大白法

 平成11年2月1日号


主な記事

<1面>
<2・3面> 出陣式に参列して
<4・5面> 出陣の年 (Kick Off to 2002)
<6面以下>

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立宗750年慶祝記念局 実行委員会が始動

1月16日午後1時20分から、総本山大石寺の中講堂において、御法主日顕上人猊下御臨席のもと、第1回宗旨建立750年慶祝記念局実行委員会の合同会議が開催された。これは、宗旨建立750年慶祝記念局規約に則り、「慶祝記念大法要奉修委員会」・「慶祝記念法華講30万総登山推進委員会」・「総本山奉安堂建設委員会」・「記念出版委員会」の4つの実行委員会が設置されたことに基づくものである。この会議には、慶祝記念局委員長・藤本日潤御尊能化をはじめ、各実行委員会の僧俗(総勢159名)が出席した。(中略)

まず、実行委員長が挨拶にに立ち、実行委星会の目的は、それぞれの記念慶祝事業の完全な達成に向けて、事業を推進していくところにあると話された。

また、慶祝記念大法要奉修委員会並びに記念出版委員会の主任委員に任ぜられた、教学部長・大村寿顕御尊師は、奉安堂建設の進行に伴う起工式・上棟式そして落成式の準備と、宗旨建立750年の法要を中心とした30万総登山の法要の日程・内容等について、御法主上人猊下の御意向を拝しつつ藤本委員長の指揮のもと検討していくと述べられた。また、『平成校定日蓮大聖人御書』・『日寛上人文段』そして『日蓮正宗入門』(仮称)の出版計画を披露された。

慶祝30万総登山推進委員会の主任委員に任ぜられた庶務部長・早瀬義寛御尊師は、御法主上人猊下の御指南のもと、あらゆる角度から検討を加え、真の僧俗一体となった体制を整えつつ30万達成への推進を強力に図っていきたいと述べられた。

最後に、信徒を代表して大講頭の法華講連合会石毛副委員長は、実行委員としての使命を自覚し、全力で一層の御報恩の誠を尽くす決意を披瀝し、挨拶とした。

さらにこの後、慶祝記念法華講30万総登山推進委員会が宗務院大会議室で、記念出版委員会が中講堂において開かれた。

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御法主上人猊下御言葉
第1回 実行委員会合同会議の砌

 本日は御多忙中にもかかわらず、皆様に宗旨建立750年慶祝記念局に関する四つの各委員会の実行委員として、これからその実施に当たるに際し、それぞれの辞令を授与するとともに、これからの推進について結束した決意をお持ち願いたいと存じまして、お集まりいただいた次第であります。

 宗旨建立750年に向かって、平成14年の3年前に当たる本年から、具体的に色々な問題に取り組んでいくということが決定してきておるのでありますが、その一つひとつのどれを取りましても委員会の内容として非常に大切な仕事であります。それぞれの委員会の実行委員の方々は、法務繁忙乃至、信徒の方々も色々な意味においてお忙しい面も多々あると思いますが、是非ひとつ真剣な覚悟を持って、この間題にしっかり取り組んでいっていただきたいと思うのであります。そのためには今日からの準備というものが非常に大切であると思います。各委員会ともにそのような意味を持っておりますが、特に宗旨建立750年に当たっての30万総登山の推進につきましてほ、僧侶ならびに法華講の事業として、今までかつてない在り方であります。これを本当に実現していくためには、その時になっていくら色々なことを考えても、充分な成果を挙げることはできません。色々な大事な問題を今日ただいまから、一歩一歩、一つひとつ考えつつ、その問題をしっかり消化していくということをそれぞれの実行委員の方々の任務としてお考えをいただきたいと思うのであります。

 この30万総登山ということは、全国約600カ寺における信徒の方々の登山ということであります。ところが今日、それとは一往、別個な形において数年前から、毎年、支部総登山という行事を行うようにお願いしてあります。しかし、総本山から遠距離の寺院は近距離の寺院よりも色々な面で制限がありますので、例えば2年に一回、3年に一回、支部総登山を行うということもやむをえないと考えられてきたわけであります。しかし、基本としては各寺院の支部の人々が、強い信心に基づいて毎年、総本山に参詣をして、異体同心の和を計りつつ信行倍増していくことが大切であるということを申し上げてきたのであります。

