<5〜8面>
これには、御法主日如上人猊下・御隠尊日顕上人猊下が御臨席あそばされ、立正安国論正義顕揚750年記念局委員長の総監・八木日照御尊能化、同副委員長の重役・藤本日潤御尊能化、佐藤慈暢大石寺主任理事をはじめ、宗務院各部の部長・副部長、西日本決起大会運営委員長の高野法雄御尊師、同運営副委員長の佐々木慈啓御尊師、運営委員である各布教区の支院長他をはじめとする当該布教区全寺院の御僧侶方、また記念局副委員長の法華講総講頭・柳沢委員長、同委員の石毛副委員長・渡辺定元(総本山総代)・河原昭太郎(西日本決起大会運営副委員長)・大草一男の各大講頭、井出光彦・土橋昌訓総本山緻代、西日本決起大会運営委員の当該地方部の地方部長らをはじめ230を超える各支部の信徒、さらに特別布教区を擁するため総本山で修行中の所化・小僧さんたちも参列した。
この決起大会は、堂々3万3千の西日本の地涌の友がお迎え申し上げる大阪に、近くは明年の『立正安国論』正義顕揚750年、遠くは尽未来際に向けて、御法主上人猊下・御隠尊上人猊下お揃いで御下向あそばされた重大な大会である。
御法主上人猊下並びに御隠尊上人猊下も御到着あそばされ、直ちに控え室にて御僧侶・信徒の順に御目通りを許された。
第一部は、場内に大勢の御僧侶・信徒がお待ち申し上げる中、御法主上人猊下並びに御隠尊上人猊下が御入場あそばされ、定刻の午後0時40分に開始となった。
両上人猊下御入場の間、九地方部(北近畿・大阪・南近畿・兵庫・東中国・西中国・香川・愛媛・南四国)の鼓笛隊が合同演奏でお迎えした。両上人猊下が中央まで進まれたところで、可愛らしい子供たちによる花束の贈呈が行われた。
両上人猊下が御着席あそばされると、司会より開会挨拶があり、はじめに和太鼓の演奏が披露された。参加したのは大阪・兵庫布教区の高校生を中心とした青年男女25名で、勇壮ながらも、溌溂とした演奏を披露して拍手を浴びた。また、責任者の経王寺支部・宮田隆志さんから、和太鼓の練習では、同年代の他支部の仲間と同じ目的をめざす楽しさ、仲間ができた喜びをバネに厳しい練習を乗り越えたことや、衣装が婦人部有志の手作りであることなどが紹介された。
次いで婦人部のコーラスとなり、各布教区よりの有志581名が舞台とアリーナに整列し、「富士山」「三百六十五歩のマーチ」の2曲を圧巻の気迫を込め歌い上げた。合唱の後、栄正寺支部・安部紀久子さんと妙恵寺支部・折元智子さんが、大会をめざしてくる中で今年に入りそれぞれ、ご主人、友人の折伏が成就した喜びを語った。
ここで法華講連合会ブラスバンドが、全国15地方部の各地から全員揃って練習できたのが前日とは思えない息の合った演奏で「アルセナール」「祝典と栄光」の2曲を奏でた後、西中国地方部鼓笛隊が「エル・クンバンチェロ」を、大阪地方部鼓笛隊が「アンパリト・ロカ」をフォーメーションを組んで舞台を所狭しと動きながら演奏を披露し、第1部を終了した。
休憩のためいったん御退場あそばされていた両上人猊下が、午後2時に再び御入場あそばされると、第2部の開会が宣言された。
はじめに河原西日本決起大会運営副委員長が登壇し、僧俗の総力を積集し御命題達成に折伏に次ぐ折伏で本年の大勝利をと力強く誓い、開会挨拶とした。
次いで体験発表として、下関市・妙宝寺支部のT・Hさんが、3年前の入信時より一大決心をして早朝勤行に励み、紹介者の言葉を素直に聞き、御住職の御指導通りの信心実践で、自ら16人を入信に導くと共に、自分の折伏した人が相次いで折伏を実らせている喜びの体験を語った。
この後、決意発表となり、少年部を代表して中国大布教区から園林寺支部・井口結衣さん(小学4年生)、青年部を代表して四国大布教区から法林寺支部・中津川粹さん(香川地方部青年部長)、婦人部を代表して中部大布教区から妙経寺支部・石田尚美さん、壮年部を代表して関西大布教区から本教寺支部・住田利治さん(大阪地方部副地方部長)が、それぞれ決意を披瀝した。
続いて、柳沢記念局副委員長が激励に立ち、「信心が強盛であれば毎日の勤行・唱題も御本尊様と一体となり歓喜の生活となるのは、我が身が不思議な妙法の当体なる故であるが、このことは現代社会の謗法の人には難信難解である。また、自他の心の世界に暗い故に一向に世界の平和が実現しないことや、格差等の原因もその対策も『立正安国論』には明解であり、全世界に『安国論』の正義を高らかに顕揚する時を迎えている。我らは大聖人様の御意を深く戴し奉り、自らの謗法を懺悔し、他の謗法を破折し、御法主上人猊下御指南の各支部の折伏誓願目標を完遂し、足並み揃えて大躍進しよう」と語った。
