大白法

平成17年11月1日号


主な記事

<1〜6面>


<7〜8面>


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日蓮正宗法華講富士会館新築落慶法要


諸天も寿ぐ10月20日、御法主日顕上人猊下の御親修を賜り、待望の日蓮正宗法華講宮士会館新築落慶法要が晴れやかに奉修された。これには、早瀬日如総監、藤本日潤重役、高野日海寺族同心会会長、大村日統教学部長、八木日照庶務部長(大石寺主任理事)、光久日康東京第一布教区支院長、菅野日龍の各御尊能化、細井珪道宗会議長、宗務院各部長・副部長、東京第一布教区の御尊師方、野村淳信東京第二布教区支院長、さらに大石寺内事部より小川只道・山崎慈昭大石寺理事、小林道剛大石寺理一事補をはじめとする御尊師方が出席された。

また、信徒代表として総講頭・柳沢委員長、石毛副…委員長・永井藤蔵(茨城地方部長)・渡辺定元・石渡秀男・河原昭太郎(北近畿地方部長)・大草一男の各大講頭、法華講連合会各部長、各地方部長、東京第一地方部並びに東京第二地方部幹事ら80余名が出席した。

午前10時半、御僧侶方・代表信徒がお出迎え申し上げる中、御法主上人猊下が新装なった富士会館に御到着あそばされた。御法主上人猊下は直ちに、御僧侶、総講頭・大講頭並びに連合会各部長、地方部長等に親しく御目通りを許された。

定刻の11時に開式が宣せられ、唱題の中、御法主上人狼下が御出仕あそばされ、小林理事補による御本尊御開扉、読経・焼香・唱題と如法に奉修された。この後、御法主上人猊下は、法華講の全国的連携乃至発展の必要の上に昭和41年、富士会館が建てられることとなった由縁について、またその後の法華講の興隆をお述べになられ、総本山において宮士会館を再建したところの意義をよく汲み取り、ますます総本山護持、折伏大前進、文書布教等の諸事業を富士会館を中心に行っていくよう御指南あそばされた。

引き続き式の部に移り、初めに石毛副委員長より経過報告があった。次いで早瀬総監より祝辞が述べられ、感謝状贈呈では、八木大石寺主任理事より、有限会社峯崎量批古建築設計事務所、株式会社奥村組、有限会社天晴に対し、感謝状と記念品が贈られた。最後に柳沢委員長より丁重なる謝辞が述べられた。この後、記念写真の撮影、小憩をはさんで祝賀会が催された。

祝賀会では、早瀬総監の御発声で乾杯があり、和やかな歓談がしばし続き、最後に柳沢委員長の謝辞をもって閉会となった。こうして法要の一切がとどこおりなく終了し、御法主上人狼下には午後一時半過ぎ、富士会館を後にされた。

翌二十一日は、法華講富士会館新築落慶記念法要が奉修された。これには早瀬総監、八木庶務部長、光久日康の各御尊能化、東京第一布教区をはじめ大石寺内事部の御尊師方が出席され、さらには東京第一・東京第二・埼玉・千葉・神奈川各地方部の理事・講頭ら信徒代表が出席した。午前11時より、早瀬総監の御導師のもと読経・唱題が執り行われ、経過報告、前日に賜った御法主上人猊下御言葉の録音を拝聴、謝辞と進められ、終了した。


◎御法主上人猊下御言葉

このたび、総本山によりまして法華講富士会館の再建新築を執り行い、本日はその落慶法要を執り行った次第であります。皆さん、本日はおめでとうございます。しかるところ、早瀬総監、藤本重役ほか最寄りの僧侶の方々、また法華講総講頭・柳沢喜惣次氏ほか大講頭各位、また連合会の地方部長乃至役員の方々には多数、ここに御参列いただきまして、この法要を滞りなく奉修できましたことはまことに有り難く存じます。

御承知の方がほとんどだと思いますけれども、この宮士会館は昭和41年に造られたのであり、その前から全国的な形における連携の上の法華講の連繋乃至発展が必要であるということから連合会が作られましたが、さらにその発展を必要とする上から、当時の状況において富士会館が造られたのであります。