 それについて一つの例を挙げますと、これを真剣に行っておる寺院の住職、そして法華講の方々は数多いのでありますが、遺憾ながら一部のある支部においては、毎年の支部総登山ということにもかかわらず、その支部総登山を全く行わない、あるいは行っても本当におざなりであって、人数的に支部全体のわずか数%しか参加をしないという支部もあるようであります。各布教区の支院長の方々が今日、法華講30万総登山推進委員会の実行委員になっておりますが、そういった寺院が現実に皆さんの管内にあるのであります。支院長としてそのような寺院の実態というものを、この際、はっきりとつかんでいっていただきたいと思うのです。そして、ただつかんでいくだけではなく、そこには宗務院という大きな立場からの意味もありますけれども、支院長の立場から、信徒の信仰を鼓舞し育成して少しでも多くの人々が支部総登山のために喜んで総本山に参詣できるように、そういう住職に対しての指導を行っていくということも30方総登山達成への一つの基礎であると思います。

 もちろん、折伏弘教ということ、つまり多くの誇法の人々を祈仏教化して、日蓮正宗の信徒として教導しつつ信徒の数の増えることも、30万総登山達成にとって大切なことではあります。けれども、目下の立場において支部総登山の実践がまことに不充分であるというような形においては、その時になって、いくら「30万総登山だ。うちの支部は何人登山しよう」ということを言ったとしても、それを達成することはできないと思うのです。今からその達成に向け、一歩一歩、進んでいかなければならないと思うのであります。それらのことについて支院長の方々が、指導をしておるのだろうけれども、今までかなり無関心であり、御自分の寺院の支部はまだしも、自分の管内の寺院でありながら、そういった寺院について「この支部の登山状態はどのようになっておるのか」ということをあまり考えなかったり、あるいは指示・教導もしないというようなことでは、非常に不充分ではないかと思うのであります。

 このことは信徒の方々についても同様であって、講頭・副講頭以下、支部を結成されておる法華講支部役員の方々が、そのような不充分な姿を平気で見過ごしておるということもありうると思うのです。そういうことにおいては、法華講連合会さらに地方部等の関連のなかにおいて切磋琢磨しつつ、お互いに啓発していく意味で、色々な面で信徒から信徒へのお話し合いをされるということも大切と思うのであります。このような問題もあるということで一つの例を挙げましたが、全体のなかから考えてみますと、いくら僧侶だけが真剣に精進しても、この30万総登山は不充分だと思います。要するに信徒の方々、特に幹部の方々と各布教区の支院長を中心とした住職等の方々が、今日からやるべきことを一つひとつきちんと行っていき、またそれを増進せしめていくということを常に考えていくところに、三年後の30万総登山がはっきりとした具体性をもって実現されてくるということを私は思います。やるべきことをせず、今の足元をいい加減にしておいて、その時になって三十万総登山をきちんと達成することは、けっしてできないと思っておるのであります。

 この三十万総登山については、色々な面において考慮すべきこと、配慮すべきことが、それぞれ僧侶の立場にも信徒の立場においてもあると思いますが、それらをきめ細かに考えつつ、僧侶同士、あるいは信徒同士、さらに僧俗が一つになって一つひとつの問題にしっかり取り組み、問題を確実に消化していくということが大切だと思います。そういう意味におきまして、そのほかの委員会においても色々な面で大変なことも多々あると思いますから、ひとつ充分に、慎重に、また勇往邁進の心をもってそれぞれの委員会の事業に取り組んでいただきたいということを申し述べまして、ひとこと私の言葉に代える次第であります。