挨拶には八木記念局委員長が立たれ、「前御法主日顕上人猊下より地涌倍増と大結集の御命題を賜り、その後御登座あそばされ御命題を継承なされた御法主日如上人猊下より、『地涌倍増とは折伏であります。立正というのは破邪顕正の闘いです。そこにこの地涌倍増の意義が存する(趣意)』と御指南を賜った。昨年、御法主上人猊下が決起大会開催を仰せ出されてから各講中において様々な取り組みをしてきたこと自体に、今後の発展に向けての大きな意義が存する。大布教区内、また布教区内に連携の実が上がり、今後の組織戦に寄与するところ大と存ずる。本日の見事な結集に誇りを持ち一人ひとりが折伏に立ち上がり、明年、7万5千名の大結集と地涌倍増を成し遂げ、さらに全国講中一支部も漏れなく、講員一人残らず御報恩の記念総登山参加を成し遂げよう。そのため、御指南の『決河之勢』をもって大折伏戦を展開し、全国の先駆を切って前進しよう」と話された。
ここで、御法主日如上人猊下が御登壇あそばされ、御言葉を賜った。その中で御法主上人猊下は、「この大会は、明年に迫った『立正安国論』正義顕揚750年の大佳節における地涌倍増と大結集の御命題達成を期して執り行われるものである。日顕上人より賜ったこの御命題は、一天広布の途上において我らが必ず達成しなければならない極めて重大な目標である」と仰せられ、『安国論』の概要を話された後、「『実乗の一善に帰せよ』とは立正と同意であり、万民一同が謗法の念慮を断ち三大秘法の大御本尊に帰依することが、国土を安んずる絶対不可欠の要件であることを示されている。依正不二の原理は、御本仏の透徹された知見であり、『安国論』の正意に照らせば、正報たる我ら衆生が一切の謗法を捨てて実乗の一善たる三大秘法の随一、本門の本尊に帰依せば、不可思議広大無辺なる妙法の力用により衆生一人ひとりの生命が浄化され、やがて依報たる国土世間をも変革し仏国土と化す。そのために挺身するのが、本宗僧俗の大事な使命である。仏国土実現の予証は必ず現実となるが、我々の努力なしには実現しない。ここに、地涌倍増と大結集に向けて全力を傾注すべき意義が存している。謗法を破折し、折伏を行じていくことが今、為すべき最も大切なことである」と甚深の御指南をあそばされ、御命題達成に向けての大前進を望まれた。
次に高野西日本決起大会運営委員長が決意に立たれ、御法主上人猊下並びに御隠尊上人猊下の大阪御下向に丁重なる御礼を述べた後、参加の僧俗に対し、両上人猊下の御指南を引いて、本門戒壇の大御本尊の御威光と両上人猊下の御高徳のもと諸天の加護を確信し、異体同心、堂々の折伏大前進をしていこうと呼びかけられた。
最後に会場が一体となって鼓笛隊・ブラスバンドの演奏で「唱えてゆこう妙法を」を大合唱し、閉会となった。
引き続き御僧侶、信徒代表と退場し、参加者は、スクリーンに映し出される地域ごとの退場指示に従って順次とどこおりなく会場の外へ出て、帰途についた。退場の間、ブラスバンド、鼓笛隊、コーラスが演奏や合唱を披露して参加者を見送った。
2月度広布唱題会の砌
これは、元日以来、ずっと申し上げておりますことでありますが、本年度は二つの目標を掲げて是非、頑張っていただきたいと思います。まず一つは、それぞれの講中で立てた本年度の誓願、なかんずく折伏はなんとしてでも達成をするということでございます。
もう一つが、明日、大阪の京セラドームで行われます「地涌倍増大結集推進決起大会」をなんとしてでも勝利するということであります。全国4カ所で決起大会が執り行われますが、すべての会場において完全勝利して、そして明年の21年の大佳節へ向かっていよいよ大折伏戦を展開していくということでございます。
これは『秀句十勝抄』という御書のなかに出ておりまして、一つには伝教大師の『依憑(えびょう)集』を引用しておっしゃっておるのでありますが、「讃(さん)ずる者は福を安明に積み、謗ずる者は罪を無間に開かん。然りと雖も信ずる者に於ては天鼓と為り、謗ずる者に於ては毒鼓と為る。信傍彼此決定て成仏せん」(御書1348ページ)と、このようにございます。
「讃ずる」というのは、はめるという意味でありますから、この御本尊様を讃仰し奉るということであります。この者は「福を安明に積」む。安明というのは、御書のなかに、「安明とは須弥山の名なり」(同791ページ)とありますので、仏様を讃仰し奉る者は須弥山の如くに功徳をたくさん積むことができるということです。また、「無間とは阿鼻の別名なり」(同ページ)とありますように、御本尊様を誹謗する者は「無間」すなわち阿鼻地獄に堕ちてしまうと、このようにおっしゃっているのであります。そして「然りと難も信ずる者に於ては天鼓と為り、謗ずる者に於ては毒鼓と為る」とおっしゃっております。