この敷地は、それまで法道院が現在の本行寺の土地を借りておられたところから、この土地を求められて昭和10年に移転復興されたのでありますが、終戦後において当時の状況上、どうしても連合会の会館が必要であるということから、総本山第66世日達上人のお志によりまして建立されることになり、その時に法道院の主管・観妙院日慈上人の懇志によって、この土地が総本山に御供養されたのであります。それによって、この敷地に会館の建物を建てることになりました。それから数えますと本年で足掛け40年になります。そして建物の老朽化も進んだので、新たに造るという必要性に迫られて今回の建設となった次第であります。

法華講は終戦後において年々、色々と発展してまいりましたが、顧(かえり)みれば特に平成2年、いわゆる総本山大石寺開創700年の年に大きな事業がありました。それは法華講の総力を挙げての総本山における初めての結集でありまして、皆さんも御記憶と思いますが「三万総登山」という初めての試みがまことに大成功に終わったのであります。また、この年は非常に不思議な年で、同時に創価学会・池田大作の宗門に対する野心・野望がはっきりと現れて、様々な面から宗門に誹謗を行うという形が現れてまいりました。これについては、法華講の前進に対して池田大作が嫉妬を起こし、具体的な形での様々な誹謗を行い、これがさらに顕著になってきたようにも思われるのであります。その面からも、また法華講の隆盛という上において平成2年、いわゆる総本山大石寺開創700年という年が非常に大きな意義を持っておったことと思うのであります。

さらにその時において、私は平成6年の「六万大総会」を打ち出させていただきました。これに対して宗内の僧俗がこぞってこの御報恩の大総会の挙行に潭身の力を傾け、「六万大総会」もまことに滞りなく大成功裡に終了いたしました。その間の諸天善神の加護による様々な不可思議な在り方について、数えきれないほど実にたくさんのことを思い出すのであります。

また、さらに平成14年の宗旨建立750年の慶事に向かってのことも、その中間において阪神・淡路大震災があり、それによって大客殿の耐震性に対する構造上の問題がありましたので、新しく客殿を造り直すことになり、平成10年に「十万総登山」が立派に完遂した次第であります。さらにまた、皆様方の御記憶にも新しいとおり、平成14年の宗旨建立750年における「三十万総登山」の大事業、そしてまた奉安堂建立という重大事が仏天の加護により、また僧俗、真の一致和合の功徳によって滞りなく成就いたしました。

実に近年における法華講の団結による前進は目覚ましいものがあると思うのであります。また、現在はさらに「平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年」の慶事に向かって、僧俗一致して正法の興隆に向かって努めつつある次第であります。このような時において、法華講連合会のあらゆる面における中心であるところの日蓮正宗法華講富士会館がこのように立派に再建されたということは、今後の法華講の前進にとってもたいへん意義のあることと思うのであります。

皆様方には、総本山において、このたびこの富士会館を再建したというところの意義をよくお酌み取りいただきまして、これからいよいよ総本山の護持、また折伏大前進、さらに文書布教によるところの、すなわち『大白法』等によって正法の大精神を多くの人々に伝えていくという諸事業をこの富士会館を中心としてこれからさらに行っていかれることと思うのであります。

これからも大いにこの会館を活用していただき、皆様方が一致団結して正法の興隆による法華講の大前進があることを心からお祈りいたす次第であります。以上、まことに簡単ですが、ひとこと本日のお祝いの言葉といたします。


○祝辞 総監・早瀬日如御尊能化

本日は、総本山第六十七世御法主日顕上人猊下の大導師を仰ぎ奉り、法華講富士会館新築落慶法要がこのように厳粛に奉修され、まことにおめでとうございます。

先ほどの経過報告にもございましたように、かねてから富士会館については、従前の建築基準に基づいて建てられていた関係上、耐震性に問題があり、地震が頻発する昨今の状況から見て再建が急がれていたところ、今回、御法主上人猊下の格別なる御高配により、このように耐震性に勝れ、且つ機能的にも改善されて、、立派に再建新築されたことは、連合会の皆様にとってこの上ない喜びであろうと、心からお喜び申し上げるものであります。また、宗門全体にとっても、まことに喜ばしい限りであります。