※この原稿は法勝寺支部の山嵜賢一さんの御協力で転載しました


インドネシア・ジャカルタ市で妙願寺布教所 開所式

『出陣の年』が明けて問もない1月6日、インドネシソア共和国の首都ジャカルタ市の郊外で「妙願寺布教所」の開所式が、御法主日顕上人猊下の御名代である海外部長・尾林広徳御尊師のもと、盛大に奉修された。昨年末から一週間余にわたり降り続いていた雨が、諸天の加護により、前・当日の5・6六日は見事に晴れ渡り、穏やかな天候となった。この法要には、尾林広徳海外部長、インドネシア担当教師である河辺慈篤御尊師、楠牟礼慈宝御尊師、志岐長道御尊師、西岡雄信御尊師をはじめ、早瀬道義御尊師、川合道収御尊師、国島道保御尊師、本間道亨御尊師、野村信導御尊師が出席された。

法要の数日前から国内各地のメンバーが集まり始め、5日には午前9時からの朝の勤行に引き続き、御授戒・御本尊下付が行われた。1000名以上のメンバーが見守るなか、104名が御授戒を受け、35体の御本尊が下付された。

翌6日の法要当日、本堂約2000名、講堂約1000名、計3000名を超す代表メンバーが参列し、尾林海外部長の御導師のもと、午前10時よ開所式が開始された。法要は、まず楠牟礼御尊師による御本尊御開扉、河辺御尊師による献膳に引き続き、読経・唱題と進められた。式の部に移り、初めに御法主主上人猊下よりのメッセージが披露された。続いて尾林海外部長の祝辞、担当教師として河辺御尊師よりの祝辞、そして敬子・セノスノト女史、妙願寺布教所責任者に就任された中野道賢御尊師、アイコ・セノスノト女史のそれぞれから謝辞があった。

またこの1月6日は、故セノスノト会長の七回忌の忌日に当たっており、開所式に引き続き本堂にて、尾林海外部長導師のもと、正蓮院法心日清大居士第七回忌法要が奉修され、終了後、墓参が行われた。墓参終了後、本堂正面脇にて、インドネシアでお祝いの木とされる「ガハルー」の記念植樹が行わた。この後、本堂前の階段と本堂内において、計六回に分けて記念撮影が行われ、全参加者が尊く忘れ難い思い出を刻むこととなった。さらに、今回の開所式を記念して、各地の会館でも記念の勤行会が行われることとなり、第一回目として、8日にバリ会館において担当教師と有縁僧侶により、記念勤行会が行われた。開所式に参加できなかったメンバーの喜びも大きく、今後の布教所の外護を誓い含った。

インドネシアには、現在、50万人余の日蓮正宗信徒がいる。これまでは御僧侶は常駐されていなかったが、この度の布教所開設に伴い、遂に念願であった御僧侶の常駐が実現した。このことは、故セノスノト会長も久しく願い続けていたことであり、この悲願成就を霊山にて喜ばれているであろう。インドネシア広布のさらなる充実・発展を心から祈るものである。


出陣式に参加して

○漆畑行雄御尊師(法住寺)

 新春の清々しい晴天に恵まれた1月3日、壮麗なる客殿に海外信徒も含めて3500余名の代表が集い、宗旨建立750年に向けて厳粛に力強く出陣式が開催されました。宗旨に長く語り継がれるであろう重大な出陣式の陣列に、自分が参列させていただいているということの意義を深く自覚して、私は出陣式に臨みました。

 御法主上人猊下の、「地涌の菩薩たる折伏の陣列に並ぶことが、出陣の意義」(大白法517号)であるとの御指南、さらに藤本日潤総監はじめ登壇者の方々それぞれの壮烈な決意の言葉を伺い、「今まで生きて有りつるは此の事にあはん為なりけり」(御書1165ページ)との御文とともに、私の40余年の法臘はまさにこの時を迎えるためにあったのではないか、との思いを強く致しました。

 思えば平成2年、法華講の三万総会以来、平成6年の地涌六万大総会、平成10年の十万総登山と、御法主上人猊下は常に時宜に適った適切な御命題を次々に打ち出されました。この出陣式の意義もやがて時の経過とともに一層鮮明になることと思います。

