<6〜8面>
嫌がらせ訴訟の実態
この訴訟は、平成16年12月23日に妙本寺で奉修された日顕上人御親修法要に対する嫌がらせを目的として、まず第一次訴訟として同月6日に墓地使用者の創価学会員ら5名から「墓地規則の無効確認」などを求めて提訴され、続いて平成17年2月には第二次訴訟として74名から、同年7月には第三次訴訟として6名から追加提訴されたもの。
これら原告の中には委任状を偽造され、本人の知らない間に提訴したことにされた者までいた。そのようなことから、第二次訴訟については「各原告の個別調査が必要」などと、杜撰(ずさん)な訴訟を創価学会員らが自ら認める極めて無様(ぶざま)な理由で訴訟を取り下げるに至り(宗務広報1006号)、他にも訴訟を維持できずに取り下げる者があらわれるなど、創価学会側の不当な提訴の実態が露顕していた。
和解内容は勝訴以上の成果
この訴訟は、裁判所から和解に向けての打診がなされ、原告・被告双方から和解案が提示される形で進行したが、今回成立した和解内容の概略は以下の通りである。
もともとこの訴訟は、原告らが妙本寺墓地使用規則・細則の無効を求めて提訴してきたもので、ほかにも原告らは、妙本寺が他人の遺骨を入れ間違えただとか、20年以上も前に墓地区画付近でゴミを燃やしたことにより外柵を汚されたなどと主張して損害賠償を求めていた。
しかし、今回の和解によって原告ら創価学会員の求めていた請求内容は何一つ認められなかったばかりか、かえって、妙本寺側が求めていた内容が全て漏れなく盛り込まれた和解となって終了した。まさに勝訴以上の和解以外のなにものでもない。
毎日の新聞やテレビで報道されておりますように、親が子を、子が親を、夫が妻を、妻が夫を、兄が妹を殺害するような家族内の残酷で悲惨な事件、そのほか混沌とした今日の国内外の惨状を思うとき、真の世界平和の実現と世界中のすべての人々の幸せのため、我々はなんとしてでも地涌倍増を達成しなければならないと思います。それが今日、我ら本宗僧俗に与えられた大事な使命であります。
既に、大聖人は『立正安国論』において、「汝早く信仰の寸心を改めて、速やかに実乗の一善に帰せよ。然れば、則ち三界は皆仏国なり、仏国其れ衰へんや。十方は悉く宝土なり、宝十何ぞ壊れんや。国に衰微無く土に破壊無くんば、身は是安全にして、心は是禅定ならん。此の詞、此の言、信ずべく崇むべし」(御書250ページ)と、仏国土実現はただ三大秘法の大御本尊に帰依する以外にないことを明確にお示しあそばされております。これ以外に一切の解決の道はないのであります。
所詮、仏法は体、世間は影であります。末法・本未有善の荒凡夫の智慧才覚だけでは、悪世末法の三毒強盛の衆生を救い、平和な社会を実現し、真の解決を図るには限度があります。荒凡夫がただ自分の力だけに頼っていたのでは謬見(びゅうけん)に陥り、正しい解決の道を見いだすことは不可能であります。大聖人様の仏法は三世十方、すなわち無限の時間と空間にわたって一切を正しく見通し、正しく真理を見極め、正しい生き方を示された教えであります。そこに、広大無辺なる功徳力を具えた御本尊を信じ、修行することによって三毒を三徳に転じ、平和を愛する豊かな人間性を身につけることができ、それによって世の中全体を浄化し、安穏なる国土を築くことができるのであります。
また大結集とは、具体的には平成21年、ここ総本山において本門戒壇の大御本尊の御前に本宗僧俗代表7万5千名が結集して、それまでの成果を御照覧給わると同時に、次の目標に向けて新たなる出発と前進を誓う大出陣式であります。まさしく、一天四海本因妙広宣流布を誓う、地涌の菩薩の晴れの儀式であります。これには、ただ血脈正統の本宗僧俗のみが参加することができ、謗法と化した池田創価学会員では絶対に参加することはできません。
この地涌倍増と大結集の御命題達成の不可欠の要件こそ行動そのものであり、行動なくしていずれも達成することはできません。思うに、今日、我らは人界に生を受け、「針の先に芥子(けし)の貫かれたるよりも、法華経の題目に値ふことは難し」(同355ページ)と仰せのように、宿縁深厚にして値い難き仏法に値い奉り、その上、『立正安国論』正義顕揚750年の大佳節に巡り値えることは、まことに稀有なことであり、まさしく千載一遇の機会と言うべきであります。我らは、凡智では到底、計り知ることのできないこの深い因縁を我が命に刻み、この機会を無為に過ごすことなく、我が身を仏に捧げ奉り、御命題達成へ向けて断固たる決意をもって行動を起こし、折伏を行じ、大結集の推進を図っていかなければならないと存じます。
大聖人様は『上野殿御返事』に、「草木は雨ふればさかう、人は善根をなせば必ずさかう」(同1446ページ)と仰せであります。御命題達成の闘いは、不幸に喘(あえ)ぐ多くの人を救い、混沌とした世の中を浄化していく闘いであると同時に、それはそのまま己れ自身が善根を積み、成仏へとつながる最善の行業となるのであります。されば、本日お集まりの一人ひとりが、「我が門家は夜は眠りを断ち昼は暇(いとま)を止めて之を案ぜよ。一生空しく過ごして万歳悔ゆること勿れ」(同1169ページ)との御金言を拝し、悔いを残すことなく、師子奮迅力をもって、本年「行動の年」を闘いきっていただきたいと存じます。
「千里の道も一歩から」という言葉がありますが、何事も一歩一歩の積み重ねが肝要であります。一人ひとりの一歩はわずかではありますが、2人、3人、10人、100人となれば大きく前進することができます。御命題の達成もすべての講中が異体同心、一致団結して行動を起こせば必ず成就します。皆様には、異体同心の御聖訓を体し、いよいよ御精進くださるようお願い申し上げ、本日の挨拶といたします。
原告の創価学会員、墓地使用規則の遵守を約束
唱題行(1月14日)の砌 於 総本山客殿