四国ツーリング その2

ヨサク国道

2002/05/05

 

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徳島市

 大鳴門橋を出て,ヨサク国道を目指す。小鳴門橋を渡ってR28に入り,少し走ってR11に入ると,これが片側3車線のえらく立派な道路。流れは良い。しかし,意外と車の量も多く,徳島市内に入ったら渋滞するのではないかと少し不安になってくる。吉野川を渡って徳島市内に入ると車線は片側2車線になり,さすがに流れは悪くなったが,大渋滞で前に進まないでストレスがたまる,ということはなかった。

 R11からR439に入るには徳島市内を横断しなければならない。信号で止まる度にツーリングマップルで確認しつつ進む。そして,遂にR439に入った。とはいえ,ここからしばらくはR438と合流しているため,標識はR438になっている。R439の標識を拝むためには剣山まで行かなければならない。この時点で午後3時少し前。神戸の宿に9時の門限までに辿り着くことができるか微妙だが,行くことにする。

 

剣山周辺の道
剣山周辺の道。クリックすると大きな地図が出ます。

佐那河内村

 R438/R439に入り,徳島市街地を少し出たばかりだというのに,いきなりセンターラインなしの1車線の道が現れた。いい雰囲気だぜ。しかし,しばらく進むと普通の片側1車線の道になってしまう。つまらん。中には再開発したと思われる住宅地の中を進む快適道路まで現れて,ちょっと今後が不安になる。時速60キロ位出せそうな道が多く,普通に快適に走れてしまう。酷道で鳴らすR439も改修と直線化が進むという話を聞いていたが,確かにそうなのか?

 しかし,佐那河内村に入った後に出くわした分岐から先は衝撃的な狭路だった。

R438侠路への分岐

 え?こっちの集落の方に進むのか?入っていくと,軒先をかすめるように路地裏を進む道が続いた。集落を抜けると,上りの九十九折りの道が始まった。殆ど林道だぜこりゃ。まさかこんな道がずっと剣山まで続くんじゃないだろうな,と不安になって走り続けるが,県道21号線との交差点で狭路は終了した。県道の方が立派じゃないか。まあ,この程度なら,と思っていたが,今後こういう狭路が何回も飽きるほど出現するのである。

 

R438
R438

路地裏?
狭い路地裏を走るようなR438

 

神山町〜木屋平村

 神山町に入り,比較的楽な道が続き,ゆとりで走っていたのだが,上り坂が始まったと思ったら,また狭い九十九折りの道になってしまった。集落にさしかかるといきなり標識がR193に変わったので,ミスコースしたかと思い,バイクを停めてツーリングマップルでルートを確認する。すると,地元のおっちゃんが近づいてきて

「兄ちゃん随分遠いところから来たねえ。」

と気さくに話しかけてきた。ナンバープレートを見たんだろう。

「R439に行くにはどうしたら良いですか?」

と聞くが,こんなこと聞いたってわかるわけが無かった。

「剣山に行きたいんですけど。」

「ああ,この道真っすぐでいいよ。」

と言うので,礼をしてまっすぐ走る。とにかく剣山方面に行けば間違いない。後で気づいたのだが,このあたりはR193と合流している地帯だったらしい。

 R193と合流している部分は短く,すぐに標識はR438になった。しかし,まだ九十九折りの道が続く。峠越えのきつい道だ。時間がかかった割には距離を稼ぐことができず,もう4時半だってのにようやく木屋平村だ。これでは瀬戸大橋を7時に越えるのも難しい。神戸のユースホステル9時着は絶望的だ。まあ,ちょっとくらい遅れても入れてくれるだろう,他のユースだと10時頃でも入れてくれていたし,と高をくくっていた。

 木屋平村に入り,峠道が終わるとR492への分岐があった。しかし,ここでR492に入ってしまうと, R439の標識を見ることなくこの旅が終わってしまう。それは嫌だ。今日の宿の門限に間に合わなくても剣山まで行き,R439の標識を見るのだ。

 

R438
R438は山にへばりつくようにして走るが,景色はなかなかだよ。

 

剣山

 「剣山まで12KM」なんて標識が出ている。高速道路ならあっという間だが,ここは狭路&ワインディングロードのR438/439だ。30分はかかるんじゃないか。

 雲が立ちこめてきた。山の頂上は雲で見えなくなっている。それほど暗い雲ではないので,多分雨は降らないだろう・・・

 いよいよ剣山へのワインディングが始まった。見ノ越・・・おそらく剣山へアプローチする駐車場なんかがある場所・・・への距離が500メートルごとに表示されている。

 R438/439をここまで走った中でいちばんきつい道だ。ヘアピンでは止まりそうになる。見ノ越への残りの距離がなかなか減らない。ヘアピンにガードレールが無い区間すらある。そして,そこから飛び出すと断崖絶壁を真っ逆さまだ。

 ぽつんと水が手に当たったような感じがする。雨が降ってくるのか?すれ違う車を見てもワイパーは動いていないし,濡れている様子もない。気のせいか。山の上を見上げると,すっかり山頂は雲に覆われている。雨の不安は消えない。しかし,この時ものすごく高いところに道らしき物が見えたのだが,まさかあそこまで登るのか?そう,そこまで登るのだった。

 見ノ越まであと3キロ・・・ようやく道が平坦になってきた。まだぐにゃぐにゃ曲がってはいるが。カーブを曲がって・・・急ブレーキ!危うく車と正面衝突しそうになった。完全にこっちが悪い。ドライバーを拝んで先に進む。

 見ノ越まで0.5キロ。すっかりガスがかかってしまってここから下界は見えない。せっかくここまで来て霧だけ見て帰るのか・・・そして,トンネルが現れた。湿気が凄いトンネルを抜けると・・・日が射していた。北海道ツーリングでもこんなことがあったな。時計を見ると,もう5時を超えていた。さすがに暗くなっているけど,遠くまで見渡せる。

 見ノ越で少し休憩する。土産物屋が開いていたので,団子を買って喰う。そういえば,今日は昼飯を食っていなかった。これが昼飯代わり・・・もう5時だけど・・・になってしまうのだろう。

見ノ越

 見ノ越を後にする。ここからは下りだ。すると,R438とR439の分岐が現れた。これはもうR439に行くしかない!

 

地図
見ノ越から木屋平村方面にR438/439を見る

地図
見ノ越からR439を東祖谷山村方面に見る

R439分岐
R439への分岐

R439単独地帯

 ここからは標識もR439になり,本格的にヨサクを走ることになる。道は予想通りのセンターラインなしの狭路が続き,舗装にはヒビが入っている。

 集落に入ると,トラックは通れないんじゃないかと思うほど狭い道すら出現する。片側に川,片側に山にへばりついた集落では整備したくてもなかなか整備できないのだろう。

 祖谷川に沿って走るこの辺の道は,峠越えの道でも集落内でもないのに狭い道が続く本格的な酷道だ。

 この酷道をもう少し味わっていたいのだが,これ以上走ると瀬戸大橋を今日中に超えることができなくなってしまう。県道32号線との分岐で県道32号線に移る。さらばヨサク。


合流地帯が終わり,ヨサク,ここからは自分一人


こうやって見ると,崖削って道通しているのがわかるね。

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