 昨年、御法主上人猊下は、「大聖人様から命ぜられた30万総登山であるということを、しっかり考えていただきたい。・・・これは御本仏大聖人様の御命であります」(大白法512号)との御指南をされました。平成の大法難を闘い抜いた私たち日蓮正宗の僧俗に、法華講30万総登山という新たなる大聖人様の御命が下ったとならば、私たちはなんとしてもこれを完遂し、御本仏の御恩に報いなければなりません。「妙法蓮華経の五字、末法の始めに一閻浮提にひろまらせ給ふべき端相に、日蓮さきがけしたり。わとう(和党)ども二陣三陣つゞきて迦葉・阿難にも勝れ、天台・伝教にもこへよかし」(御書1057ページ)との御文を体し、今こそ御法主上人猊下の驥尾に附して、二陣三陣と続き、もって御奉公の誠を尽くすべき時であると思います。支部の講員と共に唱題を重ね、御仏智を戴いて、まず支部の誓願目標を完遂し、さらに4年後の結集目標を達成すべく精進してまいりたいと思います。


○長谷川章道御尊師(究竟寺)

 本門戒壇の大御本尊様と、唯授一人の血脈を御継承あそばされる御法主上人猊下在(ましま)す、総本山客殿において、清浄な僧俗が一堂に会し、「出陣の年」の新春に、宗旨建立750年・平成14年、法華講30万総登山に向かっての大前進が開始された。この「出陣式」の意義は、今までのような状態では達成できないと思いました。「出陣の式」には、海外のご信徒の姿もあり、その耳に同時通訳であろうイヤホンが見えた。一言も聞き漏らすまいとする「眼」は真剣そのものに映りました。私たちは、言葉に苦労することはありません。海外のご信徒は言葉の困難をも乗り越えられ、そして、恋慕渇仰の信仰心でご参列されたのであろうと思ったとき、その姿に感動を覚えました。

 大聖人様は、「異体同心なれば万事を成じ、同体異心なれば諸事叶ふ事なし」(御書1389ページ)と、お示しくださっております。一寺をお預りさせていただいている住職として、一人の人を思いやる、一人のご信徒を思う心が大切に感じました。寺院に参詣されるご信徒には「報(告)・連(絡)・相(談)」はできますが、「寺待ち」であったならば、御法主上人猊下の御指南が、宗務院の御指導が、伝わらない。私の解怠でご信徒に「今、何をしなければならないのか」が、行き渡らなければ、住職の責任が問われると思うのであります。ただ気任せにするのではなく「企画・計画・実行」の緻密な運営計画のもとに、「折伏」と「育成」・「法統相続」の活動は信心の根幹であります。

 御法主上人猊下は御祈念文を「来たるべき宗旨建立750年に当たり、30万総登山を名実ともに必ず成就なさしめ給え」(大白法512号)と、御教示くださっています。朝夕の勤行においても、折伏誓願唱題会においても、少人数の会合においても、御本尊様にそれぞれの目標をもって祈りきってい覚悟です。

 大聖人様は『祈祷抄』に、「法華経の行者の祈りのかなはぬ事はあるべからず」(御書630ページ)と。真剣に祈り、実行に移すことであると拝しました。そうすれば、御法主上人猊下の地涌六万大総会の砌の、「今日の集会の六万人の五倍ないしそれ以上の信心篤きき地涌の友が輩出すれは……」(大自法414号)との御指南にも副(そ)い奉ることができます。それには、「一年に一人が一人以上の折伏を」の御指南を今一度拝し奉り、この度の御訓諭の趣旨をしっかり信解し奉り、活動の最前線に出ようと思います。本年に掲げたすべての目標を一つ一つ必ず完遂し、ご信徒と共に精進いたすことをお誓いし、決意とさせていただきます。


○飯塚豊(最勝寺)

 昨年の総本山での御大会にて、地方部長より「折伏が完遂できていない支部は、年内に何回、10時唱題ができるかが勝負である」との柳澤委員長よりのお話しをうかがい、我が支部は目標を達成しておりましたが、「出陣の年」を迎えるに当たり、10時間唱題に挑戦してみようと決意し、2回させていただきました。また時同じくして御住職より、「平成11年は講中挙げて10時間唱題をするように」との御指導もあり、「出陣の年」より平成14年まで毎日2時間の唱題、週に一度は10時間唱題、そして一日一下種の実践を決意し迎えた1月3日でした。

