大白法

平成19年1月1日号


主な記事

<1〜5面>

<6〜8面>


back      index      next



立宗755年の新春を寿ぎ奉る


総本山第68世御法主日如上人猊下 新年の辞


日如上人猊下  全国法華講員御一同には、立宗755年の新春を迎え慶賀の至りに存じます。いま宗門僧俗が、来たるべき平成21年、立正安国論正義顕揚750年地涌倍増と大結集の御命題達成へ向けて、異体同心・一致団結して、力強く前進していることはまことに慶びに堪えません。

 さて、法華経『譬喩品』には、智慧第一といわれた舎利弗でさえ、信によって此の経に入ることが出来たとあり、成仏得道のためには信こそ肝要であり、信なくして成仏得道は叶わないと示されています。しかし、それは此の経、すなわち法華経が最も勝れ諸経中王の経なるが故であって、爾前権経ではたとえ信があっても成仏得道は叶わないのであります。例えば、法相の如き教えでは、五性各別の説を立て、先天的に仏種を持ったものだけが成仏出来、他は出来ないとしています。

 これに対し、法華経は『方便品』に、「我が如く等しくして異ること無からしめんと欲しき(乃至)一切衆生を化して皆仏道に入らしむ」(法華経111ページ)と皆成仏道を説き、また、同じく『方便品』には、開示悟入の四仏知見を説いて、仏の出世は一切衆生を等しく仏道に入らしめることであると示されています。したがって、衆生には本来的に成仏出来ない者がいるとしている法相の如き爾前権経は、皆成仏道を説く仏の本意とは異なる教えであって、結局は方便の教えに過ぎないのであります。

 そこで改めて信について考えてみると、信とは正しい対境、すなわち正しい御本尊に対して信を取る事が成仏の絶対的条件であって、以信得入と云っても正しい御木尊に対して信を取らなければ成仏は叶わないのであります。すなわち、成仏得道のためには、最勝最尊の正しい御本尊を撰ぶ事が最大肝要事となるのであります。

 その正しい本尊とは、大聖人が『観心本尊抄』において、「一閻浮提第一の本尊、此の国に立つベし」(御書661ページ)と仰せられた御本尊、すなわち、久遠元初自受用報身如来、末法御出現の御本仏宗祖日蓮大聖人が出世の本懐として御建立遊ばされた本門戒壇の大御本尊であります。

 したがって、この本門戒壇の大御本尊を帰命依止(きみょうえし)の本尊と定めて信を取る時、我が身の即身成仏もはじめて叶えられるのであります。すなわち、信仰の対境が正しく決まり、その上で信を取ることか肝要なのであります。而して、その信とは、すなわち自行化他の信心であります。特に今日、御命題達成を期して前進している時、折伏は地涌倍増達成の必須要件であり、大結集も詮ずれば同様であります。

 勿論、地涌倍増と大結集の御命題を達成するためには、様々な困難が付さ纏(まと)うことは承知の上であります。しかし、苦しい闘いであればこそ、その先には何物にも代え難い勝利の歓びがあり、楽な闘いでは真の達成感も歓喜も生まれて来ないのであります。困難が付き纏うからこそ達成へ向けての意欲も湧き、異体同心・一致団結して事に当たることが出来るのであります。正しくそれは超克(ちょうこく)の原理であります。「強敵を伏して始めて力士をしる」(同579ページ)との御金言をよくよく拝すべきであります。

 特に、本年「行動の年」は、御命題達成へ向けて講中一丸となって行動を起こし実践躬行(きゅうこう)すべき大事な年であります。大聖人は『土籠御書』に、「法華経を余人のよみ候は、口ばかりことばばかりはよめども心はよまず、心はよめども身によまず、色心二法共にあそばされたるこそ貴く候へ」(同483ページ)と仰せであります。法華講員各位には、この御金言を心肝に染め、御命題達成へ向けて愈々御精進下さることを心から念じ、新年の挨拶といたします。


