翌4日は、午前2時半からの丑寅勤行に参列した。明けて、9時から客殿における広布唱題会に参加した。唱題会は御法主上人猊下の大導師のもと1時間行われ、終了後、親しく御言葉を賜った。この日着山の登山者は、午前11時、午後1時半の2回の御開扉に臨み、初登山会の行事がすべて終了した。
☆法華講本部体制を拡充 指導教師3名、大講頭追加5名、本部幹事1名が任命さる
院第3714号
宗 内 一 般
平成16年1月3日
日蓮正宗宗務院[印]
今般、宗制宗規に基づいて法華講本部の体制を整備充実して
本来の機能を発揮し、もって法華講員の信行増進及び大法広布
を図るため、1月1日付をもって、下記の通り、法華講本部指
導教師の新規任命、法華講大講頭の増員、法華講本部幹事の新
規任命がありましたから通達いたします。
宗内僧俗各位には、御法主日顕上人猊下の御指南に随順し奉
り、「平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年」の佳節
における「地涌の友の倍増乃至それ以上の輩出と大結集」の達
成に向かって、いよいよ精進せられますようお願いいたします。
記
1)法華講本部指導教師
藤本日潤・大村日統・早瀬日如
2)法華講大講頭
永井藤藏・渡邊定元・石渡秀男・河原昭太郎・大草一男
3)法華講本部幹事
下條映
以上
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◎御法主日顕上人猊下御言葉 連合会初登山会お目通りの砌
新年に当たり、各位には御参集、まことに御苦労に存じ上げます。本年は「破邪顕正の年」と銘打ち、いよいよ邪義を破しつつ正法を興隆していくための、また「平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年」に向かっての実質的に大をなしていくところの、折伏の意義を増進していく大事な年と思うのであります。
この年に当たりまして、ただいま、皆様も御覧のように大講頭を5名、幹事を1名増員し、法華講本部の充実を図った次第であります。それと同時に法華講本部・支部の在り方、すなわち日蓮正宗法華講の総合的な相互の信行増進の意義をさらに充実していくことを目途として「講頭会」を開いていきたいと思うのであります。
実は、このことは既に日蓮正宗の「宗制宗規」という規約のなかに折り込まれておったのであります。しかしながら、色々な事情のもとにこれが実質的に、本部という意味からの存在とその活動、そして支部との関連における日蓮正宗法華講全体の上からの正法の護持興隆の意義、すなわち戒壇の大御本尊様を厳護し奉り、檀信徒相互の信行増進を計り、大法広布へ向かっていくことの在り方が、具体的な形として計られていなかったのであります。
皆様もほとんどの方が御承知と思いますが、昭和39年に、前に解体をいたしました池田大作の寄進による大客殿の落成式が行われましたが、その席上において、御先師日達上人より池田大作に法華講総講頭の辞令が下付せられました。そして、その翌年の4月に大講頭4人が任命されましたが、法華講からはただ1人、平沢益吉という方が任命されただけで、残りの3人は創価学会の大幹部でありました。そのような形で、役職の名称はありましたが、実は日達上人には深いお考えがおありあそばされて、実際の法華講としての本部・支部の連携の上の活動、日蓮正宗法華講の活動については、形だけの面において、しばらくそのまま差し置かれたと私は拝するのであります。というのは、創価学会は創価学会としての組織のもとに、しかも日蓮正宗とは別に宗教法人を取得して行っておりますから、そのような事情の上からの総講頭・大講頭の任命であり、それはけっして本来の姿ではなかったからであったと拝するのであります。
したがって、そのような形でまいりましたが、その間、創価学会の色々な意味の謗法が昭和52年ごろに現れてきて、様々な問題が起こりました。このことは皆様も御存じのとおりであります。その時に池田大作は総講頭を辞して名誉総講頭となり、そのような姿のままで推移しておりましたが、その後の彼らの特に池田の恭順な態度、これは見せかけだけでしたけれども、その恭順な態度を見て、それならばなんとかこれから正しい方向へ向かうための一助として、もう一遍、総講頭に任命しようと思ってこれを行ったこともありました。しかし、彼らが持つ本来の、心に根ざしておるところの我見・我意による「創価学会こそ仏法の一切である」というような大それた、誤った考えによって起こる大謗法の念慮が存しておりましたので、それがだんだんと顕著になってきたのであります。
特に総本山大石寺開創700年というまことに大事な記念すべき時に、私は仏勅を感じて、まさにこの法華講が立ち上がるべき時であるということを感じ、初めての法華講の大総会、いわゆる「三万総会」を呼び掛け、実現したのであります。あの時の総会では、4万人以上の方々が結集して大成功に終わりました。やはりそこから彼らの、邪義の念慮を持っておるところの謗法の在り方がますます顕著になり、怨嫉の形をもって現れてきたのであります。それが平成2年、総本山大石寺開創700年の尊い、めでたい年にもかかわらず、あの「11・16」すなわち、第35回本部幹部会における大作のスピーチに象徴されるような、創価学会の私に対する誹謗、いわゆる僧侶を蔑(ないがし)ろにするということを行ったのであります。仏法は僧侶によって存するのでありますから、したがって僧侶を蔑ろにするということは、そのままその元の仏宝と法宝を謗ることになるのであります。いわゆる三宝のすべてを謗っておるのが、今日の創価学会の姿であると信ずべきであります。