 出陣式の意義、大事さを、どれだけ自分自身が自覚していたのか。式が進むほど、恥ずかしくなる思いでした。そして、御法主上人猊下よりの、「この出陣式が、皆様一人ひとりにとって何を意味するか。すなわち、一人ひとりが、一人も漏れなく地涌の菩薩たる折伏の陣列に並ぶことが、出陣の意義と信ずるのであります。大聖人様は南条時光殿に対し、『其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ』(同1242ページ)と仰せであります。御本仏より仏法の弘通を任せられる、これほどの光栄がありましょうか。しかし、この出陣式参加の皆様こそ大聖人様より、その生活の場において大法の折伏を任せられたと信ずべきであります」(大白法517号)との御指南に勇躍歓喜し、精進を誓いました。

 我が支部は100世帯ほどの小さい支部ではありますが、本年の折伏目標50世帯、5000下種を掲げてがんばっております。そして平成14年・宗旨建立750年の大佳節には、いただいた登山目標を達成するのはもちろんのこと、300世帯突破を目指し、“千万人と雖も吾れ往かん”との烈々たる気魄をもって、『出陣の年』の本年、不惜身命、護惜建立の心を持ち、堂々と勝利してまいることをここにお誓い申し上げるものであります。


○土山直子(法恵寺)

 諸天も寿ぐ紺碧の空に、雪化粧の霊峰富士を仰ぎつつ、待望の立宗750年を目指す厳粛な出陣式に参加できる功徳と身の福運に、感激が込み上げてきました。同時に、いよいよ今日からは、ただ一筋に3年後を目標に行動を興す「時」が到来したこと感じ、身が引き締まる思いがいたします。私たちが人間として生まれ合わせたことも奇跡的と言ってもよいと思いますが、大御本尊様に巡り合い、千歳一遇の大佳節に合うことがでぎる福運に感謝申し上げ、立教開宗してくださった御本仏日蓮大聖人様の御恩に報いる信心に徹したいと願っております。

 昨年、我が支部は折伏が大きく出遅れましたが、秋山堅栄御住職の御指導のもと、毎日、昼も夜ももお寺で唱題会を行い、支部一丸となって闘った結果、最後の一カ月半で、36世帯の折伏が成就し、無事75世帯の誓願目標を完遂することができました。また私自身も、年頭からの誓願であった五世帯を達成でき、御本尊様のお導きに感謝の気持ちでいっぱいです。この貴重な体験を通じて、「やれば必ずできるんだ」という確信をつかんで『出陣の年』を迎えることができ、非常に心強く思います。

 本年は年頭より、『立正安国論』奏進の月である7月までに折伏誓願目標を完遂することを、御住職の御指導で我が支部の実践項目の第一番目に掲げております。本年は、昨年までの10地区から、18地区の新体制となり、新地区長、常任員さんたちをはじめ、全員の真剣なり取り組みで名実共の『出陣の年』となるよう心から願うと共に、「一人立つ信心」でまず私自身が出陣してまいります。そして出陣式での御法主上人猊下の、「一人も漏れなく地涌の菩薩たる折伏の陣列に並ぶことが、出陣の意義と信ずるのであります」(大白法517号)の御指南を心肝に染め、この出陣式を出発点とし、三年後の宗旨建立750年・30万総登山の名実共の大成功を目指し、常に唱題、常にに折伏の実践で地涌の眷族としての使命と責任を全うすることをここに決意いたします。


○分部裕(慧照寺)

 出陣式の意は、武人が戦に出かけるときの儀式と『大辞林』にある。平成法華講の出陣は、物の具ならぬ数珠を手に、血脈相伝の御大将御法主上人猊下の御馬前において、粛然と執り行われた。

