□□□□▲旅のフィールド〈メモ〉▼モバイル▲□□□□□□□□□□□□□ No.151 中国山東省2003―07.なんとか中国に到着 ◇◇◇◇▼旅のフィールド〈メモ〉▲モバイル▼◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ ―――――//―――――――――――――――――――――――//――――― ■10月10〜13日 ●出発したが 無事、予定よりちょっと早めに10月10日11時35分、燕京号は神戸港の岸壁を 離れた。 以後、明石海峡大橋、瀬戸大橋、来島海峡大橋、そして関門海峡とほぼ予定 通りに航行、日本海、黄海に入ってもほとんど揺れないという快適な航海だっ た。 以前の北京行きでも見た海の黄色いなぞの帯も越え、いよいよ山東半島にさ しかかろうとするとき、急に船が揺れ始めた。 翌朝12日、船は動いていなかった。時折錨を下ろし、引き上げても人間が歩 くような速度でしか進まない。 情報によると、*烟台沖にいるという。なんでも、天津新港まで通常なら8時 間ほどの距離だという。 船が進まないのは、強風のため。実際、甲板に出てみると、船が走っている ときよりも強い風が吹いている。これで前進すれば、確かに危ないかもしれな い。実際、この日は烟台でも強い風が吹いていたという。 その後、横からの波のうねりを受けて船が大きく傾くこともたびたび、船内 ではイスや灰皿が倒れ、植木鉢も割れ、陶器が割れる音が船内に響くこともあ った。 もちろん、乗客の多くは船室にこもり、時折トイレに駆け込む姿が見られた。 しかし、今まで船で戻したことの無いぼくは、無事乗り切った。 その後、1日遅れの13日朝、船は意を決したかのように進み始めた。風はか なり弱くなっている。しかし、うねりがひどくなった。このときが一番ひどい 揺れだったが、ぼくは昼食を抜くことで乗り切った。 *烟:煙 ●ビザ情報 中国に入港する日本人に対して、今年の9月から15日以内の滞在は原則ビザ が不要となった。しかし、こうなると逆に16日以上の滞在の場合のビザがどう なるの下記になるところだ。 日本国内での取得については、今までと変わることは無かったが、中国に入 港してからのことが気になる。 この燕京号をはじめ、日本と中国を結ぶ貨客船は、船内ビザ取得というサー ビスを行っていた。 燕京号も今までどおり船内ビザを取得できるとアナウンスしている。しかし、 船内ではその旨の指示が無かったのだ。 ぼくはあらかじめビザを取得していたのでかまわないが、船内ビザを取得し ようと思っていた人は気になって聞きに行った。その結果を総合するとこうだ。 中国にビザ無しで入国後、公安に行けば2〜300元、30分ほどで30日のビザが 取得できるという。 公安に行く手間さえ省けば、事実上その場でビザがもらえるのだ。しかし、 中央と地方の差が大きいのが中国。どこの公安でもできるのか気になる。 はじめは、どこでもといっていたのが、質問するうちに、北京や天津となり、 最後は天津なら確実となった。 ともかく、電話での問い合わせやホームページパンフレットでも船内ビザを 扱っているといっているのに、結局は受け付けなかったということから、少な くとも天津の公安ではビザは発行してくれそうな感じだ。 実際、今回は、ビザ発行手続きをしてくれるCTISの職員と思える人は見 かけなかった。 ●遅い入港、ホテル探し そして、船が進み始めると同時に発表された入港時間18時半よりも遅く、19 時前にやっと天津新港に接岸した。接岸といってもすぐに降りれるわけではな い。税関などの検査を受ける必要がある。ぼくたちが降りれたのは、それから 30分近く過ぎてからだった。 入国審査の建物まで歩いても数分の距離なのだが、どういうわけか、いつも バスで送られる。謎だ。 入国審査後に荷物のX線検査があったのが珍しいが、それよりも気になるの はホテルだ。 14時入港の場合は、天津市街か、場合によっては北京まで行こう思っていた のだが、こうなると港のある塘沽(タングゥ)で泊まるしかないだろう。港か ら、塘沽の駅までのバスももう無いらしい。 幸い『地球の歩き方』にはここにもホテルがあるということが載っているの で、探すことにした。 多くの日本人や中国人は、知り合いなどが車で迎えに来ている中、宿探しの 日本人はぼくを含めて3人いた。これだけいるといろいろと心強い。 夜の中国の町は薄暗いが、天津新港のある塘沽はとても暗い。一人ならかな り心細くなるのではないだろうか。 北京版の「歩き方」の通りに線路を越えるといくつも建物がある。しかし、 どれも暗くて開いているのかどうかわからない。にもかかわらず、ディスコが あったりとよくわからない。 招待所がいくつかあるが、基本的に外国人は泊まれない。 ●天津新港国際海員倶楽部★★ そうこうしているうちに北京版に載っている國際海員倶樂部があったので飛 び込む。 明かりがついていて、広いロビーだが、だれもいない。広いだけにさびしく 感じる。フロントには女性がいたので、中国語で切り出してみた。 すると、あっさりと部屋は空いているという。値段を聞くとトリプルで180元 (約2500円)。一人頭60(約840円)元だ。時間も遅いので、誰も依存は無いよ うだ。即決。 ただし、中国のホテルではデポジットがあるので、それ込みで支払いは200元 (約2800円)。チェックアウトのときに20元(約280元)戻ってくる。 中国のホームページなどを見ると2ツ星にもなっているので、部屋は広い。 ただし、すすけているが。熱いというほどではないがシャワーもある。ベッド も異様にスプリングがきいている。 とりあえず、ぼくたちは荷を解き、近所で見かけた食堂に入るが、時間が遅 いためご飯が無いという。もうややこしいものを選ぶのもめんどくさいので、 豚肉の水餃子1斤(500グラム)15元(約210円)を3人で食べてホテルに戻っ た。 もともとが個人旅行の3人組だ。翌朝ばばらばらで出発した。 ○天津新港国際海員倶楽部 ◇中華網 ◇天津政務網 ※中国の通貨「元」の日本円への換算は、旅行中の私の両替率の平均から概算 しています。 1元=約14円(2003年10月10日現在) ○別の燕京号の旅(2001年) 旅のフィールドノートから「歴史悠久の北京」 ●つづく● Copyright(C), Taki 2003 □□□□▲旅のフィールド〈メモ〉▼□□□□□□□□□□□□□□□□□□ |