▼1999 |
SANTA CLAUS IS COMING
TO TOWN TRIO 64 / BILL EVANS (VERVE) |
★★★★ |
クリスマスアルバムではありませんが、 この中で"SANTA CLAUS IS COMING TO TOWN"を聴けます。 実にエヴァンスらしいスイングしないスイング感で(笑) グイグイ押してきます。 バックは、まだ若手だったポールモチアンとゲイリーピーコック。 特にモチアンのブラシュワークはエヴァンスと同質のリリシズムを ドラムで表現しているように思います。 少しそれますが、このアルバムの冒頭の曲"LITTLE LULU"は、 クリスマスソングではないんですけど、実に愛らしい曲。 アメリカの昔のアニメの主題歌なんだそうです。 難しい顔をした三人がこう云った曲を演奏してる姿を想像すると 何だか可笑しいですねぇ(笑)。 |
SANTA CLAUS IS COMING
TO TOWN WALTS FOR DEBBY / MONICA ZETTERLUND (PHILIPS) |
★★★★★ |
スウェーデンの歌姫モニカゼッテルンドがビルエヴァンスと 共演した名盤です。 「あれ?このアルバムにクリスマスソングなんて入ってたっけ?」 と思われた方はアナログ盤からの古いファンの方でしょう。さすが。 実はCD化された際に6曲が追加されて、その中に "サンタが街にやってきた"が入ってるんです。 しかも、しかも、しかも! それは、モニカの歌ではなくて、ビルエヴァンスの弾き語り! これには仰天しました。 スタジオの笑い声の中「いくよ。」とエヴァンスが唄い始めます。 全然イメージが違う〜! 声の高いボブドローって感じのコミカルな唄い方なんですよ。 ワンフレーズで止めたかと思ったら「じゃ、テイク2いこう」(笑)。 ピアノもかなりおふざけなフレーズが飛び出して来て 思わず聴いてる方まで吹き出してしまいます。 |
SLEIGH
RIDE HERB GELLER PLAYS / HERB GELLER (EMERCY) |
★★★ |
ウエストコーストの人気アルトサックス奏者ハーブゲラーの 名盤の中で一曲"そりすべり(SLEIGH RIDE)"を演ってます。 快速調でメロディを織り成す艶やかな彼のアルトは、 そりすべりの爽快感を感じさせてくれますね。 テーマを途中で転調させたのもアイデアですね。 夭折のピアニスト、奥さんのロレインゲラーの参加も貴重です。 |
SANTA CLAUS IS COMING
TO TOWN INTRODUCING PAUL BLEY / PAUL BLEY (DEBUT) |
★★★ |
ポールブレイのイントロデューシングアルバムで "サンタが街にやってきた"を演奏されています。 スタジオの契約時間が迫る中で録音されたのでしょう 「早くしろ、早くしろ。もう待てないぞ」って声から始まります(笑)。 ブレイのプレイはまだ初々しくて、バピッシュなフレーズですけど、 どこかただのスインギーなピアノとは違って聴こえます。 彼独特のやや念を押すようなタッチが面白いですね。 |
CHRISTMAS DREAM MICHEL PETRUCCIANI / MICHEL PETRUCCIANI (OWL) |
★★★★★ |
今は亡きペトルチアーニの初リーダー作。 クリスマスアルバムではありませんが、 一曲だけアルドロマーノのオリジナルで "CHRISTMAS DREAMS"って曲を演奏しております。 ペトルチアーニのガラスより透明で切り口の鋭いピアノには、 クリスマスソングが良く似合いますね。 生きていたらそのうちクリスマスアルバムも出してたのでは? そう思うとなんだかとっても残念です。 |
CHRISTMAS TIME IS HERE CHARLIE BROWN HOLIDAY HITS / VINCE GUARALDI (FANTASY) |
★★★ |
ヴィンスグァラルディのスヌーピーものです。 有名な「CHARLIE BROWN CHRISTMAS/(FANTASY)」と 「A BOY NAMED CHARLIE BROWN/(FANTASY)」からの抜粋と 未発表の9曲を加えて作ったアルバムです。 クリスマス関係は"CHRISTMAS TIME IS HERE"だけですけど、 全体的にハッピーフィーリング溢れる楽しいアルバムです。 ジャケットも可愛いですしね。 でも音質はそんなに良くないですから予めご了承を。 |