 冒頭、早瀬庶務部長様は、「闘いは勝たねばならない」と勝利への道念を強く訴えられた。現代の法戦では、まず命のやり取りはない。しかし、唱題の鎧を纏い衣座室の三軌の矛を持つ前に、まず己れに勝つことこそ大事と拝聴したのは自分の独りよがりだったろうか。全国地方部長代表として立った河原北近畿地方部長、そして柳沢総講頭の激励と挨拶は、それぞれが御法主様の御もとで培った強信と確信に裏付けされた気迫溢れるものであり、聞く者をして正法流布に今立たねばの思いを喚起させて余りあるものであった。殊に北近畿の一員として地方部の末席を汚す自分は、その責務の重さを改めて思い、お二人の言葉の端々がし身に沁みたことは論を俟たない。会うまた総講頭の、奉安堂建立の大事に当たり、信徒一人ひとりの一日100円の積立のご提案は、責任持って講中に伝えねばならない。真心の御供養に一人でも洩れることがあっては申し訳ないと、心に止めた次第であった。

 秋山御尊能化の力溢れる御激励に、法華講の精鋭というお言葉に恥じない歳月を誓い、藤本総監様は今日に至るまでの学会問題を中心とした不思議な歴史と、30万総登山への必然的な流れ、それを迎える我等の心構えを水の流れるように語られ、総括された。

 当日は、早朝6時半から一時問の唱題行、続いて9回の御開扉というスケジュールにも関わらず、御法主上人猊下はお元気であられた。御法主上人猊下の「地涌の自覚をもつて」の御指南が、特に鮮やかに耳朶(じだ)に響き、下山し時間が経った今でもそれは私の脳裏から離れない。3年余の月日は長いようで短日である。一年に一人がひとり以上の折伏を、我も行い人も行う同心の輪広げ持つことに全力を傾け、御報恩感謝の形を遂げねばらない−誓願とは仏様にお誓い申し上げることであるから。平成11年己卯正月三日の客殿結集は、私たち平成の法華講衆にとってまことに記念すべき出来事であった。宗門史に燦たる光彩を放つ平成14年・宗旨建立750年に向けて、僧俗一致・破邪顕正の歩みを刻もう−地涌の一類たる自覚のもとに。



Kick Off to 2002

○吉田道常御尊師(ガーナ法華寺)

 謹んで『出陣の年』の幕開けを心よりお慶び申し上げます。本年1月3日総本山で執り行われました、「出陣式」には出席できませんでしたが、昨年11月に御法主上人猊下から御発令の『訓諭』を、ガーナのメンバーと共に真剣に、そして身口意の三業にわたって拝していくことが肝要であると思います。

 昨年2月21日は、ガーナ国にとって待望久しかったアフリカ大陸第1号の日蓮正宗寺院である闡明山法華等の落慶入仏法要を、狂気のSGIの嫌がらせをはねのけ、御法主上人猊下の大慈大悲のもとに無事、厳粛かつ盛大に奉修することができました。これは偏に仏祖三宝尊の御加護の賜であり、また、当寺信徒の純粋なる信心であると確信いたしております。現在もなお狡猾で巧妙なSGIによる嫌がらせがくすぶっておりますが、昨年はそんな中、青年部・壮年部・婦人部による、それぞれの第1回の総会、そしてアフリカ大陸初の御会式を厳粛に奉修することができました。何もかも初めてのことではありましたが、海外部からの指導のもと、昨年は身心共、無事に御奉公させていただくことができました。

 初の元朝勤行には合計800名以上が参詣し、この『出陣の年』の正月をお祝い申し上げました。そして3日には、総本山で行われた「出陣式」にならって法華寺においても「出陣式」を行いました。アフリカから50名の陣営をもって平成14年の宗旨建立750年記念の法要への参加、そしてその年の2月の法華寺創立4周年記念法要には5000名の大結集をもって慶祝申し上げるために、向こう3年大折伏戦を始めるべく、僧俗共に御本尊様へお誓い申し上げました。そして、必ず御法主上人猊下に当地に御下向戴けるにふさわしい信心を、一人ひとり目指してがんはってまいります。本年『出陣の年』に当たって、組織を横に10地区・62ブロック、縦に壮年・婦人・青年・少年部とに分け、この陣容をもって平成14年の大慶事に向かって唱題行根本に、慈悲のある折伏で真実の功徳を戴けるように成長してまいりたいと思います。

