<6〜8面>
この「法礎建立」のためには、慶祝記念局の全事業、特に法華講30万総登山の達成が不可欠であることを深く考えなければなりません。私共は、このことを改めて強く決意し、何としても30万総登山を成就達成すべく、僧俗一丸となって大前進してまいりましよう。
思えば、この大佳節に値いながら、御登山も適わず、大御本尊を拝することもできない創価学会員は、何とも哀れとしか言いようがありません。創価学会は、その機関紙等で狂気のごとくに御法主上人、総本山、宗門への罵詈雑言を浴びせ続け、会員の不満を抑えようとしておりますが、そこにはいつか将来、創価学会が総本山を傘下に収める日を夢見ていることを窺(うかが)わせるものがあります。
破門以来10年を経過しても、なお未だに創価学会の規則や会則に、日蓮正宗との関係を謳(うた)い続けているのも、その証左の一つと言えましょう。しかし、平成3年11月の創価学会組織破門処分は、永久・永遠の処分であり、いかなる形であれ、未来永劫に二度と再び宗門が創価学会を信徒組織として受け容れることは絶対にありません。あるのは、ただ個々の学会員が真の信仰に目覚め、学会を脱会して再入信を望んで来る場合のみであります。学会員の中には、種々のしがらみから心ならずも未だに脱会できずにいる人も数多いと思われます。そういう人々を一人でも多く救い出し、この30万総登山に参加させてあげることは、仏弟子としての大事な慈悲行であると考え、積極的に学会員への折伏を進めてまいりましょう。
さて、日蓮正宗においては、宗祖日蓮大聖人を末法の御本仏と仰ぎ、大聖人の御魂たる本門戒壇の大御本尊を根本の御本尊と信じ、大聖人、二祖日興上人以来の唯授一人の血脈をお承けあそばされる御法主上人を根本の師と仰いで、信行学に励むところに仏道修行の根幹があり、この道筋を外れたところには成仏もなければ幸せもないのであります。そこに、日蓮正宗が古来、総本山を根本・中心とし、総本山への御登山を大事にする所以があります。
全国の末寺は、すべてが総本山大石寺の出城であり、出張所であります。そこに派遣されている僧侶は、すべて御法主上人の弟子であります。そして、そこに所属する信徒は、一人残らず総本山大石寺の信徒なのであります。ここのところに、日蓮正宗700年来の信仰の姿があり、他宗他門と根本的に異なる所以があるのであります。この肝心要の日蓮正宗の信仰を忘矢してしまったのが妙信講(顕正会)であり、正信会であり、創価学会であります。そこには、いかなる理屈を立てようが、何を言おうが、成仏も幸せも絶対にあり得ないことを知らなければなりません。
以上、日蓮正宗の信心が総本山大石寺を離れたところには成り立たないことを述べました。そこに、総本山への御登山がいかに大切かという所以も存するわけであります。
大聖人は、「須弥山(しゅみせん)に近づく鳥は金色となるなり」(御書1,054ページ)と、あるいは、「須弥山は金色なり。一切の牛馬・人天・衆鳥等、此の山に依れば必ず本の色を失して金色なり」(同349ページ)とも仰せであります。大御本尊在(ましま)す総本山、御法主上人在す大石寺は、一切衆生皆成仏道の根源であり、令法久住・広宣流布の根本道場であります。
日寛上人が、「祈りとして叶わざる無く、罪として滅せざる無く、福として来たらざる無く、理として顕われざる無きなり」(日寛上人御書文段189ページ)と仰せあそばされる功徳の根源の御本尊こそ、総本山に在す本門戒壇の大御本尊であります。この故に、私共日蓮正宗の僧俗は、挙(こぞ)って自ら積極的に総本山に御登山すると共に、他をも勧めていかなければなりません。
本年の宗旨建立750年・法華講30万総登山は、これを実践すべき絶好の時と捉え、まずは各支部がそれぞれの登山目標を完全達成すべく、僧俗和合・異体同心して唱題・折伏・育成に全力を傾注し、もって「法礎建立の年」を名実共に「法礎建立の年」としていこうではありませんか。
この上棟式には、慶祝記念局委員長の総監・藤本日潤御尊能化、同副委員長の重役・吉田日勇御尊能化、常任委員である教学部長・大村日統御尊能化、庶務部長・早瀬日如御尊能化、大石寺主任理事・八木日照御尊能化をはじめ宗務院各部の部長・副部長、大石寺理事、また慶祝記念局委員の高野日海・秋山日浄各御尊能化、宗会議長・土居崎慈成御尊師をはじめとする御尊師方がご出席された。また、総講頭の柳沢委員長、大講頭の石毛副委員長、井出潔・渡辺定元・吉野範里各総本山総代をはじめとする信徒側慶祝記念局委員、寺族、設計施工業者、地元来賓併せて1,220名が参列した。
