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第8回(平成10年 5月 3日)
出走条件の謎にお答えします
 5/ 3 1998.

既にたいぶ前のことになるが、当HP宛にこんな御質問をいただいた。
「フジキセキがシャトルで海外に行って産駒が生まれる。で、その産駒を輸入してきた場合はマル父なのかマル外なのか?」

正直言って分かりませんでした(笑)。しかし、3月8日放送グリーンチャンネル「知りたい競馬情報局」で父内国産馬特集をやることになったので、それを機に調査を開始。JRAのしかるべき部署に問い合わせてもらったところ、極めて分かりやすい回答をいただいた。本当は掲示板に書こうかと思ったのだが、長くなりそうなので「負け馬」に掲載させていただく。
 正解は、「マル外で、同時にマル父」。要するに2つシルシが付くということ。もちろん効力は両方ともあるので、マル混レースにしか出られない(外国産馬の優先出走権はある)。しかし、そのレースで優勝しても、父内国産馬所有奨励賞はつかない。結局マル外と同等なわけで、損のような気もするが、しかしルール上はそうなっているらしいのである(父内国産馬としての効力を打ち消すルールがある)。「実質はマル外」と理解していただければよい。
 これに加え、私はもうひとつ疑問に思っていたことがあった。
「日本で生まれた産駒をガイジンさんが買って海外に持っていった。その馬が向こうで活躍して種牡馬になり、向こうで生まれた産駒を日本に輸入。さて、これもマル外でマル父?」
 正解は、「これもマル外で同時にマル父」。出走条件等については上と同じね。こちらの方が実現可能性は薄いわけだが、SS産駒やダンシングブレーヴ産駒だったらありえないことではない。
 なお、今の2パターンの馬がいったん地方に入厩したあと中央入りした場合は、ちゃんとマル地も付くそうである。当たり前か。
 激変する競馬の世界、いろんな疑問が湧いてくるものですが、よろしかったら須田鷹雄商店宛にお寄せ下さい。あくまで分かる範囲で(笑)お答えします。

付記:当初このコラムをアップした際、マル外でマル父の馬が混合競走に優勝した場合、父内国産馬所有奨励賞が付くという主旨の記述がありました。これは誤りでした。お詫びして訂正します。
 これら出走条件については今まで該当馬がいないため問題にされてこなかったようですが、国際化の時代を迎え、ルールの不備が出てくる可能性があります。その点についてはJRAでも検討中のようで、あくまで検討中なので放送には出せませんでしたが、今後は改正される可能性があります。もし新しい動きがあった場合はその時にまたお知らせします。



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