<2〜4面>
<5〜7面>
御法主上人猊下より、法華経の御講義を賜る
平成11年「出陣の年」の法華講連合会第5回夏期講習会登山第10期が、7月27日(火)、28日(水)の両日にわたって行われた。登山者は、はじめに奉安殿での御開扉に臨んた。御開扉は午前11時半と午後1時の2回に分かれて行われ、その後、一般コースが「日蓮正宗史(江戸時代前期)」「本迹相対・種脱相対」「折伏実践」について広布坊と客殿の2会場に分かれ、初級コースは「日蓮大聖人伝」「折伏の大事」「法華講員の心得」について常来坊でそれぞれの担当講師の御尊師より講義をいただいた。翌日は、丑寅勤行に参加したあと、午前7時半から8時まで大石寺境内の清掃を行い、9時からは、全受講者が客殿において御法主日顕上人猊下より「妙法蓮華経従地涌出品第十五」の御講義を賜った。御講義終了後、総監・藤本日潤御尊能化の挨拶、法華講総講頭・法華講連合会柳沢委員長から御礼の挨拶があり、講習会は全日程を無事終了した。
本年度の御法主上人猊下の御講義は、昨年の「信解品第四」から「法師品第十」に続き、「見宝塔品第十一」から「従地涌出品第十五」に至るまで、甚深の御講義を1期から5期、6期から10期と2度にわたって賜った。
本年の夏期講習会登山は、2年半後の平成14年に向かって全国的な折伏の態勢が整えられてくる中で迎えた大変重要な登山であった。私たちは、講習会で御法主上人猊下の御指南、各御尊師の講義で学んだ信・行・学の確信と喜びをもとに、決意も新たに「出陣の年」の後半を、「折伏こそが30万総登山実現の鍵」であるとの自覚に立って、御法主上人猊下の御指南の御もと支部が一丸となって折伏に励み、僧俗一致、力強く前進をしていこう。
柳沢委員長は、本年の闘いとして、誓願目標を年末までかかっても必ず完遂することと、御報恩御講の参詣を現在の1.5倍にしていこうと激励している。各支部は、具体的な折伏・御講参詣推進の目標を立て、前進していかなければならない。このことは、30万総登山への布石である。その出発が八月であるととらえ、講習会登山を終えた今こそ、支部は僧俗一体となって折伏を実践していこうではないか。
夏季講習会終了にあたって | |
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藤本日潤御尊能化 | 柳澤総講頭 |
平成11年度、第5回法華講連合会夏期講習会が、今期第10期をもってすべてが無事終了となり、まことにおめでとうございます。御法主上人猊下におかせられましては、全期にわたって法華経についての甚深の御講義を賜り、衷心より厚く御礼申し上げます。まことにありがとうございました。また、各担当講師各位にも、それぞれ大変ご苦労様でした。厚く御礼申し上げます。 御法主上人猊下の御構想により、平成14年・宗旨建立750年の佳節に向けて、平成7年から実施せられたこの夏期講習会も、本年度をもって第5回を数え、年々参加者が増大していることは喜びにたえません。この夏期講習会は、全法華講員の皆様に対して、大聖人様の仏法の肝要、日蓮正宗の信心の根本について教義・歴史・信仰の各方面から学んでいただき、最後に御法主上人猊下より甚深の御指南を賜って、日蓮正宗信徒としての基本を身に付けていただくというところに、その大きな目的があるのであります。 日蓮正宗において、この総本山大石寺をもって信仰の根本道場とする所以は、この総本山に宗旨の根本たる三大秘法の根源、本門戒壇の大御本尊がましまし、しかして御本仏日蓮大聖人、二祖日興上人以来の唯授一人血脈付法の御法主上人猊下おわしますが故であります。日蓮正宗の教義・信仰は、唯授一人の血脈相伝を御所持の御法主上人猊下の御指南に依ってこそ、初めて正しく拝し、正しく領解し奉ることができるのであります。したがってこの御戒壇様と血脈という根幹の大事を抜きにして、日蓮正宗の宗旨はなく、教義も信仰も有り得ない、ということを知らなければなりません。 創価学会も、自称正信会も、自称顕正会も、すべてこの根本を忘れ、信心の筋道を踏みはずしたため、ついに総本山に背き、謗法団体と堕していったのであります。いかに自らを正当化し、理屈を並べようとも、総本山に背き、御法主上人を誹謗して成仏得道の有り得るはずもなく、ただあるのは三悪道へ堕する道のみであります。 今、宗門において、法華講員の皆様にこのようにして日蓮正宗信徒としての基本を学んでいただくのは、ひとえに正しい信心を根本として行学の二道に精進を重ね、成仏への道を全うしていただくために他なりません。大聖人様は、「行学の二道をはげみ候べし。行学たへなば仏法はあるべからず。