 【超克】(ちょうこく) 困難を乗り越え、それに打ち克つこと。
 【躬行】(きゅうこう) 自分から実際に行うこと。



両猊下(お代替わり)




御隠尊日顕上人猊下 新年の辞


日顕上人猊下  立正安国論正義顕揚750年を2年の後に控え、宗旨建立755年の輝かしい新春、おめでとうございます。

 此の新年に当たり、御当職日如上人にはいよいよ御健祥にて、広布への大前進の大業に日夜御教導の趣(おもむき)、皆様と共に心よりお喜び申し上げましょう。また柳沢総講頭、大講頭各位、全国の檀信徒皆様にもこの清新の気溌溂(はつらつ)たる「行動の年」を迎え、勇気凛々と破邪顕正の誓願に燃えておられる事と拝察いたします。

 日如上人の御指南によるこの『行動』という標語は、まことに時に叶い、処に叶い、気風一新の機に叶い、そして最も大切なる本因妙の仏法の在り方そのものである事を深く感ずるものであります。

 行動は万人が行うところであるが、自己中心の考えによるエゴの行動が貪瞋癡三毒による諍(あらそ)いと誹謗を招くことは、現今の社会相の闇黒面が明らかに示すところであり、これらの悪現象の元になっているのは偽善を事とする宗教思想、特に池田創価学会の裏表ある醜悪な行為が陰に陽に関係しております。

 故に世の中を良くし、真実の道義による幸せを招く為には、先ず自分自身が正しい道に基づいて行動することです。則ちその行動は正しい道理・文証・現証の具わる教えに裏付けられたものでなければ、根拠のない浮草と変わりなく、ひいては不幸な結果を来すのであります。またいかに正しく勝れた教えがあっても、これを実際の行動に依って表さなければ、その勝れた効果は出て来ません。

 この両面を自ら兼ね具えた世界唯一の仏法こそ、下種本仏日蓮大聖人の三大秘法であります。『持妙法華問答抄』に、「願はくは『現世安穏・後生善処』の妙法を持つのみこそ、只今生の名聞後世の弄引(ろういん)なるべけれ。須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出なるべき」(御書300ページ)と説き給う如く、所謂、信と行の題目に三大秘法の大功徳は成就するのであります。

 今宗門は僧俗一丸となって立正安国論正義顕揚750年に向かい、正法広布・破邪顕正の大前進を行いつつあります。そのなかで、最近私への手紙を通じて種々の活動を報告して下さる一信徒がおられます。その方が、寺院を中心とする折伏・育成に決然と立ち上がった為、住職も一体となり、見る見る内に支部にめざましい活気が生じ、支部総登山や行事の結集参詣等に眼を見張る程の充実発展があり、猶、将来に向かって前進を心掛けております。以上一つの実例を挙げましたが、愚癡の命が妙法の命に変わるとき、あらゆる功徳が生じます。要は行動です。

 そして本年は「行動の年」であります。全国あらゆる法華講支部の指導教師と講中幹部・講員が、日如上人の御指南の下、心を一にして自行化他・破邪顕正の行動を更に進めるべき年であります。全国法華講皆様の信行倍増と御健勝を心より祈り、新年の辞と致します。



■ 総監・八木日照御尊能化

立宗755年の新春、明けましておめでとうございます。

総本山第68世日如上人猊下におかせられましては御登座2年目をお迎え遊ばされ、いよいよ御壮健にして宗内僧俗一同に親しく正法広布への御指南を賜りますことはまことに尊い極みであります。また、御隠尊日顕上人猊下におかせられましても、益々御健勝にて新年をお迎え遊ばされましたことを心よりお慶び申し上げます。

