グレートジンバブエ
グレートジンバブエはアフリカ南部ではめずらしい石造りの遺跡です。遺跡はグレートエンクロージャーと呼ばれる神殿と、丘の上のアクロポリスをメインに広い範囲に分布しています。
神殿は石のブロックを積み重ねて造った曲面のデザインが美しい遺跡です。円形に囲まれた壁の内側にも曲線的な壁が造られていて、ちょとした迷路のようになっています。なかでも高い壁に挟まれた狭い通路は平行通路と呼ばれ、歩いているだけで遺跡の迫力が伝わってきます。その奥には宗教儀式に使われたという不思議な円錐形の塔が立っています。
丘の上のアクロポリスは石のブロックの他に自然の巨大な岩を利用した重厚な遺跡になっています。ここでも石壁で囲まれた広場をいくつも見ることができます。頂上まで登ると北側には湖、南側には遺跡地区一帯が見渡せる眺めのいいところになっています。
遺跡をひと通り見て歩くには3時間くらいかかりますが、敷地内はよく整備されているので公園を散歩するような感じで見て廻れます。時々地元の小学生が遠足で訪れて来たりしますが、観光客はあまりいないので、とても静かでのどかなところです。
また、敷地内にある博物館にはこの遺跡の象徴的な出土品でもあるジンバブエバードが展示されているので、忘れずに見ておきましょう。たまに停電になって館内が真っ暗で見れない事もあるので、懐中電灯を持っていると役に立つかも知れません。
グレートジンバブエ遺跡へはマシンゴ郊外のムチェケムシカバスターミナルからモーガンスター行きのコンビ(ミニバス)に乗って20〜30分ほどで途中下車して2Km程歩きます。車掌などに話しておけばバスがT字路を右折して別方向に向かうところで降ろしてくれるので、そのまま直進してグレートジンバブエホテルの標識のところで幹線道路から右折して進み、ホテルを過ぎて行けば遺跡はもうすぐです。
遺跡見学の拠点にはマシンゴの町に宿をとっても良いのですが、遺跡は朝や夕方の傾いた光に照らされた姿が美しいので、出来れば遺跡の近くに宿をとって見学するのがお勧めです。入場料は前日のチケットを見せれば翌日も大丈夫なようです。町から離れているので、晴れた日の夜は信じられないくらいたくさんの星が見えるというオマケもあります。
(05年4月)
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