1995.12 イタリア・ギリシャ1

3年ぶりの母との海外旅行先は、
ちょっと、遠くへとヨーロッパへ。
一日目は、正午に成田発、パリ乗り継ぎで、ローマへ。
ローマへ着いたのは、夜の8時半。
8時間の時差があるので、感覚的には、夜中というか明け方?
つまり、徹夜明けのような気分なので、
早く、ホテルへ行って、眠らなければ、
翌日からの行動に響きそうだと思っているのに、
ホテルへ向かうバスが、なかなか、発車しない。。。
なんと、同じツアーのお客さんの荷物が、
別の飛行機で、よその国へ行ってしまったらしく、
その手続きに、手間取っていたらしい。
いやー、これは、困りますよねェー。
着替えも何もなくて、しかも、女性。
こればっかりは、自分達で注意のしようがないですからねェ。
さて、翌日は、ローマの市内観光。

まずは、世界最小の独立国家、ヴァティカン市国の
サンピエトロ寺院写真)へ。

カトリックの総本山、世界最大の教会です。
建築家ブラマンチが起工し、ラファエロ、ミケランジェロに受け継がれて1626年に完成。

ルネサンス様式の外観も素晴らしければ、
一歩中に、足を踏み入れると、その広さ、豪華な装飾と大天蓋に、ただただ、圧倒されるばかり。


それから、古代ローマ遺跡で、
最大のコロッセオ(写真・内部)。
1世紀に建てられた円形野外劇場。
かつては、この中で、剣闘士同士や、剣闘士と動物との闘技が行われていたところです。

その隣には、コンスタンティヌス帝の凱旋門
映画「ベン・ハー」でも有名な大競技場チルコ・マッシモの見える、
ローマ発祥の地とされているパラティーノの丘

ローマのシンボルと言えば、やっはり、ここ。
トレビの泉(写真
1762年に作られた、ローマで一番大きな噴水です。

後ろ向きにコインを投げ入れると、
再びこの地に帰って来るという言い伝えを守り、
母と私も、もちろん、実行!

果たして、その願いが叶うのは、何年後?

さて、ちょっと、休憩でもしようと、通りがかりに入ったカフェが、
なんとカフェ・グレコ。そう、ゲーテ、パイロン、イプセンなど、
数多くの芸術家に愛された伝統あるカフェ。
滞在中に、一度は行きたいと思っていただけに、ラッキー!
おいしいカプチーノを飲んで、コンドッティ通りへ。
数々の一流ブランド専門ブティックが並ぶ、ファッションの通り。
ただし、ご注意を。
イタリアでは、午後のお昼休みを、たーっぷり取るので、
1時から3時、4時までお休みの店が、たくさんあります。
ま、ブランド物を買うつもりのない私達には、
あまり影響は、なかったのですが。
一応、有名な通りは、歩いてみたいじゃないですか。あははっ
で、本来の目的地スペイン広場へ向かっているはずが、
なんと、出て来たのは、トレビの泉!
「おおーっ、言い伝えは、本当だった」!?
なーんて、方向音痴を、笑ってごまかしたりて。
あははっ、願いが叶うには、ちょいと早すぎますよネ。
その後、無事、スペイン広場へも辿り着きましたが、
「ローマの休日」で、おなじみの階段は、工事中で上がれず、
噴水を眺めただけでした。
さて、翌日は、オプショナルツアーの、ナポリ、ポンペイ観光。
「ナポリを見て死ね」のことわざ通りの、美しい町並みを眺め、
レストランでは、陽気で、明るいウェイターさんたちと、
楽しい食事タイムを過ごし、ポンペイへ。

ポンペイは、ベスビオ山の大噴火で、
79年に火山灰の下に埋没してしまった、古代都市です。
約2000年前の町並みが、
そのまま発掘されたポンペイの遺跡
かつての繁栄ぶりを偲ばせる豪商の邸宅、
フレスコ画などの装飾品、
喫茶店、パン屋、外科医などの家、
円形劇場、共同浴場など、
いかに、この町の文明が発達していたかが、
はっきりと、伺えます。
写真は、アポロ神殿の跡です。

そして、翌日、ローマ最後の一日は、
やっぱ、ローマに来たからには、絶対行かなければと、
「ローマの休日」で有名な真実の口写真)を目指す。
まず、ホテルからタクシーで行ったのですが、車を降りて、あたりを見渡しても、
それらしき、建物は見えず、きっと観光客がたくさんいて、
その人達の流れに着いて行けば大丈夫だと思っていたのに、
観光客らしき人の姿も見えず。。。(時間が早かった?)

現地の人を見つけて、旅行前に覚えたイタリア語で尋ねても、
何もなさそうな所を指差さすばかり。。。
私のイタリア語は、通じなかったのか?と不安になりつつ進むと、ありました!
とっても、質素な一角に、ひっそりと。さっそく、記念撮影。
正直な私達は、口から手が抜けなくなることもなく(?)、
再び、ローマの町を歩き出す。

かつてのロ−マ帝国の面影をそのまま残したフォロ・ロマーノの遺跡、
かつては歴代法皇の夏の住まいだったクィリナーレ宮殿
ベネチア広場にある、イタリア統一を成し遂げたエマヌエレ2世の記念堂
ミケランジェロの設計であるカンピトリオ広場
市庁舎、博物館、コンセルバトーリ宮殿のなどなど。

いやー、ほんとに、歩いた、歩いた。
地図で見ると「ふむふむ、この建物の隣が、目的地ね」
などと簡単に考えたのが、あさはかでした。
その一つ、一つの建物が、あまりにも巨大すぎて、
歩けども、歩けども、目的地にたどり着けないこと、しばしば。
でも、数々の遺跡は、タイムマシンで、
古代ローマの世界に、入り込んだような気分になり、
疲れも忘れて、夢の中を散策しているようでした。

そして、さらに、タイムマシンは、神話の世界へと発進するのです。


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