特に今、宗門の僧俗は「平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年」の大佳節へ向けて、異体同心、一致団結して大前進をすべき、まことに大事な時を迎えています。かかる時に、法華講連合会の中心拠点となる富士会館が、装いも新たに再建新築されたことは、その斬新な外観と相俟(ま)って、内実的にも御命題達成へ向かう今後の連合会の各種活動において大きな推進力となっていくものと存じます。

大聖人は『御講聞書』に、「法華経の意は一華一香の小善も法華経に帰すれば大善と成る。縦(たと)ひ法界に充満せる大善なりとも、此の経に値はずんば善根とは成らず」(御書1836ページ)と仰せであります。

今日の混沌とした世相を見る時、私共は、苦悩に喘ぐ多くの人々を一日でも早く、大善中の大善にして、末法一切衆生救済の根源の大法たる本因下種の妙法に帰依せしめるべく、全力を傾注して「地涌倍増」の御命題にお応えしてゆくことが最も肝要であろうと存じます。

法華講連合会の皆様方には、大御本尊様への絶対の確信と血脈寸法の御法主上人猊下の御指南に随い奉り、今日の慶事を契機に、さらに一段と広布への前進を計り、もって御法主上人猊下の御高徳に報い奉られますよう心から念ずると共に、法華講連合会のいよいよの御隆昌と御発展を心からお祈り申し上げ、甚だ簡単ながらお祝いの言葉とさせていただきます。本日は、まことにおめでとうござました。


○謝辞 総講頭・柳沢喜惣次委員長

一言、御礼の御挨拶を申し述べさせていただきます。

御法主上人猊下には、先般、インドネシア共和国の妙願寺・法清寺の2ヵ寺の入仏法要・落慶法要並びに御親教をめでたく相済まされ、御無事で御帰国あそばされ、席の温まるお暇もなく、また、御多忙の中をも顧みられず、このたびは法華講富士会館の新築落慶法要に御下向を賜り、ただ今はまた、厳粛なる御法要の大導師を厳修仕り、まことにありがとうございました。法華講を代表してここに謹んで御礼申し上げ奉ります。御法主上人猊下、まことにありがとうございました。

また、総監・早瀬日如御尊能化、重役・藤本日潤御尊能化、高野日海御尊能化、大村日統御尊能化、八木日照御尊能化、光久日康御尊能化、菅野日龍御尊能化の、各御尊能化の皆様にも御多忙の中を御出席を賜りまして、まことにありがとうございました。謹んで御礼申し上げます。また、宗会議長・細井珪道御尊師様、並びに御出席の御尊師様方にも、10月の御会式の御多忙の月の中を御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。衷心より厚く御礼申し上げます。

このたびの富士会館の新築は、阪神・淡路大震災を教訓に、耐震性を案じまして、総本山に御相談いたしましたところ、御法主上人猊下の尊い御慈悲の御裁可を賜り、新築へと具体化したものであります。設計管理は有限会社峯崎量批古建築設計事務所、施行業者は株式会社奥村組に決定いたし、御願いいたしたものであります。

工事期間は昨年12月の起工式以来10ヵ月、工事関係者の皆様の御努力により、建物内部も機能的にも使い易くなり、外観もたいへん清楚な明るい感じの立派な建物がここに出来上がり、まことにありがとうございました。また、御宝前は、有限会社天晴さんの御努力により、また当方の意をお汲み取りいただき荘厳な御宝前となり、まことにありがとうございました。

御承知のごとく富士会館は、御宗門の広布への前進・正法広布に向かう、法華講連合会の全国唯一の拠点であります。私は、昨年の着工法要の時に設計・施行の皆様に特にお願いいたしましたこと、それは、工事中は無事故・無災害で、かつまた、近隣との関係も些細な事故もなく、当日を迎えられますようにとのお願いであります。

今、この願いが叶えられ、今日の日を迎える私の胸中は、無上の喜びであります。これはひとえに仏祖三宝尊の御加護と、御法主日顕上人猊下の大慈大悲の賜と、ここに深く謝し奉るものでございます。重ねて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

この上は我ら法華講は、御法主上人猊下の御教導のもと、新しく展開してくる新時代に、大局を踏み外すことなく、僧俗和合団結して、「平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年」の大佳節には、御命題の倍増乃至それ以上の地涌の友の輩出を、実現いたしてまいる決意でございます。

