<5〜8面>
今般、管長・日如上人猊下には、立宗754年「決起の年」の年頭に当たり、宗内僧俗一同に対して訓諭を御発令あそばされました。
日如上人猊下には、昨年12月、第67世日顕上人猊下より、金口嫡々唯授一人の血脈をお受けになり、総本山第68世御法主として御登座あそばされました。私たち僧俗一同は、宗祖日蓮大聖人以来の正法正義の御継承を、まことに尊いことと心より寿ぎ奉り恐懼感激するものであります。
しかして、このたび発せられた訓諭の御意を深く拝するとき、いかなる障魔にも怯(ひる)まず、正法流布・広布達成の願業に向け、僧俗和合による弛(たゆ)まぬ破邪顕正の折伏実践こそ、私たちの最大の使命であり、同時にそれが仏祖三宝尊をはじめ奉り、血脈付法代々の御法主上人、さらには先達の方々に対する最大の御報恩であることを改めて自覚し、深く心に期し、奮起精進を誓うものであります。
忝(かたじけ)なくもこのたび、英邁にして信行学に抜きん出られた慈しみ深き新御法主日如上人猊下を、正法広布に向けての新たな法将として奉戴いたしました。私たち宗門僧俗一同は、その御指南に随順し奉り、各支部指導教師のもと、本年度の実践テーマ五項目を着実に実行し、なお一層、自行化他、誓願目標完遂に向けて前進を開始いたしましょう。
もって、近くは「平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年」の大佳節をめざし、さらには末法万年にわたる大白法弘宣による仏国土顕現を一日も早く成就すべく、異体同心の絆をいよいよ固めて、一層の精進を期し、訓諭にお応えしてまいろうではありませんか。
この決起大会には、総本山第68世御法主日如上人猊下、御隠尊日顕上人猊下の御臨席を賜り、総監・八木日照御尊能化、重役・藤本日潤御尊能化、高野日海・秋山日浄・大村日統・光久日康・菅野日龍・尾林日至の各御尊能化、宗会議長・細井珪道御尊師、宗務院各部長をはじめ御宗門の全指導教師方が御出席された。
法華講から総講頭の柳沢委員長、石毛副委員長をはじめ永井藤蔵・渡邊定元・石渡秀男・大草一男の各大講頭、吉野範里・井出光彦総本山総代、寺族、法華講連合会役員をはじめ、全国法華講の代表3千350余名が出席。さらに海外より10力国100余名の代表が参加した。
11時40分、客殿に信徒の入場が完了したのち全国の御僧侶方が入場されると、御隠尊猊下、御法主上人猊下が御入場あそばされ、題目三唱の後、開会が宣せられた。はじめに開会挨拶として宗務院庶務部長の阿部信彰御尊師が登壇され、立正の意義を大きく顕揚すべく、意を決して大折伏の行動を起こす時であると述べられた。
さて、本日は、ここ総本山客殿において、第68世御法主日如上人猊下、前御法主日顕上人猊下の御臨席を賜り、総監・八木日照御尊能化をはじめ全国の指導教師各位、並びに法華講総講頭・柳沢喜惣次殿をはじめ、遠く海外より参加の御信徒を含む全国法華講各支部代表の方々、寺族の方々、多数の御出席をいただき、盛大に決起大会が執り行われ、まことにおめでとうございます。本日の大会は「平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年」の大佳節の目標達成に向けて決起するためであります。
御法主日如上人猊下は「新年の辞」に、「大御本尊に対する絶対の確信のもとに、一切衆生救済の誓願に立ち、遠くは一天四海本因妙広宣流布達成のため、近くは来たる平成21年の大佳節へ向けて大同団結し、全力を傾注していくことこそ、今、最も肝要であります」(大白法684号)と御指南あそばされました。また、昨年度の地方別広布推進僧俗指導会の砌には、「平成21年の御命題は『地涌の友の倍増乃至、それ以上の輩出と大結集』であります。結論から先に言えば、天変地夭や戦争やテロ、悲惨な事件や事故をなくし、平穏にして幸せな世界を実現するためには、我々は何としても『地涌倍増』の御命題を達成しなければなりません。『地涌倍増』が達成されれば、未来広布への道も大きく開かれ、御金言のごとく諸天善神も守り給い、日本は変わります。日本が変われば世界も変わります。何故なら、仏法は体であり、世間は影であります。正を立てて国を安んずるという『立正安国論』の原理は厳然と存在しているからであります」(同677号)と御指導いただきました。