法華講総講頭・柳沢喜惣次氏、大講頭各位をはじめ、法華講員の皆様には立宗755年「行動の年」の新年を清々しく迎えられたことと心よりお慶び申し上げます。

さて本年は御命題の平成21年『立正安国論』正義顕揚750年の大佳節に向けて、地涌倍増と7万5千名の大結集さらに記念総登山を成就する上において、最も重要な「行動の年」であります。「行動」なくして「結果」は生まれません。「折伏」なくして「地涌倍増」は達成できません。悪の元凶である創価学会をはじめ、一切の邪宗邪義を破折し、正義顕揚のために信力行力を奮って行動を起こし御命題達成に向けてひたすら前進しましょう。

年間実践テーマ3項目に掲げられている、勤行と唱題で一人ひとりが得た功徳と歓喜を原動力にして行動を起こす。すなわち、それは僧俗一致しての折伏実践であり、地涌倍増に無くてはならない行動であります。そして寺院への参詣と家庭訪問の徹底した行動により、人材の育成が計られ大結集につながります。この年間テーマの実践こそ平成21年の御命題達成の鍵を握るものと、各人が心して真剣に取り組んでいただきたいと思います。

とかく年の初めには心に固く決意しても、月日の経過と共に薄れがちなものです。日々心新たに持続して参りましょう。

何卒講員の皆様におかれましては、今年一年が我が人生の輝ける思い出多きすばらしい年となりますように、各指導教師のもと信行錬磨に励み、さらに布教区、地方部単位の支部講中と力を合わせ、広布推進のため、不自惜身命の御精進を願うものであります。全国法華講員の皆様と、各支部のいよいよの興隆発展をお祈り申し上げ、新年のこ挨拶とさせていただきます。


■ 重役・藤本日潤御尊能化

平成19年、宗旨建立755年の新春、あけましておめでとうございます。

御法主日如上人猊下、御隠尊日顕上人猊下におかせられましては、益々お健やかにわたらせられ、まことに慶賀にたえず、衷心よりお喜び申し上げます。法華講総講頭・柳沢喜惣次氏をはじめ全国法華講員各位にも、お元気にて新年をお迎えのことと心からお喜び申し上げます。

平成21年の『立正安国論』正義顕揚750年の大佳節まで、残すところ2年と迫って参りました。御命題の達成に向けて宗内僧俗が、懸命の精進を続けておられることと存じます。

昨年の記念局委員会において、日如上人より平成21年の大結集について、7万5千人という具体的結集人数の御指南を賜りました。これに対する各支部の具体的目標も、程なく明確になることと思いますが、その支部目標達成に向かっての僧俗一致の猛前進こそ、本年「行動の年」の最大テーマであり、他のあらゆる活動も、この一点に向けての活動でなければならないと思います。

また、記念事業の一つである総本山御影堂の改修工事も、昨年11月28日着工し、6年後の完成をめざして解体が始められることになりました。その他の建設関係事業及び記念出版事業等あらゆる記念事業を支えることになるのが、特別御供養であります。3年間にわたって行われる、この特別御供養も、既に昨年末第1回が行われ、残るは後2回となりました。全国法華講員一人ひとりの丹精込めた真心からの御供養が、すべての記念事業を立派に成し遂げ、大きな功徳を積むことになることに思いをいたし、どうか後2回、侮いの残らぬ御供養となるよう御尽力願いたいと思います。

大聖人様は、「謗法を責めずして成仏を願はヾ、火の中に水を求め、水の中に火を尋ぬるが如くなるべし。はかなしはかなし」(御書1040ページ)と仰せ遊ばされ、折伏なくして成仏はないことをお示しであります。そこに大聖人様の仏法が、自行化他の仏法であり、広宣流布をめざす仏法としての意義が存するのであります。

