大白法

平成18年12月16日号


主な記事

<1〜4面>

<5〜8面>


back      index      next



向陽山仏乗寺本堂庫裡新築落慶法要
東京都杉並区


11月23日、東京都杉並区の向陽山仏乗寺において、本堂・庫裡新築落慶法要並びに御親教が、御法主日如上人猊下大導師のもと厳粛かつ盛大に奉修された。この法要には、随行の八木日照総監、小林道剛大石寺理事補、さらには藤本日潤重役・高野日海・大村日統・光久日康関東大布教区大支院長・菅野日龍・尾林日至の各御尊能化、細井珪道宗会議長、長倉教明財務部長、秋元広学渉外部長、阿部信彰庶務部長、水島公正教学部長、佐藤慈暢大石寺主任理事、そして野村厚信東京第二布教区支院長をはじめ、布教区内外から多数の御僧侶方が出席された。また、法華講連合会からは法華講総講頭の柳沢委員長、同大講頭の石毛副委員長、金子東京第二地方部長、布教区内各支部講頭、寺族、仏乗寺信徒など約450余名が参列した。

仏乗寺外観

午後0時25分、僧俗一同がお出迎え申し上げる中、御法主上人猊下が仏乗寺に御到着あそばされ、寺号・山号の除幕をなされた。次いで、玄関ホールにおいて少年部員による鼓笛演奏を御観覧あそばされた後、御僧侶、信徒代表、寺族、親族、施工業者の順に親しく御目通りを許された。

法要の部は午後1時過ぎに開始され、御法主上人猊下大導師のもと、笠原建道住職による御本尊御開扉、八木総監による献膳の儀、読経、焼香、唱題と如法に奉修された。引き続き式の部に移り、はじめに関塚嘉平総代より経過報告、続いて八木総監(宗務院代表)、野村支院長(布教区代表)、柳沢委員長(信徒代表)より祝辞が述べられた後、施工業者代表に感謝状と記念品が贈呈された。引き続き笠原住職より、御法主上人猊下及び参列の各位に対して、丁重な謝辞と決意が述べられた。次いで、御法主上人猊下による「ひめゆず」の御手植えがなされた。

午後3時前、再び本堂に御出仕あそばされた御法主上人猊下より、『立正安国論』の御文について、1時間余にわたり甚深の御説法を賜った。御説法の中で御法主上人猊下は、住職の日頃の丹精と信徒各位の赤誠によって念願の新築が叶い、このように立派に落慶法要が執り行われたことを喜ばれた。また、住職・笠原御尊師が宗務院海外部主任として海外布教の前線で昼夜を分かたず御奉公される中、法華講の指導と育成にも力を注ぎ、着実な実績を上げていることは、師の優れた指導力と共にその指導に素直に従って励む信徒皆様の信心の賜であると述ベられた。そして、仏乗寺が荻窪の地にふさわしい清楚な外観と機能的なすばらしい寺院として今日の落成に至るまでには、歴代住職・信徒の尽力があったことを忘れてはならないと御指南。また、「梵天・帝釈等の御計らひとして、日本国一時に信ずる事あるべし」(御書1123ページ)の御文を引かれ、御金言を信じ、題目をしっかりと唱えて折伏に精進することの大事を仰せられ、そこからすべてが開かれていくのである、絶対に諦めてはいけない、最後の最後まで一致団結して地涌倍増・大結集の御命題を何としても達成するという信心に立って御奉公に励んでいただきたいと望まれた。

最後に、本堂において記念撮影が行われ、午後4時半、御法主上人猊下には僧俗一同がお見送り申し上げる中、仏乗寺をお発ちになられ、法要の一切がとどこおりなく終了した。

同寺は、昭和38年3月25日に、総本山第66世日達上人の御親修のもと新築落慶法要が奉修され、初代住職として浅井広龍御尊師が赴任された。その後、同52年に第2代住職として八木御尊能化が、同56年に第3代住職として高橋信興御尊師が赴任され、平成12年11月に笠原御尊師が着任され、今日まで地域広布の推進、信徒の教化育成に尽力してこられた。また開創以来、43年を経過する間、歴代住職によりたびたびの増改築・隣接地の取得と、寺院の拡張がなされてきたが、建物の老朽化や耐震性の問題等に対処するため本堂・庫裡を新築する運びとなった。そして、昨年12月25日に着工法要を行い、このたびの慶事を迎えたものである。