我もいたし人をも教化候へ。行学は信心よりをこるべく候。力あらば一文一旬なりともかたらせ給ふべし」(御書668ページ)と仰せあそばされております。 まさに今、宗旨建立750年、法華講30万総登山に向かって、いよいよ僧俗和合異体同心して自行化他の折伏に邁進し、「一年に一人が一人の折伏を」との御指南を実践すべき大事な時であります。どうか皆様方には、本講習会において賜った御法主上人猊下の御指南を身に体し、各担当講師の講義で得たものを力として、それぞれの支部の目標達成に向かって、まっしぐらに前進し、もって御報恩の誠を尽くしていっていただきたいことを衷心より念願いたしまして、一言もって御挨拶とさせていただきます。 |
法華講連合会第5回夏期講習会登山第10期・最終回に当たり、謹んで御礼の御挨拶を申し述べさせていただきます。この度は、先には宗旨建立750年慶祝記念局の設置、また本年は、新春早々の「出陣式」、さらに記念局実行委員会の発足、奉安堂建設委員会と、御法務きわめて御多忙の中を、御法主上人猊下におかせられましては、5月末から6月・7月にわたり、「出陣の年」の本年も法華講連合会第5回夏期講習会登山には、只今はまた「妙法蓮華経従地涌出品第十五」の甚深なる御法門を、親しく御講義を賜りましたこく、まことに有り難く衷心より御礼申し上げるものでございます。御法主上人猊下、まことにありがとうこざいました。 また本年は、初めからの方々は5回目でありますが、初級の初めての方々も含めて、10期にわたっての講習会で戴いた、御法主上人猊下の御指南、昨年に引き続き『法華経』の「見宝塔品第十一」から「従地涌出品第十五」に至る5品を、1期から5期、6期から10期と再度にわたって戴き、我等一同、未だかつて聞かざるところの甚深なる法門を拝聴し奉り、無上の喜びであります。 また担当講師の御尊師様方からは、初級コースは「日蓮大聖人伝」「折伏の大事」、また「法華講員の心得」、一般コースは「日蓮正宗史」「本迹相対・種脱相対」、また「折伏実践」と、それぞれの担当講師の御指導に依り、法華講連合会は回を重ねるごとに、この講習会登山の大事な意義がよく判ってまいりました。振り返って我等は、自らの信心を反省する時に、今までは目先のことだけに執われ、大事な妙法広布の大願を忘れていた自分が、その祈りの実現は自行化他の唱題の中にあることがよく判り、そこに即身成仏・法統相続、そしてまた下種三宝尊の大慈大悲をも深く観じてきたものであります。 今日、御宗門747年の歴史の中に、御歴代御上人様の令法久住の御苦心と、広布への大願、そしてまた法華講に託されるその尊い使命を観ずる時、我等一同、その任の重きことを深く自覚するものであります。我等はこのことを心に刻み、本年後半の信行は、いかなる困難があろうとも講中は、御講の参詣者を今のさらに1.5倍にしていくことをみんなで努力し、また折伏は12月一杯までには必ず目標を達成していくことを、ここに決意し、支部に帰りましたならば、御法主上人猊下の御指南、そしてまた総監・藤本日潤御尊能化の御指導並びに担当の御尊師様方の御指導を組織の隅々にまで徹底させ、もって池田創価学会の大謗法をはじめ総ての謗法を、僧俗団結して全国的に大折伏戦を展開し、平成14年・宗旨建立750年には奉安堂建設御供養も立派に成し遂げ、御報恩の上に30万人の総登山を実現いたしていくことを、お誓い申し上げるものであります。 |
7月22日、総本山の宗務院大会議室において、御法主日顕上人猊下御臨席のもと、第2回総本山奉安堂建設委員会が開催された。この委員会には、宗旨建立750年慶祝記念局委員長の藤本日灘尊能化、奉安堂建設委員会主任委員の八木信瑩御尊師、同主事の高木伝道御尊師・小川只道御尊師・石井信量御尊師、また、副主任委員の法華講総講頭・柳沢委員長、主事の大講頭・石毛副委員長をはじめ、実行委員の僧俗並びに設計・建設業者が出席した。
委員会に先立ち、御法主上人猊下と共に奉安堂建設予定地の視察が、現地において行われた。ここでは建物の構格等の概観を見学した。会議は、午後3時から開始され、はじめに総裁の御法主上人猊下より御言葉を賜った。御法主上人猊下は御言葉の中で、建設予定地を見学し、建物の構格等の概観、その大きさ等が、やや掴めたと思うと述べられ、また、第1回の委員会で出された委員各位からのいろいろな要望乃至質問等について設計担当の方々、宗門のそれぞれの立場からもいろいろな意見が寄せられて、それらの問題に対してある程度の件が新たに加えられたり、あるいは当初の計画から多少の変更を見た旨、経過を仰せられた。