御法主上人猊下のいよいよの御健勝と御宗門の御隆昌、そしてまた、御出席を賜りました御尊能化、御尊師様、さらに皆様の御健勝を心から念願いたしまして、粗辞ではございますが御礼の御挨拶に代えさていただきます。

なお、この席をお借りいたしまして、工事期間中、会館のかなり多い荷物を分散して預かっていただきました、常泉寺様、妙縁寺様、そしてまた、岡本仏具店様、田島製本様、そのほかの方々にも心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

また、落慶法要に当たり、多大な御指導御尽力をいただきました、内事部及び布教区の御尊師様方、並びに皆様方にも衷心より御礼申し上げます。

本日は、まことにありがとうございました。


○経過報告 大講頭・石毛寅松副委員長

本日は、日蓮正宗法華講富士会館新築落慶法要に当たり、恐れ多くも総本山第67世御法主日顕上人猊下におかせられましては、先にインドネシア共和国・法清寺落慶入仏法要並びに妙願寺寺号公称板御本尊入仏法要を奉修さられ、たいへんお疲れの中にもかかわりませず御下向を賜り、本日ここに親しく富士会館新築落慶法要を奉修賜りますことは、私たち全国の法華講一同にとりまして、生涯忘れ得ぬ無上の喜びであり、感激で一杯であります。御法主上人猊下、まことにありがとうございました。

ここに謹んで、経過報告をさせていただきます。当法華講富士会館は、未来広布をめざす法華講連合会活動の拠点として、昭和41年9月、地上3階建ての鉄筋コンクリート造りで建てられたものであります。その後、業務の充実を図るため、昭和51年8月、新たに大白法編集室及び管理人室用として15坪が増築されました。しかるに、平成7年1月、阪神・淡路大震災が発生し、この大震災を機縁として、総本山におかれましては、建物の耐震診断を実施されました。法華講富士会館も、築後38年以上も経過しておりましたので、総本山に耐震診断をお願い申し上げましたところ、御法主上人猊下の御慈悲を賜り、耐震診断が行われました。その結果、非常に危険であることが判明し、建て替えることとなりました。

そして、昨年12月21日、日蓮正宗総監・藤本日潤御尊能化の御指導のもと、早瀬日如御尊能化、光久日康御尊能化をはじめ、各御尊師様方の御臨席のもと、厳粛に着工法要が奉修せられました。以来、有限会社峯崎量批古建築設計事務所の積極的な御協力と株式会社奥村組の献身的な御努力によりまして、ここにめでたく完成し、落慶法要を迎えることができました。また、御宝前についても有限会社天晴様の御協力によって、立派に荘厳されました。

そして、本日ここに、総本山第67世御法主日顕上人猊下の御親修を賜り、厳粛に法華講富士会館新築落慶法要が奉修せられました。これひとえに御法主上人猊下の深い御慈悲の賜であり、私たち全国の法華講員一同、感激で一杯であります。

ここで、富士会館の建物についてご説明をさせていただきます。1階には、事務室と休憩室、受付用事務室が設けられてあります。事務室は約18.2坪、休憩室は約3.9坪の受付用事務室及び、倉庫があります。また、2階には、法話室(兼総講頭室)、事務室(兼大白法編集室)、談話室(兼応接室)、会議室があります。法話室は約5坪、事務室は約10坪、談話室は約6坪、会議室は約10坪であります。また、3階には、礼拝所と会議室があります。礼拝所は約24.5坪、会議室は約7.3坪であります。

我ら全国の法華講員一同は、御法主上人猊下の御慈悲にお応え奉るべく、本日の富士会館新築落慶法要を機に、生まれ変わった信心に立ち、決意を新たにし、仏祖三宝尊への御報恩の誠をもって、御宗門の驥尾(きび)に附し、死身弘法、広宣流布への大前進致す決意であります。

いよいよ4年後に迫ってまいりました、「平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年」の御命題達成に向かって、本年の「実践3項目」並びに「特別御供養」を実践し、御法主上人猊下の御もと、法華講総講頭・同連合会柳沢委員長を中心に僧俗和合・異体同心に団結し、大前進してまいりますことをここにお誓い申し上げ、経過報告とさせていただきます。




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