近年の日本や世界は、天変地夭や戦争やテロ、悲惨な事件や事故が続発し、「体曲がれば影なヽめなり」(御書1469ページ)の御金言通りの様相を呈しております。これは、去る平成2年、創価学会が三宝破壊の大謗法団体と化したことと、符節を合わせるがごとき、厳しき現証と申すべきであります。以来15年、宗門は御法主上人猊下の御指南のもと、僧俗一致してあらゆる障魔を払い、平成2年・法華講三万総登山、平成6年・地涌六万大総会、平成10年・客殿落慶十万名総登山、平成14年・宗旨建立750年法華講30万総登山と、破邪顕正の前進をいたしてまいりました。そしてその平成14年、池田創価学会の野望と謗法の象徴と化した正本堂を撤去した後に、御遺命の広宣流布・戒壇建立をめざし、三大秘法の正義に基づき奉安堂が建立いたされました。その落慶大法要の砌、本門戒壇の大御本尊の御前にて賜った目標こそ、平成21年「地涌倍増」の御命題なのであります。
かかる不思議な運びによる広布前進の姿は『上野殿御返事』の、「一切の事は時による事に候か」(同1436ページ)の御金言をそのままに、その一切が時に当たる大正法興隆の事相であり、特にこのたびの前御法主日顕上人猊下より新御法主日如上人猊下への血脈継承も、時による深い御仏智のお計らいと拝し奉るものであります。すなわち、本年「決起の年」こそは、遠くは一閻浮提広宣流布をめざし、近くは平成21年の御命題達成に向けて、地涌三十万・奉安堂建立の法礎の上に、立正の意義を大きく顕揚すべく、我ら僧俗一同が意を決して総決起し、大折伏の行動を起こすべき時であります。
どうぞ本日の決起大会に御参集の皆様方には、この重大なる時節において、このたび御発令あそばされた御訓諭のもと、「一心欲見仏不自惜身命」、命がけの唱題と折伏に励まれ、本年よりの3年間を悔いなく闘いきり、見事、御命題を達成され、もって広大な仏恩に報い奉ると共に、御法主日如上人猊下の御慈悲にお応えくださるよう心からお祈り申し上げます。以上、開会の辞といたします。
次いで全国の地方部長を代表して柴山満群馬地方部長が登壇し、御訓諭の御心を体して御命題を達成してまいると力強く決意を披瀝した。
本門戒壇の大御本尊様在す総本山において、御法主上人猊下並びに御隠尊猊下の御臨席を仰ぎ奉り、各御尊能化、御尊師様方並びに寺族の方々をはじめ、海外信徒および全国法華講の代表が結集し、僧俗一致して御命題の達成をめざして盛大に開催されました本日の決起大会を、衷心よりお祝い申し上げます。決起大会に当たり、僭越ではございますが、地方部長を代表いたしまして決意発表をさせていただきます。
御宗門より、本年度の年間方針を「決起の年」とする旨、発表されました。この「決起の年」の目的は、「平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年」の佳節における「地涌の友の倍増乃至、それ以上の輩出と大結集を」の御命題達成をめざして総決起し、一人ひとりが決意を固めて、行動を起こしていくためであります。正義顕揚750年の大佳節も、いよいよあと3年後に迫ってまいりました。我ら法華講は、いかなる障魔が競い起ころうとも、断じてこの御命題は達成していかなければなりません。
私たちは、今まで平成2年の三万名総会、平成6年の地涌六万の大総会、平成10年の十万名総登山、さらには平成14年の宗旨建立750年慶祝30万総登山等と、すべてを大御本尊様と諸天の御加護によって、大成功のうちに成し遂げさせていただきました。ひとえに、御法主上人猊下に信伏随従し奉り、御指南のままに信心させていただいた結果であり、「やればできる」という法華講の力を実証し、大きな功徳を積ませていただくことができました。私たち法華講員は、どこまでも御法主上人猊下の御指南に信伏随従し奉り、指導教師の御指導のもと僧俗一致・異体同心しての信心が、最も大切であります。