全国法華講員の皆様の、いよいよの御健勝と御精進を心よりお祈り申し上げ、一言もって新年の祝辞とさせていただきます。



□ 法華講連合会委員長・柳沢喜惣次総講頭

清々しく明ける平成19年「行動の年」の新年、おめでとうございます。

御法主日如上人猊下には、御登座以来2年目の新年をお迎えあそばされ、ここに御宗門の御隆昌と立宗755年の新春を謹んで寿ぎ奉ります。また、御隠尊日顕上人猊下にも、御壮健にて新年をお迎えあそばされ、謹んで寿ぎ奉ります。総監・八木日照御尊能化、重役・藤本日潤御尊能化をはじめ各御尊能化・御尊師方・寺族の皆様にも謹んで新年のお祝いを申し上げます。

さて本年は、2年後に迫る『立正安国論』正義顕揚750年に向かって御宗門は、「行動の年」として全国一斉にスタートしました。昨年は「決起の年」として、私は記念局の命により各地の信行を2回にわたって見て参りました。地図の上で見る国土の広狭と、歩いて見る感覚とでは、大きな隔たりを感ずるものであります。それは、こんなに広いのか、こんなに遠いのかということであります。

生活は国土と密接な関係を持ち、そこに先祖の生活の智慧が教訓となって、その国土に適合して続いてきた生活様式は、時代が変わっても簡単に変わるものではありません。このへんが折伏の上に大事なところであります。教えの対境は煩悩であります。その煩悩が迷悟に分かれるのでありますから、我らは正直に方便の教えを捨てて、大御本尊を信じ唱題をしていくことであります。

そこに生活は自らの煩悩、貪・瞋・癡の性欲(しょうよく)に振り回される毎日ではなく、常に子供らを思うこの一念は、また他人も同様である。このことが題目の功徳で観じてくるのであります。

我らはいかなる因縁か、『立正安国論』正義顕揚750年の時に巡り合う、またこの正義を全世界に顕揚していく。誰が見ても今の世界は尋常の沙汰ではない。そこに今、法華講は僧俗一体となって、御報恩の上に、御指南の7万5千の大結集を総本山において実現していく。それには、折伏が最も大事であります。

新年に当たり、皆様の御健勝と各支部の御活躍を御祈念申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。


□ 法華講連合会副委員長・石毛寅松大講頭

平成19年「行動の年」の新年、明けましておめでとうございます。

御法主日如上人猊下並びに御隠尊日顕上人猊下におかせられましては、益々御健勝にわたらせられて、新年をお迎えあそばされましたことを、衷心より謹んでお祝い申し上げます。また、日蓮正宗総監・八木日照御尊能化、日蓮正宗重役・藤本日潤御尊能化をはじめ、宗務院、内事部並びに御宗門の御尊能化、御尊師方にも、益々御健勝にて新年をお迎えなされましたことを、衷心よりお祝い申し上げます。

いよいよ本年は、2年後に迫ってまいりました『立正安国論』正義顕揚750年の大佳節における「地涌倍増」と「大結集」の御命題実現に向かって、挙宗一致・異体同心して、大折伏を展開していく「行動の年」であります。

昨年11月、記念局委員会が開催され、平成21年に、『立正安国論』正義顕揚750年を記念して7万5千名が総本山に大結集し記念大総会を開催すること、さらに、平成21年は年間を通して記念総登山を実施していくことが発表されました。

我々法華講員は、この大佳節に巡り命える身の福運を自覚し、大折伏行動を起こしていく大事な年であります。「行動なくして、結果は生まれない」「折伏なくして、地涌倍増は達成できない」との御指南を肝に銘じ、真剣な唱題をもって折伏を実行し、大福運を積ませていただこうではありませんか。

今日、国の内外を見るとき、インドネシア・ジャワ島の地震や津波、フィリピン・レイテ島南部の集中豪雨、インドやヨーロッパの寒波、さらに新型ウイルスの発生、児童殺人事件や自殺、まさに『立正安国論』に示されたような様相を呈してきております。「大悪をこれば大善きたる」(御書796ページ)の御金言のごとく、折伏大前進の時であり、正義顕揚の到来を自覚し、大折伏戦を展開していこうではありませんか。

皆様の益々の御健康と御健闘をお祈りし、新年の挨拶といたします。



back      index      next