瀬戸中央自動車道経由で倉敷へ


瀬戸中央自動車道路は日本で最初に国立公園に指定された瀬戸内海の優美な多島海の真ん中を通る、道路と鉄道の併用ルートです。
本州四国連絡橋3ルートの先陣をきり、昭和63年に開通しました。

ルートは岡山県都窪郡早島町の山陽自動車道早島ICから香川県坂出市の高松自動車道坂出ICを結ぶ道路37.3kmで、
橋梁部分は、上部に瀬戸中央自動車道が走り、下部に本四備讃線が通る2階建構造になっている。

海峡部9.4kmに架かる下津井瀬戸大橋、櫃石島橋、岩黒島橋、与島橋、北備讃瀬戸大橋、南備讃瀬戸大橋の6橋を総称して瀬戸大橋と呼ばれている。

与島PA

倉敷国際ホテル

倉敷市の観光地美観地区の真ん中にあるレトロ調な雰囲気のホテルで、大原美術館に隣接している。
倉敷の迎賓館として建てられたこのホテルのロビーの吹き抜けに、板画家の棟方志功さんの作品「大世界の柵<坤>‐人類より神々へ‐」があります。

倉敷国際ホテル

ホテルロビー

「大世界の柵<坤>-人類より神々へ-」

棟方志功さんを支援していた大原総一郎氏の依頼によって、1963年このホテルのために制作されたもので、
幅13.5m・高さ2.4m(72枚の版木)、棟方氏が手掛けた作品の中でもっとも大きく、木版画としては世界最大の大作です。


製作当初は「乾抻頌-人類より神々へ-」という作品名でしたが、
1969年、この版画の版木の裏面を使い、大阪万国博覧会の日本民藝館に展示した
「大世界の柵<乾>-神々より人類へ-」
という作品を制作したことから後「坤(こん)の柵」に改名されたという逸話も残されているとのこと。

「坤(こん)の柵」、「乾(けん)の柵」合わせると全長 26mの大作で、
彫られているのは女性と赤ん坊、幼い子ども、生き物たちで、黒面で表された女性の身体は力強く、大地と宇宙そのものに見える。
棟方志功は極度の近視で、板を彫るときに顔が板にくっつくほどの至近距離で制作していたとのこと。
 
作品はベートーベンの第九、情熱、皇帝等の韻律を裸体の中に響かせ、神々の芸術への讃歌を版画化したと言われています。
また、1959年、ニューヨーク近代美術館で見たピカソの「ゲルニカ」を見た感動をモチーフに作ったとも言われています。
しかし、ピカソのゲルニカは戦争への怒りから生まれ死と恐怖が色濃く感じられ絶望すら感じられる作品になっているが
棟方氏の作品は、女性達が、子ども達を産み、育てる姿があるため逆に生命を讃える、非常に希望あふれる作品になっています。

                              以上ホテル説明員の解説から)

倉敷川畔

倉敷川周辺の地域は江戸時代に港町として栄え、この地域に物資を運んでくる運河として利用されていました。
その後、周辺の開拓が進み、船による運搬も制限されるようになり1959年に児島湾締切堤防が作られてから
倉敷川は運河として利用されなくなり、機能を失います。
昭和43年に観光ブームがきっかけとなり、倉敷川の整備が行われ、昭和54年には倉敷川畔が重要伝統的建造物群保存地区に指定されました。
現在も江戸時代からの風情を残し、橋や船着場などは様々な形で残されています。

             亀遊亭

 倉敷国際ホテル直営のステーキレストラン「亀遊亭」は、美観地区倉敷川沿い大原美術館の斜め向かいに建つ、明治42年の建物を利用した情緒あふれるレストランです。

 店内は歴史を感じる落ち着いた雰囲気を醸し出していて、中央に掲げてある「亀遊」の書は日本を代表する版画家棟方志功の作品です。

 料理は倉敷国際ホテルで修行したシェフが腕をふるってくれます。 シェフお薦めのステーキディナーは絶品。
お得です。

川畔の街路灯

白鳥が!

夜桜満開

名画家の名前にあやかって

CMロケ??

             雁木
倉敷川を利用した輸送が盛んであった江戸時代、舟から荷揚げ、荷下ろしをするため据られていました。江戸時代に築かれたとされるものは美観地区内に7基あり、伝統的建造物保存地区の工作物として指定されています。

倉敷館(観光案内所)
        手こぎ遊覧船と中橋
明治10年に石橋に架け替えられて今に至る。 橋げたが一枚石の太鼓橋でアーチ状に設計されており、下に船が通れるようにと配れています。

大原美術館イブニングツアー

美術館閉館後、クリスタルハート貸切で学芸員と語り合いながら作品を鑑賞する「イブニングツアー」に参加しました。



館内は撮影禁止ですので、以下は美術館HP(http://www.ohara.or.jp/201001/jp/index.html)からの引用です。

「受胎告知」

エル・グレコ(1541-1614)

聖母マリアが、天使ガブリエルからキリストの受胎を告げられる場面が描かれています。天使が左手に持つのは、マリアの純潔を象徴する白百合の花。中央に舞い降りているのは、聖霊の象徴の鳩です。

「かぐわしき大地」

ポール・ゴーギャン(1848-1903)

この「かぐわしき大地」は、第1回目のタヒチ滞在時に描かれました。ゴーギャンは自らの私記の中に、この作品について美術評論家ドラローシュが書いた文章を引用しています。

「幻想的な果樹園。その誘惑的な植物群がエデンの園のイヴの欲情をそそる。彼女の腕がおそるおそる伸びて悪の花を摘もうとし、いっぽう怪鳥キマイラの赤い翼がはためいて、彼女のこめかみをかすめ打つ」。
 ゆったりとした体つきのタヒチのイヴは、ゴーギャンの原始へのあこがれを象徴しています。

「童女舞姿」

岸田劉生(1891-1929)

岸田は、生涯に長女麗子の肖像画を50点あまり描きました。
この「童女舞姿」は、麗子9歳の時の肖像です。