御法主日如上人猊下は、本年の『大白法』新年号で、『聖人御難事』を引かれ、「師子王の心とは、破邪顕正の強固なる心をもって、いかなる障魔も恐れず、敢然としてこれを退け、微動だにしない不動の信念と、広布へ向かって前進していく勇猛果敢なる信心であります」(684号)と「決起の年」を闘う心構えを御指南あそばされ、さらに、「それは単に、精神的、表面的なものではなく、内実した心そのものであり、強靭にして不屈の精神を基とした、広布への実践活動を伴うものでなければなりません」(同)と御指南を賜れておられます。
この御指南は、本年の実践項目であります、
今日の社会情勢を見てみますと、世界の至る所で災害や無差別テロが発生し、国内においても凶悪で悲惨な犯罪や異常気象による災害が連日報道されております。これらの諸悪の根源は、日蓮大聖人様が『立正安国論』にお示しのように邪宗教、特に現在の一凶たる池田創価学会の大謗法が世界に蔓延しているからであることを、我々はしっかり肝に銘じていかなければなりません。今こそ我々法華講員は決起し、死身弘法、不自惜身命の大折伏戦を展開していかなければなりません。
平成21年の大佳節も、いよいよあと3年となりました。本日の決起大会を契機に、一人ひとりが熱原法華講衆の流れを汲む法華講員としての使命と誇りを持って、全国が総決起して大折伏戦を展開していこうではありませんか。皆さん、いかがでしょうか。恐れ多くも1月1日に御訓諭が発せられました。我々法華講員は、この御訓諭の御心を体し、御命題を達成してまいることを、ここにお誓い申し上げ、決意発表といたします。
このあと、同じく決意発表として柳沢委員長が登壇し、全国法華講員が一人も漏れなく大功徳を積むため、総講頭の責務を果たしていくことを誓った。
私はこの決起大会に当たり、二つのことを決意いたすものであります。一つは、自らの自覚であります。このたびは、御法主日如上人猊下より1月1日付をもって御訓諭が発令されました。私は、御訓諭を拝読しましたときに、未だかってない感動を覚えたものであります。それは総講頭としての自覚であります。法華講総講頭の役職の責任は、今も昔も同じであります。今、このことを思うときに、私はその責任の重さを痛感し、また、その意を深くするものであります。今一つは、御命題達成への決意であります。「倍増乃至、それ以上」の地涌の友の輩出の目安を、今日から3年、平成20年までに具体的に実現していく方策と、その実践であります。この2つが私の信心の中にきちんと定まって信行に励んでいくならば、後は事に当たって、策も智慧も、御仏智を戴き必ず出てくることを確信するものであります。
この利益の現れることは、皆様も既に御存知の通りであります。しかしながら、魔はこの我ら法華講の信心を決して油断してはおりません。油断しているようなふりをして、虎視眈々としてこちらの動きを狙っているのであります。そこに、少しでも弛む心があれば、「魔たよりをうべし」(御書1397ページ)の御金言のごとく、知らず知らずの間に信心が誑(たぶら)かされていくのであります。
その一つの例は、まだ先があるよと思わせて来る手口であります。これは、魔の常套手段であります。また魔障は、気をつけて見ておりますと、その手口はほとんど決まっているようであり、特別に事新しきものはないように私は思っております。これらは、すべて大聖人様が御一代の御化導の中で、末法の我ら凡夫のために尊い御身をもって御教導を賜っておるものと拝するものであります。そこに我らは、行学の二道を怠ってはならないのであります。この行学の二道の御指南は、大聖人様の大慈大悲の上からの教訓であり、また訓誡であります。
翻って御宗門は、先には大障魔を打ち払い創価学会の謗法を一掃し、宗旨建立750年の大法要、そしてまた奉安堂の御建立、さらにまた境域の整備等、すべてとどこおりなく奉修あそばされ、総本山は今、見違えるように荘厳になっております。我ら法華講は、いかなる因縁か、この大事な祖道の恢復の時に巡り合わせ、先の御法主日顕上人猊下の驥尾に附して大きな功徳を積まさせていただき、まことにありがとうございました。さらにまた7年後の大目標を賜り、今日を迎えているものであります。
このたびは、御法主日如上人猊下の御もとで、我らは、僧俗異体同心の上に御命題を必ず実現していく。この御報恩謝徳の信心は、法華講として「『立正安国論』正義顕揚750年」、御命題の地涌の友の輩出と倍増は、法華講の宗史を飾る尊い歴史となるのであります。この因縁を思うとき、一人ひとりが、この大事な時に巡り合う因縁をどう捉えるか。そこにはただ御本尊様への絶対信の、唱題と折伏あるのみであります。
