ不十分ですが、支部の丹後さんや岐阜県・慧日寺の上田御尊師にもお力添えをいただいて、晴れて御本尊様に結縁されました。

人のうち、桜井さんとアウレリオさんは私と同じ第7期に二男夫婦とともに登山されました。アウレリオさんとは宿坊が別でしたが、丹後さんがよく面倒を見てくださいまして、御講義は難しかったようですが、「よかった、よかった」と楽しそうに話してくれています。桜井さんは、広布坊や総坊等が立派になったことに驚き、御法主上人猊下の御講義に感激して、娘さんを折伏したいと話しておられます。岡田さんも、御講義を拝聴して折伏の大切さが判り、早速、弟さんを折伏したいと喜んでいます。

は今、法統相続の大事さを身にしみて感じています。今回の折伏も、御本尊様と御住職様のお力とともに、二組の息子夫婦が力を出し合って協力してくれた家族ぐるみの結果であると信じています。平成14年まであと5年、わが命ある限り、護法の赤誠を貫き、正法流布に精進していきます。


◇広島県東広島市順正寺支部 岩崎トシコ

部の方々より、夏期講習会に度々お誘いを受けながら、心は一向に開かれない私でございました。それと申しますのも、脳出血により足に傷害を持つ不自由さからでございます。皆さんにご迷惑をかけることや人様の仏道修行の邪魔になることだけは、してはならないと固く心に決めていました。私には身近な介護者も無く、ヘルパーさんのお世話になりつつ日々の生活を送っているのです。「御登山などとても無理、お詣りできなくても信心はできるんだから」と自分勝手に思い込んでいました。

んなある日、大藤班長さんが、「買物に行かないか」と言って車に乗せてくださいました。「講頭さんに届け物があるから、ちょっと寄るけどね」と言われ、私もご無沙汰の御挨拶をと思って一緒に伺ったところ、講頭さんの信心のお話が楽しく、時を忘れる程でした。最後に、講習会に参加させていただくことの大切さを、厳しくも温かく話してくださいました。私も参加できたらと、チラリと頭をよぎったのと同時に、帰ってから考えていては実現しないと思い、その場で参加を決意したのでございます。ご迷惑をおかけすることもお世話になることも、よくよく知りながら・・・・。

陰で、講中の皆さんに御親切にしていただきながら参加できました。一日目が過ぎ、二日目は、御法主上人猊下の『無量義経』の御講義を拝聴いたしました。懸命に聞きもらすまいと思いつつも、私には難しく、左から右へと素通りしてしまいます。そんな私の心を御存知かのように「どこか一つだけでもよい、覚えてほしい」と仰せられました。御言葉一つひとつにも、御慈悲溢れるお姿を拝し、日蓮正宗の正しさをより一層深く確信し、御報恩への思いで一杯でございます。

た、私ども障害者に、移動せずに受講できるよう御配慮をたまわり、大変有り難く思いました。御報恩、それは折伏でございます。不自由な私には、私なりの折伏があると思います。唱題を根本に、平成14年を目指してがんばってまいります。


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