この天鼓というのはトウ利天の善法堂にあると言われておる太鼓でございまして、打たなくても自然に鳴ると言われているのであります。そして、これは聞く者をして悪を慎み、善を好み、勇気を奮い立たせる、これが天の太鼓、天鼓であります。これはまた仏様の声に譬えられているのであります。
この天鼓に対しまして、毒鼓というのは毒の太鼓であり、謗法の衆生に法華経を説き聞かせた場合に、たとえその者が反発する心を起こしたとしても、法華経に縁する故に必ず成仏の因になることを毒鼓の縁と言います。これは大般涅槃経に出ていることでありまして、大乗涅槃の教えを毒の太鼓に誓え、毒を塗った太鼓を打つと、これを聞く者は皆、死んでしまう。すなわち、この涅槃のお経を聞くと、心に思おうが思うまいが、皆すべて煩悩が滅せられると、こういうことの譬えに毒鼓の縁ということを言われるのであります。
今、末法におきましては、順縁の衆生よりも逆縁の衆生が多いわけでありますから、この逆縁、つまり毒鼓の縁を結んで、そして成仏せしめる、つまり三大秘法の南無妙法蓮華経を聞かせることが大事なのです。もちろん、なかなか相手は言うことを聞きません。それこそ我々に対して様々な誹謗中傷をする場合もあります。しかし、たとえ謗じても、つまりその者がこの法華経を謗じ、御本尊様を非難したとしても、この御本尊に縁することが尊いのでありまして、やがてそれは毒鼓の縁となって成仏をしていくということであります。天台大師はこの毒鼓を滅悪、つまり悪を滅することだと言われ、天鼓は生善、つまり善を生ずることに誓えております。
そこで最後の御文に「信傍彼此決定して成仏せん」とありますが、信ずる者も謗ずる者も、彼此、彼も此れもという意味ですが、決定して間違いなく成仏をすと、このように説いているのであります。要するに、信ずる者は順縁によって成仏をする。そしてまた、たとえ折伏を受けて誹謗する者があったとしても、その誹謗する者は毒鼓の縁、逆縁によって、両者共に必ず成仏を遂げることができると、このように説いているのであります。ですから折伏というのは、それこそ相手がどうであろうと、私達は下種結縁していくことが大事なのであります。そういう意味で、折伏ということを是非とも皆様方はお忘れなく、しっかりと行じていっていただきたいと思います。
どうぞ、そういう意味で明日の大会に参加なされる方々は、その意義をよく御存じあって、いよいよ御精進くださることをお祈りいたしまして、本日の挨拶といたします。
西日本決起大会に僧俗3万3017名が大結集
心配された前夜からの雪も小雨に変わり、午前7時から京セラドームに要員が集合し、準備に入った。9時半、入場が開始された。各地からの参加者は、当日午前3時過ぎに富士宮市内を出発した塔中坊支部のバスが午前10時に指定駐車場である鶴見緑地公園駐車場に到着し、地下鉄に乗り換えて会場に11時半過ぎに到着。また、参加支部の中で最も遠方である高知県からのバスは前夜に出発し、雪の影響で高速道路が使用できないため一般道路を通る等、西から東から多数の大型バスが、3カ所の指定駐車場、ドーム乗降所へ順次到着した。
第1部
第2部
閉会後、両上人猊下が退場口に進まれると「御法主日如上人猊下、ありがとうございました。御命題達成をお誓い致します」「御隠尊日顕上人猊下、ありがとうございました。いついつまでもお健やかに」と大書された二本の垂れ幕が降ろされ、両上人猊下はそれを御覧になられ、笑顔で御退場あそばされた。
平成20年2月2日 於 総本山客殿
本日は、総本山におきます2月度の広布唱題会に当たりまして、皆様方には深信の参加、まことに御苦労さまでございます。
折伏というのは、一切衆生救済の慈悲行であります。皆様方も御存じかと思いますけれども、「毒鼓(どっく)の縁」ということがあります。そしてもう一つは「天鼓」という話があります。これを合わせて「毒天二鼓」と言いまして、毒鼓と天鼓の二つがあるわけであります。
明日はいよいよ西日本の決起大会が開かれますが、このなかにも明日の大会に参加なされる方がいらっしゃるかと思います。明日の大会というのは「プレ大会」として開催するのであります。プレというのは「その前」という意味でありまして、宗門はすべての焦点を平成21年の御命題達成、いわゆる「地涌倍増」と「大結集」に焦点を当てて闘っているわけであります。これが言うなればメインとでも言いますか、中心であり、主であります。その前年に行われるので、プレ大会と言いますが、このプレ大会に我々がしっかりと集い、そして大勢の方が21年に向かって共に前進をしていく、これを完全勝利し、その歓喜・感動・勇気を胸に明年へ向かって大前進をしていくということでございます。