かって法華経の『信解品』の中の窮子(ぐうじ)が、客作(かくさ)の賎人から脱して長者の子であることを自覚したように、我らもまた、一人も漏れなく大功徳を積ませていかなければなりません。それはまた、私の任であり責務であることを、深く自覚するもので一あります。
新年の門出に当たり、我ら法華講は御法主日如上人猊下の御もと、御訓諭を奉戴し僧俗一致団結、一大決起して平成21年をめざして勇躍、大前進いたしてまいろうではありませんか。
終わりに当たり、御宗門のますますの御隆昌と、御当代御法主日如上人猊下並びに御隠尊日顕上人猊下のいよいよの御健勝と、そしてまた御出席の御尊能化、御尊師様方、寺族の皆様、法華講代表の皆様、さらに海外の代表の皆様、お一人ひとりの御健勝と御活躍を念願いたしまして、決意とさせていただきます。
続いて全国の宗務支院長を代表して、北海道第一布教区支院長の仏見寺住職・藤原広行御尊師が決意発表に立たれ、御本仏日蓮大聖人の仏恩に供すべく、手に手を取り合って、健康で明るく、力強く折伏弘教に邁進しようと呼びかけられた。
去る平成14年、御隠尊日顕上人猊下より「『立正安国論』正義顕揚750年」の佳節における「地涌の友の倍増乃至、それ以上の輩出と大結集」との御命題を戴いて以来、私共は僧俗一丸となって折伏弘教に邁進してきましたが、いよいよ残すところ3年に迫りました。ここに今、御法主日如上人猊下及び御隠尊日顕上人猊下の御臨席を仰ぎ奉り、宗門の僧俗が一堂に会して「決起大会」を開催する意義は、「地涌の友の倍増」をめざして、いよいよ本格的な折伏弘教に勇猛精進する決意を固めて、行動を起こさんがためであります。
宗門僧俗の信心活動の組織の論理とは、戒壇の大御本尊在す総本山を根本に、唯授一人血脈付法の御法主上人猊下の御指南のもと、地涌の菩薩の眷属たることの自覚を持って、総本山と末寺を護り、一切衆生済度という崇高なる目的としての令法久住・広宣流布のために、自行化他にわたる信行学の実践を重ね、異体同心の麗しい友情の絆に支えられながら、現当二世にわたる大果報を開花せしめる機能であります。
大聖人様は、「謗法を責めずして成仏を願はヾ、火の中に水を求め、水の中に火を尋ぬるが如くなるべし」(御書1040ページ)、「日蓮生まれし時よりいまに一日片時もこころやすき事はなし。此の法華経の題目を弘めんと思ふばかりなり」(同1361ページ)と仰せであります。
いよいよ3年後の目睫(もくしょう)に迫った佳節に向かって、御法主日如上人猊下の御指南のもと、異体同心・僧俗和合の絆をもって御命題完遂に向かって折伏弘教に精進し、御本仏日蓮大聖人の仏恩に供したいと決意するものであります。皆さん、手に手を取り合って、健康で、明るく、力強く、折伏弘教に邁進し、もって平成21年の大佳節を盛大に迎えようではありませんか。皆さん、いかがでしょうか。
最後に八木総監より挨拶が述べられ、御命題達成に対し全僧俗が真剣な唱題を重ね、決意も固く行動を起こすことを願われた。
皆様、立宗754年の新春、明けましておめでとうございます。宗内僧俗の皆様には御健勝にて「決起の年」をお迎えし、まことにおめでとうございます。
既に、御案内のとおりでありますが、野衲、先に日顕上人猊下より血脈相承をお受け申し上げ、総本山第68世の法燈を継ぎ、併(あわ)せて本宗管長に就任いたしました。もとより浅学非才ではありますが、日顕上人猊下の御意(ぎょい)を得て法燈を継いだ上は、一意専心、御奉公に励み、広布のために精進をしていく覚悟であります。
幸いに今、宗門は、日顕上人の御英断によって謗法の徒輩を廃掃し、日興上人以来の血脈正統の宗是を厳護し、凜として広布への道を進んでおりますことはまことに喜びに堪えないところでございます。これもひとえに日顕上人猊下の御高徳のしからしむるところであり、その御指南、御教導の賜物と深く感謝申し上げるところであります。
