私、須田鷹雄が蚕室競輪場を訪れたのは、10月31日(金)のことだった。同行者は大学時代の後輩のY氏。静岡県出身で地元選手をこよなく愛し、現在は梶原亜湖選手の活躍に期待を寄せる24歳のナイスガイである。彼は前夜、明洞のぼったくりバーで10万ボラれ(ウォンではない。もちろん、円)、かつ痛風という難病に苦しんでいるにもかかわらず(24歳だろ、おい)気迫で蚕室にたどり着いたという状況であった。ともあれ、ガッツだけはあるようだ。
競輪場への行き方については前回を参照していただきたい。
我々はタクシー運転手から「金曜はやってねえんじゃないかな?」というガセ情報をカマされていたので、ひょっとしたら開催していないかもしれないと考えつつ、とりあえず偵察という感じでオリンピック公園内を歩いていた。これがまた、のんびりした公園なんだ。あちこちで新婚カップルの記念撮影とかしてるし。とてもじゃないが、灰色のおやじ達が集う園とは思えない感じで。
しかし、集ってたよ、おやじ達は。
どうやら前回書いた公園脇からの入口がメインルートらしく、我々は異端な到着の仕方をしていたのだった。しかし、オッズモニターに群がるおやじ達の気配が我々の競輪アンテナに届かないわけがない。我々2人は競輪場に感動の到着を果たした。……といってもいきなり2コーナー寄りの半端なところに着いてしまったので、ぐるっと回ってメインぽい入口へ。去る6月に観音寺競輪で国内50場制覇を果たした私だが、これでソウル競輪も踏破し、これで感動の全アジア競輪場踏破ということになる(写真1)。 |