<4〜8面>
既に毎日2時間、3時間と唱題を行うことが日課となっている人もあろう。しかし、これまで時間を定めてやっていなかった者が、一日の中から時間を2時間生み出して百日間やり遂げるためには、まず先に唱題の時間を決め、残りで他のことをやり切るため、現在の生活を見直さなければならないことが必ず出てくる。助走として4月1日を前に始めた人たちも、生活時間の様々な組み替えをしたり、これまで時間をかけて行っていたことの中から不必要な部分を切り捨てたり、合理化したりと、工夫を迫られたことであろう。
唱題行が一日の中心になると、生活ががらりと変わる。時間の使い方だけではない。心が変わり、何事に取り組むにもその気になれる。日一日と家庭の中も変わる。一番の変化は、今まで曖昧だった誓願が、自らの中でくっきりと際立つこと。自らが唱えた御題目によって菩提心が育まれ、救うべき人が自分にはいることを思い出し、一日一日がいかに大事だったかを思い出す。自身の立てた折伏の誓願であり、御命題達成に邁進するとの誓いを思い出すのである。
指導教師のもと、講中挙げての唱題行である。この尊い御指南により、講中が大きく変わる。全体で励んでいこうという流れに身を置ける中、人間関係までも変わり、共に励む仲間やよきライバルが出てくる。
御法主上人猊下は、本年のように未曽有の記念事業が執り行われる時を、「こうした時には内外ともに必ず三障四魔をはじめ、あらゆる困難が我々の行く手を阻みます」(大白法761号)と断言せられ、己の欲望に負けて信心が疎(おろそ)かになったり、物事の道理が判らなくなって正しい信心を妨(さまた)げられたり、身近な人や権力者によって妨げられるようなことが出てくると御指南あそばされている。
他にも、組織の要として励んでいる人に病や家庭の事情といったことで手かせ足かせをかけたり、その動揺をもって講中に揺さぶりをかけよう等と、魔も必死である。そして、この障魔の起こってくるのが下種仏法である。
そこに御法主上人猊下が、「障魔が競い起きたときこそ、大難四力度、小難数を知れず、あらゆる難を身をもって乗りきられた大聖人の御一代の御化導を拝し、我らもまた、いかなる困難・障礙にも負けず、強盛に信心を貫きとおす覚悟を一人ひとりがしっかりと持つことが肝要」(同)と仰せのように、750億遍の唱題の功徳をもってあらゆる障魔を打ち破り、あと4カ月後に迫った7万5千名大結集総会の大成功をはじめ全講員による記念支部総登山、折伏誓願達成を推し進めていこう。
3月22日、シンガポールの開妙院において、創立1周年記念法要並びに法華講開妙院支部結成式が、午前10時半と午後3時からの2回に分けて盛大に行われた。これには、海外部長・漆畑行雄御尊師が出席されたほか、近隣の国々より御僧侶が御出席。また、シンガポール各地より1,900名の信徒が参集した。
法要は、初めに開妙院主管・滝川信雅御尊師の導師により献膳・読経・唱題と如法に奉修された。
式の部では、漆畑海外部長より指導教師である滝川主管に支部組織許可書が伝達され、さらに認証状と激励文が支部役員に手渡された。続いて滝川主管よりすべての役員に対して任命状が授与され、同時に法人役員の紹介が行われた。その後、コック・シャン・チュー、ヘルマン・リー・ヤン・リムの両副講頭により制作された開妙院支部結成に至るまでの経過をまとめたビデオが放映された。
ここで漆畑海外部長より祝辞が述べられた。その中で海外部長は法華講の名称の由来に因(ちな)み、「大聖人の仏法の上から、また日蓮正宗の歴史の上からもまことに意義深い『立正安国論』正義顕揚750年の記念すべき本年、伝統ある法華講衆の一員に名を連ねた皆様は、シンガポール日蓮正宗の広布の歴史の上に、また一人ひとりの信心の歴史の上に、まことに重要な深い意義を持つことになる。その深い意義を本日の喜びと共にしっかりと胸に刻み、今後は法華講衆の自覚も新たに正法の護持弘通に精進していただきたい(趣意)」と指導・激励された。
引き続き、シャー・ケン・ヒャン講頭より、力強い決意が述べられた後、指導教師である滝川主管より丁重な謝辞と講員を激励する挨拶が述べられ、参加した信徒一同はさらなる躍進を誓い合い、法要の一切が終了した。
シンガポールにおいては、台湾では年間5回の海外信徒総登山において、各500名の参加により総勢2,500名登山の誓願を立て、その準備が着々と進められており、このたの法華講組織の結成を機にシンガポール僧俗のさらなる躍進が期待される。
7万5千名大結集総会の完全大勝利を御祈念
海外信徒総登山会に向けて支部結成(シンガポール)、海外部長指導会(台湾)
●シンガポール法華講開妙院支部結成式