CHRISTMAS TIME IS HERE HAPPY ANNIVERSARY,CHARLIE BROWN / VARIOUS ARTISTS (GRP) |
★★★★ |
チャーリーブラウンの生誕40周年記念で企画されたアルバム。 ヴィンスグァラルディの曲をGRPの錚々たるメンバーが演奏。 その中でもうポピュラーなクリスマスソングとして有名な "CHRISTMAS TIME IS HERE"をパティオースチンが唄ってます。 尚、GRPクリスマスコレクションのVOL.2でも同じテイクが 収められています。 クリスマスソングではありませんが、ここで演奏されている "LINUS&LUCY"がホントに良い曲です。 ヴィンスグァラルディ自身のピアノトリオ演奏ってのもありますが、 デヴィッドベノワのこのテイクが実に色鮮やかで楽しいです。 |
▼2000 |
CHRISTMAS TIME IS HERE HERE TO YOU,CHARLIE BROWN:5O GREAT YEARS! / DEVID BENOIT (GRP) |
★★★★ |
上に挙げたのがチャーリブラウン生誕40周年記念なら これが生誕50周年記念アルバムであります。 そしてピーナッツの生みの親であるチャールズシュルツの 追悼アルバムの様な形となりました。 40周年の時のハマリ曲"LINUS&LUCY"を冒頭に ヴィンスグァラルディの作品と自分のオリジナルを交えて 大好きなピーナッツの世界を描いています。 当然"CHRISTMAS TIME IS HERE"も演奏しています。 ヴォーカルゲストとしてTAKE6を加えて美しいナンバーに。 |
WHITE CHRISTMAS THE COMPLETE LIVE PERFORMANCES ON SAVOY / CHARLIE PARKER (SAVOY) ※これはボックスモノです。 |
★★★ |
パーカーが"WHITE CHRISTMAS"を演奏しております。 1948年のクリスマスの夜のライヴです。 メンバーはパーカー、ケニードーハム、アルヘイグ、 トミーポッター、そしてマックスローチと云う顔ぶれ。 時代が時代だけに録音状態は良くないですが、 パーカーのクリスマスソングが聴けると云うだけで ステキな事ではありませんか。 180くらいのテンポでアドリブたっぷりの 立派なバップに仕上げているのが嬉しい。 |
WINTER WONDERLAND THE COMPLETE SONNY ROLLONS RCA VICTOR RECORDINGS / SONNY ROLLINS (RCA) ※これはボックスモノです。 |
★★ |
パーカーに引き続きロリンズを。 もともとどのアルバムに収録されていたのかわかりませんが "WINTER WONDERLAND"を演っています。 メンバーはボブクランショウ、ミッキーロッカー、 ハービーハンコックです。 RCA時代のロリンズなのであまりしまりがないです(笑)。 ソロの受け渡しも相変らず気まぐれで AABAのラストのAでおもむろに吹くのを止めたので ハンコックがソロを弾き始めたら、 4小節後にはまた吹き始めております。 それに慌てたリズム隊がBメロに入りかけて 何がなんだかわからない8小節を経て 強引にラストのAのテーマをロリンズが吹いて終り。 ボロボロの演奏であります。 それがまたロリンズらしいとも云えるんですが(笑)。 |
WHITE CHRISTMAS STRUCTURALLY SOUND / BOKKER ERVIN (BLUE NOTE) |
★★★ |
B級テナーの最高峰、ブッカーアーヴィンの 真っ黒な"WHITE CHRISTMAS"です(笑)。 リイシュー企画で陽の目を見ました。 相変らず投げやりに語尾の下がるフレーズで 良くも悪しくもいつもと変わらないなぁ…。 それが嬉しいと思うのは私の様な一部のファンだけ?(笑) メンバーはジョンヒックス、レッドミッチェル、 レニーマクブラウン。 いつもと違うアーシーな夜を過ごしたい時にお薦め。 「ダウントゥーアースな君に乾杯!」などと シャレこんでみては、って何のこっちゃ(笑)。 |