 当ガーナ国はキリスト教が社会に根強く浸透しております。しかし、今後、破邪顕正を掲げていく上には、どうしても避けて通れないのが、やはりキリスト教の破折です。『曽谷入道殿御返事』に、「謗法(ほうぼう)を責めずして成仏を願はば、火の中に水を求め、水の中に火を尋ぬるが如くなるべし。はかなしはかなし」(御書1040ページ)と仰せのごとく、長年信心をしてきても一向に真の功徳を戴けないのはやはり、謗法を破折できずにいるからであります。中には本人は信心をしているが、妻や子供はクリスチャンで毎週教会に行っているという家庭が多く、SGI時代にはそれを容認していました。その悪しき指導を昨年は徹底的に破折し、厳しく指導してまいりました。本年からはキリスト教の破折、特に諸法の恐ろしさを学び、折伏を実践しない限りは絶対の幸福と罪障消滅は叶わないということを肝に銘じさせ、法統相続と一家和楽の信心をすることを各自の目標といたしました。日本には遥かに遠いガーナの地より、住職と全信徒が御戒壇様・御法主上人猊下在(ましま)す総本山大石寺を心から渇仰恋慕申し上げ、アフリカの広布の前進のため、この『出陣の年』に恥じない闘いをしてまいります。


○尾本信志御尊師(ブラジル)

 平成11年、宗旨建立747年の新春明けましておめでとうこざいます。御法主日顕上人猊下におかせられましては御仕健にてわたらせられ、新年をお迎えあそばされましたこと謹んで心からお慶び申し上げます。柳沢法華講総講頭・法華講連合委員長様をはじめ日本国の法華講の皆様、並びに世界各国の法華講の皆様には晴れて新年を迎えられましたこと、心からお慶び申し上げます。

 さて、私共ブラジル国アングラ・ドス・ヘイス布教所法華講員は、本年1月3日の出陣式には出席できませんでした。これは、新年を迎えてから御登山したのでは物理的に不可能なためで、この日、当布教所の常住御本尊様に対し奉り、各州の代表者とともに来たる平成14年・宗旨建立750年の30万総登山が名実共に必ず成就できるよう祈念誓願いたした次第であります。

 当国からは日本国の皆様の意気込みを体で直に感じることはできませんが、『大白法』の紙上から、破邪頭正に遭進されているお姿がとても晴れがましく、心強く感じているものであります。当地域は情報が入りにくい地域であるだけに、邪教池用学会の呪縛(じゅばく)にとりつかれた人々を救済する任は重大なものと受け止めております。現に未だに池田創価学会員は、僧侶はブラジル国には存存しないと信じ込んでいる人がたくさんおります。本年はそういう意味からさらに広く歩みを進めてまいる決意であります。私が信徒の皆様に対して申し上げていることに、「皆様方一人ひとりが、総本山を根本とする大聖人様の信徒である、という自覚をもって堂々とそして勇気・情熱をもって家庭訪問すれば、その道程は御本尊様のお力で浄化されていくのであります。どうか日蓮正宗の清風を運んでいただきたい」と、お話しさせていただいております。自分にも言い聞かせ、素直な心をもって御奉公申し上げたいと決意いたします。

 最後に、本年南米全上では来たる平成14年までに7000世帯の折伏目標を掲げました。これにはサンパウロの一乗寺様と連携を取りながら、大折伏戦に望みたいと存じます。「なにの兵法(ひょうほう)よりも法華経の兵法をもち(用)ひ給ふべし」(御書1407ページ)の御金言を唱え、『訓諭』の「一人勇猛心ヲ喚起シ不借身命護惜建立」の志をもって当地の任を全うすべく、一致団結、前進してまいる覚悟であります。


○デニス・ハガディー(ニューヨーク妙説寺)

 私は、1月3日に御法主日顕上人猊下のもとで、総本山大石寺において挙行された、出陣式に参加する大きな福運に恵まれました。妙説寺法華講の代表たる講頭として出席した私は、日蓮正宗僧俗のみならず、人類すべてに対しての、御法主日顕上人猊下の大慈悲に深く感動しました。広宣流布という真の大法広布のため、人ひとりが心と感性を一つにして、慈悲心を以て立ち上がる時が、今来たのだということが、御法日顕上人猊下をはじめとして、登壇されたすべての方々のスピーチによって、本当にはっきりとしました。