御法主日如上人猊下御言葉
第2回 立正安国論正義顕揚750年記念局委員会の砌


まず初めに、本日午前9時から、
御影堂大改修の着工法要ならびに御遷座式が、無事、奉修できました。これには皆様方の御参列をいただきまして、心から厚く御礼申し上げます。まことに有り難うございました。おかげさまで雨も降らず、むしろ前夜の雨がほこりを流してくれた、そんな感がいたします。これもひとえに御本尊様の広大なる御慈悲の賜物と深く拝し奉り、なお一層の精進を誓うところであります。

さて、私といたしましては、今日は2点ほど申し上げたいことがあります。これは御承知のとおり、平成14年に日顕上人から平成21年の『立正安国論』正義顕揚750年に当たりまして、2つの御命題を頂戴いたしました。1つは「地涌倍増」、もう1つは「大結集」であります。我々は総力を結集してこの2つの御命題を達成することが今、一番大事なことではないかと思います。


大結集について

そこでこの2つのうち、まず最初に大結集について申し上げます。大結集とは一時、一カ所に結集することであります。したがって、結論から言いますと、平成21年、我々は「7万5千名の大結集」をもって御命題にお応えしたいと思います。

この大結集の場所でありますが、これは総本山において行います。色々な角度から検討して、一時は外部で、例えば東京ドーム、あるいは横浜アリーナで行うとか、あるいはそのほかの競技場を借りて行う方法もありましたが、しかし、やはり大結集を果たしていくためには御戒壇様の御前で集うということが、我々の信仰上、最も大事なことではないかと考えた結果、総本山において行うことにいたしました。また、正義顕揚750年の意義の上から、結集の人数は7万5千名といたします。おかげさまで、我々には過去に「六万大総会」の実績もあります。また「十万総登山」、これは10日間にわたりましたけれども、10万結集の実績もあります。7万5千という数は、私はこれはできない数ではないと思います。

問題は受け入れ態勢であります。そこで私は、内事部に命じまして、様々な角度からそれが可能であるかどうか検討してもらいました。その結果、内事部サイドといたしましてはできると、こういうことでありました。そういうところから、この7万5千の大結集をもって、平成21年の『立正安国論』正義顕揚の御命題の一つである大結集を果たしていきたい。もって仏祖三宝尊に対し奉り、そしてまた御命題あそばされた日顕上人猊下に対して御報恩謝徳申し上げたいと思う次第であります。

つきましては、この7万5千の大結集をいつ行うかという時期の問題がありますが、これはこれから検討させてもらいます。色々な考え方がありますが、やはり夏場の7月か8月ぐらいになるのではないかと思います。しかし、具体的な日程はまだ決定しておりません。充分に考えた上で、いずれ日程を発表したいと思います。また、7万5千の大結集を行うのでありますから、そこには当然、輸送の問題、そのほか様々な問題が山積しておりますが、これは困難なことであっても、できないわけではありません。そのために2年間の時間を費やして、しっかりと態勢を整えて7万5千の大結集を大御本尊様の御前で果たしていきたいと考えている次第であります。

また、この7万5千の大結集は記念局が主催して行います。記念局が主催という意味は、僧俗一体で行うということであります。ですから僧侶側の方々も、そして連合会の方々も共に、真の僧俗一体の態勢を形成して取りかかっていただきたいと思います。細かい話はこれから煮詰めていきます。その意味で、特に実行委員の方々にはよろしくお願いをする次第であります。


記念大法要について

次に、大結集とは別に、平成21年7月16日、『立正安国論』の上呈の日を記念して、総本山におきまして厳粛に「記念大法要」を奉修したいと思います。当然、人数は限られた代表参加ということになるかと思います。これもまた充分、検討いたしますが、できうれば御僧侶方には全員出席していただき、御信徒側は代表の方が御出席いただく。そしてこれは今のところ、15・16日の2日間をかけて厳粛に執り行いたいと考えております。


記念総登山について

それからもう一点、この平成21年の年は、1年をかけて記念総登山の年としたい、このように考えております。これについては、どのような形で行うかはこれからよく検討いたします。総登山という意味は、法華講員が老若男女を問わず、全員が登山するということであります。ですから、この辺のところもよく検討いたしまして、それがまとまり次第、発表したいと思います。


以上、申し上げたように、平成21年においては7月15・16日に記念大法要を奉修する。そして時期を見て総本山において7万5千名の大結集を行う。それから次にその年は記念総登山の年とすると、こういう三本柱と申しますか、この態勢で行きたいと思いますので、この辺のところは各委員の方々にはよく御了解、御了承いただきたいと思います。


地涌倍増について(特に広布推進会の運営について)