そのような中からも、開創700年の年から色々な面において法華講が大前進をしてまいりました。その時において、やはりあのような誹謗をしておる姿のなかに、法華講総講頭・大講頭という彼らの立場をそのままにするということは大きな誤りであると同時に、いわゆる「宗制宗規」の内容において、例えば総講頭の任期は終身であるというようなこと、つまり総講頭に一遍なったら死ぬまで辞めることがないという、まことに不合理な形がありましたので、それらのものを改正いたしました。そして、その改正以前の「宗規」に基づいて任ぜられたところの本部役員、すなわち法華講総講頭や大講頭等はいったん、退職してもらうことになったのであります。これは懲罰として罷免したのでもなければ、なんでもありません。あくまで「宗規」の改正に伴うところの資格喪失ということであって、自然の形で行ったのであります。そのような形に基づいて、彼らが辞めることになったのです。
しかるに、それからの誹謗はなお大変なものがありまして、それは今日に至るまでずっと続いております。その後、平成2年の「三万総会」において呼び掛けさせていただきました、平成6年の「地涌六万大総会」が大成功裡に実現し、さらにまた、その時に提起いたしましたところの、平成14年・宗旨建立750年の「三十万総登山」に向かっての前進が始まったのであります。このように平成2年から始まった各行事のすべてが、法華講の着々とした大前進につながっておるのです。
そして、いよいよその平成14年の大慶事が、皆様方の信心に基づく御精進と御協力によって見事に成就いたしました。その他、奉安堂の建立、種々の布教文書の出版等のすべての記念事業をことごとく成就することができました。これも僧俗一致による法華講の平成2年から始まるところの大前進であり、それがまた、そのまま破邪顕正の姿を持っておったのであります。
本年は、その平成2年からちょうど15年目に当たっております。そこに本年は「破邪顕正の年」として、新たにここにその意義をもって仏法興隆を進めていくところの意義ある年に当たっておるのであります。そのようなところから、本年、いよいよ法華講の本部・支部ともに充実していくという意義を踏まえて、それを行うことになりました。具体的には法華講の本部役員としての総講頭・大講頭等が宗門に対する色々な案件を討議されることもあると思いますし、さらに一年に一遍、講頭会を開いて、講頭の皆さんが一堂に集まり、色々な面で宗門の大法広布、信徒の信行増進その他、広布への前進のための様々な審議を行っていくというような内容を持ったところの、日蓮正宗法華講としての前進を計りたいと思うのであります。そこで、新たに大講頭5名を任命し、都合6名になりますが、さらに幹事1名の本部の増員をして、講頭の皆様と共に全部が打って一丸となって、ここに法華講の興隆を計るという意義が存するのであります。
ただし、ここで申し上げたいことは、従来の法華講連合会との関係はどうなるのかというように思われる方があるかと思いますが、これはなんら、そこに蹉跌(さてつ)はありません。連合会は連合会として従来どおり、また現在、中央教議会・地方教議会等の行事も行われておりますが、これはそのとおりに行っていただくのであります。本来、法華講の本部・支部の在り方は、日蓮正宗の「宗制宗規」に謳(うた)われておったものなのです。そこのところを間違えないようにしてください。謳われていながら、それが色々な面から実質的な活動がなかったのです。つまり、昔から「宗制宗規」のなかに規約はきちんとあったのですが、活用されていなかったのです。それを今回、新たにその意味を活用していくことになったということなのであります。
そういう意味で、内容としては総講頭・大講頭乃至本部の役員と同時に、また各支部の講頭全部が一つになっての前進をしていくという上からの法華講の在り方であり、その意味を表していくのが一年に一遍、これから実際に行ってまいりますが、講頭会というものを開いて、一つには講中の件、一つには宗門の維持経営の件、一つには興学布教その他に関する件というような簡単な内容ですが、このなかには宗門の広布への前進の内容がほとんど網羅されておると思います。それらについて真剣に、また、お互いに本当に融和しつつ進んでいくということが、その意義であります。
ですから、その面からも、まだこれから、実質的には初めてと言ってもよいくらい新しく行われることでありますが、この在り方において一つの大事な意義があるということを是非、御認識していただきたいと思います。重ねて申しますが、連合会は連合会として従来どおりやっていただくことでもあり、そこになんら内容においてぶつかったり、蹉跌するようなことはないのであります。それを無理に「こちらがあるのに、そちらはどうなのだ」ということをわざと問題にすれば、それはなんらかの問題が出るかは判りませんが、そのようなことはないのだという気持ちにおいてやっていけば、なんら問題は起こらないと思います。ですから、その面においての御理解をいただきつつ、処理していっていただきたいと思うのであります。
先ほども申し上げましたように、本年は大事な年でありますから、講頭各位におかれましては愈々信行倍増され、講員を督励しつつ、講中の充実発展に向かっての御精進を心からお祈り申し上げまして、私の本日の言葉とする次第であります。まことに、御苦労様でございました。