さて、法華経方便品第二には「十如是」が説かれております。すなわち、「所謂諸法。如是相。如是性。如是体。如是力。如是作。如是因。如是縁。如是果。如是報。如是本末究境等」(法華経89ページ)の、この十であります。御承知のとおり、この十如是は諸法の実相を明かされた御文でありますが、相・性(しょう)・体の三如是は諸法の本体を顕し、力・作・因・縁・果・報の六如是はその用きを顕し、本末究境等は相から報に至るまでの九如是の一貫した関係を顕しております。
この十如是のなかでも、縁について少々、申し上げたいと思います。縁については、細かく言えば種々の解釈がありますが、一般的には結果を引き出すための直接的、そしてまた内的原因を「因」と言うのに対しまして、間接的、外的原因を「縁」と言うのであります。ところが、我々の信心においては、この縁ということがまことに大事であります。
そもそも仏法におきましては因果の二法を立てますが、その因と果の間に縁を立てるのであります。もし因果だけですべてが決まってしまうとなりますと、例えば過去世において悪業の因縁を積んだ者はいやおうなくその結果を受けなくてはなりません。もし、それが変えられないとすれば、すべては自動的に決定し、いわば、それは機械論的な運命論となってしまうのであります。幸・不幸も自動的に決まってしまいます。人間の希望や願望や将来が無視されてしまうことになります。
しかし、妙法の功徳は違うのであります。いかなる悪因によったとしても、善き縁に出値うことによって我々は必ず成仏をすることができるのであります。つまり、大御本尊様という最高の縁に出値うことによって、仮に我々がいかなる悪業の因を積んでいたとしても、妙法蓮華経の偉大なる功徳によって変毒為薬し、煩悩即菩提、生死即涅槃、裟婆即寂光と変えてゆくことができるのであります。 ここで大事なことは、善き縁に出値うということであります。
『観心本尊抄』には、「釈尊の因行果徳の二法は妙法蓮華経の五字に具足す。我等此の五字を受持すれば自然(じねん)に彼の因果の功徳を譲り与へたまふ。四大声聞の領解(りょうげ)に云はく『無上宝聚(むじょうほうじゅ)、不求自得(ふぐじとく)』云云」(御書653ページ)とあります。宗祖大聖人様は、久遠元初の妙法を本尊として顕され、本尊を受持することが即観心となるとお説きあそばされています。故にこの本尊を受持し、御本尊に帰依することによって、直ちに自身のなかにある十法界中の仏界が仏界としての用きを示すことになるのであります。
したがってまた『一念三千法門』には、「妙法蓮華経と唱ふる時心性の如来顕はる。耳にふれし類は無量阿僧祇刧(あそぎこう)の罪を滅す。一念も随喜する時即身成仏す。縦(たと)ひ信ぜずとも種と成り熟と成り必ず之に依って成仏す」(同109ページ)とお説きあそばされ、妙法蓮華経に縁する広大なる功徳についてお述べあそばされています。要は、私達が最高の縁に触れること、これが、最も肝要であります。
『三世諸仏総勘文抄』には、「縁とは三因仏性は有りと雖も善知識の縁に値はざれば、悟らず知らず顕はれず。善知識の縁に値へば必ず顕はるゝが故に縁と云ふなり」(同1426ページ)と仰せであります。幸いに今、我々は一閻浮題第一の大御本尊様に値い奉り、御本仏大聖人様の正しい仏法に帰依することができました。この功徳はなにものにも代え難い大きなものであります。
ただし、この功徳を自分だけのものとして留めず、三宝破壊の大謗法を犯した池田創価学会のような間違った信心をしている不幸な人達を救うために折伏をすることが大事であります。破邪顕正の折伏はそこにあるわけであります。そしてまた、これが地涌の菩薩の使命であります。
本年「決起の年」、一人ひとりが決意を新たにして立ち上がり、御命題達成へ向けていよいよの精進されますことを心から祈り、新年の挨拶といたします。
御法主日如上人猊下より訓諭を賜る
訓 諭
宗 内 一 般
○訓諭を拝して 総監・八木日照御尊能化
法華講連合会初登山会の第1日目、好天に恵まれた1月3日の正午から、客殿において「平成21年・『立正安国論』正義顕揚750年」をめざして、決起大会が開催された。
※右画像をクリックするとPDFファイルが表示されます。
一、勤行・唱題の徹底
二、御報恩御講参詣・広布唱題会参加の徹底
三、支部一丸で折伏を実践
四、人材の育成で支部組織の充実強化
五、教学研鐙で邪義破折の実践
の5項目を必ず実践していく御指南であると拝すものであります。
御法主日如上人猊下御言葉