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 第6章 沖縄県南大東島 太平洋上の離島(2001年 1月)
     05.那覇02 いきなり暗雲

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☆これまでの旅☆
いきなり、思い立ってやってきた沖縄県。いきなり適当のわりには、船がちょ
っと揺れた程度でアクシデントもなく、旅はどんどん進んでいく。さがす必要
もなく宿が見つかり、さあさあ、ひさしぶりの国際通りへ行ってみよう。
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●いきなり暗雲1 なんとフェリーが!

 那覇から南大東島へはフェリーで行く予定だ。それはお金が無いという事情
もあるが、それよりもクレーン上陸をしたいからだった。
 予定では1月16日のフェリーで那覇を出港、翌17日に南大東島に着くことに
なっていた。しかし、宿に落ち着いてから船会社に電話をすると、なんと予約
がいっぱいだという。
 予定していた16日のフェリーが、危険物を運ぶということ12名しか乗れず、
キャンセル待ちがすでに26人。予定外の事態にちょっと考えないといけない。

●いきなり暗雲2 A&Wが!

 26人のキャンセル待ちを悩んでいてもしかたがない。旅にアクシデントはつ
きもの。それを知恵と勇気でどのようにクリアーするのかが、旅の楽しさでも
ある。
 さあ、A&Wの名物のルートビアを飲みながら、ゆっくりと予定を立てよう。
ということで宿からも近い国際通りを目指した。
 簡単に説明しておくと、A&Wというのは「エンダー」と呼ばれるアメリカ
のハンバーガーチェーンで、日本にある店のほぼ100%が沖縄県にある。おそら
くは、戦後のアメリカ統治時代に沖縄にやってきてものだろう。そのため、本
土からの旅行者にとって「沖縄の味」のひとつになっている。
 ひさしぶりに沖縄のA&Wが食べれるとうきうきしながら国際通りについて
みると、無い。A&Wがないのだ。

○ようこそA&Wホームページへ

●消えた国際ショッピングセンター

 いや、A&Wだけが無いのではない。テナントとして入っていた国際ショッ
ピングセンターそのものが無いのだ。そこは更地になっている。
 楽しみにしていたA&Wの国際通り店は、ショッピングセンターと運命を供
にしたようだ。ものすごく、残念だ。これでぼくの国際通りライフはつまらな
いものになることが決定した。
 国際通にはマクドナルドやモスバーガー、ロッテリアはあるが、外国ならと
もかく、ここは同じ日本だ。別に食べる必要は無い。だから、A&Wに行きた
かったのだ。
 しかし、このままあきらめるのもおもしろくない。電話ボックスの電話帳で
探してみた。あったのは、那覇では古波蔵と金城と松山の3店。松山なら歩い
ていけそうだ。
 ところが、松山のA&Wも無かった。電話帳の発行以後につぶれたようだ。
なんてことだ。
 ぼくはA&Wが好きなのだが、沖縄人のYHさんが言うには、ぼくのような
A&W好きは沖縄でも少数派に属するという。その理由は、名物の飲み物であ
るルートビアの味が癖があるのだ。
 ルートビアに味がよく似た飲み物にサスケやドクターペッパーなどがあるが、
好きと言う人は少数派だ。十分理解できる。

●これが決定! だと思う

 ということで、もしかして、地域限定メ二ューでも? と、無色に近いほど
の淡い思いで入ったマクドナルドで、色々予定と考えた。もちろん、沖縄限定
メニューなど無い。食べたのはサーモンムニエルのMMバリューセット。
 なぜか、ケチャップをくれた。多分、ポテト用だろうか、わからない。この
中国やタイでは当たり前のアジアンなサービスは、もしかして沖縄限定だろう
か。
 さて、南大東島行きについてだが、手持ちの情報で考えてみる。16日の次の
船便は22日、6日後だ。その間の那覇の滞在費は、交通機関を使わず、お金の
かかる観光をしないという条件で、ほぼ那覇から南大東島への航空料金と同じ。
今回の旅の目的は、南大東島だ。となると、選ぶ方は決まっている。
 一応、船の方にキャンセル待ちを入れたが、これは「もしかしたら」という
程度のもので、飛行機で行くことにした。負けおしみではないが、50人ものれ
ない小さなプロペラ機にも乗りたかったのだ。
 飛行機は船とちがって毎日ある。どうせ行くなら早く行こう。これで南大東
島の滞在日数も長くなる。
 どうせ島へ渡るのが2日遅れたのだから、北大東島へも渡ろうか、などと考
えていた。

●いきなり暗雲3 次は飛行機が!

 飛行機で行くと決めたのだから、次は飛行機の予約だ。
 すぐにでも飛行機で渡ろうと思っていたのだが、とれたのは18日、乗るつも
りだったフェリーの2日後だ。これでは飛行機で南大東島へ行くメリットが減
ってしまう。
 しかし、早く行けないのだからしかたがない。とりあえず、キャンセル待ち
を入れて、18日の午前便を予約した。
 実は、この席は最後のひとつだったので、旅の神に見放されたのか救われた
のか微妙なところだ。
 とにかく、南大東島への便は確保した。あとは天候次第。今のところ、天気
予報では、問題なさそうだ。
 結局、色々計算したところ、南大東島には18日から26日まで滞在しようと思
う。島では、YHさんの家にやっかいになりつつも、数日で民宿に移ろうと思
っていたが、予定外の出費のために間違いなくYHさんに世話になる日数が増
えるだろう。
 那覇から南大東島への航空チケットは、旅行代理店で買っても定価の22,130
円だが、ディス力ウントチケットを売ってる店はあるのだろうか。
 行き当たりばったりでやってきて、思わぬ状況に予定が変わってきたが、旅
とはそういうものだ。
 参考までに大阪と沖縄の往復は、2泊のユースの無料宿泊が付いた3日かか
るフェリーで往復2万5千円ほど。正規運賃よりも8千円くらい安かっただろ
うか。
 それから、大阪から飛行機の往復料金はディスカウントで5万円ほど。しか
し、こっちで買うと那覇から大阪の片道が1万円。なぜこれほども差がでるの
だろうか。ぼくにはわからない。

●つづく●
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