そして、「非常に大きな建物でもあり、いろいろな面にわたっての考察等が今後、さらに必要であると思います。委員各位にはさらなる熱意をもって、この奉安堂が仏法の大殿堂としての意義を立派に表すべくいろいろな面においての御意見をお寄せいただきたい」(趣意)と述べられ、御言葉とされた。 続いて藤本記念局委員長が挨拶に立たれ、「御法主上人猊下御自ら陣頭指揮を執られ、先には長野方面に屋根材の視察、また本日の建設現場における視察と、まことに有り難い極みでございます。どうか、私共委員一同、業者各位のさらに一層の、ご尽力をいただきまして、猊下の御意志に副った、素晴らしい奉安堂の建設に向かって、さらなるこ尽力をお願いしたいと思う次第でございます」(趣意)と話された。 次に八木主任委員は、「現地視察をいたしまして、大変広い敷地であり、位置関係と高さその他規模をご覧になって、一驚されたことと思います。ただ今、総裁猊下からも御言葉がこざいましたように、立派に奉安堂を仕上げるために、ただ今の視察を墓にいたしまして、いろいろなご意見を賜りながら、我々の仕事をしっかりと進めていきたいと思います」(趣意)と挨拶された。 ここで、建築計画進捗状況について担当業者より説明があり、第1回委員会から検討を加え、変更になった点、新だに加えられた点等が発表された。引き続き質疑応答に移り、各委員より活発な意見が交わされた後、午後3時50分に閉会となつた。 |
奉安堂御供養について 奉安堂の建立は、宗旨建立750年という大佳節を迎えるに当たり、戒壇の大御本尊様を御安置し奉り、慶祝申し上げる意義から、御法主上人猊下の御発願により行われるものです。そして慶祝記念局の決議並びに総裁猊下の御裁可により、御供養申し上げることをお許しいただきました。私たちはこの意義を深く拝して、この時に巡り値えた喜びをもって、講中のみんなで御供養に参加させていただきましょう。以下は、御供養の手続きの概略です。
一、この御供養は、平成11年から13年までの3年間にわたり3回実施され、毎年12月に各寺院で受付をします。 以上、周知ください。この御供養は毎日の積み立てを基本に行っていくものです。一日一日の積み立てを一年毎に御供養申し上げ、その功徳と書びをもって、次の年の励みとしてまいりましよう。 |
7月18日、シンガポールにおいて信徒総会が開催された。これには日本より海外部長・尾林広徳御尊師、同主任・石橋頂道御尊師、同書記・野村信導御尊師が御出席された。総会は、「正法日蓮正宗シンガポール」の会館を会場として、同国全土からあわせて1,200名を越えるメンバーが参集した。シンガポールでは、これまで4つの組織が個別に広布の活動を展開していたが、「出陣の年」の本年一月「異体同心研修会ならびに文化祭」の開催以来急速に組織統合の気運が高まり、本年4月24日には政府から「正法日蓮正宗シンガポール」の名称変更が正式に許可された。この名のもとに5月28日には同法人役員として、各旧組織から構成される新役員が就任したのである。これによって同法人は宗務院からもシンガポールにおける唯一の信徒団体組織と承認され、今回信徒総会を開催してその授与式が挙行されたものである。
総会は、午後12時半と3時の2回に分けて行われ、尾林海外部長の導師で読経・唱題が行われた後、まずシンガポール常駐の同国責任者・滝川信雅御尊師がこれまでに至る経過を報告。次いで石橋海外部主任より今後の方針が発表された。
その後、尾林海外部長より滝川御尊師に組織承認状が、また新役員の認証状がクエ・キア・キー新会長にそれぞれ手渡された。授与された承認状が披露されると、メンバーで埋め尽くされた会場は、待望久しかった組織一本化実現の喜びを互いに分かち合い、総会も最高潮に達した。ここで新役員に就任した旧組織の各リーダーであったクエ会長、ロック・ヒップ・メン副会長、シャー・ケン・ヒャン副秘書がそれそれ、異体同心の前進を誓う決意を発表し、満場の拍手を浴びた。
引き続き、尾林海外部長から祝辞が述べられた。海外部長ははじめに、この法人が僧俗和合の精神のもとに適正に運営されることを期し、『法華初心成仏』の、「よき師とよき檀那とよき法と、此の三つ寄り合ひて祈りを成就し、国土の大難をも払ふべき者なり」(御書1314ページ)等の御文を引かれ、異体同心の絆を深め、僧俗一丸となってシンガポールの広布と繁栄と平和のために尽くすことを望まれた。
最後に、婦人部のコーラスグループにより「地涌讃徳」等の合唱が披露された。この度の信徒総会を契機に、僧俗和合・異体同心の気運はいよいよ盛り上がり、布教所の早期開設に向け、準備が着実に進められていくことであろう。
※写真は妙教81号所載のものです。