次に、2番目がいわゆる地涌倍増の問題であります。来年は「行動の年」であります。「行動の年」をいかに闘いきっていくかということが大きなテーマになると思います。とかく、のんびり構えていて、来年に入ってから、つまりお正月を迎えてから押っ取り刀で立ち上がってやろうというのではなく、今年のうちにしっかりとエンジンをかけて、1月1日からスタートできるように準備に入るべきだと思います。そのためには「決起の年」の残り一月をしっかりと闘っていくことが大事であります。

我々が御命題をいただいたのが平成14年で、15、16、17、18と、今年で4年経っているわけでありますけれども、この間、みんな一生懸命に折伏を行っていますから当然、増えております。しかし、まだ理想の数には届いていないように思います。したがって、これから先の闘いが大事であります。

御妙判のなかにも、「梵天・帝釈等の御計らひとして、日本国一時に信ずる事あるべし」(御書1123ページ)という御指南があります。あきらめずに本気になって、今までの4年間と違う闘いをしていけば、地涌倍増は絶対に夢ではないということであります。

先日、これは11月15日の新聞でありますが、『朝日新聞』を見ていました。先般19日に行われた東京国際女子マラソンで優勝した土佐礼子さんの話が出ていまして、目にしていたのです。土佐礼子さんはこのようなことを言っているのです。「苦しいとか、きついとか思った瞬間に体が重くなってしまう。だから苦しいのは苦しいけれど、だめだ、とかは思わない」(11月15日付朝日新聞)私はこれを15日に見た時に、直感的に「この人は勝つな」と思いました。やはりそのとおり、土佐さんは優勝しました。あの雨のなか、力走する姿を見ておりまして、たしかに苦しいのは苦しいけれども「だめだ」と思ってはだめだと、そのように思いました。

我々の闘いもやはり同じではないかと思うのです。だめだと思った瞬間にこれは終わってしまいます。そうではなくて「まだ2年ある」と。我々はしっかりとそこに足場を固めて闘いきっていくことが大事ではないかと思う次第であります。そういう意味で、今日お集まりの記念局の委員の方々が率先垂範せられて、この大折伏戦を展開していただきたいと、このように思う次第であります。

私はこの闘いのなかの一つの大事なポイントが広布推進会ではないかと思います。広布推進会というものは教区と地方部が一体となって行うわけでありますが、これからの闘いはやはり組織戦が大事だと思います。よく言う話でありますけれども、小さな支部に「青年部、集まれ」と言ったとして、わずかな人しか集まらないようではだめなのです。やはり大勢集まってくるというところに一つの感動があり、そしてそこに活気がみなぎって、そして闘える、つまり折伏の意欲が湧いてくるのです。ですからそういう意味で、記念局としましても、この地涌倍増、大結集の機軸となるのは月1回に行われる広布推進会だと、このように定義づけておりますから、各支院長さん、副支院長さん、そして地域担当員の方、また地方部長さん方はこのことをしっかり御認識いただきたい。

また、地方部長さん方にお願いしたいのは、広布推進会を行う以前に協議会というものがありますから、つまり支院長さん、副支院長さんと地方部長さん、それからそのほかの幹部の方々で、式次第も含めてどのように広布推進会を進めていくかということを検討する、そういう協議会がありますから、この時に色々な御意見を是非、出してもらいたいということであります。

広布推進会は僧俗が一体となって築いていくものでありますから、その意味では御僧侶の方々も御信徒の方々も真剣に取り組み、マンネリ化を避け、折伏推進の原動力となるよう工夫を凝らし、参加した人が歓喜に燃えて折伏に打って出るようにしていただきたい。特に御信徒の方々の貴重な意見というものは大事でありますので、協議会の時に遠慮なく御意見を述べてください。採用すべきものは採用して、そしてよい広布推進会にしていきたいと思います。この辺は支院長さん方、それから地方部長さん方、是非ともお願いいたします。自分達ですばらしい広布推進会を作り上げてもらいたいと、このように思う次第であります。


以上、話が少し長くなりましたけれども、日顕上人からいただいた御命題、地涌倍増と大結集を、21年には名実ともに果たして、仏恩報謝し奉り、日顕上人の御慈悲にお応えしていきたいと考えておりますので、各委員の方々にはよろしく御理解、御了承いただきたいと思う次第であります。以上をもちまして私の話といたします。






御影堂大改修着工法要より


○挨拶 総本山総合整備事業委員会主任委員・佐藤慈暢御尊師

※この原稿は706号分に移動しました。




back      index      next