THE CHRISTMAS SONG A PRAYER BEFORE DAWN / PHAROAH SANDERS (EVIDENCE) |
★★ |
今度はファラオの"THE
CHRISTMAS SONG"です。 彼の場合、ドシャメシャな時もあれば、 優しい時もあるのでコワゴワ聴いてみたところ、 後者だったので安心&拍子抜けしました(笑)。 ウィリアムヘンダーソンのピアノ&シンセストリングスで テーマだけを吹いています。 アドリブパートも欲しかったなぁ…。 少しサラリとしすぎてファラオらしくないぞぉ。 エンディングでさりげなく"MY FAVORITE THINGS"を メジャーキーで引用したりしております。 |
CHRISTMAS SONG WHY REALLY / BASE LINE (CHALLANGE) |
★★★ |
ベースラインと云うユニット名になっておりますが、 実質はハインヴァンデゲインのリーダーアルバム。 ジョンアバクロンビー、ジョーラバーバラとのユニットで 1曲だけディーディーブリッジウォーターがゲスト参加。 演ってるクリスマスソングは"CHRISTMAS SONG"。 "THE"がついていない事に注意してください。 これは彼のオリジナル曲なのでした。 微塵もクリスマスのハッピーさを感じさせない ダークな曲で、ジョンアバ大活躍モード(笑)。 これがなぜクリスマスソングなのか良くわかりません。 演奏としては刺激的で骨太なモノ。聴き応えあり。 |
CHRISTMAS '78 DEVOTION / BOB MOSES (SOUL NOTE) |
★★★ |
ドラムのボブモーゼスの1979年のリーダーアルバムから オリジナルなクリスマスソングをもう一枚。 メンバーは日野皓正、デイヴリーブマン、 スティーヴキューン、スティーヴスワロウと超豪華。 これまたクリスマスらしくない演奏ですが、 聴き応えのある正統派ジャズであります。 |
AT THE CHRISTMAS BALL DREAMLAND / MADELEINE PEYROUX (ATLANTIC) ※但し日本盤のみのボーナストラック |
★★ |
知らない曲だったのでオリジナルだと思ってたら この曲、結構古いクリスマスソングなのでした。 古くはベッシースミスなんかも唄ってるらしい。 さてこのマデリーンペルーって女性ヴォーカルですが、 ビリーホリデイに影響を受けているのがモロにわかる オールドスタイルな人です。 ストリート出身と云う経歴が面白い。 ジャズ一辺倒と云うアルバムではありませんが、 参加ミュージシャンがなぜか凄い。 ジェームスカーター、マーカスプリントアップ、 レジーナカーター、サイラスチェスナットetc.…。 "AT THE CHRISTMAS BALL"では、 ハープシコードとエレキギターとベースマリンバの カントリー的な響きに、彼女のヴォーカルが乗っかり、 古き良きアメリカの時代へタイムスリップしたかの様。 |
HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE
CHRISTMAS THE SONDS REMAIN THE SAME/ DOCTOR 3 (V.V.J.) |
★★★ |
DOCTOR
3と云うユニット名のヨーロッパ系のピアノトリオ。 DANILO REA(PF),ENZO PIETROPAOLI(B), FABRIZIO SFERRA(DS)と云う読めない面々(笑)。 CD全11トラックのうち6曲がメドレーと云う面白いアルバムです。 その中で取り上げられているクリスマスソングが "HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS"。 どうせならこれもメドレーで演ってくれたら面白かったのにー。 スタンダードをリハーモナイズして演奏してるのが多い中、 この曲は比較的ストレートな解釈をしております。 これまたもっといぢくってくれたら面白かったのにー。 |
SANTA CLAUS IS COMING TO TOWN INSIGHTS / DADO MORONI (JAZZ FOCUS) |