 私は1969年(S44)の秋にニューヨークで正法の信仰を始めました。そのとき私は、コロンビア大学の学生でした。私は最初、NSA(日蓮正宗アメリカ=当時)のメンバーとして、この教えを全力で弘めました。毎晩の折伏ミーティングと唱題にすべてをかけました。1972年に私は、正本堂の落慶式に出席しました。しかし振り返れば、このときから全てのことが変わり始めました。年月の経過とともに、ニューヨークの幹部たちは私も含めて、学会流の信仰指導こ従わないとの理由で弾圧されました。私たちは、何か狂ってきていることで、組織の中に信仰が、ますます薄れてきていると感じました。1979年までに、すべてのニューヨークの古参幹部たちはNSA組織から去ることを命ぜられました。ニューヨークの組織は、残った粕のような狂信的なグループに乗っ取られました。私と妻はそのあと18年の間、寺院に所属することもできずに自分で信仰を続けることを余儀なくされました。しかし勤行・唱題を忘れたことはありませんでした。

 1997年10月に友人の紹介で、晴れて寺院に帰る日が来ました。さっそく御会式に参詣することができ、正法を正しく信仰し、再び折伏することのできる喜びに満ち溢れました。私と家族にとって、昨年は文字どおり『革進の年』でした。私は、御本尊様から長年の間大きな功徳をいただいたことを、今こそ、三宝様に御恩返しする機会を与えられていると感じています。私は2002年に向かって、広宣流布を推進する不退転の決意を固めました。御法主日顕上人猊下の御指南に従い、僧俗一致、異体同心のもと、心の広い、理想的なニューヨーク法華講を築き上げてまいります。御本尊様への唱題を根本に、今年の支部の尊い折伏誓願300世帯と、私個人5世帯の折伏達成のため、全力を尽くしてまいります。それとともに、妙説寺法華講は、アメリカ合衆国における広宜流布の先駆けとなる決意をしております。大御本尊様と御法主日顕上人猊下の光明のもとに、私たちは長坂御住職とともに世界広布に常に邁進します。


○ヘルウィンドラ・A・セノスノト(インドネシア)

 総本山第67世御法主日顕上人猊下、御宗門の皆様、また世界各国の日蓮正宗信徒の皆様、新年明けましておめでとうこざいます。『出陣の年』という新しい年を迎え、1月3日には出陣式が行われました。私共インドネシア日蓮正宗信徒は、1月6日に妙願寺布教所の開所式を迎えなければならず、出席することはできませんでしたが、大変有意義な出陣式であったと伺っております。

 1月1日の元朝勤行は、インドネシアで初めて御僧侶と共に勤行をさせていただきました。これからインドネシアにおける広布の新たな第一歩が始まるのだと感じたのは、私一人ではなかったと思います。1月6日には日蓮正宗海外部長・尾林広徳御尊師の御導師を賜り、インドネシア担当教師・日正寺住職・河辺慈篤御尊師をはじめ10名の御僧侶を日本からお迎えし、全国信徒3000名が参集して、盛大に妙願寺布教所の入仏式並びに開所式法要が執り行われました。これひとえに、御法主日顕上人猊下の御慈悲によるものと、一同感謝の念で一杯でこざいます。

 昨年はインドネシアでは、社会的にも、また経済的にも様々な出来事がございました。またこの法要を迎えるに当たって種々困難にぶつかってまいりました。しかし、「魔競はずば正法と知るべからず」(御書986ページ)との御金言を拝し、私たち」一同は唱題を根本に精進してまいりました。

本年は宗旨建立750年に向かっての『出陣の年』であります。その意義ある年に私たちは入仏式法要を迎えることができました。この法要がインドネシア日蓮正宗信徒にとっての、またインドネシア国にとっても、新しい時代の幕開けであると確信し、本年1年を一人ひとりが信心の実証を示していけるように精進を重ねてまいります。御法主日顕上人猊下のますますの御健勝と、御宗門のご発展、日蓮正宗信徒ご一同様の御多幸を心よりお祈り申し上げて、私の新年の決意とさせていただきます。


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