定刻の午前11時、参列者一同がお待ち申し上げる特設テント会場で、司会により開式が宣せられると、御法主上人猊下が御出仕あそばされた。唱題の中を御本尊が奉掲され、読経・唱題と進められた。説経では、御法主上人猊下の御焼香に続いて、藤本総監、柳沢総講頭、石毛大講頭、井出総代の順で焼香が行われた。
この後、ボルトの本締めが行われたが、これは、式場御宝前にお供えされた第一番目の本締めボルトを用いて、リフトアップを終えた大屋根を、鉄骨柱の最初の接続部分に固定する作業である。
御法主上人猊下より、株式会社奥村組社長・奥村正太郎氏が本締めボルト2本を乗せた三方を拝受し、奥村氏より工事所長・土屋平八氏に手渡され、さらに土屋氏より受け取った専門職の手で、工事用エレベーターと階段で地上35メートルの場所まで運ばれた。
参列者が式場にしつらえられた大型モニター画面で見守る中、鳶(とび)職が「エイッ」と気合いを入れてボルトを締め付け、その後、大石寺理事・山崎慈昭御尊師がハンマーで3回ずつ締め付けられたボルトを叩き確認を行わてボルト本締め作業は終了した。
ここで藤本記念局委員長より挨拶があり、参列者各位に謝辞を述べられた後、2度にわたるリフトアップと本日の上棟式をもって、壮大なる奉安堂の全容を見るに至り、喜びに燃える我々はいよいよ勇躍して30万総登山の完全達成めざし異体同心に大前進することを堅く信ずる、業者各位には今後、日蓮正宗僧俗3年間の丹精の御供養により、瓦一枚、釘一本にも信ことに意を留められ、慎重に工事を進めるよう尽力いただきたいと話された。
題口三唱の後、唱題の中で御本尊が奉収され、11時45分、奉安堂上棟式は滞りなく終了した。正午より、このたび増改築なった大坊の大食堂で祝賀会が催された。なお、全1万3000本のボルトの本締め作業(ボルト1本当たり約20トンの力を加えて締め付ける)は、約3週間かけて行われ、鉄骨柱と大屋根の接続を終る。
宗旨建立750年慶祝記念局委員長として一言御挨拶を申し上げます。本日は、かねてより工事を進めてまいりました総本山奉安堂において、御法主日顕上人猊下大導師のもと、上棟の式を執行仕りましたところ、吉田重役殿をはじめ僧侶代表各位、柳沢法華講総講頭殿をはじめ信徒代表各位、総本山総代各位、渡辺富士宮市長殿はじめ地元来賓各位、寺族代表各位、そして施工業者奥村組、泉建設並びに設計管理アーキヴィジョンの各位におかれましては、種々御繁多の中を御参列いただき、厳粛且つ盛大に奉修串し上げることができましたことを、衷心より篤く御礼串し上げます。まことにありがとうございました。
昨年4月28日の着工以来、奉安堂の建設工事は順調に進捗し、無事本日の上棟式を迎えました。特に、リフトアップ工法という画期的な方法による大屋根の工事は、近代建築の最先端をいくものとして、私共はただ驚きの目を見張るばかりでした本日の上棟式を迎えて壮大なる奉安堂の全容を見るに至り、僧俗一同はいよいよ喜ぴに燃え、勇躍歓喜して明年の大佳節に向かい、30万総登山の完全達成をめざして御法主上人猊下御指南のもと、異体同心の大前進を続けていくことを固く信ずるものであります。
末法下種の三徳、本仏大聖人の御魂たる本門戒壇の大御本尊安置の根本道場、奉安堂の建立に当たり、宗門の僧俗は3年にわたって丹精の御供養を奉り、落成慶讃の日を待ち望んでおります。どうか、設計・施工の業者各位には、この奉安堂の重要な意義を体され、屋根瓦一枚、釘一本にも信心の赤誠が篭められていることに意を留められ、慎重に工事を進めて、無事平成14年10月12日の落慶大法要を迎えることができますよう御尽力くだされたく、お願いを申し上げる次第であります。本日御参集の皆様の一属の御健勝と御精進をお祈り申し上げ、簡略ながら一言もって御挨拶とさせていただきます。
宗門僧俗待望の宗旨建立750年の大佳節を迎えた本年は、「法礎建立の年」と銘打たれました。「法礎建立」とは、宗門の次の大目標乃至末法万年の三大秘法広宣流布に向かっての磐石の基礎を構築することに他ならないと言えましょう。
平成13年12月10日午前11時より、総本山奉安堂上棟式が、御法主日顕上人猊下の大導師のもと、代表の僧俗が参列して厳粛に奉修された。この日は終日、富士山の中腹にうっすらと雲がたなびく快晴で、参列者は、富士を背景に堂々たる大屋根の上がった奉安堂を見上げながら、上棟式のために奉安堂の前に設けられた特設テント会場へと人場した。
○挨拶 記念局委員長・藤本日潤御尊能化