★★ |
ヨーロッパ系でもう一枚。ダドモローニです。 この人は面白いピアニストですねぇ。 俗に云うエヴァンス系のテンションの高い演奏もするし、 ピーターソンライクな弾きまくりフレーズも聴かせます。 テーマは色々工夫を凝らしたヴォイシングをしておりますが アドリブに入るといきなり唸りながらスインギーな展開へ。 …なにやら器用貧乏と云う言葉が頭に浮かんできます(笑)。 |
SLEIGH RIDE ROUND TRIP / RALPH MOORE (RESERVOIR) |
★☆ |
"そりすべり"はクリスマスアルバムには良く入ってますが 厳密にはクリスマスソングと云うより、 ウインターソングと云う事になるのでしょうか。 ここではラルフムーアの演奏を見つけたので紹介します。 メンバーはブライアンリンチ、ケヴィンユーバンクス、 ベニーグリーン、ルファスリード、ケニーワシントンと もっともなメンバーの顔合わせとなっております。 フロント2管によるテーマの掛け合いがあって、 ソロ廻しがあって…、と元気も捻りもあまりない演奏です。 |
LET IT SNOW WEATHER IN A JAZZ VINE / JIMMY RAWLES (V.S.O.P) |
★★★ |
この曲もクリスマス周辺ソングですね。 正しくは"LET IT SNOW!LET IT SNOW!LET IT SNOW!"の筈。 「雪やこんこん、霰やこんこん。」みたいなモンですか。 ジミーロウルズのこのアルバム、タイトルからも分かる様に お天気に関する曲を集めたと云う面白い企画です。 "THE WIND AND RAIN IN YOUR HAIR"とか "THE BREEZE AND I"とか"WHEN THE SUN COMES OUT"etc.…、 風とか雨とか太陽な曲が並んでいます。 メンバーはジミーロウルズ、ビルホルマン、ハーブゲラー、 リーカッツマン、メルルイスらウエストコースト系の人々。 アンサンブルを聴かせるスマートな演奏であります。 |
SANTA CLAUS IS COMING TO TOWN MY STANDARD / PAUL BLAY (STEEPLE CHASE) |
★★★★ |
先に挙げたイントロデューシングアルバムでも この曲を演っておりましたが、長い年月を経て、 1985年のアルバムでも再び取り上げてます。 「MY STANDARD」のA面1曲目で演ってるって事は よほど思い入れのある曲なんでしょうね。 今回はケツカッチンで急かされる事もなく 落ち着いてブレイらしい演奏を聴かせてくれております(笑)。 ベースはジャスパーランドガード、ドラムはビリーハート。 |
A SONG FOR CHRISTMAS A PIANO FOR ALL SEASONS / KEVIN GIBBS (CLARITY RECORDINGS) |
★★★ |
ケヴィンギブスってピアニストのアルバム。 春夏秋冬、それぞれの季節の曲を3局づつ取り上げて 四季のうつろいを描くと云うアイデアが面白いですね。 アルバムの最後にクリスマスソングが取り上げられています。 ピアノ1本で三人のヴォーカリストがラフな感じで唄い合ってます。 なんかホームパーティで気楽に唄ってるような感じです。 話は逸れますが、このアルバムには、私がちょっと気にしてる ケリーグレイってヴォーカリストが参加してるんですよね。 "SUMMERTIME"と"WHERE DID THE SUMMER GO?"を唄ってます。 クリスマスアルバムを探してて、ちょっと嬉しい見つけモノをしました。 |
LET IT SNOW,LET IT SNOW,LET
IT SNOW THE CHRISTMAS WALTZ CELEBRATES THE MUSIC OF JULE STYNE / ROSS TOMPKINS (PROGRESSIVE) |
★★★ |
ジュールステインの曲を取り上げたロストンプキンスの ピアノソロアルバムの中で2曲のクリスマスソングを発見。 どちらの曲も美しいメロディを活かして、 ルバート気味にゆったりと演奏しています。 |
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etc. |