HOME

Accessories

Horn Cases

Osmun Music Inc.
  Cases
  Mouthpieces
  Mutes
   


徹底比較 - ホルンケース一騎打ち
パックスマン vs トンプソン・エディション

ダサい、重い、持ち運びしにくい・・・と思われがちなワンピースのホルン用ケースだが、最近は選択の幅が広がってきた。パックスマンとトンプソン・エディションのケースは、実際に私が使用し、気に入っているアイテムである。

Paxman - パックスマンのケースは、プラスチックに比べ頑丈でしかも軽い(2.75kg)グラスファイバー製。7年間使用して一度も事故はない。大きさは一般のハードケースに比べコンパクトだ。ニューヨークのコーン8Dのユーザーの中には、重い純正ケースの代わりにパックスマンのケースを使っている人も少なくないという。内部はシンプルな作りで、じゅうぶんなスペースがあるため、ダブルホルンからトリプルホルンまで、巻きが大きい楽器も余裕で収納できる。ショルダーストラップで肩に掛けることができ持ち運びは楽である。ストラップの長さを調節してケースを背中に密着させると、人ごみの中などでもじゃまにならない。車で移動するときは、ストラップを運転席のヘッドレストに掛け、運転席と後部座席の間に置けば、少々乱暴な運転でも楽器が車内で転がらない。小物を入れるコンパートメントがないので、オイルなどの小物は100円ショップで買った小型ポーチに入れている。イギリス製。
参考価格: 191.49英ポンド (Paxman)

Thompson Edition - バルセロナ交響楽団のソロ・ホルン奏者、デイヴィッド・トンプソン氏がプロデュースした製品。重さは3.5kg。サイズはパックスマンのケースに比べひとまわり大きい。外側はコーデュラナイロン。色はブラック(黒)、バーガンディー(赤)、ネービー(青)から選ぶことができる。内部にはグラスファイバー製シェルと厚い緩衝材が入っている。革製のハンドルとトリム。ジッパー開閉式。3本のストラップ付き(取り外し可)で、肩にかけたり、リュックサックのように背負うこともできる。ほとんどのフルダブルホルンが収納可能で、パックスマンのトリプルホルンも入ることが確認できた。トンプソン氏によると「最近、内部の設計を改良し、E.シュミットのダブルホルンのような巻きの大きいクノッフ/ガイヤー・タイプの楽器も楽に入るようになった」という。ふたつのマウスピース用スロットと楽譜用大型ポケットが付く。ギグバッグの便利さとハードケースの安全性を兼ね備えたケースだ。しっかりした作りでコスト・パフォーマンスに優れている。ややかさばるのが難点。スペイン製。
参考価格: 269.00米ドル (Thompson Edition, Osmun Music)

注意)
  • 重量は家庭用のアナログ式体重計で測定したもので厳密なものではない。
  • 参考価格は購入の際の諸費用(送料、消費税等)を含まない。最新の価格は各ショップにお問合せください。

まとめ: どちらのケースもハードケースの安全性とギグバッグの簡便性を兼ね備え、安全性に関しては問題ない。コンパクトなパックスマンは、市販品の中でも最も軽い部類に入る。収納面では、ふたつのマウスピース用スロットと楽譜用大型ポケット付のトンプソンに軍配が上がる。トンプソンはややかさばるものの、リュックサックのように背負うこともできるので自転車やバイクで移動する人には便利だろう。


  パックスマン トンプソン
安全 ★★★★★ ★★★★★
重量 ★★★★★ ★★★★
サイズ ★★★★★ ★★★★
収納 ★★ ★★★★★


上か下か?

ワンピースのホルンケースを大別すると、ベルとマウスパイプが上向きのもの(パックスマン)と下向きのもの(トンプソン・エディション)がある。後者はマウスパイプから水がこぼれて出てケース内部が汚れる心配がある。ケースに楽器をしまう前によく水を抜くのは当然だが、マウスパイプ・キャップの使用で解決できる。


ギグバッグ(ソフトケース)

ギグバッグgig bag とは、日本では一般にソフトケースと呼ばれるもの。代表的なブランドにアルティエリラニオンブルースがある。価格はハードケースよりも安いが、持ち運びを最優先しているため、楽器の保護は万全とはいえない。私の経験からも、かなり気をつけていても楽器を傷める可能性は非常に高いといわざるを得ない。予算だけでケースを選んでも、事故が発生しては逆に高い買物になりかねないので注意が必要だ。

ラニオンブルースは、最近生産の拠点を米国から中国に切り替え、デザインも変更した。コスト削減が理由だろうが、その割に販売価格は以前と変わらない。同社のホームページで紹介しているユーザーの声は米国製品に対するものなので注意したい。

おまけ

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 (1985) (DVD) には、主人公が1955年にタイムスリップした場面でホルンのケースを持ったおじさんが登場するカットがある。実はこのおじさん、映画音楽作曲家のジョン・ウィリアムズである。ヒッチコック監督が自分の映画にさりげなく登場していたのを思い出させる。ホルンケースの中身はオールド・クルスペかそれともエルクハート時代のコーン8Dだろうか・・・。
共同購入(輸入代行)
ホルンのケースを輸入します。


メーカー/ショップ

Accord Cases
Altieri
Berkeley Cases
Cavallaro Case Covers
Marcus Bonna
Osmun Music
Pro Tec
Paxman
Reunion Blues
SKB Cases
Talwar Brothers
Thompson Edition
Walt Johnson Cases
Jakob Winter


Copyright © 2002 Toru Ikeno